日記録3杯, 日常

2015年5月10日(日) 緑茶カウント:3杯

メンズとレディースとキッズの衣類が混在する衣装ケースの中を見ると、なるほどーここのお宅は三人家族なのね、と知らない人なら思うかもしれないが、実際にこの部屋に住んでいるのは人類一人であり、メンズレディースキッズの衣類も、並べてみれば全て似たようなサイズなのである。

好みの服をどこで買うか。これは己にとって大きな課題で、それはサイズの問題によるものなのだが、これまではメンズとレディースから選んできて、おかげでシャツのあわせがどっちが上でも違和感があったりなかったりするようになってしまった。そしてここでキッズが追加。ついに三種類に成り果てた。

よくよく考えてみれば己は小学中学あたりからほぼ身長が伸びていないのである。じりじり伸びたがその程度なのである。と、いうことは。つまり別にキッズサイズでも問題ないんじゃね? キッズの大きめの奴ならぴったりなんじゃね? と思い、試着してみたらぴったりだった。ぴったりだったので買った。

最近の子供服は大人っぽいデザインも多いので違和感も無く。ただ後日、友人と一緒に買い物に行ったとき、「キッズサイズ見てくるわ」と行ってそのコーナーに向かったら、友人は冗談だと思って笑っていたのだが、本気で物色し始めてさらに試着までし出した己を見て仰天していたのが何だかとても面白く、愉快な気分になれたのだった。

不便であり便利である。なかなか楽しい。



日記録2杯, 日常

2015年5月1日(金) 緑茶カウント:2杯

なかなか、面白おかしく暮らすのは難しい。そんなことを実感する日々である。半年経った。どうにもしんどい。一年前の今は元気だったのに、と思いつつ、時が経つにつれそれも言えなくなってくる。元気だった頃がさらに昔になっていく。一年前は元気だったのに、が、一年前ももう…になっていく。

しんどいときにしか聴けない音楽がある。大槻ケンヂの「I STAND HERE FOR YOU」と、水戸華之介の「ヨキコトキク」。「I STAND HERE FOR YOU」は、オーケンの作品の中でも最も狂気性の高いアルバムだ。「レティクル座妄想」は狂気をテーマに作られたアルバムだが、あがく中で狂気が垣間見えるのが「I STAND HERE FOR YOU」。より素であり、より危ういのである。

その「I STAND HERE FOR YOU」は精神が平静なときに聴くと落ち込むが、どうにもやりきれないときに聴くとカタルシスを得られるアルバムで、つまりこれを聴いて楽になるとき、自分は大分参っている証拠である。それを自覚出来るのは有難い。

「ヨキコトキク」は発売された当初しか聴けなかったアルバムだ。どうにも、気軽に聴くには重いアルバムで、しんどさを感じるため普段聴くことはほとんど無い。このアルバムに収録されている曲をライブで聴くと、ちょっと嫌だな、聴きたくないな、と思うことさえある。つらいのだ。

しかし、どうしても聴きたくてたまらないときがたまにある。そのときばかりは重さを感じず、スッと心にしみこんで、己の心の中にある重みをほんの少し溶かしてくれるのである。

限られたタイミングでしか聴けない音楽を楽しめるのだから、全く悪いことばかりでは無いんだぜ、というのは流石に無理矢理なプラス思考だろう。だが、まぁ、何とか舵取りをするのである。どうにかこの二つの音楽にすがりながら立て直していくのである。どうにか、こうにか。



未分類2杯, 筋肉少女帯, 非日常

筋少ライブ二日目! 初日はアリーナ最前列で、本日はスタンド席二列目。二階である。ステージの全体が一望できるも遠すぎず、メンバーの表情もわかる絶妙な距離。そして目の前にはミラーボール! 昨日は目の前の橘高さんを凝視していたため全体像を捉えることは出来なかったが、今日はメンバーの動きはもちろん、照明まで楽しむことが出来た。初日と二日目で全く違う見方が出来たのはラッキーである。

今回の公演で印象的だったミラーボールが活躍したのは二曲。開演前に既にミラーボールが下りてきている状態で、歌詞にミラーボールが登場する「ムツオさん」でくるくる回った後、一旦天井の方に上がっていった。ところが、ここで出番が終わるかと思いきや、終盤のMC中にさりげなく降りてくるミラーボール。「お?」と思うと着席を促され、始まったのが「爆殺少女人形舞一号」だった。

同じミラーボールによる演出でも「ムツオさん」と「爆殺少女人形舞一号」では使い方が違っていた。「ムツオさん」ではミラーボールは銀色と金色に輝き、銀色のときに七色の光を撒き散らしてくるくる光っていた。金色のときは闇の中に月が浮かんでいる感じだったかな?

「爆殺少女人形舞一号」は、まず血染めのように真赤な色のミラーボールになり、ステージを照らす照明も赤。これからの惨劇を予想させる演出だった。そしてミラーボールはくるくると色を変える。ピンク、黄緑、水色と、とりわけポップな色に球体全体が塗り替えられて、少女人形の可愛らしさが表現されているかのようだった。

あと照明と言えば。一曲目の「サンフランシスコ」の内田さんのベースソロのとき、ステージ全体が青のライトで染められる中、内田さんを照らすスポットライトだけが赤紫で、それが実に怪しい感じがして格好良かった。あのベースソロは色っぽいよなぁ。

「君よ!俺で変われ!」で、青い照明でステージが照らされたとき、まるで深い海の底に沈んでいるようで、ふっと曲の世界に埋もれそうになる感覚が心地良かったのも覚えている。

それと、これはどの曲か忘れてしまったのだが、紺色のライトでステージが照らされて、メンバーそれぞれに黄色のスポットライトが当たったときがあって、その色彩が実に美しかった。何の曲か忘れてしまったのが残念である。

さて、セットリストはこちら。


サンフランシスコ
君よ!俺で変われ!

少年、グリグリメガネを拾う
ムツオさん

日本印度化計画(おいちゃんうっちーふーみんボーカル)

労働讃歌
僕の歌を総て君にやる
これでいいのだ(尺が若干短くなった)

未使用引換券(おいちゃんボーカル)

爆殺少女人形舞一号(着席して聴いた)
イワンのばか
暴いておやりよドルバッキー

踊るダメ人間
恋の蜜蜂飛行
機械

~アンコール~

Guru最終形(着席して聴いた)
中学生からやり直せ!
釈迦
中2病の神ドロシー


「おおー! 今日は結構座席が活躍するな!」と思った記憶があるのだが、「爆殺少女人形舞一号」と「Guru」の他に着席して聴いた曲があったかどうかが思い出せない。長めのMCのときにも着席を促されたのでそのためだろうか。うーん。

最近の筋少のライブでは、二曲ほど他のメンバーが歌うのが恒例になっているが、今日のおいちゃんうっちーふーみん三人による「日本印度化計画」はド迫力でとりわけすごかった。筋少の魅力の一つにはあのメンバーによる野太いコーラスがあると信じて疑わない自分である。とにかくあのコーラスが好きなのだ。それが、コーラスではなく、三人ともメインボーカルというていで! 野太い声で大合唱!!

いやー格好良かった。格好良いのに「せーのっ!」と言って調子を合わせて曲に入り、最後の「日本を印度にしてしまえ!」の前でも「せーのっ!」でタイミングをとったのに声がバラバラになってしまったのが実にキュートであった。曲が終わった後、舞台袖から入ってきたオーケンが偉そうに指摘し(もちろんジョークである)、メンバーがペコペコしているのもおかしかった。

「労働讃歌」は昨日よりもラップ部分が決まっているように見えた。そういえば二階席から、一階席でサイリウムを振っている人がいるのが見えたのだが、それがたったの一人だけで、アウェーな人間が集まる筋少のライブでさらにアウェーになるってすげえな…と思った。

「これでいいのだ」では、タオルを振り回すオーディエンスの右腕が千切れそうなことに配慮して尺を短くしたという報告が。ありがたいが、それでいいのか!? それでいいのか…!

オーディエンスにマイクを向けて歌うことを促していたのは「踊るダメ人間」。合唱も楽しいが、やっぱりライブに来たらオーケンの歌声をもっと聴きたいなぁと思ってしまう。オーケンの歌が何より好きだからさぁ…!

「恋の蜜蜂飛行」は本当に大好きで格好良いのでもう三回に一回くらいやって欲しい。でも出し惜しみもして欲しい。そんなジレンマ。でも聴きたい。

「Guru最終形」はホールで聴くのにぴったりだった。また、今日はステージと距離があることもあり、全体の音がバランス良く聴こえたので尚更曲の美しさを堪能できてうっとりした。ただ、最後の「ラーーーーラーララー! ラー!」に入るところで! オーケンがワンテンポ遅れたのが! 惜しかった!

「釈迦」は、女の子がおしゃべりすぎて、ノウズイがはじけないバージョンの歌詞。四半世紀でセルフカバーをしてからこのバージョンをライブで聴くことが増えたが、個人的には! 気が違ってノウズイがはじけて欲しいなぁ!

それと、「ドロロノノーズーイー!」と叫ぶところはオーディエンスに任されていて、オーケンが歌ったのは最後のところだけだったかな? 聴けたとき、「やった! オーケンのドロロノノウズイだ!」と異様に喜んでしまい、これだよこれこれとしっくり来たのを記憶している。全部歌って欲しいけど、咽喉が辛いのかなぁ。

MCで面白かったのは楽屋の話。今回の会場「EXシアター六本木」の楽屋はまるでおしゃれなカフェのようで、オーケンはここに住みたいと思ったほど居心地が良かったそうだ。ただ、本棚にある雑誌が馴染みのないものだったそうで、より自室らしくするために週刊プロレス三冊と、月刊ムーを置いたそうである。それについて一言「これはテロです」と言っていたのが面白かった。確かにテロだ。

MCの話。今度筋肉少女帯人間椅子で出演する音楽番組に、若い子から大人へ質問するコーナーがあるのだが、尺の関係で筋肉少女帯人間椅子ではそのコーナーが削られることに。そのため、代わりにオーケンがメンバーに聞きます、と言い出して、メンバー全員に質問していくコーナーが発生した。

「大人は何で早起きなんですか?」という質問をされたおいちゃんが年を取ると早起きになって、昼寝をしてしまうことでオーケンと意気投合。「学校でやることって必要なんですか?」「大人になってやっておけば良かったと思うことはありますか?」という質問をされた内田さんはひどく普通なことを言い、オーケンに「若さの欠片もない」「普通のおじさんだよ!」と言われていた。

ここで橘高さんが質問されるかと思いきやエディが「大人は何でニュースが好きなんですか?」と聞かれ、「ニュースはそんなに見ない、ドローンで盛り上がってるけどわからない」と告白。長谷川さんは「大人のメリットって何ですか?」と聞かれ、「自分の責任で何でも出来ること!」と回答。会場中から拍手が沸き起こる謎の展開。もしかしたらこの日一番大きな拍手だったかもしれない。

「大人のていの子供がいる空間に本物の大人が混ざっている!」と言うオーケン、「気の利いた回答が出来なくてすみません」と謝る長谷川さんのやりとりがおかしい。そして最後に橘高さん。質問は「大人は意見を聞くのに反映しないのはどうしてですか?」で、橘高さんの真面目スイッチが入り、本気で話し出そうとしてオーケンが逃げ腰になる場面が。「三十分語らせて!」という橘高さんは実に生き生きとしていた。

この流れから告知に。橘高さんは今年がデビュー三十周年ということで、アルージュ、ユーフォリア、X.Y.Z.→Aのライブをやるが、ここにいる皆にも協力して欲しい、とメンバーに打診。するとおいちゃんオーケンうっちーの三人が下手側に集まって「え?」「え?」というような空気に。オーケンはふざけて「いいけど…俺歌わなくて良い? ニイハラさんに歌ってもらおう」と言い出す。

すると橘高さん「意見は聞くけど反映はしないよ!」「もうブッキングしちゃいました!」とフライヤーを取り出して告知! 十月に橘高さん主催のヘドバン地獄が催されるとのこと! おおー! やったーヘドバン地獄だー!!

そんなわけで先の予定も発表され、その前には筋肉少女帯人間椅子もあり。楽しみがあるって良いなぁと思いつつ。多幸感に包まれて帰路に着いた。「踊るダメ人間」「これでいいのだ」の尺が短くなったり、座席ありの会場でライブが行われたり、オーケンの代わりにメンバーやオーディエンスが歌ったり。少しずつ「今」に合わせて変わっていくのがまさに現在進行形のバンドらしいなぁと思う。変化にたまに寂しさを感じたり「もっと! もっと!」と思うこともあるが、この変化がこの先の活動に結びついていくのだろう。

十年後も二十年後も観続けたい、と願って! 今日も今日とて、楽しかったなぁ!



未分類5杯, 筋肉少女帯, 非日常

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実に濃密な一日であった。

四ヶ月ぶりの筋肉少女帯のライブである。四ヶ月! 長かったなぁ。いったいこの日をどれだけ待ちわびたかわからない。しかし待ちわびた甲斐はあった。というのも本日、己は上手側の最前列からライブに参加することが出来たのである。

チケットを発券したときの驚きと言ったら無い。今回、ライブDVDの購入者のうち、抽選で十名がアリーナ最前列のプレミアムシートに招待されるという特典があり、己はそれには外れている。故にプレミアムシートではない。だが、充分プレミアムシートと言っていいと思ったほど。だって今まで筋少のホールライブと言ったら、だいたい後ろから数えた方が早い席ばかりであったのだ。それがいきなり最前。喜ばないわけが無い。

そして。堪能したのであった。すごかった。橘高さんの靴の裏の溝まで見えた。また、本日初めて、橘高さんの黒いズボンの脇には丸い窓が点々と開けられていて、そこに網が張られていることに気が付いた。もしかしたらズボンの窓には網は無く、ズボンの下に網タイツを穿いているのかもしれないが、そんなギミックがあったのか!

席の関係上おいちゃんが遠かったが、ぴょんとステージを飛び越えるようにこちらまで走って来て、満面の笑みで見下ろしたり、何を思い立ったのか、曲の途中で急にステージから足を投げ出すように腰掛け近付いてくれるという大サービスまで! いやー。興奮した。とても。

あと、ホールだと体力に余裕があるのでより隅々まで観察出来るな…と改めて思った。スタンディングではわりと前まで行けるが、前の方では生きるのに必死なためズボンの窓のギミックにまで気付く余裕が無いのである。筋少のライブを観始めてそろそろ十年経ちそうだが、気付かなかったものだなぁ。

曲は初っ端から「サンフランシスコ」で、力の限りジャンプした。一番嬉しかったのは「恋の蜜蜂飛行」! これ! これを聴きたかったのだよ! 「ブンブンブブブン!」で拳を振り上げるのも楽しいし、何より曲が格好良いんだ。

「ムツオさん」のとき天井のミラーボールが輝きながらくるくる回っていたのが実に印象的だった。あれを見ると「UNDERGROUND SEARCHLIE」も連想されるのだ。ストレートに毒を搾り出したのが「UNDERGROUND SEARCHLIE」で、陽気なディスコサウンドでうまーく隠して、チラッと毒を見せつつ、笑いを誘うのが「ムツオさん」。今のオーケンは「UNDERGROUND SEARCHLIE」のような詩は書けないと思うが、「UNDERGROUND SEARCHLIE」の頃のオーケンに「ムツオさん」は書けなかっただろう。年を経るごとに徐々に徐々にスライドしながら広がりが出来ていくってのは素晴らしいね。

さて、セットリストの方を。


サンフランシスコ
君よ!俺で変われ

労働讃歌
ムツオさん
モコモコボンボン(内田さんボーカル)

少年、グリグリメガネを拾う
僕の歌を総て君にやる
踊るダメ人間

アンクレット(橘高さんボーカル)
Guru最終形(着席して聴いた)

イワンのばか
暴いておやりよルバッキー
蜘蛛の糸 (合唱を促される)

恋の蜜蜂飛行
機械

~アンコール~

少女の王国
北極星の二人(オーケンボーカル)
釈迦
中2病の神ドロシー


思えば「君よ!俺で変われ!」も久しぶりだったような。この曲の後に最初のMC。筋少ファンにとっては六本木はアウェーだろうとオーケンに言われ、笑いが起こる場内。六本木に行きなれない筋少ファンをイメージしてなり切るオーケンの一人コントが実に面白かった。そして謎の「えいえいおー!」コールが始まる。この「えいえいおー!」コール、詳細を忘れてしまったが、「筋肉パワー! えいえいおー!」のようなダサイ感じのものを五回六回叫び、気合が入ったところで始まったのが「労働讃歌」であった。「ドンペリあけてるセレブ」が六本木のイメージなのだろうか、と思いつつ、えいえいおー!

ムツオさんの後にオーケンが何も言わずにステージを去り、動揺するメンバー。するとステージ袖にはけたオーケンがちょろっと戻ってきて、「間違ってないよね?」とメンバーに確認。動揺して見せたのもコントのうちだったらしく「間違ってないよ!」と返されていて、そういうキメ切れないところが実に筋少だなぁと思った。

オーケンがいなくなってからは、恒例の誰が歌うかコーナー。一番六本木が似合う男に…ということで、若い頃ディスコに行っていたおいちゃんが指名されるも、「俺は歌舞伎町だから!」と拒否して橘高さんへバトンが渡る。「俺が六本木? 俺は大阪の田舎出身だよ!」と橘高さんもバトンを離す。そして最終的に内田さんが「六本木の似合う男」「六本木の主」という設定になり、マイクを手に取りモコモコボンボン! いやー。相変わらず内田さんのモコモコボンボンがドスが効いていて格好良いなぁ。

モコモコボンボンが終わり、オーケンがステージに戻ってきた。ここで筋肉少女帯人間椅子のコラボの話が出て、人間椅子さんにカバーしてもらうから、もう人間椅子さんの曲になったも同然! 今後筋少でやることはないから今日やりましょう! …いやそんなこともないけどね! という前ふりから「少年、グリグリメガネを拾う」! この曲をライブで聴いたのはもしかしたら初めてかもしれない。

「踊るダメ人間」では珍しく、ちょっとしたトラブルが発生したようだった。詳細は語られていないため不明なのだが、橘高さんのギターか機材に何かしらが起こったように見受けられた。ダメ人間の間奏でオーケンがコールアンドレスポンスで時間を作り、さらに内田さん、おいちゃんに学園天国ヘイヘイコールを促して橘高さんの状態が整うのを待つ場面も。

この後も橘高さんはまめにステージ袖のスタッフと話をしている様子で、若干ハラハラしたが、演奏中はニコッと笑って大胆なパフォーマンス! 何かあったことは感じられたが、きっと大丈夫だろうな、と思えたので安心した。

「アンクレット」の橘高さんボーカルは迫力があって格好良かった。実は自分、あまり「アンクレット」にヘヴィメタルを感じることは無かったのだが、橘高さんが歌うのを聴いたら「元はこういうもので、それがオーケンが歌うことで筋少らしくなったのかな?」と、何となく納得したのだった。

六本木の真ん中で「蜘蛛の糸」を合唱するのは楽しかったなぁ。何かこう、別にそんなことは無いのだが、いけない遊びをしている気分になるね。

そうそう。今回はホールライブということで座席があったのだが、結局座って聴いたのは「Guru最終形」だけだった。オーケンは「少女の王国」と「北極星の二人」も座って聴いてもらうつもりだったらしいが、アンコールで立ち上がって曲が始まってそのままになってしまったのだ。明日は座って聴きたい気もする。せっかくなので。

あと、これは確か後ろの方のMCだったと思うが、橘高さんが「天才バカボン」と言おうとしてナチュラルに「空手バカボン」と言ってしまったのが実に面白かった。「チームしゃちほこ」が劇場版「天才バカボン」の主題歌を歌うことになり、その曲のギターを橘高さんが弾いたそうなのだ。

しかし橘高さん。「天才バカボンの曲のギターを弾いた」と言うべきところを「空手バカボンのギターを弾いた」と言ってしまい。最初スルーされそうになったものの若干の違和感。そして気付いたオーケンが指摘し、指からハラリとピックを落として本気でショックを受ける橘高さん。そんな橘高さんにオーケン、「暴虐の貴公子にナゴムを染み付けてしまってごめんなさいね…」なることを言うも、マーシャルの壁にヘナヘナとよりかかりショックを受け続ける橘高さん。

だが橘高さん! 気を取り直して立ち直り、わざと「それで空手バカボンの曲を!」と言うも「…でもチームしゃちほこさんに失礼だからちゃんと言おう」と改めて話し始めようとした矢先にまた「空手バカボン」と言い間違えてしまい、心が折れて崩れ落ちる。あのショックの受け方はすごかった。それを見たオーケンがいじるいじる。「何だよう! ナゴムを馬鹿にしてんのかよ! ケラさん呼ぶぞ!」と言うようなことを言っていて、橘高さんには悪いが、本当に面白かった。

ナゴムといえば、どこかでオーケンと内田さんの「空手バカボンの釜の飯を食った仲だろう」「空手バカボンの釜の飯は食ってないけどね」というやりとりも面白かった。空手バカボンの釜の飯って何だ。

本日最後の曲「中2病の神ドロシー」が終わった後、流れたSEは爆音の「オーディエンス・イズ・ゴッド」! オーケンはわりとすぐにステージからいなくなってしまったが、おいちゃん・橘高さんがノリノリで煽ってくれてこれがまた楽しくて。今回は席が上手だったこともあり、ほとんど橘高さんを観ている状態だったが、間近で観ながら思うのは五十近いとは思えないということで。それでいて表情が綺麗だなぁとつくづく思いつつ、一回のライブでピックを何枚消費するのだろうと気になった。ピックを貼り付けたテープを橘高さんのスタンドマイクに貼るローディーの早業も見事だった。

さて。明日は何が聴けるだろうか。明日も明日とて楽しみである。明日も「恋の蜜蜂飛行」を聴きたいなぁ。



日記録0杯, 日常

2015年4月20日(月) 緑茶カウント:0杯

そりゃあなるだろうよと思っていたので、美容師が気を遣いながら恐る恐る指摘してくれたとき、さほど大きなショックは受けず、むしろ納得したのだが、それでもやはりちょっとは気が滅入るのである。

円形脱毛症再発。

以前出来たのは震災のときだった。ニュース映像を観すぎてしんどくなってしまったのだ。あのときは五百円玉ハゲが一つと、半月の形のハゲが一つ。どちらも襟足に出来て、皮膚科に行って薬をもらってじっくりゆっくり完治させた。

今は皮膚科には通っていない。二週間に一度心療内科に通って話を聞いてもらいつつ、漢方を処方してもらっている。心療内科の医師には「それは死別反応と言うのだよ」と教えてもらい、誰にでもあることで、時間とともに癒していく必要があると言われている。それは人によっては半年、長ければ二年続くと言う。

今の自分はまだまだ今まで通りとは言い難く、楽しいことは楽しいし、御飯も美味しく、遊びにも出かけるが、ふと思い出しては泣きそうになる日々が続いていて、鼻がつんと痛くなることを感じながら、でもしょうがないよな、そういうものだよな、と納得している。

しかしだ。いくら納得しているとはいえ、襟足にハゲが三つも出来たら困るのである。美容師に指摘されたのは五百円玉大の一つであったが、本日よく見たらさらにその横に十円玉大のものが二つあった。計五百二十円。見事に襟足がまだらである。もういっそ刈り上げてしまいたい。

だが悪いことばかりでもない。最初に出来た五百円玉ハゲからは、ちらほらと短い毛が生えてきていた。一歩進んで二歩下がる。少しずつではあるが、前進出来ているようだ。

まぁ、何とか。乗り越えよう。