2月16日から、サイトが表示されなくなって真っ白なページがバーンと出たり、更新できなくなったりといった不具合が発生しておりましたが、本日ようやく復旧しました。「あっれー閉鎖したの? え?」とびっくりされた方、いらっしゃったらすみません。お騒がせいたしました。
もう本当何を試してもどうにもならないし前進したと思ったら悪化したし、泣くかと思った。くわぁ。
うずわみだまし
2月16日から、サイトが表示されなくなって真っ白なページがバーンと出たり、更新できなくなったりといった不具合が発生しておりましたが、本日ようやく復旧しました。「あっれー閉鎖したの? え?」とびっくりされた方、いらっしゃったらすみません。お騒がせいたしました。
もう本当何を試してもどうにもならないし前進したと思ったら悪化したし、泣くかと思った。くわぁ。
2016年2月13日(土) 緑茶カウント:0杯
サイト開設当時から置いているカウンターが、ついに八万をカウントした。わーい嬉しい。一時期は日に一人二人しか訪れず、自分以外の誰が見てんだこのサイト、と思いつつも日記書くの楽しいなーとポチポチ更新していた。まぁ詮無いことである。スマートフォン利用者が増えたにも関わらず、全くスマートフォンに対応していないサイトだったのだから。つまり、パソコンでしか見られなかったのである。見られないんじゃあ見に来る人が訪れるわけもない。当然だ。
ところで。本日びっくりしたのだが、今の若い人は「カウンター」を知らないらしい。SNSの普及につれ、絵や文を発表するのに個人サイトを作る必要が無くなった故だろう。ということは、掲示板やキリ番といった単語とも無縁なのだろうか、と考えるとやや寂しいが、時代の流れなのだろうなぁ。
このサイトの左下にひっそり配置しているカウンターは、もう十年以上前に設置したものだ。いったいどれだけ正確にカウントしてくれているのかわからないが、たまに確認して、あぁ回っている、と思うとやはり嬉しくなるのである。
十万まであと少し。嬉しいな。
2016年2月11日(木) 緑茶カウント:6杯
このサイトを始めて今日で十三年。早いものである。やっていることは少しずつ変わっているものの、基本的にはずっと日記を書いている。恐らくこのまま二十年三十年と過ぎていくのだろう。素敵じゃん。
さて、個人的に記念日である今日は何をするかと考えて、せっかくなので買いためていたCDをゆったり聴いて過ごすことにした。
「心のユニット」(町田康&佐藤タイジ)
「M.S.S Phantom」(M.S.S Project)
「Broun,White&Black」(KERA)
「Impromptu」(Thunder You Poison Viper)
いつになく横文字が多くて書き写すのに苦労した。そういう意味では珍しいラインナップである。
今日はイヤホンを使わず、部屋に音楽を流してリラックスしながら音を楽しむことにした。イヤホンは細かい音まで聴き取れるが、どうしてもコードによって行動が制限される。しかもコードがそんなに長くないのでまさに繋がれた犬状態。これはこれで楽しいが、今日は足を伸ばしてくつろぎたい。
というわけで緑茶を片手にこたつでだらだらしながらたまにパソコンに向かっている。楽しい。
■「心のユニット」(町田康&佐藤タイジ)
中古屋で手に入れた廃盤のアルバム。とにかく町田康の音源が欲しくて入手した。この二人がユニットを組むに至った経緯や曲調、事前情報を知らないままディスクを音楽再生機器に入れたら三曲しか表示されなくて驚いた。さらに、再生するとやけに穏やかな曲が流れてきて驚いた。
しかし曲調が穏やかとはいえ詩も同じとは限らない。「空にダイブ」の「ああ、空にダイブをしたらやばいかな」という歌詞には怖さがある。連想したのは町田康の短編「ゴランノスポン」の、惨めでぐっちゃぐちゃな現実の中あくまでも物事を前向きに捉えようとする若者の薄ら寒いポジティブさと、ポジティブを維持しきれなくなり爆発する悲惨さ。
そして三曲目の「光」もよくよく歌詞を読むと前向きでも何でもなかった。町田康はポジティブで前向きな言葉を並べて、地を這うようなどうにもならない絶望感を描写する名手である。
このCDは三曲で一つの物語が構成されていた。やるせない物語だった。
余談だが、CDケースを開けたらCD購入者のみが見られる特別映像のURL・ID・パスワードが書かれた小さなカードが入っていた。アクセス有効期間は2002年までだった。歯噛みした。だが、救いもあった。カードの下には「このカードはしおりとしてご使用ください」とも書かれていたのである。ありがとう、そうするよ。
■「M.S.S Phantom」(M.S.S Project)
ライブに行ってから何度もアニメイトに足を運んだものの、ずっと売り切れていて買えなかったアルバムをようやく入手した。一番の目当ては「KIKKUNのテーマ」である。あれはとても楽しかった!
アルバム裏面を見ると初音ミクがボーカル扱いになっているのが面白い。楽器ではなく、あくまでもボーカリストなのだな。
ボーカロイドを使用した音楽を己はあまり聴いたことがない。故に耳慣れないせいだろう、歌詞が歌われている認識はあるのに、言葉が音に分解されて、歌のある曲でありながらインストゥルメンタルとして耳が捉えていることがある。流石に何度も繰り返し聴くと初音ミクが初音ミクとして己の中で確立されてそのような効果はなくなるので、そういった楽しみが出来るのは最初のうちだけなのだが。
「THE BLUE」や「CELESTIAL」のような、初音ミクが人間を超えた早口で歌う曲は、言葉が音に融解していて、その声か音かわからなくなりかける音の妙を楽しむのが気持ち良い。
目当ての「KIKKUNのテーマ」は衝撃的だった。アルバムを始めから通して聴くといきなりポップな曲が始まり、その曲調の変わりようもびっくりだが、「きっくん! きっくん!」って、声、入ってないんだな! てっきりCDには声が入っていて、ライブではファンがその部分を歌う構成になっているのかと思っていたのだが……。ちゃんと「きっくん! きっくん!」って聴こえるのが面白い。
「We are MSSP!」について。初音ミクのボーカルを続けて聴いた後、最後に人間の歌声が始まったので変に新鮮味を感じてしまった。歌声の初々しさが可愛らしい。
■「Broun,White&Black」(KERA)
ケラさんによるジャズアルバム。ジャズ! 縁の遠い音楽である。無論「ジャズ」という音楽がこの世にあることはよくよく知っているが、ではジャズとはどのような音楽か、と問われると何も説明できない。何も説明できないが、聴いてみたくなったので欲望のまま購入した。
CDケースを開けて、まずCDがどこにあるのかわからなくて困惑した。パタパタッと三面鏡のような形に開かれた三面全てにケラさんの顔、顔、顔。あれCDはどこ? って思ったら側面に口が開いていて右と左にCDと歌詞カードが封入されていた。安心した。
前述の通り己はジャズを全く知らないということもあり、このアルバムは有名なジャズのカバーアルバムなのかな、と思っていたのだが、作詞作曲を見るとケラさんオリジナルらしき曲と、カバーの両方があるようだ。
そうしてわくわくしながら再生ボタンを押すと、「あぁ、こういう音楽か!」とジャズがわからないなりに納得した。イントロからグッと来て、これはツボだ! 大好きなやつだ! と直感し的中したのが「学生時代」。こういう音楽をどこかで聴くたび、好みだなと感じていたのだが、これが何なのかわからなかったんだ。これか!!
ケラさんの歌声がまた良いのだなぁ。この明るく跳ねながら走り抜けるような声。喜びと悲しみが同居しているような。笑いながら涙が滲んでいるような声が好きだ。鼻の奥がジンと痛くなるんだ。
「半ダースの夢」「学生時代」「復興の歌」「地図と領土」が好き。二周目は歌詞カードをじっくり見ながら聴いてみよう。
■「Impromptu」(Thunder You Poison Viper)
ベーシスト内田雄一郎・ピアニスト三柴理、ドラマー長谷川浩二によるピアノトリオによる、オフィシャルブートレグ、ということで公式海賊盤。アルバムに詳細が書かれていないのだが、ライブ演奏と、ライブでの即興演奏を音源化したもののようである。ジャケットの内側には文字と絵による設計図が載っていて、その図をもとに即興で演奏された曲が二つ入っている。……ただ、歓声や拍手の音が入っていなかったら、ライブ音源とは気付かないんじゃないか、これ。
音楽を聴き始めた頃は「演奏」にほとんど注目しておらず、歌ありき、もっと言えば歌詞ありきで聴いていたので、インストゥルメンタルには興味がなかったものだが、いつの間にか楽器の音を一つ一つ追いかけたりするようになって、インストゥルメンタルも大好きになった。サンダーユーも大好物である。大好物だが、音楽に関する知識がないので「すごい」「かっこいい」「めっちゃ好き」といった、小学生の作文めいた言葉しか出てこない。無念である。ただただ思うのは、集まるべくして集まったのだな、ということだ。
他三枚のアルバムもそうなのだが、特に「Impromptu」はイヤホンを使ってがっつり聴くべきだと思った。細かな音まで追いかけたい。
四枚のアルバムを聴きながら六杯の緑茶を飲んだ。特に何をするでもなく、音楽を聴きつつ、思ったことをたまにタカタカ書く穏やかな時間。なかなか贅沢な休日の過ごし方ができて嬉しい。歌詞カードとにらめっこをしながら、一曲一曲をしつこく聴き込むという楽しみがまだ残っているのも良い。実に気持ちの良い一日だった。
大槻ケンヂ生誕祭、ということで初めて参戦した特撮のライブ。ゲストは筋肉少女帯。冒頭のMCで、五十歳を迎えたことにより五十歳欝になってしまったオーケンに、五十歳も良いものだな、と思わせることが今回のライブの主題であると語られた。チケットはソールドアウト。会場は燃え上がり、エディからはオーケンへの感謝の言葉が贈られ、橘高さんは五十本の薔薇の花束を抱えて登場。アンコールではオーケンの顔写真がプリントされたバースデーチョコレートケーキが運ばれ、オーディエンスを含め、皆で記念写真を撮った。生誕祭にふさわしい、素敵なライブであった。
でも、自分はちょっと物足りなかったんだ。そうして、自分はやっぱり、ヒビワレメイクを施した大槻ケンヂが一番好きだということをつくづく実感したのである。
恐らく時機が悪かったのだ。己が筋少を知ったとき、既に筋少は凍結されていた。ライブを観てみたい、新曲を聴きたいと思いつつ叶わない状況にある中で特撮を知り、特撮を筋少の代替として手に取ってしまったのだ。それは特撮に対しても筋少に対しても失礼な行為であったと思う。何枚かのアルバムを聴いて、とても好きになった曲もあった。だが、どれも筋少とは全く違うもので、そのことに寂しさを感じていた。
筋少と特撮が全く違うのは当たり前のことである。演奏者が違って、作曲者が違って同じものが出来上がったら個性が無いのと同じことだ。だから自分が特撮を「違う」と感じたのは、同じボーカル・作詞者大槻ケンヂがいたとしても、メンバーによってその色が大きく変わる証拠に他ならない。また、それだけ違う色を「大槻ケンヂ」は彩ることが出来るのだ。だからこそ、二つのバンドがある意味がある。
それをよくよくわかっているのだが。始まりがそれだったので、未だに己は特撮を上手く受け取れない。今日のライブで聴けた曲。「5年後の世界」ならぬ「50歳の世界」、「文豪ボースカ」「ヌイグルマー」「林檎もぎれビーム!」「ヤンガリー」「バーバレラ」「綿いっぱいの愛を!」。やったー聴けた! ついに生で聴けた! 「文豪ボースカ」って、ライブだと後半が「何故だ何故だ何故だボースカ!」の繰り返しで終わるんだ、格好良い! うわー「バーバレラ」! 大好きなんだよこの曲、寂しくて切なくてやるせなくって! カラオケで何度も歌ったよ! 「林檎もぎれビーム!」たまらない! うわーマ太郎の声懐かしいなぁ! 「あいつらにだ!!!!」って皆で揃って叫ぶのは何て爽快なんだろう! 「ヤンガリー」ってこんなに格好良い曲だったんだなぁ……! って、感動したのだが、後半でゲストの筋肉少女帯が現れた瞬間、欲しいものはここにあった! と感じてしまったのである。
特撮と筋少の違いを見比べるのは面白かった。特撮のメンバーは定位置からあまり移動しない。まぁ、メンバー四人のうち、ドラマーとピアニストは楽器が固定されているので動きようが無いから当然の結果かもしれない。そんな中でたまにエディがマイクを片手にステージ中央にやってきてくれたりするとたまらなく嬉しくなる。そうだ! エディが上手前方にいたことに、最初驚いたんだ! これだってよくよく考えたら当たり前のことだろうになぁ。
「愛のプリズン」が格好良い曲になっていたことにびっくりした。あれ? 何の違和感もなく格好良いってどうなんだろう……と困惑もした。曲中、オーケンが腰をぐるぐる回していたのだが、それが父が毎朝やる腰痛体操そっくりだった。
五十歳になってからオーケンは夜中に足がつるようになったそうで、今までスルーしていた薬局の看板に反応するようになったそうだ。披露されたエピソードにわははと笑いつつ、足がつるようになっても、こうしてステージに立ってくれていることがとても嬉しいと思った。
五十歳を迎えたオーケンは、二十代の頃の自分が一番綺麗だったと冗談まじりに語る。確かに二十代のオーケンは美しかった。長い髪に、シュッとした輪郭。どこか危うげなところがあって、そこがまた綺麗だなぁと過去の写真を見るにつけ思った。でも自分がオーケンを知ったときには既にスキンヘッドであり、初めてライブで見たときにはプロピアモヒカンをつけていた。それが最高に格好良かったし、今の白髪のオーケンも最高に格好良い。でも、やっぱりヒビが入っている姿が一番好きなんだな、と思いつつ。まっさらな顔のオーケンを眺め、色々な顔を持って活動出来ている現在を喜び、そうして祝福したのである。自分はきっと特撮には夢中になれない人間だが、オーケンの中に特撮という要素はいつまでも輝かしくあって欲しい。ソロと電車と筋少と空手バカボンと、その他数々の色々なものを抱きながら活動を続けて行って欲しい。きっとそれが、オーケンがオーケンらしく、生き生きと活動できる術であるのだから。と実感したのであった。
2016年2月6日(土) 緑茶カウント:2杯
あぁ、何てめでたいことだろうか! 今日はオーケンこと、大槻ケンヂの五十歳の誕生日である。五十歳! 己が知ったときはまだ三十代で、初めてライブを観たときには四十一歳。それから毎年毎年、歳を重ねる姿を見つめ続けて五十歳。こうして五十歳のオーケンを見られることが、たまらなく嬉しい。
髪型が少しずつ変わり、容貌にも変化が生じていく。思えばターバンを巻いていた頃もあったなぁ。中野サンプラザの復活ライブを今観ると、若いなぁとびっくりする。蔦Qの頃は輪郭が丸くなっていたが、その後ダイエットに励みシュッとして、茶髪になったり白髪に戻したり。茶髪は茶髪で格好良かったが、白髪の非現実感はまさしくオーケンにぴったりですこぶる格好良い。
そしてやっぱり、ヒビが入っているオーケンが一番好きだ。昨今は筋少ライブでしかヒビワレメイクを見られないのが若干残念でありつつも、だからこそ筋少のオーケンがより一層特別なものになる。
遡れば高校時代。レンタルして聴いた「蜘蛛の糸」が全ての始まりだった。あれからオーケンの声と言葉は心の支えを超え、己の血肉になっている。大好きだ。これから先もずっと、六十歳七十歳八十歳九十歳、ずっとずっと見つめ続けて行きたい。
五十歳、半世紀! おめでとう!