PV集DVD復刻記念ライブ!….だからって昔の曲ばかりやるとは限らない!09総決算 (2009年12月22日)

楽しかった。すごく楽しかった。すごく楽しかったのに終了後に物販で購入したオーケンの朗読CDを聴いたらライブの余韻がいろいろぶっ飛んだ! す、すごいCDだった…。Sleep well tonightってタイトルのくせに寝る前に聴くのにふさわしくない不条理な内容。正直怖い。そして前評判通り滑舌がよろしくない。女言葉についてはあんまり気にならなかったんだよな。オーケンが「オカマの独り言みたい」と今日も言ってたけど、オーケンは普段から煽り以外の素っぽい喋りのときはそんな雄雄しくないというか、やわらかい喋り方だから違和感がなかった。

そんな朗読CDの破壊力に抗いつつ今日の感想を朗読CD聴きながら。今回のセットリストは結構覚えていられた方だと思う。頑張ったぞ。

心の折れたエンジェル
仲直りのテーマ

日本印度化計画
カーネーション・リインカーネーション
愛を撃ち殺せ!

踊る赤ちゃん人間
俺の罪
ロシアンルーレット・マイライフ

べティー・ブルーって呼んでよね
Guru最終形
人間嫌いの歌

これでいいのだ
機械
釈迦
暴いておやりよドルバッキー

じーさんはいい塩梅
世界中のラブソングが君を
踊るダメ人間
トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く
ツアーファイナル

チケット番号は四百番台前半で、七百番や八百番が多い自分にとっては充分良い番号だ。開場後逸る気持ちを抑えながらロッカーに上着や鞄を突っ込んで、いそいそとステージ前の人々の並ぶ列の後ろへ立つ。内田さん前の、前から数えて六番目あたりだ。この位置に来るのは初めてである。以前に開演と同時に橘高さん前に流されてもみくちゃになりえらい目に会ったこともあったが、多少なりともあれから経験を積んだし、何とかなるに違いない。

一時間ぼうっと立っているのはしんどいが、後の楽しみを思えばこの待ち時間も苦ではない。それくらい好きなんだよなぁ。

そうしてお待ちかねの開演だ! どどっと押しが入り、するするするっと前から三列目まで移動できた。すげー! 視界が良い! メンバーの靴まで見えるなんて初めてだ! 前回の3-10Chainのライブに続いて運が良いなぁ。背中を向けてステージに立つメンバーが格好良い! 初っ端は心の折れたエンジェル! やったー! この掛け合いがすっごく楽しいんだよなぁ。エンジェル!

仲直りのテーマが終わったところでMC。二曲目だけど既に疲れたとオーケンが告白。早いよ! そして次の曲は誰もわからないような、のれないような珍しい曲をやっちゃうよ、と前ふり。おお、いったいどんなレアな曲だとお客が演奏から曲の正体を探り当てようとして、ちょっとした緊張感が流れたのにまさかの日本印度化計画! 騙されたー!

ここで間奏中に初めて橘高さんのピックシャワーを浴びたが、手を伸ばしたものの指で弾いてしまい取ることはできなかった。でも真上からピックの雨が降る光景を見られて良かったなぁ。壮観だった。いつか取ってみたいものだ。

印度のあとにはカーネーション・リインカーネーション。この曲も大好きで嬉しいが、次の曲はもっと嬉しかった。「愛を撃ち殺せ!」だ! これ、もしかして自分は初めてライブで聴いたんじゃないか? 感無量だよ本当に。どうせなら交渉人とロザリアも聴きたかったが、それは明日に期待しよう。

この後のMCで確かオーケンの朗読MCの話になったんじゃなかったかな。前回の横浜ブリッツのライブでエディがオーケンの朗読CDをすごく楽しみにしてる、赤坂で間奏を言うと言ったそうで、その話と朗読CDのいろんな評判を聞いていた自分は今回エディがどんな感想を語るのか非常に楽しみにしていた。するとエディは、オーケンはオカマの独り言みたいって言ってたけどそんなことないよ、結構いいよ、そりゃ朗読界の大御所には敵わないけど下手なアイドルの朗読よりずっと良い、ただしサ行が怪しいけど、というようなことを言ってオーケンを褒めた。

エディに褒められたオーケンは、じゃあ怪談の朗読CDとか出しちゃおうかな、でも滑舌悪いからなと言い、それに対して橘高さんが、ああいうのは滑舌が良くないのもまた怖さの味になっている、という内容のことを話し、オーケンがちょっと喜ぶと、君のことを褒めてるんじゃないよと橘高さんがつっこんでいた。

そしてその後にオーケンが、ブルーレイを買ってお笑いとかたくさん見てる、でも寝る前にそういうのを見ると眠れなくなるから、最近は文学を読むようにしている。カラマーゾフの兄弟とか…、文学って難しいから。それで坊ちゃん…、じゃなくて夏目漱石の、「吾が輩は猫である」を読んでいたら、部屋の隅から赤ちゃんの声が聞こえて、何だこれ何だこれって思ったら「吾が輩は猫である」ではなくて「吾が輩は赤ちゃんである」で…、という繋ぎで踊る赤ちゃん人間へ。で、ここまで書いておいて何だけど朗読CDのトークは赤ちゃんの前じゃなかったかもしれない。ここのMCこんなに長くなかったような気がする。まぁあれだ。朗読CDのせいで記憶がぶっ飛んだのだからしょうがない。

スタッフによだれかけをつけられ、ガラガラを手に持ったオーケンは「おぎゃーおぎゃー、あばばばばばば」といつものように絶好調で、赤ちゃんになりきったまま内田さんをメンバー紹介。内田さんもまさか赤ちゃん人間にメンバー紹介をされるとは思わなかったことだろう。面白かった。しかし間奏中、オーケンがドラム台の周りをハイハイしていたのだが、流石にそれはどうかと思った。どうかと思った。

俺の罪では内田さんのボーカルが聴けるのが嬉しい。今日はせっかく内田さんの目の前だったので、たっぷり堪能すべくベースの音を追ってライブを楽しんだ。低い音がビリビリと体に振動するのが心地良い。そうか、ここではこんな音を出しているのか、と確認できて嬉しかった。

ロシアンルーレット・マイライフは是非ともやってほしかった曲だ。本編の掛け合いはもちろん、アウトロの怒涛の展開がたまらない。最後の方は早すぎてもう拳を振るのも追っつかなくなってしまった。

ロシアンが終わった後は小休止でアコースティックタイム。おいちゃん、オーケン、橘高さんが椅子に座り、少し長めのトークをしてから曲に入る。「ベティー・ブルーって呼んでよね」は今のオーケンの歌い方にぴったりで、プロの歌手に抱くべき感想ではないと思いつつも、うまいなぁ…としみじみ感じた。今日はこれを聴けてよかったな。

Guru最終形はおいちゃんのコーラスが良かったなー。あのコーラスが好きなんだよ。人間嫌いの歌では歌に入る前の手拍子が長く、オーケンが何かやってたらしいんだが自分の位置からは見えなかった。自分はぎゅうぎゅうづめの中手を上げて手拍子をするのが辛かったので、まだか、まだか、もう勘弁してくれ! と思っていた。

穏やかな曲が続いたところで激しいの行くぞー、激しいの行くために上着を着るぞー、とオーケンが紫色のテラテラした妙な上着を着る。相変わらず衣装のコンセプトがわからないが、とりあえず激しい曲をやると汗をかき、体が冷えるので上着が必要だということはよくわかった。「これでいいのだ」のタオル回しは三番からとオーケンが告知し、疲れるから三番の前半だけでいいよねと振ると、メンバー、客席から「えー」というレスポンスが返り、結局最後まで回すことになった。

本編最後はドルバッキー。意外にも、この曲を本編の最後に持ってきたことは今までなかったらしい。へー、そうなんだ。

アンコールの後にはオーケンがターバンを脱いで帽子を被って現れたが、ベルトをつけ忘れてズボンが下がってきたらしく、スタッフにベルトを持ってきてもらいステージ上でつけてもらっていた。その際スタッフさんがペンライトでベルトを照らしながらベルトをつけていたらしく、オーケンが「そんなとこ照らさなくてもいいよ!」と突っ込みを入れていたようだ。ようだ、と言うのは声から判断したからで、自分の位置からじゃオーケンの背中しか見えず、スタッフさんが何をしていたのかよくわからなかったんだな。

そしてエディ、長谷川さんも前に出てきてメンバー全員横並び。オーケンが「マイクを手に持った方が可愛いよ」と皆に勧めてメンバーにマイクを持たせ、「もっと近づいた方が可愛いよ」と皆につめることを勧めてメンバーの距離を縮めたが、今度は近すぎたのか「ちょっと近すぎるよ!」と距離を開けることを促し、おいちゃんとエディと長谷川さんがわざとぎゅんぎゅんにつめてオーケンがステージから落ちそうになっていて面白かった。しかし中央でボーカルを挟んで立つのがサポートメンバーって変な並び順だな。

で、歌うのはもちろんメンバー全員大合唱の「じーさんはいい塩梅」。歌う前に長谷川さんの隣にいた内田さんが足元の方を指差していて、そのあたりを長谷川さんはずーっと凝視しながら真剣な面持ちで歌を歌っていた。恐らくそこに歌詞カンペがあったのだろう。内田さんはPVと同じような不思議な踊りをしていた。踊りってほどでもないか。振りか?

「世界中のラブソングが君を」では、あの重厚なコーラスはどこからか流しての再現だった。この後にMC。オーケンが内田さんからプロレスのDVDを借りたそうで、それを見たよと話し、どんな内容か客席に説明していた。横たわったプロレスラーを相手役のプロレスラーがガムテープでぐるぐる巻きにして、高いところからその上に飛び降りるものだそうだ。プロレスのことはさっぱりだが過激なものだということは大変よく伝わった。

そのようにプロレスの話をした後でオーケンが橘高さんに、「ロックの話をしろよと突っ込まないの?」と逆に突っ込みを入れる。それに対して橘高さんが、「内田がまだ話したそうだったから、もっと後になってから、オリジナルメンバーにロックの話をしろよと突っ込む予定だった」と語り、オーケンが、ああ、そうだったのか、せっかくうまくトークが運ぶところだったのに、と残念がり、そんでおいちゃんはどうせ宇宙に旅立ってるんでしょとおいちゃんの方に振り向くと「我慢できなかったー!」と叫ぶおいちゃん。しかしメンバーも客も恐らく誰も、おいちゃんが何を我慢できなかったのかはよくわからなかったようだった。何だったのだろう。

この流れから、オーケンが俺はダメだなぁと自虐に入り、次の曲を示唆したところで「踊るダメ人間って言っても踊ってないんだけどね」と突っ込みを入れて笑いをとってから踊るダメ人間へ。すごかったなぁこれも。ぎゅうぎゅうづめでダメジャンプはできないし、それどころか両手でバッテンすら作れなかったよ。上げっぱなしの片手を斜めにするのが精一杯。それじゃバツじゃなくてスラッシュだよ。

この勢いのまま「トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く」! トリフィド! トリフィド! 流星! トリフィズ! っかぁー楽しいなー! さらに、これで終わりかと思いきや最後の最後にふさわしい、ツアーファイナルが! いやったー!! ありがとー! ありがとー!!

大満足でライブは終了。終演後に流れた曲は何故かポアロのおもちゃやめぐりだった。わはは。何でだろ。

他にMCでオーケンがおいちゃんにラーメンの話をふり、高円寺にできたラーメン屋の話題で盛り上がる。そこでオーケンが橘高はラーメン食べるの? と橘高さんに話を振ると「ラーメン? 何それ知らない」との返答が。思わず「あっ、すみません」と謝るオーケンが面白い。そうか橘高さんはラーメン食べないキャラなのか。

「おいちゃんはラーメン食べるキャラなんですよね」と振るオーケン。すると何とおいちゃんは年にラーメンを百杯食べることを目標にしているそうだ。橘高さんが本を書けるよと言うと、でもブログには書けないと返すおいちゃん。オーケンがブログにご飯の写真を載せるのはつまらないと言ったからだそうだ。そのくせこの間のブログでオーケンが崎陽軒のシウマイ弁当の写真を載せたので批難され、反省するオーケン。そっからブログの更新したくない、誰か他の人書いてよとメンバーにオーケンが振り、誰もやってくれそうもないのでサポートの長谷川さんにお願いするという流れになった。

あと高円寺の怪しい通りがだんだんお洒落になってきて、そのあたりに新しくできたカフェに入ったら赤ちゃんがいっぱいだったとオーケンが話す。オーケンのような赤ちゃんではなく本物の赤ちゃん。そこは赤ちゃんをつれたお母さんが気軽に行けるコンセプトのカフェだったらしく、オーケンは帰ろうとしたのだが店員にせっかくだからと勧められ、オムライスを注文したらケチャップでアンパンマンが描かれていたそうだ。いやでも大好きな赤ちゃんたくさん見られて良かったじゃないすか。

そうそう、それと初めて間近で見たからかもわからないが、橘高さんの二番目の衣装がすごかった。驚いた。ギターを持っているとわからないが、持っていないと全身が見えるからすげーインパクトだ。下半身がハイレグのようになっていて、そっから網タイツがぶわーっと足を覆っているという、そのままねーちゃんが着ても違和感がないデザインっつーか、むしろそっちのが良くありそうというか、流石ギターヒーローだなと思った。格好いいなぁ。

中盤あたりかな。オーケンが学生さんはいるんですかと挙手を募ったのでどうせ今年最後だからと元気良く手を挙げた。大学生? 高校生? とオーケンが尋ね、そこで止まったのだが、「中学生ー!!」と大声で叫ぶ複数人の声も聞こえた。聞こえなかったのかオーケンは拾わなかったけど、何か嬉しかったな。どんどん新しいファンが増えていることを実感できるっていいね。

未分類筋肉少女帯, 非日常