日記録14周年企画, 5杯, 日常

2017年4月8日(土) 緑茶カウント:5杯

パンダと聞いて思い出すのは今も付き合いのある高校の友人だ。断捨離の果てリンスすら捨てた友人のシンプルな部屋には、パンダグッズを飾ったこじんまりとした一角がある。白と黒で構成されたキュートな品々が印象的で、以来外でパンダグッズを見かけると友人のことを思うようになった。

そして巷にはパンダグッズが溢れているので、わりとしょっちゅう友人のことを連想している。箸置き、ハンカチ、タオル、手ぬぐい、お菓子、筆入れ、皿、マグカップ、ぬいぐるみ、室内履き、メモ帳、キーホルダー、ストラップ、ランチョンマット、うちわ、扇子、リュックサックに茶筒、シールにカーテン、靴下、パンツ、巾着袋。まさか友人もこれらを見るにつけ脳裏に描かれているとは思うまい。

このように友人のことばかり連想することから察せられるように、自分自身はパンダに対しての愛着はさほどない。写真を見れば可愛いと思う。動物園で見られたら嬉しい。ただ自分は大きな動物よりも小さな昆虫や爬虫類・両生類の方に関心を持つ傾向がある。それはきっと、自分よりはるかに小さなものが生きていることが、どうしても不思議に感じられてならないからだ。こんなに小さく細いのに動く脚や翅、ピクピク揺れる触覚。機械のような精密さをそこに感じて取り付かれる。対して動物はと言うと、そのあたりにあまり不思議を感じないのである。

文具屋、金物屋、キッチングッズ専門店、ファンシーショップ、雑貨屋、服屋、おもちゃ屋などなどを歩くたびに瞼に浮かぶ友人が、いつだったか語っていたパンダの魅力は己が小さな生き物に感じるものとはまた別種のものだった。さて、それはいったい何だと思う?

これ、と浮かんだもの全てを、全部まとめてラッピングして友人に渡したい。きっと友人は面白がってリボンを解いて、一通り目を通した後に自分の思うパンダの魅力を語るだろう。好きなものについて語るのは楽しい。



日記録0杯, 14周年企画, 日常

2017年4月6日(木) 緑茶カウント:0杯

子供の頃の自分はと言うと、校則をしっかり守る真面目な生徒であった。制服も体操服も着崩すことなくきっちり着て、積極的に授業に参加し、学級委員長を務め、よく本を読む子供だった。そういった生活態度のためか、学業が特別秀でていたわけではなく、納得できないことがあれば教師に真っ向から反論することもあったが、教師受けが良かった記憶がある。

そんな子供の頃の自分が持っていた価値観はと言うとこんなものだった。

乱れた日本語を使うことは嘆かわしい。
髪を染めることは外国人に憧れてやる馬鹿な行為で、日本人としての誇りが足りない。
ネイルアートは無駄で、家事をやることを考えていない。
美容整形はすべきではない。
腐女子は隠れるべきで、迫害されても仕方がない。
同性愛者は親に勘当されても仕方がない。

大きく変わったものだなぁ。今は言葉は時代時代により変化するものと捉えている。染髪はただのファッションであり、誰しも自由に楽しむべきものだ。よく目に入る指先が綺麗であればテンションも上がるだろうし、美しい装飾は素敵なものだ。美容整形も美しくなるための努力の一つ、リスクを承知で覚悟を決めた人に対しどうこう言うべきではない。やおいだろうが何だろうが趣味は趣味、見せ方に注意が必要なのはジャンルではなく作品の質によるだろう。

価値観がガラリと変わった瞬間を今でも覚えている。中学生のときに討論番組を観ていたら、黒人男性が同性愛者は差別されて然るべきと発言していた。自分は同性愛者に対しこれと言って嫌悪感はなかったが、その瞬間までその意見に対し「そうだなぁ」と漠然と同調していた。

そしてその男性に対し、同じ黒人の女性が訴えた。「黒人だからと言って差別されてきた歴史があるのに、どうして同性愛者は差別していいなんて言えるの?」と。この言葉を聴いた途端、「あ、確かに」と己は納得し、同時に「何で差別されて然るべき、なんて考えられたんだ?」と自分に対して疑問を持ち、それまで持っていた漠然とした差別感が霧消した。

思えば両親は正しい日本語を推奨してはいたが、染髪やネイルアートや同性愛者を悪と決め付ける発言はしていなかった。では、どこで己の価値観は育まれたのだろうと思い返すと不思議に感じる。明確な答えは出ないが、良くも悪くも自分は世の中で「正しい」と言われることを鵜呑みにしすぎていていたのかもしれない。

ファッションを楽しむ友人を見て自分も髪を染めた。嬉しそうに指先を眺める人を見てネイルアートが好きになった。コンプレックス解消のため、覚悟を決めて美容整形をした人がテレビで理不尽に説教され泣いている姿を見て嫌な気持ちになった。熱心に好きな作品の萌えを語る人を見て愛の形はそれぞれだと知った。様々な人や事象に出会い、それぞれの価値観に触れるにつれ段階的に変化した。変化できて良かったと心から思う。そしてまたこれからも変化し続けたい。

そんなことを考えていたとき、同性愛者のカップルが養子を迎えた話に対し「子供が可哀想、いじめられるんじゃないか」という意見をネットで見た。子供の心配をするその人はきっと優しい人なのだろう。だからもし自分が優しい人に出会ったらこのように伝えたい。「そうですね、いじめられていたら可哀想ですよね。じゃあ、せめて我々はその子に対して『誰が君をいじめても我々は君と君の家族の味方だよ』と伝えましょうよ」、と。

どうかその子が、正しいと信じられた意地悪な言葉を受けて愛情を歪められることなく、幸せに生きていけますように。



日記録14周年企画, 4杯, 日常

2017年3月12日(日) 緑茶カウント:4杯

指先に捉えられるペン先の動きとセットになった、ペンをくるりと回転させる動作。そうしてペンの頭につけられたゴムが小刻みにノートを往復し、本来消えないはずのものを消す。身の回りにも愛用者が多く、勧められたこともある。とても便利だよ、君も使いたまえよと。

鉛筆と消しゴムの関係性とは違い、書いたものが削り取られるのではなく、摩擦熱によってインクが透明に変化するらしい。PILOTのフリクション・ボールペンを初めて目にしたのはテレビのCMだっただろうか。すごいもんだなぁ、と感銘を受けたことを覚えている。こいつぁ便利に違いないと驚き、試しに一度使ってみたいと思ったものだ。しかしあれから十年近く経過しただろうに、己はこれまで一度もフリクションを手にしたことがない。そのことを今まで特別意識したことはなかったが、ふと改めて考えてみたところ、どうしても手に取れない理由が見えた。

怖いのだ。

例えるならば開けやすい金庫のようで。ボールペンの持つ「消えない」特性を翻す逸品に、己はかすかな不安を抱いているらしい。消えないものが消える便利さの先にある夢、それは美しいノート、気軽に書ける安心感。しかし自分が見る夢は。

使いどころを間違えさえしなければ便利な代物だとわかりつつ、今日も消えないボールペンを握り紙面に滑らす。それは決して重要書類ではなく、もっと気軽なものに違いないのだが、どうしても消えるペンを握ることができない。ただいつか、あれを使ってみたいとも思っていて、それはあのボールペンを気軽に使える自分になりたいという願望にも近しいかもしれず、うっすらと夢見ているのである。



日記録14周年企画, 2杯, 日常,

2017年3月5日(日) 緑茶カウント:2杯

去年の夏頃だっただろうか。手軽に野菜を食べたい欲求を満たすため、ピクルス作りを始めたのは。なるべくまた板も包丁も出したくない、だけど新鮮な野菜を食べたい。ではどうすれば良かろうか、と考えた末辿り着いたのが保存の利くピクルスだった。ピクルスならまとめて作ってしまえば、あとはビンから出して皿に並べるだけ。楽である。

それから毎週のようにピクルスを作る日々。ところがレシピをもとに作ってみるものの、日数の経過とともに酸味が強くなりすぎて食べるのが苦痛になったり、味が好みでなかったりとなかなか難しい。個人的にディルの利いているピクルスは好みでなく、甘すぎるのも好きではない。サッパリとした酸味の利いたピクルスが理想だ。

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ああでもないこうでもないといろいろなスパイスを試した。ブラックペッパー、鷹の爪、吉野産ぶどう山椒、セロリの種子、ピクリングスパイス、マスタードシード、コリアンダーシード、タラゴン。これらの多くはピクルスのために買ったものだ。しかしなかなか難しく、ピンとくる味に近付いたと思うもののまだ遠い。何かが違う、と思う日々が過ぎた。

そうしてピクルス作りを始めて早数ヶ月。やっと追い求めていた理想の味を構成するレシピに辿り着いた。それがこの三つである。

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ブラックペッパー、鷹の爪、にんにく、以上。シンプルである。すごくシンプルである。正直この三つで良いのであれば自前の品で事足りた。己は随分と回り道をしたらしい。どうすんだあの吉野産ぶどう山椒にマスタードシード。使うあてが全くないぞ。

まぁ、なんだ。紆余曲折あったものの、ようやくまな板も包丁も使わずビンから取り出すだけで野菜を食べられる生活を手に入れた。そんなわけでその理想の味をここに書き記しておこう。

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■ピクルス液のレシピ
穀物酢(ミツカン) …200ml
水 …180ml
砂糖 …大さじ2
塩 …小さじ2
鷹の爪 …1つ
にんにく …1欠片
ブラックペッパー …10粒くらい

(1)小鍋に上記の材料を全部入れて火をつけて、一煮立ちしたら火を止めて荒熱をとる。
(2)保存容器に切った野菜を入れる。
(3)野菜の入った保存容器にピクルス液を注ぐ。
(4)そのまま冷蔵庫へ。一晩経ったらできあがり。

使っている容器は無印良品のソーダガラス密閉ビン1000ml。今回詰め込んだ野菜はきゅうり3本、セロリ1本、赤パプリカ1つ、黄パプリカ1つ、ヤングコーン6本、うずらの水煮いくつか。うずらは今回初めて入れたので美味しいかどうかはわからないが、卵のピクルスもあるそうなので多分悪いことはないだろう。ほか、人参やブロッコリーも美味しい。

ちなみにこのピクルス、満員電車もかくやとばかりにぎゅんぎゅんに詰め込んでいるので、ゆったり入れると上記の材料は入りきらない。テトリスを遊ぶが如くぎゅんぎゅんに詰めて欲しい。ぎゅんぎゅんに。

日持ちは五日程度かな。早めに食べきるのがよろしかろうと思う。さぁ、君も手軽なピクルスライフを手に入れようぜ。楽だよ!

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■参考にしたレシピ
消費、保存、常備に 夏野菜の簡単ピクルス
おつまみにもいける常備菜。ブロッコリーのピクルス



未分類14周年企画

先日はアンケートにご協力いただきありがとうございました。アンケート結果を見て一人「ほうほう」「なるほど」「ありがたや」と呟いておりました。重ねてお礼申し上げます。

そしてこちらがいただいたリクエストの一覧です。いくつか同じ内容のリクエストもいただきましたが、それは一つにカウントしています。また、リクエストのタイトルは一部調整・合体しております。

記事ができたらこのページにリンクを繋げていきます。ゆったりのんびりやっていきますので、ゆうるりとお待ちいただけたら幸いです。

ちなみにM.S.S. Projectの武道館感想はリクエストと関係なく普通に書いてしまいました。はっはっはっ。

また今回、リクエストの対象が文章だったのでいくつか保留にしたものもあります。ただ虫のイラストを描いていたことを覚えていただけたことはとても嬉しいので、いつかの機会に! エイプリルフール企画はごめんね! これは年に一度のお祭りなので自由にやります! すまない! ファンサイトは絶対自分で作った方が楽しいよ! ファイト!

■リクエスト一覧
おいしいレシピ
文房具について
心のままに
パンダについて
M.S.S. Projectの実況感想
行き帰りでの『うれしい』できごと
今までに見た好きなアニメ作品を理由とともに振り返る
作ってみたい料理、もしくは調理してみたい食材
M.S.S.Phantasia感想と、M.S.S. Projectの現在の印象
M.S.S. Projectの武道館ライブの感想

■保留
虫のイラスト
筋少ちゃんエイプリルフール企画
M.S.S. Projectのファンサイト開設


というわけで、全力で楽しみながら遊んでいきます。
それでは!