未分類100曲ライブ, 6杯, 水戸華之介, 非日常

五日間で百曲を歌う、水戸さんの100曲ライブ第一夜。この100曲ライブも今年でついに五年目とのことで、当初は毎年恒例にするつもりはなかったが、大変であるにも関わらず終わればまたやりたくなるとのこと。このシリーズが始まったとき、大好きな水戸さんの曲を百曲堪能出来ることに非常に興奮し、参戦してみれば間近で水戸さんを観られる喜びで爆発し、先の約束が何も無いにも関わらず、来年も楽しみだな、と思ったものだ。その希望が叶えられてついに五年目。当たり前のように開催されることがとても嬉しい。

厚手の外套に身を包み、凍えるような寒さの中開場の時を待つ第一夜から二週間置いて第二夜、第三夜と徐々に外気がほころんでいき、最後の第五夜には淡い色合いの薄手の上着を人々は身にまとう。列に並ぶ人々は知らない人間ばかりだが、五年目ともなれば見覚えのある人達も多く、いつの間にか彼ら彼女らと過ごすこの時間に春の訪れを感じるようになっていた。

今回のゲストは人間椅子の和嶋慎治、通称ワジーである。以前のワジー回は渋めの選曲が多く、重くシリアスな印象だった。アルバムで言えば「ヨキコトキク」的と言えば良いだろうか。また今日のライブも水戸さん曰く、男っぽいと言うか愚痴っぽい曲ばかりになってしまったとのこと。

しかし今日はシリアスの比重が高めながらもパッと盛り上がる曲もあり、以前自分が参戦したときとはまた空気が違って面白かった。前回は聴き手も心して臨まなければならない緊張感があったが、そのあたりが軽くなっていて気軽に楽しむことができた。この空気の変化の由縁は選曲と水戸さんのテンションによるものだろう。

と言うのも水戸さんは現在新譜のレコーディング中で、レコーディングモードのままライブに臨んでいるため妙なテンションになってしまっているそうだ。水戸さんとワジー曰くレコーディングは今この世に無いものを新しく創る作業なので、ひらめきが生まれるたびに「自分は天才か!?」と興奮し、ライブとは全然違う心理状態になるそうだ。そのためレコーディングモードの水戸さんは普段であればMCもキリの良いところでまとめて次の曲に移るという風に自分をコントロール出来るのだが、今はそれが出来ないためワジーに任せるといった形になっていた。

とするとまぁ、水戸さんもワジーもお喋りだから曲と曲の合間に喋る喋る。重い曲の後に楽しい話題が発生したり、ふざけあった直後にシリアスな曲が始まったりと非常に空気がゆるゆるで、ゆるーい寒天の中を漂っているような楽しさがあった。

そんな中で印象的だったのは、水戸さんが三十年ぶりに知人と再会し思い出話に興じた流れで語られたこと。三十年前にベルリンの壁が壊された、でもまた壁が作られるのか、と。その小さく短い言葉がいやに耳に残った。

そうして始まったのは「人間のバラード」。水戸華之介&3-10Chainの曲である。

この後にもアメリカ大統領選の話題になり、そのときはワジーにより陰謀論と絡めてキャッチーに語られた。話を聞きつつ思ったのは、安寧に生きられると思っていられる瞬間は本当にラッキーで、ともすればそれは瞬間として簡単に切り取られてしまうかもしれないことである。

かと思えば、陰謀論を語ったワジーは秘密を暴露した者として始末されるかもしれない! 額に赤い光が点されたらまずい! 撃たれる! 狙われている! と悪ふざけ。ワジーが近付けば「巻き添えになる」と離れようとする水戸さん、そんな水戸さんにギターを弾きながらぐいぐい接近して死なばもろともを狙うワジー。男子高校生の休み時間のような光景が繰り広げられ、ゲラゲラ笑ったのだった。

一曲目は「夜と男と運命の魔の手」と、格好良くかつ痺れる選曲。意外かつ嬉しかったのは「猫とろくでなし」。屑の曲なのでてっきり吉田一休回でやるものと思っていたら、まさかワジーバージョンが聴けるとは! 原曲よりも緩やかに歌われていて、あたたかくも寂しい気持ちになった。あぁ、この曲大好きだ。

いろんな意味で衝撃だったのは「飛蝗」である。この曲が出来た経緯を全然知らなかっただけにびっくりした。水戸さんが長年出演していたラジオ「土曜ワラッター」の企画で生まれたもので、ある人かグループに対し「使ってください」といきなり送りつけられた曲を水戸さんが拾って形にしたものらしい。よってあまり時間をかけずに作ったものだが、ワジーはすごく良いと絶賛していた。そういった経緯もあり、3-10Chainのセットリストにあえて入れるのも……と言うことでなかなか出番が無いと水戸さんは語っていたが、いや飛蝗好きなのでやってくださいお願いします。

「ずっと愚痴しか言ってない」「何だこの曲」と水戸さんが笑っていたのは「眺めの良い場所」。愚痴を経て最後に逆転があるかと思いきや何も無い! とのことで、改めてじっくり聴いてみると確かにその通りだった。でもこの情けない感じ好きなんだよな。

本編最後は「グライダー、虹へ」で、アンコールはかつてトリビュートに参加した際にカバーしたブルーハーツの「情熱の薔薇」と「パンを一切れ」。「パンを一切れ」の水戸さんの声の伸びやかさの美しさったら無かった。そして二十面ダイスにより選ばれた本当に最後の一曲は「グライダー、虹へ」。

重さとゆるさの波を漂う楽しいライブをカチッと固めるのはやはりワジーの安定感に他ならない。水戸さんのテンションに引っ張られたのかワジーも若干テンションがおかしく、同じ箇所を何度も弾いてしまうミスが数回ありつつも、「それでも大丈夫」と思わせてくれるしっかりとした土台の重さ。水戸さんとのコーラスも美しく、澄田さんとはまた違った味わいがあって心地良かった。

あと、水戸さんもワジーも自分の新譜やその予定があるにも関わらず、内田さんの新譜を熱心に宣伝していたのが面白かった。「あのピコピコへの真摯さはすごい」「筋少のカバーなのに筋少のフレーズが少ない」「筋少である必要があるのか?」「頭がおかしい人が作ったアルバム」「怖かった」「筋少のライブや店頭で売ってると思うので是非買ってみてください」と二人して熱心に喋るのである。そんな内田さんが出演するのは第三夜。ちょうど一ヵ月後の三月の頭。また少し暖かくなるだろう。次回もまた楽しみである。



日記録0杯, 日常

2017年1月30日(月) 緑茶カウント:0杯

それはもう、寂しい気持ちになったのさ。

呑み会でゲイバーが話題に上り、誰がどういう人にもてそうだといった話を経て、LGBTの権利云々の話になった。会話には性的なからかいも混在していたので冒頭より自分は黙って酒を呑んでいたのだが、すると否定派は己を仲間と見なしたらしい。「ウヲさんは俺らと同じでフラットですもんね」と笑って肩を寄せたのであった。

おお! 君達にとってのフラットとはそのような意味なのかいと驚いていると、否定派の一人が「マイノリティが権利を主張するとイラッとする」と悪気なく語ったのであった。実に興味深い。彼はキリスト教徒で、映画「沈黙」をとても良い作品だと人に勧めていたのだが、彼は役人側の視点で映画を観ていたのだろうか。君が観た映画で棄教を迫られたのはマジョリティだったかい? 結果主人公は踏み絵をどうしたかな?

彼の発言に同調した女性は今、男性と同じようにバリバリ働いている。彼女が働ける今があるのは、かつてマイノリティであった「男性と同じように働こうとする女性」が声を挙げ、努力してきた結果のはずなのだが、その恩恵に思い至らないようだ。彼ら彼女らがマイノリティであること、あったことを意識せず安寧に生きていられるのは、君達が「イラッとする」人々のおかげだったんじゃないのかい。

なかなか苦い酒であった。寂しい気持ちが心を満たした。それはもう、彼ら彼女らが決して悪人ではないだけに。あぁ、知らないでいたいものだった。



日記録0杯, 日常

2017年1月29日(日) 緑茶カウント:0杯

おお、嬉しい。サイトの片隅に置いているアクセスカウンタが十万を記録した。アクセスカウンタを設置するとき、とりあえず六桁で設定したものの長らく左側のゼロの数値の占める割合が大きいままだった。ついに最後のゼロが埋まった、と思うと感慨深い。

サイトを作ったばかりの頃、当時やりとりをしていた人に「百万ヒット目指して頑張れ」と言われたことを何とはなしに覚えている。その十分の一にようやく届いたが、まだ十分の九残っている。流石に生きてる間に届くのは無理だろう。

とはいえその人が今どこで何をしているか知らないので、仮に届いたとしても報告することは出来ない。このサイトも何度か移転を繰り返し、名前も中身も変わっている。そもそもはイラストサイトのつもりで始めたのに気付けば日記サイトになっていたのだからおかしなものだ。変わらないのは管理人くらいである。

しかし別にカウンタのためにサイトをやっているわけではなく、ただの愉快な趣味であるので飽きるまでは楽しもう。まぁ、サイト開設日も近いので何かしらの企画でもやってみようかな。確か今年で十四年目の十三周年。我ながらよく飽きないものだ。



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■1月22日21時「ウヲさん、こんにちは。去年の(たしか)9月辺りにも~」の方へ

ライブの感想をご覧いただきありがとうございます。文章を好いていただけたとのことで、本当に嬉しいです。

クロスフェードの情報もありがとうございます。まさかあろまさんとeoheohさんが作詞作曲して歌うとは! 試聴してみましたが、あろまさんの曲が穏やかかつキュートでびっくりしました。しかし思い返してみればあろまさんぽだけ読んでいたときの彼のイメージはこの曲の歌唱に近いものだったかもしれません。

eoheohさんは今から呼吸が心配でなりません。以前あの格好で動き回れるものなのかと疑問に思い、家にあった適当なパーカーで顔面を覆って室内をうろついたことがありましたが案の定息苦しかったです。あれで動くならず喋るならず歌うのかと思うと……強制的にでもあのジッパーをシャッ! と開いて空気を取り込みたい、そんな衝動に駆られそうです。

曲はパッと聴いた感じ「プロトレジエム」が好きです。間奏あたりの「ベーンッベーンッ」が癖になりそうで。あと「Glory Soul」も良いなぁ。そうか彼らは海賊だったのか知らなんだ。

「WAKASAGI」はFB777さんがものすごくのびのび歌っていて……めっちゃ気持ち良さそうですね! あらゆるものから解放されたうたのおにいさんみたいだと思いました。「三次元Triangle▽JUNCTION」はライブでの歌唱が楽しみです。KIKKUN-MK-IIさんのボーカロイド曲はどれだろう……これはちょいと本商品を買うまであえて情報を探らず、勝手に想像をしておこうかと思います。

敬語の本もご紹介いただきありがとうございます。今日本屋に行ったものの見つからなかったので、また別の本屋に探しに行ってみようと思います。そういえばあろまさんぽ地上波で番組になるそうですね。びっくらしました。テレビもひたすら後姿だけ映すのか、般若面で街中を練り歩くのか、どちらにせよ放映が待ち遠しいですね。



日記録4杯, 日常

2017年1月22日(日) 緑茶カウント:4杯

ここしばらく日中眠気に襲われることが多く、休みの日はこれ幸いとばかりに惰眠を貪り続けてしまう。いったい何故だろうと思い考えを巡らし行き着く心当たりは一つ。筋トレを再開したせいかもしれない。

年末年始にだらだらと食べて呑んで食べて呑んで寝て、という日々を過ごした結果過去最高体重を更新し、そりゃあ毎日ビールを五本六本呑んでりゃさもありなん、ビール六本って三リットルだよ三リットル、と納得しつつ流石にこりゃやべえと一月頭から筋トレを再開。さらに時間があるときには散歩を心がけ、とりあえず二キロ落としたのが数日前か。腹回りの肉が減ったのは目に見えてわかる、ベルトの穴も元の位置に戻った。あとは体力づくりも兼ねてもうちょい引き締めようとえっちらおっちら体を動かす日々の中、さして自覚はなかったものの体は疲れ切っていたらしい。あぁ。

とはいえ。このまま続ければ体力もつくはず。経験からすると二ヶ月続ければぐっと変わるはずなのだ、が、それも五年近く前のこと。より体力の衰えた今ではもっと時間がかかるかもしれない懸念はあるが、どうにかこうにか続けようと思う次第である。頑張るよ。