日記録1杯, 日常

2013年12月20日(金) 緑茶カウント:0杯

呑み会帰り。終電を逃し、タクシー乗り場の行列に並び一時間。背後の人が平静な顔をしているくせに突然嘔吐、しかし直後また平静に戻るということをたびたび繰り返し、恐怖を感じながらもようやくタクシーに乗れたのだが、その運転手が変だった。

やけにフレンドリー、悪く言えば馴れ馴れしい。当初はとりとめのない会話を交わしていたのだが、声で確信が持てたのか、突然「お客さん、タクシー乗り場で見たときはオカマかオナベかと思ったよ! ハハッ!」と軽快に言い放つ。冬場は厚着をするので、夏場に比べると若干性別を間違えられやすいきらいはあるものの、オカマとオナベは傾向が正反対だろう。どういうことだ、おい。

そして運転中。信号待ちの間に握手とハグを求められ、握手には応じたもののハグは「照れるので」と断ったが、とにかく己が望むことは前を向いて運転してくれと言うことで、同時に、この運転手は危ないんじゃないかと思いつつ逃げられないことに恐怖を感じた。

降車時には頭を撫でられ、「かたちは良いから自信を持ちな!」「このままデートに誘いたいな」「ここで良いの? 遠慮しなくて良いよ」と言われたが固辞して駅前で下車。我が家に帰宅したのは深夜の三時であった。中には変な人もいるという話は聞いたことがあるものの、密室で遭遇すると予想以上に恐ろしいのだなと肌で実感。日常に潜む恐怖に戸惑った一件だった。



日記録1杯, 日常

2013年12月19日(木) 緑茶カウント:1杯

寒くて寒くて、あまりに寒くてこたつから出られない。帰宅したらこたつに入り、夕飯の仕度をしなければと思いつつ一時間。思い切って台所に立つも、飯を喰うためにこたつに入るとまた出られない。皿を洗わなければという意識はあるもののこたつから脱出することが出来ずに一時間。そして自分は今日、しようと思っていた洗濯をうっかりし忘れてしまったのだった。

それもこれも寒さのせいだ。昨日などは体があまりに冷えて、布団に入っても温まらず、一所懸命手足をさするも寒くて寒くて仕方が無い。時間をかけてようやく眠りに就いたのだが、そうして見た夢は異常なもので、某コラムニストであり折り紙作家である有名人の口から錐のようなものが飛び出し、それが己の唇と前歯を貫通。この行為が夢の中ではいわゆるキスというものに設定されており、さらにそのコラムニストによってTwitterで状況を拡散され呆然とするというもの。ちなみに錐のようなものの長さは長く、唇と前歯を貫通されたという状態に目を瞑ればポッキーゲームを今まさに開始したところに見える、そんな距離感であった。

そもそもこの夢の人選がわからない。別に嫌いでもないが特別執着もしておらず、もしやキッチュとキッスをかけた駄洒落だったのか、と思うもじゃああの錐は何だったんだよ、いや、だからと言って現実世界のキッスと同じことを夢の中で行っていても、それはそれでどうかと思うが。

今日は普通の夢を見たい。



日記録5杯, 日常

2013年12月17日(火) 緑茶カウント:5杯

今も咳に悩まされている。収まってきたように思えたが、最近また苦しくなってきて体調がどうも落ち着かない。どうやら発声が咽喉に負担をかけているようなので、ずっと黙っているのが得策のようだが、なかなかそうも行かないのが苦しいところである。

とはいえ、咳程度の不調で済むならまだマシやもしれぬ、と思いつつ、毎日健康に恋焦がれている。



日記録3杯, 日常

2013年12月16日(月) 緑茶カウント:3杯

あっという間に十二月も半分過ぎて、今年も残り二週間。だと言うのに未だ手をつけていない年賀状。毎度のことだが困ったものだ。

特に今年に至っては、友人達が結婚したり転職したり就職したり引っ越ししたり、破局したり同棲したりとコロコロ状況が変わっているので、いったいどこに送れば良いのかさっぱりわからなくなっている。メールアドレスは知っているのに現住所を知らないという人の少なくないこと。それでいて疎遠と言うわけでもなく、連絡を取り合っているのだから面白い。

いっそ手渡しするのが確実か。ははは。



日記録2杯, 日常

2013年12月15日(日) 緑茶カウント:2杯

待ち合わせ場所から呑み会会場に向かう道すがら、わずかに足を引きずりながら歩く友人に、足の指でも怪我をしたのかと問うと、「いやあ実は過労でぶっ倒れて、そのとき息してなかったせいで、左半身に麻痺が残っちゃったんだよねー。リハビリすれば治るらしいんだけど。あははー」とほがらかに笑う。八十あった握力が三十いくつか、半分以下になっちゃったんだよーと言いつつ、持ち前の長い足で自分よりも早く歩く。「また背が伸びてさー。今百九十三なんだ!」

そして一つ目の店を出て二次会の会場に向かう途中、自分は友人の右半身に飛び蹴りをかましたのであった。思い切り助走をつけて。

この友人に出会ったのは大学に入ってからだ。彼は在学当初から卒業後の現在に至るまで、数々の伝説を残してきた猛者であり、馬鹿であり、そしてとんでもなく頭が良く、六ヶ国語を話し、優れた身体能力を持つ。自衛隊に体験入隊した際には「お前が本気を出すと人が死ぬ」と教官から注意を受けたほど。そして有り余る力と知能を常人の理解出来ない方向にフル活用するため、「一緒にいるとものすごく楽しいが、何を考えているのかさっぱりわからん」と周囲の人間に言わしめる男だ。

友人は麻痺が出ても変わらずいつもの友人だったので、自分は遠慮なく飛び蹴りした。飛び蹴りを受けた友人はよろめくこともなく普通に歩いて、全く、こいつの存在の強さと言ったら、手前程度が勢いをつけてぶつかったところで何も揺るがされないレベルかよ、と安心するやら憎たらしいやら。さっさと全快しやがれと思いつつ、こいつならどうしたって大丈夫なのだろうなぁと安堵していた。