五日間で百曲を歌う、水戸さんの100曲ライブ第四夜! 今年は第一夜の澄田さん、第三夜のワジーこと和嶋さん、そして本日第四夜の吉田一休回、計三夜を観に行った。よって、己にとっては今日が今年最後の100曲ライブである。
五日間全て参戦したかったが、それでも、この第四夜の楽しさったら、フィナーレと言っても過言ではないくらい素晴らしいものだったので己は大いに満足した。澄田さんの回は安定していてバリエーション豊かな楽曲を楽しめ、ワジーの回は硬派で重めな楽曲が多く、聴き手も心して臨まなければならない空気があった。そして本日は爆発するお祭り騒ぎ! 観客参加型ライブということで、ほぼ全編通して手拍子とコーラスで大騒ぎ。楽しかった!!
水戸さん曰く吉田さんはチャレンジ枠ということで、ギターの技術力をカバーするためとにかく盛り上がる楽曲を集めたとのこと。観客も手拍子で参加して皆でライブを作り上げていくようにとのお達しで、そう。盛り上がる曲が多いのである。わいわい言う曲が多いのである。つまり序盤から大騒ぎなのである。面白くないわけがない!
去年も一昨年も、このお祭り騒ぎの吉田一休回が一番面白かったので今年も大いに期待したがやはり期待は裏切られなかった。「チャレンジ枠」という名称につき、もしかしたら来年他のミュージシャンにその場を奪われるかもしれない…と言われていたが、いやいやいやいや。来年も再来年も吉田一休回は欲しい! 絶対に欲しい!
ちなみに吉田さんは以前見たときよりもちょっとふっくらしているように見えた。そういえば一番最初に100曲ライブで見たときは全身真赤なジャージ姿だったような記憶がある。あれは派手だったなぁ。
今回聴けて嬉しかったのは「欲望」「ベッドルーム・ロック」「唇にメロディ、心に牙を」「カナリア」「家のない子に」「ゆきてかえらず」「しあわせになれ」。意外だったのは「正しいか?」「明日への誓い」。「明日への誓い」は久しぶりに聴いた気がするなぁ。
「欲望」はしばらくやっていなかった曲だったらしい。驚いたなぁ! 好きで何度もCDで聴いていたので、ライブでも聴いている気分でいた。吉田さんがギターを弾きながら、「てーんてんてんててててーん、てーんてんてんててててーん、てーんててんてんてー♪」とギターのフレーズを口で歌っていたのが面白かった。
と、書いたが、あれ? 違う曲だったっけ? ちょっと自信が無くなってきた。
「欲望」の中間で入る音頭は水戸さんの思いつきで入ったもので、最初の段階では入っていなかったそうだ。他の曲を作る際、そういった思いつきで曲中に異なる展開を入れたところ上手くいったため、調子に乗ってやってしまった結果だそうだ。いやーでも自分はこの曲大好きだけどなー。もっと頻繁にやってほしい。
「たむけのかもじ」は当時ちょっと背伸びして作った歌詞だそうで、その背伸びの具合が心地良いと話していた。そうそう、高校時代の作詞の話が面白かった。最初の頃はメンバーがそれぞれ自分の曲に詩をつけてきていたそうで、メンバーが振った女の子に対して謝罪の気持ちをこめて「ごめん」という曲を作ったことがあったそうだ。しかし歌うのはメンバーではなく水戸さんで、「今なら切り替えられるけど、多感な十代で、『あいつ』の『ごめん』を! どうして! 俺が!」と力をこめて語っており、確かにそれは気まずいよなぁと笑った。
「たむけのかもじ」だったかな? 「なーなーなー♪」と吉田さんが歌う箇所で水戸さんが「もっとセクシーに!」と指示を出し、吉田さんがふざけて受け狙いに走ったところ、水戸さんが吉田さんを叱り始め吉田さんがしょげるという叱りコントが発生した。曲中で。面白かったけどこれ、「え? これ笑っていいの? 水戸さん本気で怒っているの? え? え?」と、己は結構ハラハラした。コントで良かった…。
今回一番格好良かったのは「ゆきてかえらず」だろう。出だしで水戸さんと吉田さんの歌声が重なるのだが、それが実に美しく力強く、思わず膝に手を置いて身を乗り出して聴き入ってしまった。この美しいコーラスが吉田一休回の楽しみでもある。この二人の声、本当に好きなんだよなぁ。
「唇にメロディ、心に牙を」も久しぶりに聴いた。これもシンプルながらも格好良い曲で大好きだ。この歌のメロディを鼻歌で歌いながら歩くと不思議な万能感が湧いてくるんだ。
そうだ。「唇にメロディ、心に牙を」は水戸さん曰く、水夫をイメージした曲だそうで、そこから「漁師とだけは喧嘩をしてはいけない」と漁師最強伝説が語られたのが最高に面白かった。学生時代の友人の名前がバンバン出てきて、MCというよりも、居酒屋でお酒を呑みながら友達の話を聴いているときのような感じで心地良かった。
屑の曲は「ベッドルーム・ロック」「家のない子に」「無実のためのレインボー」「しあわせになれ」「海」の五曲…だったかな? 「家のない子に」は不死鳥DVDでそこだけ再生しまくるほど大好きな曲なので始まったときは小さくガッツポーズをした。ライブで演奏されると、オリジナルよりもテンポが速くて、それがもうたまらなく格好良いんだよね。
吉田さんがアコギからエレキギターに持ち替え、「エレキを持ってもてようとしているんだろ!」と水戸さんが突っ込み、笑いながら吉田さんが否定するも「もてたいんだろ! もてたいんだろ!」と水戸さんが連呼。さらに「俺達はもてるために生まれてきたんだー!」とノリノリで水戸さんがシャウトして始まったのが「ベッドルーム・ロック」! そこからはもう大騒ぎ。今日の「君と瓶の中」枠である。
アンコールを含めた二十曲が終わり、本当の本当のアンコールということで、二十面サイコロを振って出た最後の曲は本日の八曲目「ペダルをこいで」。簡単なコード進行らしく、ほっとして嬉しそうな顔をする吉田さんが微笑ましい。水戸さんと二人立ち上がってノリノリで歌い騒ぎ、曲が終わってステージから退場した後、さらにもう一度ギターを弾いて水戸さんを楽屋から呼び戻すというサプライズも! これは嬉しかったなぁ!
ニコニコする吉田さんと楽しそうな水戸さんと全力疾走した三時間。手拍子を叩き、コーラスを歌い、座ったままにも関わらず全身で楽しんだため、体内のあらゆるものが発散されたように感じた。とてもスッキリして気持ち良かった。是非来年も再来年も「チャレンジ枠」として存在し続けて欲しい。面白かったぁ!