日記録0杯, 日常

2015年11月8日(日) 緑茶カウント:0杯

一人暮らし生活もあと数ヶ月で十年目。そのおよそ十年間、外食をしたり出来合いのもので済ませることもありつつも、基本的には自炊で済ませてきた。よって料理の習慣はそれなりにある。包丁も鍋もフライパンもやかんも卸金もある。しかし我が家にはずっとあの道具が無かったのだ。そう、皮むき器。ピーラーが。

ピーラーの便利さは知っている。実家にもあった。使ったこともある。しかし一度、買うタイミングを逃してからと言うもの、ピーラーがあった方が便利とわかりつつ、まぁ包丁がありゃ何とかなるし、無くても死にはしないし、とずるずるずるずる。店頭で見かけ買おうかなーと思いつつもずるずるずるずる。そんなこんなでもうすぐ十年。我が家にはずっとピーラーが無かったが、昨日。ついに買った。購入した。スーパーで買い物中に見かけ、そろそろいい加減買うかーと思い立ってついに! 我が家に! ピーラーが!!

そして今、その便利さに感動している。うわあ、ジャガイモ、確かに包丁でも剥けるけどずっと楽…ずっと綺麗……。うわあ大根を薄くスライスしてサラダにしたらとても美味しい……。レンコンなんて本当皮を剥くのに苦労していたのに、うわあ、うわあ、うわあ……。

便利である。流石便利である。文明の利器は伊達じゃない。やっぱピーラーすげえなー。貝印すげえなー。感動する昨日と今日。わくわくして野菜を薄くしまくる二日間。シャーッ、シャーッ、シャーッ、シャーッ。わはははははははは!

次はすり鉢を買おうかな。



日記録0杯, 日常

2015年11月6日(金) 緑茶カウント:0杯

「すみません、一杯目ソフトドリンクでも良いですか?」

飲み屋にて相対する席に座る人が、申し訳なさそうな顔で言う。どうしてこんな悲しいことを言うのだろう。酒の席でこういったことを聞かれたことが残念なことに何度かあるが、それを聞く人は決まっていつも、雨に濡れた子犬のような目をしていて、それを見るたびに己はいつもがっかりする。そんな謝る必要なんてないじゃない、好きなものを飲んでくださいよ。

そしてもっとがっかりするのが、このように答えたとき、大抵の人が己に感謝をしたり謝ったりすることである。「ありがとう、助かります」「すみません、空気読めなくて」と。さらに「いやアルコール呑めない人が無理に呑むなんて嫌ですよ。それぞれ好きなものをのむのが一番ですよ」と言うと「そんなこと言ってもらえたの初めてです」とまで言う。

悲しいのはこれが一人や二人じゃないことで、いったいこの人達はどんな悪辣な世界に身を置いていたのだろうかと驚くが、もしやこの世界は悪辣そのものなのか。嫌だなぁ。

己は大のビール好きなので一杯目はとりあえずビール、という風習で困ったことが無い。ただし焼酎の美味さがわからない。だから一杯目はとりあえず焼酎、という世界に住んでいたらきっと呑み会のたびに憂鬱だっただろう。呑み会の真っ先にその憂鬱を味わう人達。口をつけられずぬるくなるビール。全てが悲しい。

美味しそうにグレープフルーツジュースを飲む人を眺めつつ、このあたり、もっと世の中が変われば良いのになぁ、変えていかんとなぁ、と思う夜だった。



日記録2杯, 日常

2015年11月5日(木) 緑茶カウント21杯

まさかこの大量にある己の髪が減るなんて夢にも思わなかったのだが、この一ヶ月の抜け毛量たるややばい。危機感を抱くレベルでやばい。髪を洗うとシャンプーの泡に抜け毛がたっぷり。数えてみると五十本以上。一説によるとこの程度は普通に抜けるので気にしなくて良いそうだが、今まで抜けなかったのに突然抜けるようになったら流石に気になるものである。

そんなこんなでハラハラしていたが、この抜け毛がピタッと収まったのである、ここ数日で。全然抜けなくなった。いきなり。急に。拍子抜けするほどである。いったいこの数日で己に何があったのだろう。思い当たることを列挙する。

三日連続で一日十時間寝続けた。
秋が終わって冬になった。
亜鉛とヘム鉄のサプリメントの摂取を復活した。
猫と戯れてひたすらゆっくりした。

どれだろうか。全部だろうか。わからないが、良かったなぁと安心している。あぁ、年齢らしい日記だなぁ。もしかしたら疲れていたのかもしれないね。



日記録0杯, 日常

2015年11月1日(日) 緑茶カウント:0杯

「何か違うね」
「何かちょっと違うね」
「何が違うんだろ」
「何が違うんだろうね」
「でもまあ悪くはないね」
「何が違うんだろうね」

母が亡くなってから何度も父と交わしてきた会話。そして今日は母の誕生日であり命日である日。今日は帰省のたびにリクエストしていたご馳走を父と二人で作った。母のレシピは無い。数年前、聞いたことはあるがそのときのレシピは電子の藻屑となって消えてしまった。確かにメールでもらったが、それをどこかに保存することはなかったため、記録されることなく消えてしまった。今更後悔しても遅い。

そうして、母のレシピとは違う、どこの誰かが作ったかしれない料理のレシピをもとに作って、やっぱ違うねと言いつつ、寂しさを噛み締める。そんな十一月一日であった。



日記録2杯, 日常

2015年10月29日(木) 緑茶カウント:2杯

口の中に入れた途端、ほろりと崩れる繊維質。歯を使わずとも上あごで潰れるやわらかさ。これは離乳食ですか? いいえオクラの胡麻和えです。

不味い。

何なのかってーくらい不味い。近所のスーパーで販売されている惣菜の一つ。ついこの間同じものを購入し食したところ、ちょうど良いサクサク感、ほの甘い醤油と胡麻の味。しつこくないねばり。あらこれ美味しいじゃーん、と同じ味を期待して購入したらべちゃっ。どう考えても茹ですぎている。三十秒茹でるところを三分くらい茹でて、やっべうっかり鍋余所見しちゃったらくたくたじゃーんでもまぁいいかバレないバレない、バレたらやばいおーけーおーけーと、調理担当者が非常にいい加減な態度でちゃちゃっと味付けしてタッパーに詰めたような味。というかそれそのもの。この食感でよくぞまあオクラの形状を保っていたと感心するレベルである。すごいなオクラ。

やわらかい不味さをひたすら飲み込む夜。良いことと言ったら不味さを噛み締める必要が無いほどやわらかいこと。噛み締める固さがありゃあ不味くはなかったんだが。むしろ美味しかったんだが。口の中で溶けるオクラ。不味かった。