未分類レピッシュ, 筋肉少女帯, 非日常




ライブが終わってからの数時間が好きだ。心地よい疲れに僅かなアルコールが体にしみて、心はふわふわとライブハウスの世界を引きずっている。現実と非現実の境をたゆたうような気持ちよさ。あぁ、幸せだなぁ。

本日観てきたライブはレピッシュと筋少の対バンライブ、正式名称「MUSUIC DAY 2010  SATURDAY NIGHT R&R SHOW 2010~SPECIAL Vol.2  supported by ぴあ LA-PPISCH / 筋肉少女帯」である。長いな。

筋少と別のバンドが対バンするライブを観るのは初めてだ。いつも筋少のワンマンばっかり観てるからなぁ。対バンだとどんな違いがあるのだろう。やっぱりセットリストは定番曲で行くのかな。レピッシュはどんな曲をやるんだろうなぁ、「レピッシュ」「make」「フラワー」しか聴いてないけど大丈夫だろうか。「COMPLEX」や「ガンジー」「三本辻の少女たち」やらんかな。サイクリングは絶対にやるよなー! 水戸さんゲストで来てくれないかなー。などなどなど考えつつ、思いっきり大胆に阿呆のように道に迷って後、SHIBUYA-AXに到着した。

いや…タカをくくって地図を持たずに来た自分が悪いんだが…。それでも開場一時間十五分前に到着したんだが…。準備が良いのか悪いのかさっぱりわからん。しかもだ。一度C.C.Lemonホール近くまで来た後、ぐねぐね歩いて東急ハンズまで戻り、携帯電話で地図を検索して思いっきり大回りをしてまたC.C.Lemonホールまで歩き、やっと目的地であるSHIBUYA-AXに辿り着いた。自分は頭が悪いのだと思う。

さて、先日ののほほん学校とブログで「早めに来てね」とオーケンが言っていたが何かあるのだろうか、ってだから開場の一時間十五分も前に来たってわけじゃないのだが、結果道の途中で試供品のポテトチップスをもらうことができた。わーい。

特にこれといったサプライズなどは無かったので、多分あれは筋少が先に出ることを言いたかったのだろう、と今になって思う。今回チケットの整理番号は三百番代後半。自分の基準ではかなり良い方だ。これは良いところで観られそうだなとわくわくしつつ、コーラを飲んだりそこらをぶらぶら歩いたりして時間を潰した。

そして筋少では内田さん、レピッシュではMAGUMIさんの正面前から三列目あたりの位置をとることができ、楽しくライブは終了した。……あー楽しかったー!!

やっぱりサイクリングやったー! アンコールでゲストに水戸さん来たー!
平成二十二年にまさかのポコチンロック! 話だけは聴いたことがあったがまさかこの目で見られるとは!
MAGUMIさんすげー! 四十六歳とは思えない動き! ジャンプ! 上半身裸! まさかの客席ダイブ! 初めてダイブ見た! しかもこの手で運んだー!!
つーか歌うたってトランペット吹くってすげぇ! 肺活量すげぇ!
マジック・ブルー・ケイスにCOMPLEXににハーメルンにプレゼント! 嬉しいなー!
橘高さんのピックシャワー、おいちゃんのペットボトルシャワー、MAGUMIさんのダイブを一度のライブで! ピックは取れなかったものの見るだけでも楽しかった!
「第二富士ホテル~♪」聴けたーー!!

とりあえず一番叫びたいところを叫んで満足した。さ、冷静に書くか。

セットリストはおぼろげだ。今回はあまり自信が無い。レピッシュを観ている間に忘れてしまったのだ。

イワンのばか

日本印度化計画
ロシアンルーレット・マイライフ
人間嫌いの歌

新人バンドのテーマ
元祖高木ブー伝説
アウェー イン ザ ライフ

踊るダメ人間
釈迦

レピッシュの方は知らない曲が半分くらいあったから、知ってる曲だけ順不同に。

COMPLEX
パヤパヤ
マジック・ブルー・ケイス
美代ちゃんの×××
ハーメルン
プレゼント

そしてアンコールではゲストに水戸さんを迎えてサイクリング! 十九時開演で終了は二十一時四十分頃。二時間半近くやったかな。

入場してから開演を待つまでの時間をどう過ごすかがいつも問題になるのだが、今回は近くにいた集団が二階席のファンキーさんに手を振ったりしていて面白かったので退屈せずにすんだ。そうかそうか、ファンキーさんも観に来てたのか。

照明が落ちると膨らむ期待感、それを叶えられる歓喜の心。メンバーがステージに現れ送られる声援! 一曲目はいきなりイワンのばか! うっわ最初から飛ばす気かー!?

と思ったら一曲目のイワン終了後いきなりMCが長々と。これが長かった! 十分以上喋ってたのではなかろうか。だが今回のMCはレピッシュと筋少の関係やポコチンロックの名前の由来、バンドブームにあったことなどを面白おかしく説明するという、当時を知らない若者や、片方のバンドだけ知っている人間に対して大変親切なMCだった。

「ゴールデンウィークにこんなところ来ちゃって! 今日以外の連休を持て余してるんでしょ?」「どう道を間違えたのか若い人もこんなところに…」と言って若者に向けたコールをし、コールが返って来た直後「年寄りは返事するなーー!!」と絶叫して笑いをとったり、ここらへんが最初のMCだったかな。

普段の筋少よりも曲と曲の間にちょっとしたMCがちょこちょこ入ったのはレピッシュファンに曲の説明をするためだろう。「良かったら一緒に盛り上がってくださいね」というオーケンのスタンスの表れだと思う。

レピッシュと筋少の関係は似たような時期にデビューして、何かのフェスで一緒になり、レピッシュは移動のバスでずっと「第二富士ホテル~♪」と歌って盛り上がっていて筋少側はげんなりしていたが、レピッシュと言えば「第二富士ホテル~♪」というほど印象に残っていた、しかし後に内田さんが恭一さんと一緒にバンドをやったときにその話をしたら「覚えとらん」と言われてショックだった、という話である。

ポコチンロックは、バンドブームの時代にやたらと「何とかロック」とカテゴライズすることが流行り、それに反発して「俺たちはポコチンロックだ!」と二人のキチガイ(レピッシュのMAGUMIさんとアンジーの水戸さん)が言い出して、それに筋少のキチガイ(オーケン)が乗っかったものであるそうだ。そしてポコチンロックのテーマなるものが手拍子つきであるのだが、オーケンが手拍子をしたことで当時を知っていた観客による手拍子が広がり始めてそのテーマ曲が歌われそうになると、「やめろー! 大人なんだから!」と必死な顔をして止めだした。笑った。

定番の日本印度化計画で盛り上げ、新たな定番曲であるロシアンルーレット・マイライフで。この曲の終わりの方でオーケンが入るところを間違えて「いっくよー!」と言ってしまったのだが、ここがすごかった。何がすごいってオーケンが間違えてもメンバーは全く動じてないのである。特に内田さんの平静さったら無かった。目の前で見てたから尚更印象深かった。「えっ?」と反射的に振り向くことすらしない。すげぇな。これくらいはアクシデントのうちに入らないのか。「いっくよー!」の掛け声に客席も含めて誰もついてこないって。すごいものを見た。

ロシアンのアウトロに入る前、オーケンが退場するふりをして、エディがライライ歌いだすと戻ってくるって構図はお決まりのようだ。そうそう、エディと言えばだ。あのポコチンロックの説明はポコチンロックを知らないエディに向けてしたもので、その会話を客席に見せるという形だったのだが、その時のエディのリアクションがいちいちオーバーで面白かった。ところで全く関係ないが、いったい何回ポコチンって打ってるんだよ今日の自分は。今日だけで今までの人生で使用した回数を突破したんじゃなかろうか。

そのうえさらにまだ打つぞ。ロシアンのお次は人間嫌い。ロシアンの後に曲をやるってのは珍しいなぁ、と思いつつン、タン、ンタタンと手拍子をしていると、一人オーケンだけ手拍子ができていない。タイミングがわからなくなったのか内田さんにやり方を聞いている。手拍子をしつつ様子を眺めているとオーケンが手拍子を再開した。しかし、おや、何かリズムが違うぞ。これは……ポコチンロックのテーマの手拍子だー!

さっきやめろと言ったばかりのくせに!

ポコチンロックのテーマを客に歌わせようとするオーケン。だが自分の周りでは照れていたのか、恥ずかしいのか、あまり声に出している人はいなかった。後ろの方はどうだったろう。

MCに入り、筋少が一度活動休止をした旨をレピッシュファンに説明し、「三分ほどの歌にまとめました」と前置きをして新人バンドのテーマへ。「新曲なんか聴きたくない~♪ 昔の曲をやってくれ~♪」と「パパ、ママどこ行くの~♪ うそ、やだ、若くない~♪」のところでドッと笑いが起きてた。何となく自分のことのように嬉しい。

年齢の話では、オーケンがアラフィフをオーバーフィフティと言い間違えたり、この中では若い方と言ったらあまり変わらないと内田さんに突っ込まれ、学年が違う、学年が違うことは重要だ、と力説していた。あと何か高城剛がキモいとかキモくないとか、話のネタはわからないが、若い女の子と結婚したんだか手を出したんだか、その系統のネタだったように思う。そして「キモいキモい言うアラフィフって」と自虐に走り、客席を煽ったりしていた。

高木ブー伝説は久しぶりに聴いたなー。聞き飽きた気もしていたが、改めてじっくり聴くと間奏が格好良くて好きだ。アウェー イン ザ ライフもだんだんノリ方がわかってきた。インザライフ!!

踊るダメ人間前にダメジャンプの元ネタ、Xの話をし、ガーッと盛り上がってそのまま釈迦へ。定番で固めたセットリストは久しぶりだったが、これはこれでなかなか。曲数は少ないながらもアコースティックも混ぜてきて、構成自体はいつもと変わらない。人間嫌いあたりで楽器を持ってない内田さんがオーケンにいじられてたっけ、そう言えば。

ところで今日の筋少は最前付近にも関わらずいつもより押しが少なく、苦しさを感じない程度に余裕があった。ふむ、対バンだからいつもとノリが違うのかな。ところがだ。

筋少が終了しレピッシュの始まりを待つ間、だんだんと人が前へ前へとつめてきた。あぁ、レピッシュファンが前の方に来たのだなと一人納得していたが、始まった途端すっげぇ押し! いつもの最前付近での雰囲気がいきなり再現され、うわああああああああああ!! 盛り上がりがすげええええ!!

そういや筋少のコーラス部分を合唱する人が自分の周りは少なかったような気がする。しゃららしゃかしゃかー、とか。つまりだ。位置的にややアウェーだったらしいのである。なるほど。

知ってる曲と知らない曲が半々くらいだが、今までのライブで見たことのない楽器、トランペットが演奏されるだけで何やら物珍しく、楽しい気分になれた。そして知ってる曲が間にやってくるとテンションが上がるわけだ! COMPLEXが聴けて嬉しいなー! コンプレックス! コンプレックス! コンプレックスまーみーれーっ!! 拳を振り上げてコーラス部分を合唱できた! 楽しい!

筋少はちょくちょくMCを挟んでいたのに比べ、レピッシュはMCが少なく、激しい曲を続けて演奏するので体感的によりハードに感じられた。また客の盛り上がりがすごい! MAGUMIさんがダイブしてからさらにヒートアップした印象を受ける。そりゃあボーカルがダイブして盛り上がらないわけがないからな! いやー負けないようにするのが大変だった。

MCでは「筋少の後だと普段着に見える」、アンプを指差して「うちのあのちっこいの…」と橘高さんの壁のようなマーシャルと比較して笑いをとって、恭一さんが「俺にとっては大きい方」と話したり、などがあった。普段着と言うか、筋少の後にレピッシュメンバーを見たとき自分は「まともな大人の格好だ…」と、つい、思った。つい。つい、な。

ハーメルン、プレゼントはしっとりと聴いた。この二曲は上田現トリビュートにも収録されている曲で、アルバムの中でも気に入っていただけに今回聴けて本当に嬉しかった。ハーメルンはオリジナルとBUCK-TICK版では歌詞が違うんだよな。子供達を連れて行こうとするMAGUMIさんの手つきが妖しかった。

レピッシュ退場後、アンコールの拍手が鳴り響き、歓声を受けて先にステージに現れたのはレピッシュ、そしてMAGUMIさんのコールにより筋少登場、そして! 前ふりに前ふりを重ねついに! ポコチンロックの一人、アンジーの水戸華之介の登場だー! やったー! 水戸さんだー!!

またオーケンがわざとらしく驚いて、「今までどこにいたんですか!」「ずっと話してたじゃない!」と漫才を繰り広げ、さっきMAGUMIさんがダイブした時、帰ってきたらMAGUMIさんじゃなくて水戸さんだった! なんてことになったら面白かったのにとオーケンが話して受けて、次にやるときはそうしよう、なーんて冗談が飛ばされていた。

この三組が揃って演奏されるのは言わずもがな、サイクリングである。MAGUMIさん曰く、アンコールらしい曲じゃないんだけどとのことだがそれも良し! 曲はレピッシュオリジナル版、ギターソロは橘高さん、って感じかな? オーケンと内田さんは下手の本城さん側に行き、水戸さんは目の前へ! 今日はいろいろな人を満遍なく見られて良いなぁ。

サイクリングの、曲が展開するにつれて、ドロドロというか、混ざっていくというか、混沌としていく怪しさが好きだ。おいちゃんと内田さんは楽器を持たずコーラスに専念。三人のボーカリストがマイクを握って熱唱しつつ歩き回る。迫力だ。

惜しむらくはもう一曲、せっかく水戸さんが来てくれたんだからアンコールでやって欲しかったなぁとも思うが、その「もう一口欲しい」と感じるところも含めて良いライブだったと思う。帰り道、レピッシュファンが高木ブー伝説を聴けて喜んでいる会話が聞こえて、これもまた対バンライブの楽しみの一つだな、なんてことを思ったりした。

そうだそうだ。CDの売れない時代だから、筋少ファンもレピッシュファンも互いのバンドのCDを買うようにしましょう、筋少ファンとレピッシュファンはCDの貸し借り禁止! とオーケンが話していた。ははは。いや、売れない云々は笑えないんだけどね。時代が変わったとはいえ寂しいものだなぁ。

未分類筋肉少女帯, 非日常

筋少って何でこんなに楽しいんだろう…。

そんなわけで本日も、昨日に引き続いてGod of Thunder ! Day 2に行ってきた。あぁーもう本当、肋骨が痛いことなんざどうでもよく感じるほど楽しかったね! 最高のエンターテイメントだよ。

本日のセットリストは以下の通り。恐らく完璧に近いはずだ! 頑張った!

トゥルーロマンス
くるくる少女

ソウルコックリさん
ハッピーアイスクリーム
ロシアンルーレット・マイライフ

アウェー・イン・ザ・ライフ(新曲)
踊る赤ちゃん人間
暴いておやりよドルバッキー

世界中のラブソングが君を
爆殺少女人形舞一号(新曲)

これでいいのだ
パリ・恋の都
ドナドナ
ツアーファイナル
心の折れたエンジェル

~アンコール~
ゴミ屋敷の王女(新曲)
仲直りのテーマ
未使用引換券

釈迦
トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く

まさか新曲をもう一曲聴けるとは思わなかった。昨日とほぼ同じ曲目でありつつ、定番曲をばらしたり、昨日か今日のどちらかでしかやらない曲があったりと、両日行く人間にとっても大満足なセットリストだ。サービス精神旺盛だなぁ。

一曲目はお馴染みのイントロでトゥルーロマンス…なのだが、イントロのギターが一箇所調子が外れたかな。しかしそれ以上にオーケンの歌詞がメッタメタだった。すげぇ! ひでぇ! 新曲の歌詞を覚えるのに夢中で忘れてしまったのだろうか。あまりのメタメタっぷりに思わず喜んでしまった。

本日は下手の端から客電が落ちたと同時に移動して、オーケンと内田さんの間あたりの六、七列目に立つことができた。それでだ。昨日書いた、「客電が落ちた後に一瞬だけ発生するぽっかりと空いた謎の空間」がどうして発生するものなのかようやくわかった。柵のせいなんだな。中央が柵で区切られてて、今まで柵の前までみっちりいた人々がわーっと前に詰めて行き、だけれども柵の後ろの人は前に進まないわけだから空いた空間ができるんだ。気付くのが遅いな、我ながら。

見晴らしは上々、なかなか良い位置だ。くるくる少女で盛り上がったところでMCに入る。昨日のTwitterコントの話を引っ張りながらオーケンが…何をここで喋ったっけ。夢中になりすぎて忘れてしまった。わはは。

ソウルコックリさんは語りのところでヘイヘイコールとメンバー紹介。今回はおいちゃんは「ギター、Twitter!」ではなくいつも通りに「ギター!」だけ。長谷川さんを紹介するときは「サポートドラマー! 長谷川浩二!」だったけど、エディのときは「サポーテッドピアニスト、三柴理、エディ!」だった。サポートとサポーテッドで言い換える理由は何かあるのだろうか。気まぐれか?

ソウルコックリさん、ハッピーアイスクリーム、ロシアンルーレット・マイライフは昨日と同じ流れ。ハッピーアイスクリームを二日続けて聴けて嬉しい。周囲の掛け合いがバッチリでテンションがガンガン上がる。ハッピーアイスクリームは掛け合いの言葉も決まったパターンだからわかりやすくてやりやすいね。ロシアンの掛け合いも盛り上がった! アウトロのだんだん早くなるオイオイも楽しい。酸欠を感じつつもここで途切れてなるものかと気合で持ちこたえ、やりきった後の達成感! 気持ちが良い!

ロシアンが終わったら休憩でMC。ここでオーケンが、昨日はゲストで水野さんが来たという話をした。楠野さんも来たのに楠野さんには一切触れず、水野さんについてのみ語っていたオーケンはらしいなぁ。

昨日来ていなかった人のためにオーケンが説明を始める。しかし「風車男ルリヲを歌った」「首がないんだよ、のところがゾクッと来た、流石役者さん」「ルリヲの後猿の左手象牙の塔を歌った!」「そしてワダチを歌った!!」と嘘ばっかり言っていた。客席の反応から、ルリヲのあたりまでは信じていた人もいたようだ。流石にワダチまで行ったら気付いたようだが、でも、それは置いといて、だ。ワダチやってほしいよ。やってくれよ!

そういやオーケン猿の左手象牙の塔の存在をちゃんと覚えていたんだな。失礼ながら少し意外だった。何となく忘れているような気がしてた。これもいつか歌ってくれんかな。好きなんだよ、特に最後の方が。今のオーケンが歌うとどんな風になるのだろう。

舞台アウェーインザライフの紹介を少しした後に、新曲「アウェー・イン・ザ・ライフ」へ入る、その前に。新曲だから皆ノリ方がわからないだろうからとオーケン先生の指導により練習することになった。

まずオーケンが「アウェー、アウェー、アウェー、一つ置いて、インザライフ!」と自ら調子のとり方の手本を示し、長谷川さんにドラムを叩いてもらって客席皆で小声で歌いながら練習をする。自身もそのうちの一人だったが、変な光景だった。

普通ないよなー、わざわざノリ方の練習をするなんて。でもこういうのをやっちゃうところが筋少の面白いところなんだよな。練習の成果もあって、昨日よりはノれたかな? けど、まだ「DESTINYをぶん殴れ」につられるところがあった。ついつい「殴れ!」って言いそうになってしまうのだ。アルバム聴き込んだら慣れるかな。

スタッフがよだれかけをオーケンのクビに巻き、ガラガラを手渡したら踊る赤ちゃん人間をやる合図だ。オーケンはガラガラを振りながらいつものように「あばばあばば」と言いながらふざけていたが、何度も見た光景なので幸か不幸かもうすっかり慣れてしまった。あの姿が「普通」に見えてしまうとは。恐ろしい。

あ! 思い出したぞ。ソウルコックリさんの前には確かラーメン筋肉少女帯のMCがあったんだ。どういう流れかは忘れきったままだが、オーケンが「明治通りにラーメン筋肉少女帯の恵比寿店を作る!」と妄想を語りだして、右手を振ってやたらと湯切りの真似をしていたんだ。面白かったのはオーケンが湯切りの真似をするたびに、いちいち橘高さんがギターで湯切りの効果音を入れてたことだ。オーケンも「そんな入れてくれなくてもいいよ!」と笑っていた。わはははは。優しいなぁ。

オーケンの湯切りに「なってない!」と突っ込みを入れたのはラーメン好きのおいちゃんだ。このやりとり笑ったなぁ。そしてラーメンの話はその後も引き継がれ、赤ちゃん人間の前にオーケンがガラガラを振ってまた湯切りの真似をして、それにもいちいち橘高さんがギターで効果音をあてていた。

赤ちゃん人間、ドルバッキーと盛り上がったところで休憩、そしてアコースティックタイムへ。オーケンがタイトルコールをしようとしたものの「世界中の…」で噛んでしまい、ドッと受けた客に向かって橘高さんが「いつものことだろ!」と突っ込みを入れていた。

昨日もアコースティックでゆったり聴いたときに思ったことだが、やっぱオーケン歌うまくなったよなぁ。何だか上から目線の感想で申し訳ないが、そう思う。しっとり聴けて気持ちが良い。

お次は「爆殺少女人形舞一号」。ここだったかな。橘高さん、オーケン、おいちゃんと三人並んだところでオーケンが二人に「どんなテレビを見てるの?」と話を振った。橘高さんはテレビはあまり見ないけど、夕方のニュースの、万引きとかクラゲが大発生だとか、そういう特集が好きらしい。おいちゃんはラーメン番組の他、大食い番組も見るそうで、とある大食い番組で「爆食女王」の文字を見てから「爆殺少女」のタイトルを見るたびそれを連想してしまうそうである。

と、いう話をおいちゃんがしたところで、「そうねー、爆殺少女人形舞一号って小説を今書いてるのよ」とオーケンがいまいち繋がってない繋げ方をしたが、これは単にオーケンが自分の話を喋りたかっただけなのだろう、きっと。そしてオーケン、おいちゃんに「俺の小説読んでないでしょ?」と聞くと「読んでない」との返答が。けど「もらえたら是非読みたい」のだそうだ。対して橘高さんはオーケンの小説をもらって読んでいるらしい。「うまくなったね」と褒めていた。

このやりとりが終わった後で新曲「爆殺少女人形舞一号」が。オーケンは「新曲」と大々的にコールせず、イントロの中で静かにタイトルを口にしただけだった。昨日の客の歓迎振りから自信を持ってのことかな、と思う。

二度目に聴くのでどんな展開の仕方をするのかはだいたい把握しているが、やはり良い。昨日のような衝撃は無いものの、待っていたものを与えられる幸福感がある。今度はなるべく歌詞を聴き取れるように注意して耳を済ませた。だけれども全てを頭に収めることはできない。早く歌詞カードを見つめながら聴きたいなぁ。イントロはピアノで始まる。昨日の「捨て曲のマリア」もそうだったかな。

怒涛の後半戦前に本編最後のMCに。オーケンが役者を目指す話を始めた。オーケン曰く、主人公が悩んでいるときにちょっとアドバイスするだけで、普段はぼーっとしているような、そんな役者になりたいらしい。そして内田さんに「役をあててくれ」と無茶振りをする。内田さんがオーケンに与えた役は「新進気鋭のラーメン屋」。またしきりに湯切りをするオーケン、勢いをつけすぎてラーメンが背後にぶっ飛んでいくオーケン。

しばらくラーメン屋になりきった後、「自分で役を決めていい?」と内田さんから許可をとり、「十三年の間無実の罪で檻の中に閉じ込められ…しかし、最後には自分の人生はこれてよかったと肯定する、いや、こういう事件はあっちゃいけないんだけど…」と「無実の罪で十三年間檻の中に閉じ込められた男」の役になりきって、タオルを掲げて「これでいいのだ」! うわー!!

待ってましたとばかりに盛り上がる客席! だが! ちょっと盛り上がりすぎだ! 特に隣のおっさんが凄まじい。縦横にでかい体で揺れまくり、そのうえハイになりすぎてんだか素なんだか知らないが周囲の客と明らかにノり方が違う! 大暴れするにしろ周囲とノリが合っているなら対応できるが、そうでないためぶつかり、潰されるばかりである。痛い。すげー痛い、つーか怖い。

こりゃたまったもんじゃねぇ、と文化系チビのオタクである己はドナドナあたりでおいちゃん側に避難して事なきを得た。これで移動ができなかったらきつかったな。

ツアーファイナルでは照明がバシバシと激しく点滅して目に刺さるようだった。すっげー格好良いけどポケモンショックとか、そんなことにはならないだろうか、と思いつつも必死で拳を振り上げる。続けて本編ラストは心の折れたエンジェル! エンジェルコールたまらねぇ!

ほっと一息ついてアンコール。メンバーはすぐに出てきてくれて、曲の前にトークコーナーが開始された。何だっけ。メンバーとのお話タイムとか言ってたっけ。違うかな。

オーケン、今までも何度か話していたが、エロに興味が無くなった、枯れてきたと語りだす。人からもらったものも含めて、今まで所有していたアダルト雑誌やDVDをだいぶ処分してしまったそうだ。だが、それでもベスト5だかなんだかは捨てられず手元に残しておいたらしい。そのベスト5の一人の名前をあげ、内田さんに話を振る。

内田さんといえば猥談嫌いで有名だ。視界が悪いのでずっと見えていたわけではなかったが、オーケンがその手の話をしている間内田さんはずっと腕組みをして客席の上の方を眺めていた。そんな内田さんに「ねぇ、聞いてる?」と声をかけるオーケンすげぇ。しかし、さらにすごいのは、内田さんが話に乗ってきたことだよ!

オーケンが名前を挙げた人物に対して「ラッパを吹く人でしょ? 知ってるよ」と返答する。オーケンは「ほら貝だけどね」と一部訂正をする、そしてステージの端の方で大笑いをする橘高さん、嬉しそうなオーケン。橘高さんがこういう話で大うけしてるのが嬉しいらしい。笑いつつ橘高さんは、「内田が絡んでて、いいなぁと思ってた」と感想を漏らした。やっぱ珍しいことなんだな。

トークが終わってアンコール一曲目は新曲「ゴミ屋敷の王女」。おお! これは昨日はやってない! まさか新曲を四曲もやってくれるとは思わなかった! 嬉しいなぁ。歌詞は部分部分しか覚えてないが、「ガラクタか宝物」が耳に残った。ラストは女性二人の声とオーケンの声が重なったコーラスが流される。これも早くアルバムで聴きたいなぁ。

「ゴミ屋敷の王女」が終わると間髪入れずに「仲直りのテーマ」! 「未使用引換券」! 二日続けて未使用引換券とは嬉しいな! もちろん仲直りのテーマも大好きだ!

そして最後のMCへ。よく覚えてないがオーケンは内田さんにトークを勧めた。すると内田さん、昨日振られて喋れなかったから今日は話を用意してきたと嬉しいお言葉! 客席もワーッと盛り上がった。

内田さんが長々喋るのは珍しい。今度レピッシュと対バンするという話から始まり、この間オーケン内田、MAGUMI恭一で対談をしたんだけど、記者だか司会者だかに「二組とも中学からの同級生なんですよね」と話を振られたら全員黙り込んでしまった、と話してくれ、客席からドッと笑いが起きた。

それに対してオーケン、さっきので何が受けたのかわからない、むしろ内田さんが喋ってる最中に痰が絡んでいたことの方が面白かった、と発言。内田さん、さっきコーラスをたくさんしたから痰が絡んだと話す。

そこから「何でこんなにコーラスが多いのか」という話になった。これについて橘高さん曰く、「内田の家でプリプロをするんだけど、コーラスは客に盛り上がって欲しいところで入れていて、作業が長くなるにつれ寂しさが増すと、客の反応を考えているうちにどんどんコーラス部分が増えてしまう」とのこと。正確ではないがだいたいこんな内容だった。なるほどそういう経緯だったのか。

つっても、筋少のあの野太いコーラスは大好きだから、例え寂しくなくてもガンガン入れてほしいな! 楽器隊は大変だろうけど。

この後だろうか。ちょっと順番が曖昧なのだが、中学時代に内田さんがオーケンの部屋に勝手に入ってくるのは嫌で、オーケンは自分の部屋に画鋲を撒いて「マキビシ!」などと言いながら撃退しようとしたのだそうだ。これ、多分初めて出た話じゃないかなぁ。客席の驚きの反応がすごかった。しかし内田さん、めげずに画鋲をよけて歩いたのだそうだ。

また、当時のオーケンの部屋はゴミ屋敷のように散らかっていて、内田さんと友人の何人かでオーケンの部屋を掃除にしに行ってあげたことがあるそうだ。どんだけ汚れていたというのだ。するとベッドの下から何かが出てきたと話す内田さん。まさか内田さんらしくない話を自ら内田さんが…? と思うと、出てきたのは「大量の湯飲み」。これには笑った。

「何で湯飲みがあったの?」の質問に「湯を飲んでたんだよ!」と答えるオーケン。それにしたって大量の湯飲みって。いったい大槻家にはいくつ湯飲みがあるんだ。さらに何でベッドの下に溜め込むのだ。全く意味がわからない。

「ゴミ屋敷の王女」に関連して、ゴミ屋敷で孤独死するのは不幸なようだけど、それを選んだ本人にとっては幸福なことなのかもしれない、というような内容のことをオーケンが話した。そして、「俺は孤独死すんだろうな~。孤独死したら湯飲みを内田にあげるよ」と続け、内田さんが湯飲みを握る仕草をして「オーケン…」とつぶやき、「オーケンが湯のみになっちゃった…」とオーケンが説明を加える。そのやりとりの面白さにおいちゃんも宇宙から帰還した。

残りはあと二曲! オーケンが煽ってキラーチューン「釈迦」の開始! よっしゃあ釈迦だ! 聴きたかった! 咽喉が張り裂けんばかりに「シャララシャカシャカ!」と大声で叫び、拳を振り上げもみくちゃになり、ラストは何かと思えばトリフィドだ! この曲も久しぶりだー!! 聴けて良かった! ちょうど今小説のトリフィドを読んでるところなんだよ! だからどうしたって話だが、盛り上がるよな!

二日目のライブも大満足で終了した。楽しかったなぁ。そういえばアンコールの時かな、初めておいちゃんのペットボトルシャワーを浴びたよ。あれ冷たくて気持ちが良いな。ピックは二回ほどとれそうな位置まで飛んできたけど残念ながら。次はとれるといいな。

一瞬でジンバックを飲み干してモスを買って帰宅した。昨日も思ったことだが、筋少は本当に楽しい。出会えて良かったと心から思うよ。

未分類筋肉少女帯, 非日常

押し合いへし合いのぎゅうぎゅうづめになって、赤の他人の汗にまみれたり髪の毛が口に入ったり殴ったり殴られたり、呼吸困難になったとしても、それでも最高に楽しかった!! と思えるってのは素晴らしいことだ。行ってきたぜ! 春のGod of Thunder ! Day 1に! ああーああああああ! もう! 最高だった!

ニューアルバム「蔦からまるQの惑星」のレコーディングが先日ついに終了したということで、今回は新曲を三曲披露してくれた。アルバム発売前にライブで新曲を聴くのは実は初めての体験で、前情報で今日は聴けそうだって話を耳にしてから非常にわくわくしていた。が、同時にちょっと不安でもあった。HMVのサイトで曲のタイトルが公開されているのを見て、「筋少っぽくないな」と思っていたからだ。

どちらかというと特撮テイストのタイトル群だ。そしてセルフカバーにはUGSのワインライダー・フォーエバー。個人的に、筋少と特撮とオーケンソロはそれぞれ分けてほしいと考えている。それぞれに個別の味があるんだから個性を際立たせるためにもごっちゃにならないでほしいなぁ、ってね。新人にGuruが収録されたときにもこれは思った。だって全部混ざってしまったらもったいないじゃないか。

だが、披露された三曲、特にそのうちの一曲を聴いたらそんな不満もぶっ飛んだ。何だこの格好良さは!

さて、セットリストである。だんだん覚えるコツを掴んできたぞ。

くるくる少女
へそ天エリザベスカラー

ソウルコックリさん
ハッピーアイスクリーム
ロシアンルーレット・マイライフ

アウェー・イン・ザ・ライフ(新曲)
仲直りのテーマ
踊るダメ人間

生きてあげようかな
爆殺少女人形舞一号(新曲)

イワンのばか
バトル野郎~100万人の兄貴~
ドナドナ
ツアーファイナル
トゥルーロマンス

~アンコール~
捨て曲のマリア(新曲)
君よ!俺で変われ!
未使用引換券

サンフランシスコ
心の折れたエンジェル

くるくるのへそ天のコックリさんがハッピーアイスでロシアンコサック、アウェーに仲直りしたけどダメ、それでも生きてあげようかな爆殺少女でイワン野郎がドナドナでツアーファイナルはロマンス、捨て曲で変われ! 未使用のサンフランシスコで心折れる、みたいな感じに記憶した。どんな話だ。

あと「ソウルコックリさん」「ハッピーアイスクリーム」「ロシアンルーレット・マイライフ」の流れは亡霊ゾーンと頭の中で勝手に名付けた。

今回整理番号はBの200番台、後ろも後ろの方なのでゆっくり家を出たらちょっとゆっくりしすぎたらしく、ライブハウスに着いたら既に開場時間になっていた。入場が遅れる心配は無いがロッカーが使えない危険性は多いにある。電車に揺られてリキッドルームに向かう途中にそのことに気付き、やべーなぁと思ったが、何とかロッカーは確保できたので一安心。上着と鞄を身につけたままライブに行くのは避けたいからな。

番号を呼ばれて中に入ると当然と言えば当然だが中は人人人の人の山。流石今年最初の筋少ライブ、皆さん気合が入ってらっしゃる。ソールドアウトしたって書いてたしなぁ、さーてどこに行くかなぁ、と、考えて、おいちゃん側に行くことにした。良さげなところを見つけたらしばらくはまったり待つだけである。

時間通りかな? 五分くらいは押しただろうが。体感としてはほとんど時間通りに客電が落ちて、だーっ!! っと民族大移動が始まる。前にもあったが、突然目の前にぽっかりとした空間が出来て、そこへ向かって進んで行くといつの間にやら前から六列目付近、といった感じになった。このぽっかり空間が出来るのが不思議なんだよな。多分、前の人がものすごくつめたことで一瞬だけ発生するものなんだろう。

しょっぱなからくるくる少女で盛り上げて、お次はへそ天エリザベスカラー! よっしゃあ! この曲大好きなんだよ! 年末には聴けなかったから大喜びしてしまった。今日のライブは新人・シーズン2の聴きたかった曲が多めに感じて興奮した。かなり好みの曲目である。たまらん!

へそ天が終わって最初のMC。これがすごかった。冴え渡っていて尚且つ神がかっていた。しかも長い! まだ二曲しかやってないとは思えないくらいだった。

話のネタはTwitterだ。いやー、オーケンがTwitterを気にしていることはエッセイなどでわかっていたことだが、そのくせ全くTwitterというものを理解も把握もしてない事実が判明して大笑いをした。

最初になんだっけ。「ライブに集中しろよ! Twitterなんかするなよ!」という内容のことをお客に言って、「でもおいちゃんはいいよ」というように繋げて笑いをとり、それに対しておいちゃんが「冒険から帰ってきました!」と高らかに帰還報告をして、おいちゃん前のお客がワーッと盛り上がる。でもオーケンはおいちゃんが何を言っているのかわからない。

「冒険」と言うのは橘高さんの説明によると、おいちゃんがレコーディングの状況をTwitterでつぶやいて報告していたのだけど、専門用語を使ってつぶやいても意味がわからないので、RPGゲーム風に例えてつぶやいていた、ところが「冒険」になぞらえた結果かえって意味がわからなくなった、ってことだ。おいちゃんが横でTwitterを使うのを橘高さんは何度も見たらしい。この橘高さんの補足説明は他の場面でのMCだったかな。

話は戻って、全く意味がわからないオーケンは「そうやってネットやってる人しかわからない話をして!」と拗ねて、「じゃあおいちゃんから次の曲をつぶやいてもらうよ!」と言い、黒いティッシュ箱を取り出してそれをiPadに見立ててTwitterの真似事を始めたのだ。これがもうすっげぇ面白かった。

オーケンはTwitterをメールの仲間のようなものだと思っているらしい。オーケンに乗っておいちゃんがTwitterでつぶやく真似をすると、オーケンはiPadという名のティッシュ箱を片手に「今おいちゃんのつぶやきが届いたよ」「フォロワーするよ」と名言を炸裂させ、客とメンバーを大受けさせた。

しかし笑われたところでオーケンは何がおかしいのかわからない。しょうがなく内田さんがTwitterはそういうものじゃないと教える場面もあった。こんなコントのようなやりとりを続け、やっとおいちゃんからオーケンのiPadに届いた曲名を読み上げて曲に入る。ソウルコックリさんだ! 初期曲ライブでやって気に入ったのかな?

ソウルコックリさんは語りは無し。語りの部分でメンバー紹介をするも、メンバー紹介する間奏を間違えてちょっとぐだぐだになった。歌詞も「テレビもねぇ!」ばかりになってたな。わはは。

ソウルコックリさんの後はハッピーアイスクリーム!! やったー! ハッピーアイスクリームをライブで聴くのは初めてだ! 嬉しい! 楽しい! うわー! これは掛け合いが盛り上がっていいなー! 前の方にいたからわからなかったけど、少女の声は録音したものを流していたのだろうか。それとも客のレスポンスだけかな。見える範囲ではバッチリ掛け合いが決まっているように感じた。

亡霊ゾーン最後はロシアンルーレット・マイライフ! 今回は位置のおかげでエディもバッチリ見ることができた。これも掛け合いが最高に楽しい。脳内麻薬がバンバン出る。うわー!!

ロシアンの後がMCってのはお決まりのパターンだ。疲れる曲だしな、これ。おかげでセットリストを記憶しやすい。オーケン曰く、ロシアンは新しい曲だけどもう立派なキラーチューンになったとのこと。本当にそうだと心から思うよ!

このMC中にプロペラ犬の楠野さんと水野さんが登場。楠野さんはロシアンのときにこっそり入ってきていたらしいが自分の位置からは見えなかった。せっかく出てきたのにオーケンが面白がってなかなか楠野さんを紹介しないため、困る楠野さんが面白い。

楠野さんの紹介を済ませた後、オーケンが「水野さんは来ないの?」と楠野さんに尋ねる。「水野さん忙しいからなぁ…」と最初に無理そうな顔をして、「来てるかも」と答えたとき、客席から「うそっ!!」と思いのほか大きな声での反応があり、あまりの反応にびっくりしたのか珍しくオーケンが客の声を拾っていた。

あと一回客の声を拾った場面があったな。何かの流れでオーケンが拗ねて見せたとき、橘高さんが「拗ねるなよ!」と突っ込みを入れると、客席から「かわいー!」と声がとんだ。するとオーケン「かわいいでしょ?」と反応し、すかさず橘高さんが「かわいくないっ!!」と全否定。これも笑えた。

「でもねぇ、四十過ぎたら男は可愛さを武器にするしかないんだよ。あとは財力」「筋少は……可愛さしか武器にできないから」とオーケン。そっからかな。何度か「かわいー!」「かわいー!」と叫ばれていた。男からも女からも。かわいいおっさん達である。

プロペラ犬のお二人が揃ったところでアウェーインザライフの紹介と、新曲アウェー・イン・ザ・ライフの披露。曲に入る前にオーケンから解説があり、「これは橘高君の何十周年記念だかのアルバムの曲で、舞台用に使うと良さそうな風だったから、詞をつけてくれた水戸さんに許可をとって新しく詞をつけた」のだそうだ。二十周年くらい覚えておいてあげてくれと頭の中で突っ込んだのは言うまでもない。

というわけで新曲「アウェー・イン・ザ・ライフ」はまさかの「DESTINYをぶん殴れ」の別歌詞バージョン。正直拍子抜けしたのは否定できない。だが考え方を変えれば、筋少凍結中に橘高さんから歌詞を依頼されるもそれを断ったという経緯があって、ついにこのたびオーケンが詞をつけることになり、尚且つ舞台と同名タイトルになったってのは、感動的な仲直りを意味するのではなかろうかと今これを打ちながら無理があるなと思っている。すまんかった。

でもこの曲を筋少の演奏で聴けるのは嬉しいなぁ。だけど「DESTINYをぶん殴れ」は気に入って聴きこんだだけに脳内再生される歌詞につられてノリづらいなぁ。体が「あれ? あれ?」ってなって面白かった。アルバムだとどんな感じだろう。

仲直りのテーマの後に踊るダメ人間が来たのは驚いた。こんなに早くやるのか! うわぁ! 疲れる! 疲れる! 窮屈すぎてバッテンできねー! とダメジャンプならぬ片手だけのスラッシュジャンプで乗り切り、MCを挟んで後一休みでアコースティックゾーンへ。

オーケンが「久しぶりにやります。久しぶりだよね?」と確認をとると、「そう?」と答えた橘高さん。だがオーケン的には久しぶりの曲らしい。何の曲だろうと思いつつ演奏が始まるのを待つと「生きてあげようかな」だった。あまり久しぶりという感じはしないが、この曲を聴いているとき、オーケン歌うまくなったなぁ、とやけにしみじみ思った。

はけていた内田さんも出てきて新曲二曲目「爆殺少女人形舞一号」へ。これに入る前、既に曲名が漏れて流れちゃったんだけど、まだ仮のものなのでタイトルも順番も変わる可能性があるとの説明が入った。ほうほう、それじゃあアルバム発売後どんな違いがあるか見比べる楽しみ方もできるってことだな。

オーケンによる「デスバラードです」との解説の後「爆殺少女人形舞一号」は始まった。これがもう滅茶苦茶格好良かった! すごい! アコースティックっぽいかな? と思わせる始まりの直後ハードになって、途中でワルツっぽくなって、ああ、でも音楽に詳しくないからワルツでいいのかよくわからん! 記憶も既に定かじゃないしな! なんつーかなぁ、曲の雰囲気がコロコロ変わって、五分以上くらいありそうな長めの曲だった。これはすごいぞ!

演奏終了後、大喜びした拍手が客席から鳴り響いて、これが大歓迎! って感じさせる長い拍手だった。オーケンも嬉しそうにしてたなぁ。あぁ、アルバム発売まであと三ヶ月も待たなきゃいけないなんて、待ち遠しい。待ち遠しいことこの上ない。明日も聴かせてもらいたいなぁ。歌詞の中に「油紙」って単語があって、その言葉を好きだな、と思った。

MCでオーケンが人間ドッグに行ったら肺年齢が七十五歳と診断され、医者もいくらなんでもこれはおかしいと思い、ちゃんとしたデータを後で送ってもらうことになったものの、やっぱり結果は七十五歳。体は四十四歳、肺は七十五歳のシャウトを聞きたいか! と煽って怒涛の後半戦一曲目はイワンのばか。こっからアンコールまで休みなしで、楽しくもきつかった。ドナドナを聴けて嬉しいと思いつつも息苦しくてわけわからなくなっていた。横の人に肘で顔をガンガン殴られ、目の前の人の髪の毛が口にあたって息ができなくて、いやーよく生きてられたな。頑張った。

トゥルーロマンスで少し落ち着き、アンコールへ。一曲目は新曲「捨て曲のマリア」。オーケン曰く、捨て曲で適当に作った曲に昔の彼女のことを歌ったら、それが大ヒットしてしまい、今の彼女にまで歌ってとせがまれて悲しい、という内容の大人の恋の歌だそうだ。しっとり系かと思いきや盛り上がるところは盛り上がる、これもアルバムで聴くのが楽しみだ。

「君よ!俺で変われ」の後は「未使用引換券」! ライブであまり聴いたことがないので喜んでしまった。演奏後、オーケンが「意外といいね、たまにやろうよ」みたいなことを言い、内田さんも「たまにやろう」と答えていた。たまにってところが面白い。こうして久しぶりにやって再評価して、ライブでやる曲が増えてくれると嬉しいね。

「サンフランシスコ」は流石定番。もうこれ以上にないほど盛り上がって死ぬかと思った。死ぬ気で! 死ぬ気でジャンプをした! サンフランシスコや釈迦が始まる度に思うのだが、古い曲には年月と共に刻まれた魔力がこもっているようだ。曲自体がパワーを持ってるというかな。まるで化け物のようである。

最後の最後は「心の折れたエンジェル」! 締めのところで再結成後の曲をやるところに、昔の曲ばかりに頼らない、新しい曲も鍛えていこうという気概を感じて個人的には好きだ。いや、筋少側がどう思ってるかは知らないが。エンジェルコールは楽しいなぁ。

心の折れたエンジェル終了後、スピーカーから流された追い出し曲は「アウェー・イン・ザ・ライフ」。やっぱアルバム版はライブ版とは聴こえ方が違うな。ますますアルバムを手に取るのが待ち遠しくなってしまうよ。

他。今回は確かメンバー紹介はソウルコックリさんのときだけだった。このとき「ギター! 橘高文彦!」「ベース! 内田雄一郎!」「ギター、ツイッター! 本城聡章!」と紹介していて面白かった。Twitterが気になって仕方がないのに手を出す気は全くないってのが良いね。是非オーケンはこのままでいてほしい。普通にTwitterを始めるよりこっちの方が面白いと思う。その後エディを紹介するとき、一度キーボードと言った後に続けてピアニストと言ったのは、間違えてしまったので慌てて言い直したって感じだったな。

Twitterでの流れでだったかな。「テクノだ!」「YMOみたいだ!」とオーケンが言い出し、筋少もアバターみたいにならないの? 立体になって飛び出さないの? というようなことを続け、「俺は必要ないんだけどね、俺は必要ないんだけどね、こんなのがあると便利なんじゃないかと思うんだ」としつこく前置きをしたうえで、歌手の目の前に客席からは見えないスクリーンが出て、そこに歌詞が表示されると良い、俺は必要ないけど! と言っていた。「歌詞は全てこのターバンの中に、あっ、もうターバンじゃなかった!」と「ターバンじゃない」ことも何度かネタにしていたな。

新譜についてメンバーがしきりと「やばい!」「やばい!」と言っていて、橘高さん曰く、十四枚出してこれを作るってのがすごい、とのことだ。まるで新人バンドが作るようなすごいものを作ったらしい。「思春期にこれを聴いたら絶対に影響を受けて、同じ歳くらいのときに似たようなことをしようとするよ!」とオーケンが楽しそうに語っていた。こんなにメンバーが自信を持ってやばいやばいと連呼するなんていったいどんな内容なのだろう。早く聴きたいなぁ。

あと、オーケンがハチマキに黒い上着にドサッとしたズボンという自身のいでたちを「応援団みたいだ」と評し、変な声で「フレーッ! フレーッ!」と叫んだ後、着替えてくるから繋げといて、と内田さんに丸投げして珍しくオーケン一人がステージからいなくなった。

内田さんはちょっと喋った後、エディに振り、橘高さんだったかな。「○○での話をしてあげなよ!」とエディにすすめ、エディがトークをしてくれた。どこかの駅で新幹線に乗るとき、怖い人のお出迎えだかお見送りがあって、そのときエディは開いた襟のシャツを着て怖い格好をしていたのだが、どこかと連絡を取り合っている怖い人の一人はエディを見て「カタギです」と報告をしたのだそうだ。その筋の人からは「違う」のだとわかるらしい。エディは「四歳からピアノを習ってるお坊ちゃんですから!」と言って笑いをとっていた。

終演後は大満足で外に出て、ドリンクチケットで引き換えたビールを一気に飲み干し、ライブの余韻で浮かれたまま歩いていたら駅のエスカレーターで派手にすっ転び、膝を強打。激烈に痛い。しかも家に帰ってズボンを脱いだら血が出てて笑った。明日のライブも楽しみだ。

未分類筋肉少女帯, 非日常

本日も筋少ライブ。「PV集DVD復刻記念ライブ!….だからって昔の曲ばかりやるとは限らない!09総決算」赤坂恵比寿2daysの二日目だ。年内ではもう一つカウントダウンジャパンの出演が残っているが、ワンマンライブはこれが最後。年の終わりを飾るのにふさわしい素晴らしいライブだった。そりゃもうライブに行く前に寄った目黒寄生虫館の余韻がぶっ飛んだほどだぜ!

仲直りのテーマ
心の折れたエンジェル

イタコLOVE~ブルーハート~
ドナドナ
カーネーション・リインカーネーション

踊る赤ちゃん人間
抜け忍
これでいいのだ

冬の風鈴
蓮華畑
世界中のラブソングが君を

ロシアンルーレット・マイライフ
機械
サンフランシスコ
労働者M

新人バンドのテーマ
Guru最終形
釈迦
ツアーファイナル
トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く

セットリストは多分こんな感じ。このところは前よりもだいぶ覚えられるようになってきた。しかし昨日のセットリストも他の人が上げたものと比べたら一部間違っていたので、これもどうだかわからない。少なくとも最初と最後は間違っていないとは思うのだけどね。

昨日と被る曲が多いものの、珍しい曲や定番の盛り上がる曲も入ってきて個人的には大満足だ。釈迦とサンフランシスコを両方やってくれて、アンコールのラストが再結成後の曲ってのが嬉しい。ツアーファイナルとトリフィドはもうしっかりラストソングとして定着してきたようだ。再結成後の曲が締めにふさわしい力を持つってのはバンドが生きてる証拠だなって思う。

今回のチケット番号は七百番あたり。真ん中の柵より前には行けない様子だったので柵の後ろの人の列の後ろ、オーケンと内田さんの間あたりに立った。前方に背の高い人が多いのが心配であるが開演後の移動に期待しよう。どうか全く見えないなんてことはありませんように。

結果としてはそこそこだった。照明が落ちてSEが鳴り響き、開演の知らせを受けるとともに移動が起き、柵から数えて三列目まで行けたのだが、目の前の人の背が高く、また視界の先も人々の頭によってステージが隠されてしまったのだが、ライブ中は皆体を動かすため視界が開けることもあり、全く見えないことはなかった。オーケンは結構見えやすい方だったし、ステージから離れたためか昨日よりも演奏は聴きやすかったのでこれはこれでありである。それにやっぱ最前付近よりも前後左右に余裕があって動きやすいね。無理が無い。

一曲目は仲直りのテーマ。ということは昨日と一曲目と二曲目が逆かなと予想すると、案の定二曲目は心の折れたエンジェルだった。オーケンが歌詞を間違えて「心の折れた奴ら」でも「心の折れた天使」でもなく「心の折れたやつし」と言っていたのが面白かった。そしてやっぱり掛け合いが楽しい。ダダダダダダエンジェル!

昨日と同じく二曲目が終わったところでMC。あと年内はカウントダウンジャパンが残ってるけど、あれはPerfumeと木村カエラさんの間で、微妙なことになるだろうし、ワンマンはこれがラストだから今日のライブが年内最後! 実質忘年会! とオーケンが盛り上げ、忘年会だから一人一芸披露する。僕は怪談をやる、と言い出し、部屋の隅から誰かの声がする…、やだなー…、何だろう? 赤ちゃんだ! ほぎゃぁ~、と言い出してこれは赤ちゃん人間への振りかと思いきや、「ボーカルが曲順間違えてるよーやだなーってメンバーが思ってるんだろうけど、そうじゃないぜ!」と仕切り…直したのか? こっから何がどうなってかは忘れたが、内田さんが一芸披露することになった。

内田さんの一芸はギター。昨日のライブでオーケンが「内田が楽屋でギターのプラモデルを組み立てている」と言っていたものが完成したそうで、その小さいギターを持って内田さんが現れた。学研大人の科学シリーズのものらしい。そのギターを内田さんが弾いてみせるのだが、音がどこか間抜けである。それに対し「それはCCレモンホールでの僕のギターの真似?」とオーケンが尋ね、橘高さんは「大阪でも言ったけど、この二人が始めたバンドだよ」と呆れたように笑いながらつっこんでいた。けどその後に弾いたものは曲名こそわからないものの、聴いたことがあるぞ! というものだった。さらに数曲続けて弾いて、それを聴いたオーケンは見事曲名を言い当てていて、橘高さんがよくわかるなと言っていた。子供の頃のギターの課題曲が同じだか何だかでオーケンはわかったらしい。

そしてまさかの内田さんのミニギター演奏でイタコLOVEを始めることに。しかしギターの音がうまく鳴らず、しかもオーケンも自分の歌から演奏が始まることを忘れていたせいで妙な間が空き、さらに出だしの音がうまくとれず、そのうえギターの音に笑ってしまってぐっだぐだ。「まだ二曲目が終わったところなのに」とオーケンが言っていたが、まさしくその通りである。始まったばっかとは思えないぐだぐださだ。流石忘年会だ。

ドナドナが来たときには思わず小さくガッツポーズをとった。やった! ドナドナ聴きたかったんだよ! 今回のライブではドナドナ、抜け忍、冬の風鈴、蓮華畑、釈迦、サンフランシスコが嬉しかった。特に抜け忍と蓮華畑、視界が悪くて抜け忍のコントがよく見えなかったのは残念だったが、聴けて良かったなぁ。蓮華畑は曲も良いが歌詞が好きだ。蓮華蓮華蓮華蓮華蓮華蓮華ああー♪ のところが気持ち良い。

踊る赤ちゃん人間前では恒例のオーケンのやりたい放題タイム。今日はいつにも増してやりたい放題だった。よだれかけをつけ、ガラガラを持ち、ボースカだかブースカだか赤ちゃんの声だかであばばあばばほぎゃ~と叫び、一芸披露と称して「おふくろさん」などの物真似を赤ちゃん声のまま始める。ここで、昨日のロシアンルーレット・マイライフで「いくよー!」と叫んでいたのは水樹奈々の物真似だったことが判明する。ボウリングの球を放るように腕をぐるっと回して「いくよー!」と叫んでいた。似てるかどうかはわからない。

これだけじゃやりたい放題タイムは終わらない。赤ちゃんのままメンバーにインタビューを始めると言い出して、「赤ちゃんが階段をのぼっております」と実況しながらよりにもよって長谷川さんにインタビューを始めようとしていた。災難である。オーケンに狙いわれそうになったおいちゃんがすごく嫌そうな顔をしていたのが面白かった。それとこのあたりだったかな。長谷川さんは実は昔歌手デビューをしていたから、昨日のじーさんはいい塩梅では本当なら別ギャラが発生するところだったんだよと橘高さんが言っていた。それに対して長谷川さんが何か言っていたみたいだったが、生憎ここまでは聞こえてこなかった。

アコースティックタイムでは冬の風鈴。冬にふさわしい綺麗な曲だ。これはライブで初めて聴いたんじゃないかなぁ。ゆったりと耳を澄ませて歌と演奏を楽しんだ。

ロシアンルーレット・マイライフに入る前だったかな? 洋楽のバンドはライブの曲順がおかしい。例えば筋少なら一曲目が踊るダメ人間で、わーっと盛り上がったところで何故かワダチが来て、えっと思ったら次は釈迦で、そしたらお散歩モコちゃんが来ちゃうような感じ、と。すると橘高さんが「俺らが思ってるキラー・チューンとお客さんのキラー・チューンは違うかもしれない。俺達は踊るダメ人間がキラー・チューンだと思ってるけど、お客さんにとってのキラー・チューンはワダチかもしれない」と冗談を飛ばし、それからしばらくオーケンがワダチをネタにしていた。わはは。でもワダチやモコちゃんもライブで聴いてみたいな。やってほしいよ。

サンフランシスコでガーッと盛り上がり、本編ラストは労働者M。ここで橘高さんがピックをばら撒き、自分の方にも降って来たが手に取ることはできなかった。うーん、難しいなぁ。

アンコール一曲目の新人バンドのテーマは涙腺に来る。喜びに溢れた名曲だ。そして昨日やったし、今日サンフランシスコをやったから来ないだろうと思っていた釈迦がここで! うわああああ盛り上がる! 楽しい! そこへ怒涛のツアーファイナルで、これで終わりかと思えばトリフィド! たまらなかった!!

終演後もメンバーはしばらくステージにいて、余韻に浸って名残を惜しんでいるように見えた。SEはご機嫌なクリスマスソングで、客席からそれに合わせた手拍子が起こり、橘高さんが白いドレスを翻して軽く踊っていたのが頭と頭の間からかすかに見えてすごく嬉しかった。自分はもちろん楽しかったけど、メンバーも楽しかったんだなぁと思えたんだ。

メンバーもステージから去り、照明が明るくなった時。さて帰ろうかと足元に目をやるとそこには何か三角形のものが。これはと思いしゃがみこんで爪を引っ掛けると、…わー! 橘高さんのピックだー!!




直接取れなかったとはいえ、生まれて初めてピックが拾えて本当に嬉しい。一日早いクリスマスプレゼントだ! どこかで落としたりしないように、大事に握りしめて外に出た。うわあああああ、嬉しい。嬉しいなぁ。

しかも今回のライブでは、再結成後三枚目となるアルバムを製作することと、三月に2daysのライブをすることが決まって、そこでもしかしたら新曲をやるかもしれないとの告知もあった。あとさ、オーケンが「また来年」って当然のように言っていたのが嬉しかったんだ。再結成したばかりの頃は予定も未定だったから情報も小出しで、「また来年!」と言い切れるような状況じゃなかったのに、今はもう違うのだなぁ。来年があって当たり前という感覚になってるんだなぁ。

他、今月の二十七日は橘高さんの誕生日で、二十八日にカウントダウンジャパンがあるけどそこでハッピーバースデーは歌えないので今日歌おうということに。ああ、これ冬の風鈴の前だっけ。それでハッピーバースデーを歌うなら引っ込んでる内田も呼ぼうよとオーケンが提案し、内田さんのミニギター演奏でハッピーバースデーを歌うことになったのだが、内田さんがやけに低い声で歌うため変な感じになり、橘高さんに心がこもってないとつっこまれていた。あと呼び名を統一してなかったから「はっぴばーすでーでぃーあ…」の後が「橘高」「橘高さん」「ふーみん」と客席でバラバラになっていた。

こうして楽しいライブは終わり、汗だくのまま自分はサークルの忘年会に直行した。流石にそのままで行くのは気持ちが悪いし風邪を引きそうだったので駅のトイレで新しい服に着替えたが、それも筋少の物販Tシャツである。新しく発売された長袖のやつ。合流した友人達に「筋少!」「筋少!」と指差された。うん、筋少だよ。楽しかったよ。

未分類筋肉少女帯, 非日常

楽しかった。すごく楽しかった。すごく楽しかったのに終了後に物販で購入したオーケンの朗読CDを聴いたらライブの余韻がいろいろぶっ飛んだ! す、すごいCDだった…。Sleep well tonightってタイトルのくせに寝る前に聴くのにふさわしくない不条理な内容。正直怖い。そして前評判通り滑舌がよろしくない。女言葉についてはあんまり気にならなかったんだよな。オーケンが「オカマの独り言みたい」と今日も言ってたけど、オーケンは普段から煽り以外の素っぽい喋りのときはそんな雄雄しくないというか、やわらかい喋り方だから違和感がなかった。

そんな朗読CDの破壊力に抗いつつ今日の感想を朗読CD聴きながら。今回のセットリストは結構覚えていられた方だと思う。頑張ったぞ。

心の折れたエンジェル
仲直りのテーマ

日本印度化計画
カーネーション・リインカーネーション
愛を撃ち殺せ!

踊る赤ちゃん人間
俺の罪
ロシアンルーレット・マイライフ

べティー・ブルーって呼んでよね
Guru最終形
人間嫌いの歌

これでいいのだ
機械
釈迦
暴いておやりよドルバッキー

じーさんはいい塩梅
世界中のラブソングが君を
踊るダメ人間
トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く
ツアーファイナル

チケット番号は四百番台前半で、七百番や八百番が多い自分にとっては充分良い番号だ。開場後逸る気持ちを抑えながらロッカーに上着や鞄を突っ込んで、いそいそとステージ前の人々の並ぶ列の後ろへ立つ。内田さん前の、前から数えて六番目あたりだ。この位置に来るのは初めてである。以前に開演と同時に橘高さん前に流されてもみくちゃになりえらい目に会ったこともあったが、多少なりともあれから経験を積んだし、何とかなるに違いない。

一時間ぼうっと立っているのはしんどいが、後の楽しみを思えばこの待ち時間も苦ではない。それくらい好きなんだよなぁ。

そうしてお待ちかねの開演だ! どどっと押しが入り、するするするっと前から三列目まで移動できた。すげー! 視界が良い! メンバーの靴まで見えるなんて初めてだ! 前回の3-10Chainのライブに続いて運が良いなぁ。背中を向けてステージに立つメンバーが格好良い! 初っ端は心の折れたエンジェル! やったー! この掛け合いがすっごく楽しいんだよなぁ。エンジェル!

仲直りのテーマが終わったところでMC。二曲目だけど既に疲れたとオーケンが告白。早いよ! そして次の曲は誰もわからないような、のれないような珍しい曲をやっちゃうよ、と前ふり。おお、いったいどんなレアな曲だとお客が演奏から曲の正体を探り当てようとして、ちょっとした緊張感が流れたのにまさかの日本印度化計画! 騙されたー!

ここで間奏中に初めて橘高さんのピックシャワーを浴びたが、手を伸ばしたものの指で弾いてしまい取ることはできなかった。でも真上からピックの雨が降る光景を見られて良かったなぁ。壮観だった。いつか取ってみたいものだ。

印度のあとにはカーネーション・リインカーネーション。この曲も大好きで嬉しいが、次の曲はもっと嬉しかった。「愛を撃ち殺せ!」だ! これ、もしかして自分は初めてライブで聴いたんじゃないか? 感無量だよ本当に。どうせなら交渉人とロザリアも聴きたかったが、それは明日に期待しよう。

この後のMCで確かオーケンの朗読MCの話になったんじゃなかったかな。前回の横浜ブリッツのライブでエディがオーケンの朗読CDをすごく楽しみにしてる、赤坂で間奏を言うと言ったそうで、その話と朗読CDのいろんな評判を聞いていた自分は今回エディがどんな感想を語るのか非常に楽しみにしていた。するとエディは、オーケンはオカマの独り言みたいって言ってたけどそんなことないよ、結構いいよ、そりゃ朗読界の大御所には敵わないけど下手なアイドルの朗読よりずっと良い、ただしサ行が怪しいけど、というようなことを言ってオーケンを褒めた。

エディに褒められたオーケンは、じゃあ怪談の朗読CDとか出しちゃおうかな、でも滑舌悪いからなと言い、それに対して橘高さんが、ああいうのは滑舌が良くないのもまた怖さの味になっている、という内容のことを話し、オーケンがちょっと喜ぶと、君のことを褒めてるんじゃないよと橘高さんがつっこんでいた。

そしてその後にオーケンが、ブルーレイを買ってお笑いとかたくさん見てる、でも寝る前にそういうのを見ると眠れなくなるから、最近は文学を読むようにしている。カラマーゾフの兄弟とか…、文学って難しいから。それで坊ちゃん…、じゃなくて夏目漱石の、「吾が輩は猫である」を読んでいたら、部屋の隅から赤ちゃんの声が聞こえて、何だこれ何だこれって思ったら「吾が輩は猫である」ではなくて「吾が輩は赤ちゃんである」で…、という繋ぎで踊る赤ちゃん人間へ。で、ここまで書いておいて何だけど朗読CDのトークは赤ちゃんの前じゃなかったかもしれない。ここのMCこんなに長くなかったような気がする。まぁあれだ。朗読CDのせいで記憶がぶっ飛んだのだからしょうがない。

スタッフによだれかけをつけられ、ガラガラを手に持ったオーケンは「おぎゃーおぎゃー、あばばばばばば」といつものように絶好調で、赤ちゃんになりきったまま内田さんをメンバー紹介。内田さんもまさか赤ちゃん人間にメンバー紹介をされるとは思わなかったことだろう。面白かった。しかし間奏中、オーケンがドラム台の周りをハイハイしていたのだが、流石にそれはどうかと思った。どうかと思った。

俺の罪では内田さんのボーカルが聴けるのが嬉しい。今日はせっかく内田さんの目の前だったので、たっぷり堪能すべくベースの音を追ってライブを楽しんだ。低い音がビリビリと体に振動するのが心地良い。そうか、ここではこんな音を出しているのか、と確認できて嬉しかった。

ロシアンルーレット・マイライフは是非ともやってほしかった曲だ。本編の掛け合いはもちろん、アウトロの怒涛の展開がたまらない。最後の方は早すぎてもう拳を振るのも追っつかなくなってしまった。

ロシアンが終わった後は小休止でアコースティックタイム。おいちゃん、オーケン、橘高さんが椅子に座り、少し長めのトークをしてから曲に入る。「ベティー・ブルーって呼んでよね」は今のオーケンの歌い方にぴったりで、プロの歌手に抱くべき感想ではないと思いつつも、うまいなぁ…としみじみ感じた。今日はこれを聴けてよかったな。

Guru最終形はおいちゃんのコーラスが良かったなー。あのコーラスが好きなんだよ。人間嫌いの歌では歌に入る前の手拍子が長く、オーケンが何かやってたらしいんだが自分の位置からは見えなかった。自分はぎゅうぎゅうづめの中手を上げて手拍子をするのが辛かったので、まだか、まだか、もう勘弁してくれ! と思っていた。

穏やかな曲が続いたところで激しいの行くぞー、激しいの行くために上着を着るぞー、とオーケンが紫色のテラテラした妙な上着を着る。相変わらず衣装のコンセプトがわからないが、とりあえず激しい曲をやると汗をかき、体が冷えるので上着が必要だということはよくわかった。「これでいいのだ」のタオル回しは三番からとオーケンが告知し、疲れるから三番の前半だけでいいよねと振ると、メンバー、客席から「えー」というレスポンスが返り、結局最後まで回すことになった。

本編最後はドルバッキー。意外にも、この曲を本編の最後に持ってきたことは今までなかったらしい。へー、そうなんだ。

アンコールの後にはオーケンがターバンを脱いで帽子を被って現れたが、ベルトをつけ忘れてズボンが下がってきたらしく、スタッフにベルトを持ってきてもらいステージ上でつけてもらっていた。その際スタッフさんがペンライトでベルトを照らしながらベルトをつけていたらしく、オーケンが「そんなとこ照らさなくてもいいよ!」と突っ込みを入れていたようだ。ようだ、と言うのは声から判断したからで、自分の位置からじゃオーケンの背中しか見えず、スタッフさんが何をしていたのかよくわからなかったんだな。

そしてエディ、長谷川さんも前に出てきてメンバー全員横並び。オーケンが「マイクを手に持った方が可愛いよ」と皆に勧めてメンバーにマイクを持たせ、「もっと近づいた方が可愛いよ」と皆につめることを勧めてメンバーの距離を縮めたが、今度は近すぎたのか「ちょっと近すぎるよ!」と距離を開けることを促し、おいちゃんとエディと長谷川さんがわざとぎゅんぎゅんにつめてオーケンがステージから落ちそうになっていて面白かった。しかし中央でボーカルを挟んで立つのがサポートメンバーって変な並び順だな。

で、歌うのはもちろんメンバー全員大合唱の「じーさんはいい塩梅」。歌う前に長谷川さんの隣にいた内田さんが足元の方を指差していて、そのあたりを長谷川さんはずーっと凝視しながら真剣な面持ちで歌を歌っていた。恐らくそこに歌詞カンペがあったのだろう。内田さんはPVと同じような不思議な踊りをしていた。踊りってほどでもないか。振りか?

「世界中のラブソングが君を」では、あの重厚なコーラスはどこからか流しての再現だった。この後にMC。オーケンが内田さんからプロレスのDVDを借りたそうで、それを見たよと話し、どんな内容か客席に説明していた。横たわったプロレスラーを相手役のプロレスラーがガムテープでぐるぐる巻きにして、高いところからその上に飛び降りるものだそうだ。プロレスのことはさっぱりだが過激なものだということは大変よく伝わった。

そのようにプロレスの話をした後でオーケンが橘高さんに、「ロックの話をしろよと突っ込まないの?」と逆に突っ込みを入れる。それに対して橘高さんが、「内田がまだ話したそうだったから、もっと後になってから、オリジナルメンバーにロックの話をしろよと突っ込む予定だった」と語り、オーケンが、ああ、そうだったのか、せっかくうまくトークが運ぶところだったのに、と残念がり、そんでおいちゃんはどうせ宇宙に旅立ってるんでしょとおいちゃんの方に振り向くと「我慢できなかったー!」と叫ぶおいちゃん。しかしメンバーも客も恐らく誰も、おいちゃんが何を我慢できなかったのかはよくわからなかったようだった。何だったのだろう。

この流れから、オーケンが俺はダメだなぁと自虐に入り、次の曲を示唆したところで「踊るダメ人間って言っても踊ってないんだけどね」と突っ込みを入れて笑いをとってから踊るダメ人間へ。すごかったなぁこれも。ぎゅうぎゅうづめでダメジャンプはできないし、それどころか両手でバッテンすら作れなかったよ。上げっぱなしの片手を斜めにするのが精一杯。それじゃバツじゃなくてスラッシュだよ。

この勢いのまま「トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く」! トリフィド! トリフィド! 流星! トリフィズ! っかぁー楽しいなー! さらに、これで終わりかと思いきや最後の最後にふさわしい、ツアーファイナルが! いやったー!! ありがとー! ありがとー!!

大満足でライブは終了。終演後に流れた曲は何故かポアロのおもちゃやめぐりだった。わはは。何でだろ。

他にMCでオーケンがおいちゃんにラーメンの話をふり、高円寺にできたラーメン屋の話題で盛り上がる。そこでオーケンが橘高はラーメン食べるの? と橘高さんに話を振ると「ラーメン? 何それ知らない」との返答が。思わず「あっ、すみません」と謝るオーケンが面白い。そうか橘高さんはラーメン食べないキャラなのか。

「おいちゃんはラーメン食べるキャラなんですよね」と振るオーケン。すると何とおいちゃんは年にラーメンを百杯食べることを目標にしているそうだ。橘高さんが本を書けるよと言うと、でもブログには書けないと返すおいちゃん。オーケンがブログにご飯の写真を載せるのはつまらないと言ったからだそうだ。そのくせこの間のブログでオーケンが崎陽軒のシウマイ弁当の写真を載せたので批難され、反省するオーケン。そっからブログの更新したくない、誰か他の人書いてよとメンバーにオーケンが振り、誰もやってくれそうもないのでサポートの長谷川さんにお願いするという流れになった。

あと高円寺の怪しい通りがだんだんお洒落になってきて、そのあたりに新しくできたカフェに入ったら赤ちゃんがいっぱいだったとオーケンが話す。オーケンのような赤ちゃんではなく本物の赤ちゃん。そこは赤ちゃんをつれたお母さんが気軽に行けるコンセプトのカフェだったらしく、オーケンは帰ろうとしたのだが店員にせっかくだからと勧められ、オムライスを注文したらケチャップでアンパンマンが描かれていたそうだ。いやでも大好きな赤ちゃんたくさん見られて良かったじゃないすか。

そうそう、それと初めて間近で見たからかもわからないが、橘高さんの二番目の衣装がすごかった。驚いた。ギターを持っているとわからないが、持っていないと全身が見えるからすげーインパクトだ。下半身がハイレグのようになっていて、そっから網タイツがぶわーっと足を覆っているという、そのままねーちゃんが着ても違和感がないデザインっつーか、むしろそっちのが良くありそうというか、流石ギターヒーローだなと思った。格好いいなぁ。

中盤あたりかな。オーケンが学生さんはいるんですかと挙手を募ったのでどうせ今年最後だからと元気良く手を挙げた。大学生? 高校生? とオーケンが尋ね、そこで止まったのだが、「中学生ー!!」と大声で叫ぶ複数人の声も聞こえた。聞こえなかったのかオーケンは拾わなかったけど、何か嬉しかったな。どんどん新しいファンが増えていることを実感できるっていいね。