日記録4杯, 日常

2013年9月11日(水) 緑茶カウント:4杯

「ずっと適当な格好してきたから服を見繕ってもらいたい」

中学時代の友人からの頼まれ事であるが、頼む相手を間違えているにも程があって早々に逃げ出したい思いと、うわーこいつの中では自分はまともなファッションセンスが養われている人間として成長しているのかーという思いにより、恥ずかしさと申し訳無さで身悶えしたくてたまらない。友人とは数年ぶりに一度会ったきりで、中学を卒業してから会うのは二度目。中学時代の衣装と言えば、言わずもがな学生服だ。即ち、友人は自分の私服を知らない。

そこまで素っ頓狂では無いが流行に頓着しないため格好良くは無く、そのことに負い目を感じてはいるものの改善するほどの積極性も無く、最悪清潔感さえそれなりに保てれば良いかと思いつつも開き直れるほどでは無く、だいたい常にジーパンとTシャツもしくはポロシャツという適当な衣服で生きていて、何をどこに合わせると格好よろしいとかよろしくないとか、そこらへんがさっぱりわからない。

むしろ見繕ってもらいたいのは自分の方だよと思いつつ、どういう店を探せば良いのだろうとネット検索しながら途方に暮れている。自分はいったい友人をどこに連れて行けば良いのか。わからない。



日記録4杯, 日常, 重陽の節句

2013年9月9日(月) 緑茶カウント:4杯

今日は五節句の中で一番目立たず、一番知名度の低い重陽の節句である。七草粥を食べる一月七日の人日の節句、雛祭りを祝う三月三日桃の節句こと上巳の節句、こいのぼりを揚げる五月五日端午の節句、そして織姫と彦星で御馴染み七月七日、七夕の節句。ここまでは皆覚えているのに九月九日重陽の節句だけ、目立ったイベントが無いため忘れ去られている。何て可哀想なのだろう。

よって自分はこの重陽の節句だけをひいきすると決めており、毎年毎年「今日は重陽の節句だよ!」とアピールしまくっているがほとんどの人は薄い反応を返すだけ。寂しいなぁ、と思いつつ、自分も声高に重陽の節句だ重陽の節句だと叫ぶだけで特に菊を愛でたりはしないが、来年の今日もきっとまた「重陽の節句だよ!」と叫んでいるだろう。だってこれを五年以上続けているのだから。

我ながらよくわからないこだわりだと思う。



未分類のほほん学校, 大槻ケンヂ, 非日常

自分は結構なオーケンファンであり、オーケン関連のイベント・ライブにもそれなりに通っている。また、オーケンが影響を受けたという音楽や本にも手を出したことが多々ある。知りたいという欲求もある。しかしだ。それにしてもだ。

率直な感想を申し上げるならば、今回ののほほん学校は、辛かった……。

前半がこの夏の振り返り。後半がオーケンの好きな曲の聴き会で、この後半が長かった。辛かった。文字通り、オーケンの好きな曲を皆で聴いてみようという趣旨の企画なのだが、これ、阿佐ヶ谷ロフトでやる企画じゃないと思うんだぜ。

会場内にぎっしり敷き詰められたパイプ椅子。隣に座ったロリータファッションの女性のスカートが、どんなに小さく畳もうとしても膝にかかる距離である。歩き回れば人の視線を遮ることになるため気軽に立ち上がることも出来ず、無論パイプ椅子ゆえ背もたれは無く、クッションも無いに等しい。そんな環境で二時間オーケンの好きな曲を取り止めも無く聴かされるのである。

辛かった………。

あぁ、自分が好きな音楽はハードロックなんだなぁ、としみじみ実感する二時間だった。何が辛いって、オーケンのかける曲があまり自分の好みに合わないことで、井上陽水と頭脳警察はグッと来たが、後半のファンク責めと、映画「書を捨てよ、町へ出よう」のエンディング曲は本当にしんどかった。しかもほとんどフル尺で流すのである。

企画自体は面白いと思う。ただ、もっと気軽に聴ける環境で聴きたい。それこそライブバーX.Y.Z→Aのような場所が良い。ゆったりとくつろいでお酒と食事を楽しみながら聴ける環境であれば楽しかっただろう。例えそれが自分の興味の無い音楽でも。身じろぎの出来ない環境で次から次へとかかるので拷問のようだったのだ。

ゲストがオーケンと歳の近い人だったらまた違ったかもしれない。今回のゲストは自殺チンパンジーのファンタさん。ミュージックステーションで「釈迦」を聴いてからショックを受けたオーケンファンで、基本的にオーケンの肯定しかしないため、会話が転がらないためトークのおかしみも無く、ツッコミが入ることも無いのである。

前半、UFO関連の番組に出演した話をしたとき、UFO番組におけるUFO否定派の存在意義は、いつまでも喋り続ける肯定派の話を遮るためにあると熱弁していた。納得である。納得であるが、それと同じことが! 今まさに起こっているじゃあないか! 大槻さん!

ここにもしツッコミを入れてくれる水戸さんか橘高さんがいてくれたら良いスパイスを与えてくれたかもしれない。

オーケン自身は楽しそうだったが、聴き会が進むにつれ会場の反応が薄くなってきたためか「たまにはこんなのも良いよね!」とまるで自分に言い聞かせるように何度も言っていた。

ちなみに前半は弾き語りで「タンゴ」「あのさぁ」「オンリーユー」から始まり、その後この夏の振り返りへ。「大槻ケンヂの日本のほほん化計画」という番組の開始が決まった報告と、番組でシールを作ったので今日いらっしゃった皆さんに一枚ずつ差し上げますねという発表が。

これである。これを家の一番目立つところ、もしくは表札近くの「犬」シールの近くに貼るようにというお達しだ。玄関ドアーのど真ん中にでも貼ってやったらイカスかもしれない。

あと、ロッキンジャパンフェスの現状未公開映像も見せてくれた。これは嬉しかったなぁ。オーケンはそのとき体調を崩していたため、顔がむくんでいたことを気にしていたそうだが、血のりのせいかよくわからなかった。ちなみにこのときか、もしくは別のときか記憶が曖昧なのだが、顔がむくんでいること、または最近老けてきたことを気にしていることについて「僕って乙女じゃない?」と言い、「ええ」とファンタさんにあっさり肯定されて動揺していたのだが、乙女発言について正直何の疑問も抱かず、「やっぱりそう思ってるのか」と自分は思った。むしろ。

嬉しかったのはカラオケとはいえ谷山浩子の「おはようございますの帽子屋さん」を歌ってくれたこと。谷山浩子のイベント「猫森集会」にゲスト出演する関係で、最近はカラオケに通い詰めだそうである。そこで谷山浩子の曲を練習しているそうなのだが、何と谷山浩子も筋少の曲を歌うとのこと! しかも「まるで谷山さんのために作られた曲みたい」にバッチリものにしているそうなのだ。谷山浩子が歌う筋肉少女帯!! いったい何を歌うのか想像するだけでわくわくする。個人的にはキュートな曲よりもダークな曲を歌ってもらいたい。あぁ、でも「そして人生は続く」なんてのもはまるだろうなぁ。

橘高さん主催の「ドリームキャッスル」の思い出では、橘高さんは頭が良いから、曲を作るのと同じようにイベントも頭の中できちんと設計図を作って進行する、とリスペクト発言。ただ、遊びを入れるのを許さないから、ちょっとずれたことをやるとバッサリ切られることが何度かあってびっくりした、と笑うオーケン。なるほどなー。だがしかし。オーケンも想定外の橘高さんのボケを拾いきれずにスルーすることが結構あるよな、と思うのだった。

イベントは脅威の三時間越え。そのうち二時間は聴き会だっただろう。流石に尻と背中が痛く、今日ばかりは余韻どうこうなんぞ言ってられんので、早く帰って自分の好きな音楽を聴いて横たわって寝たいと思った。



日記録0杯, 日常

2013年9月7日(土) 緑茶カウント:0杯

せいぜい四回、多くて五回だ。それも頻繁にではなく、二ヶ月に一度か三ヶ月に一度通った呑み屋があった。そこに三年ぶりに訪れてカウンターで酒を呑み、追加の注文をしようと目の前に立つ店員に声をかけたら言われたのだ。「あら、ねえあなた前にも来てくれたわよね」と。

そして今日は今日で三回程度しか行っていない服屋で店員に声をかけられ、よっぽど自分は覚えやすい面をしてるのか、それとも単に記憶力が素晴らしいのか、どっちかなのか両方か、と考えてしまったが、ただ思うことは覚えられた原因が悪目立ちしているためで無ければ良いな、ということだった。

その点に関しては未だにチキンなのである。



日記録4杯, 日常, 町田康

2013年9月5日(木) 緑茶カウント:4杯

「餓鬼道巡行」「この世のメドレー」「ゴランノスポン」「どつぼ超然」「爆発道祖神」「人間小唄」「破滅の石だたみ」「バイ貝」……町田康のタイトルセンスって何て素敵なんだろう!

スペースの関係で単行本の購入は避けており、文庫化を待ち望んでいるため未だ手に取れていないタイトルも多いのだが。所有している中では「けものがれ、俺らと猿と」「人間の屑」「くっすん大黒」「テースト・オブ・苦虫」「実録・外道の条件」などのタイトルも好きだ。たまらない。

町田康の小説の中で一番好きなのは「夫婦茶碗」収録の「人間の屑」。ダメな人間がダメなまま奈落へ向かって全力疾走する様が悲しくも爽快な作品だ。町田康の作品にはいわゆる「ダメ人間」が多く登場するのだが、どいつもこいつも波に飲まれ流され何が何だかわからない中を生きながらも、何だかんだで行動力があるのがどうにも厄介で愛おしい。

町田康の文章に慣れていない人におすすめしたいのは「実録・外道の条件」。エッセイ風の作品はどれも読みやすいが、中でもこれは秀逸である。そして可哀想である。ずるい奴らやひどい奴らから外道な目に合わされる町田康に同情しつつ、その筆致により笑わされ、また、可哀想な姿から垣間見えるキュートさに気付いたら、次は小説「夫婦茶碗」を読んでみれば良い。くれぐれも一番最初に「きれぎれ」には手を出さないように。