2017年8月20日(日) 緑茶カウント:6杯
この部屋に引っ越す前に住んでいたところでは、ベッドの下に収納ケースを四つ詰め込み、その中に衣類やタオルをしまっていた。特に不自由は無く快適だった。ある日必要があって今の部屋に引っ越した。この部屋は以前の部屋よりも押入れが大きかったため、四つの収納ケースに加えて二つ、六つの収納ケースを押入れに入れることができた。自然、ベッドの下には空間が生まれた。
さて。このときしみじみ思ったのは、ベッドの下に空きスペースがあるだけで圧迫感が減るなぁ、ということ。部屋の大きさは変わらないものの、窮屈さが減り、開放感が生まれたのである。そうして己は、ここに物を詰め込むのはやめよう、と決めたのだった。
あれから五年。あのときの開放感が強く印象に残っていた己は今もベッド下に何も詰め込んでいない。そこには空きスペースが広がっている。では開放感があるかと言えばこの家にそんなものはどこにもない。ベッドの下には空きスペースが広がっている。代わりに床の半分以上に本が山となって積み重なり、足の踏み場に苦労する有様。ベッドの上にも本があり、寝るときには本をこたつの上に移動させ、起きたらこたつの上の本をベッドに移動させる。歩けば雪崩が起き、座っても雪崩が起きる。積み重なる本の山のどこに目当ての本があるのかわからず、あっちをひっくり返しこっちをひっくり返しと目的のものを見つけたときにはまた部屋が散らかり、寝ても覚めてもうんざりする。そんな絶望的な様相であった。
本末転倒である。何がベッド下の空きスペースだ。確かにここに物がないと広々と見えてとても良かった。とはいえ、それどころではないじゃあないか!
本と共に積もり積もったストレスが爆発したのだろうか。気付けば己は起床と同時にパソコンを立ち上げ、衝動的に無印良品のネットショップにアクセスし、メジャーであちこちの寸法を測り、収納ケースを三つ注文した。今週末には届くらしい。片付けよう。片付けよう! 片付けたい!! 今はその想いだけで生きている。