日記録0杯, 日常

2017年7月27日(木) 緑茶カウント:0杯

このところずっとゼロを記録している緑茶カウントを気にしている人もいるかもしれない。あんなにカウントが回転していた緑茶カウントがずっとゼロとはいかなることか。ついに緑茶に飽きたのか、と問う人もいれば、そもそも緑茶カウントとは何ぞやと思う人もいるだろう。

緑茶カウント。文字通り緑茶をカウントすることである。もっと丁寧に言うならば、朝起きてからこの日記を書き終わるまでの間に飲んだ緑茶の量を記録するものである。それと言うのも己は生粋の緑茶好きで、実家にいた頃なんぞ、己の他は誰も緑茶を飲まないのに一人で急須を傾けて出涸らしになっても飲み続けて、一人暮らしを始めてからはこれ幸いとばかりに急須を傾け続ける、そんな習性を持つのである。そしてある日、いったい己は一日に何杯の緑茶を飲んでいるのだろうと興味を持って日記に記録するようになった。それが緑茶カウントである。

ルールとして、ペットボトルの緑茶はカウントされない。茶葉から煮出したものか水出しの緑茶のみがカウント対象である。また、家で作ったものであっても麦茶やほうじ茶はカウントに含まれない。したがって仮に外でペットボトルの緑茶を二本飲み、家で麦茶を五杯飲んだ場合はゼロカウントである。そういったルールで緑茶カウントは運用されている。

そんな楽しい緑茶カウントのカウントがゼロのままなのは何故か。答えは簡単である。昼に麦茶を飲んで、夜に酒を呑んでいるからだ。あぁ、麦茶はともかく酒! 疲れたなぁ一杯飲みたいなぁしかし平日に呑む習慣はつけたくないな、よしオールフリーを呑んでみよ、はは、結構良いじゃんなかなか満足できるじゃん、つって毎日オールフリーを呑んでいたら、一本くらい良いんじゃない? ってオールフリーとビールを買うようになって、気付いたらビールばかり籠に入れるようになって、結果的にオールフリーによって飲酒習慣がつくというどうにもならないことになって、故に水分には事足りているのである。

このように書いている手元にもビール。暑い季節に美味しいビール。いやしかし。緑茶カウント、明日には復活させましょうぞ。



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ライムを落としたコロナビールで咽喉を潤しながら開演の時を待つ。今日のゲストは水戸華之介&3-10Chainの水戸さんに、ニューロティカのあっちゃん、そしてメトロノームの写楽さん。見知った顔ぶれの中に一人だけ混じる若い人。そしてこの写楽さんは本日、これでもかと言うほど先輩ミュージシャンの好き勝手な大暴走に付き合わされるはめになったのだった。

拍手と共にステージに現れたオーケンは、最近特撮のライブを終えたことを話してくれた。特撮は筋少とは違い、ドラマーがMCを途中でぶった切って曲に入るため、伏線を張って張って張って、トークの中盤で盛り上がって、さあ畳むぞと言うところで強制的に曲に入ってしまうことが多いそうだ。しかし今回のライブでオーケンは、これはドラマーのアーリーの優しさではないかと気付いたと言う。伏線が回収できないまま終わり、何の話をしてたのかよくわからないキチガイみたいなオーケンこそが良い! というアーリーの思いではなかろうか! とのことだ。……なるほど!! ……それで良いのか……?

最初のゲストは水戸さんで、水戸さんを招く前にオーケンがふざけて「まさかオーケンにこんな人脈があったのかと皆が驚く人が!」「のほほん学校初の!」と煽りに煽った挙句、普段のほほん学校でゲストを招く際に流れる、通称「のほほん学校のテーマ」もないままふつーにステージに招かれる水戸さん。「入りづらいわ!」と笑いながら苦情を呈していた。

そうしてやってきた水戸さんに間髪入れず内田さんの近況を聞くオーケン。「もう何十年も会っていない」と冗談を交えつつ質問するオーケンに、水戸さんは最近内田さんとテクノユニット「Zun-Doco Machine」を始めたことを語る。そこから内田さんの集中力がすごい、しかし遊びにしか発揮されない、故に水戸さんの曲をテクノに作りかえる作業については、始まりが遊びであったため寝食を忘れて没頭し二十曲作ることができるが、筋少は遊びでないのでその集中力が発揮されないと語られる。そこにオーケンが橘高さんによる内田評を思い出して続ける。「内田は金では動かない、名誉でも動かない、あいつは友情で動くんだ!」と熱い言葉。それに対して水戸さんが「ジャンプだ!」と笑い、オーケンが「ちょっと待ってくださいよ、今うちのメンバーの四分のニがディスられましたよね?」と返し、最終的に橘高さんに「関西ジャンプ」という二つ名がついた。

ちなみにオーケンは金でも名誉でも動かず、ただ一つ「リア充になるため」であれば動くらしい。そのリア充とは「生きている実感」とのことで、それがないと死んだようになってしまうと言う。なるほどとばかりに水戸さんが「働かないと死ぬんだね」と言うと頷くオーケン。「でも働きすぎると体壊すんだね。よくずる休みしてるもんね」と言えば参ったとばかりに笑うオーケン。このポンポンと進む掛け合いがたまらなく面白い。

内田さんの近況の後はオーケンの近況へ。オーケンは最近アートにはまっているとのことで、ライブのリハーサルから本番までの空き時間に渋谷のBunkamuraなどの美術館や博物館に行くと言う。そういった会場で見た衝撃的なアートの写真(写真撮影可)がスクリーンに映し出されて我々観客に共有された。空き缶らしきものを全身に括りつけた人物、タイ米を皮膚全体に生やした人の接写写真、会場一面が数々の布で敷き詰められた観客参加型のアート。確かに衝撃的かつ不可解ではあったが、意味や意図を分離して衝撃的光景のみ切り取って見せるのは、そりゃあ意味不明で面白いものになってしまうよなぁ、とも思った。

この後には高崎のイベント「SLOW TIME MEETING 2017」にオーケンが出演した話に。出演者が何人もいて、一人ひとり順番にステージに立つ形式だったそうなのだが、中川敬氏が出ているときにべろんべろんに酔っ払ったトモフスキー氏が「彼は寂しいに違いない!」と言い出して、ピンク色のキャリーケースをパーカッションとして使い、セッションしようとしてステージに出て行こうとしたという。オーケンはそんな彼を止めようとしたが止めることができず、歌う中川氏の横でピンクのキャリーケースを叩くトモフスキー氏、音が聴こえるようにわざわざキャリーケースにマイクを近づける主催者、そんな彼らをステージ袖から撮影するオーケン、という不思議な構図が出来上がってしまったそうで、その写真が公開された。アート(?)な写真であった。

そうしてわいわいはしゃぎながら招かれた二人目のゲストはニューロティカのあっちゃん。入場するなり始まったのは毛生え薬の話題で、話によるとあっちゃんは毛生え薬を処方してくれる病院に行った結果髪がふさふさになり、最近パーマをかけたそうだ。そこから薬の話で盛り上がり、今話題の芸能人のあれやこれやの話に飛び火し、危ない話で結構盛り上がった。ちょっとハラハラしちゃったぜ。

三人目のゲストはメトロノームの写楽さん。オーケン達とは一回りほど年下で、故にこの三人に囲まれたトークでいったいどうして彼が主導権を握られようか! 写楽さんの出身地やメトロノームが活動休止から復活に至る話を聞こうとするも、お喋り好きのふざけた大人が大笑いしながら話題をあっちに飛ばしこっちに飛ばしと大盛り上がり。面白い。面白いが、当人はものすごく喋りづらかろうなぁと思った。

宴もたけなわとなったところで、オーケン、水戸さん、あっちゃんの三人で松山千春の「長い夜」をカラオケで代わる代わる歌い、誰が一番千春魂を持っているか判定してほしい、と写楽さんに無茶振りをする。そして熱唱する三人の先輩ミュージシャン。それを見つめる写楽さん。そんな写楽さんに「拷問を受けているような顔をしている」と水戸さんによる的確な発言。確かに!!

最後に吉田拓郎の「落葉」を四人でセッション。そこでオーケン、「写楽くんが寂しいと思って!」とやにわに取り出したるは緑のキャリーケース! 即座にケースの近くに設置されるマイク! そして写楽さんがギターを爪弾き、オーケンがキャリーケースをポコポコ叩き、水戸さんとあっちゃんが熱唱するも途中で手が痛くなって叩けなくなるオーケン、キャリーケースの周りに集まり代わる代わるポコポコ叩く水戸さんとあっちゃん。結果、ステージの隅でギターを弾く写楽さんと、その反対側でキャリーケースを囲みながらポコポコバンバンキャリーケースを叩きながら気持ち良さそうに歌う三人のおじさんという構図が出来上がったのであった。

大盛り上がりの中でのほほん学校は終了。演奏終了後に写楽さんは次回のライブの宣伝をして行ったが、その甲斐があったのだろうか。その成果はわからぬが、きっと多くの人が今日写楽さんに対し、オーケンが言ったように母性本能をくすぐられたことだろう。いつかこの逆パターンの構図も見てみたいものである。先輩ミュージシャンに囲まれ無茶振りをされるオーケン。それはもう、オーケンファンなら実にくすぐられることだろう。きっと。



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2017年7月21日(金) 緑茶カウント:0杯

歳をとって気付いたことは、子供の頃の自分は結構良いものを食べさせてもらっていたのではなかろうか、ということだった。

もしや。いや、きっとそうなのだろうと目の前の網で焦げる肉の切れ端を見て思う。紙のような肉の切れ端を。

焼肉食べようぜ、と適当に入った店で注文した食べ放題。端末を操り注文し、目の前に並べられた皿には今まで焼肉店で見たことがない形状の肉が乗っていた。薄い。ペラい。しかし肉である。網に乗せる。すぐにチリチリになる。焦げる。急いで食べる。焦げる。

それは己の知るカルビではなかった。しかし確かにカルビであった。メニュー表を見る限り。

また後日。年嵩の人に焼肉をご馳走してもらう機会があった。連れられた店でその人がほいほいとメニュー表を見ながら注文し、出てきた肉。一緒に連れられた人がわあわあと喜び、目の前の人は「今まで食べたことがないだろう」と優しく微笑む。その肉はとても美味しかった。同時にそれは見知った肉でもあった。

成人し、自分の懐と相談しながら物を買って物を食べ、そんな日々の日常の中でふと気付く。ないがしろにされた自覚なんてものはそもそも全くないが、それにしても自分は結構、大事に育てられていたらしい。

子供の頃の己が平静に食べていたそれらをいつか自力で平静に得られるだろうか。いつか掴みたい、と願いたい。



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2017年7月17日(月) 緑茶カウント:0杯

ちょうど腹に何も入れていなかったので、ここは一つコカコーラのLサイズに、ポップコーンに、パサパサのホットドッグを買って存分に楽しんでやろう、とうきうきしながら売店に並び、座席に腰掛けて齧ったホットドッグは思いのほかモチモチしていて美味しく、あれまと嬉しい拍子抜けをした十六時前。代わる代わる流れる予告編を眺めながら待っていたのは、己が高校生の頃に連載が始まり、今も続いている週刊少年ジャンプの作品である。

銀魂の実写映画。漫画の実写化というとなかなか、こう、あのあれで、今日銀魂を観る前に流れたジョジョ四部の予告編を見ただけでジョジョファン、それも第四部大好き野郎の己のダイヤモンドは砕けてしまい、ぐううと心の中で呻いたのであるが、何となく銀魂なら大丈夫だろうと思って観に行ったら大丈夫どころか完璧のパーフェクトで実に素晴らしく、とても面白かった。映画作品として面白いか否かは己にはわからない。漫画やアニメを観ていない人が楽しめるかどうかもわからない。と言うのも、この映画は銀魂の面白さをいかに実写で表現するかを追求した作品であるように思う。思いっきり銀魂を知っている人向けに振り切っていて、あとは知らんわかんねー奴は原作読んどけと突っ走っている印象を受ける。故に不親切ではあるのだが、どっちつかずな中途半端な作品になっていないのだ。

登場人物の誰も違和感がなく、新八なんてあなたをモデルに漫画の新八は生まれたの? と問いかけたくなるほど実に新八だった。登場人物の見た目だけでなく、話し方もアニメとの違和感が生じないよう気を配られていたように感じる。役者と声優は別の人間であるにも関わらず驚くほど違和感がなく、スッと頭に入ってくるのが見事だった。特に神楽はすごい。神楽独特のイントネーションがそのまま再現されていた。

個人的にびっくりしたのが木島また子だ。彼女の容姿と喋り口調は漫画の中でも若干浮いている印象を受けていて、実写映画のポスターでも「何故この娘だけへそを出しているのだ」と違和感があったのだが、映画の中では実に良く馴染んでいるのである。中でも「~ッス」という彼女の癖。漫画では時にしつこさを感じることすらあったのに実写ではごく自然に耳に入ったのは何故だろう。音を強調しすぎないようにしていたのだろうか。

武市変平太と新八のやりとりも実に良かった。何とも言えない気持ち悪さが表現されていて拍手を送りたくなる。あと何と言っても村田鉄矢の迫力! あの喋りを見て思ったが、己は登場人物が大声を出して絶叫しているだけで楽しくなってしまう人間なのかもしれない。何て単純な人間なんだ。

ギャグあり、戦闘シーンあり、銀魂独特のセリフありで銀魂が好きな人ならば大抵はにやにやできる映画ではなかろうか。あと、役者がこれでもかと言うほど顔をゆがめて口汚く絶叫する振り切りっぷりの見事さも必見である。実に銀魂。銀魂以外の何ものでもない、銀魂好きにとってはありがたいとても楽しい映画だった。



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2017年7月16日(日) 緑茶カウント:0杯

目が覚めたら深夜二時だった。部屋は白々と明るく、己はベッドに横たわっていた。ふらふらと立ち上がり洗濯機の中を覗けば、生温かい湿った衣類が団子になって放置されていた。空の物干しが部屋の隅に引っ掛けられていて、寝る前に乾ききった洗濯物を畳んで次の洗濯物を干す準備をしていたことを思い出す。洗濯機を回している間に己は眠ってしまっていたらしい。

恐らく寝たのは二十一時頃。つまり五時間寝ていたことになる。昼からビールを呑んでだらだら過ごし、焼きナス、モッツァレラチーズとトマトのサラダ、野菜スティックを食べ、クーラーのきいた部屋で漫画を読むだらりとした極楽のような一日。しかしやるべきことはやっていたようで、流しを見れば使った食器は綺麗に洗って片付けられていて、その落差がどうにもおかしい。

それからまた一眠りし、昼頃に起きてつけ麺を食べてから二時間ゆらゆら散歩した。行ったことのないまっすぐな道をひたすら歩き、曲がり角に出会えば道なりに歩き、自販機で麦茶を買って水分を補給し、汗をかきながらひたすら歩く。まっすぐな道で楽しい。そしてただただ歩き続けたところで大きめの酒屋を発見し、入ってみたらビールコーナーが充実していて、まだ呑んだことのない銘柄をいくつか籠に入れ、太ももに冷たさを感じながらガチャガチャガチャガチャ音をさせつつひたすら歩き、すっかり生ぬるくなったビールを冷蔵庫に入れて、大汗をかきながら台所に立って一週間分の飯を作ったのさ。

その後はどうしたかって? もちろんもう一度、乾杯。