ザ・シサ ライブBlu-ray発売記念 ザ・ハル 2019 1st LIVE! (2019年4月21日)
四ヶ月ぶりの筋少ライブは本当に久しぶりで、それはこの数ヶ月の間、ずっとずっと誰かのライブに行く以外はひたすら水戸さんの音楽を聴き続けていたこともあって、故に本当に久しぶりに、己は筋少を全身に浴びて堪能した。
たまにそういう時期があるのである。誰かの音楽だけをひたすら聴きたい時期が。そしてこの数ヶ月己が必要としていたのは水戸さんだった。水戸さん以外の音楽をウォークマンで選択する日は無かった。
だから、びっくりするほど新鮮だったんだ。そして驚いたよ。こんな新鮮な気持ちで、それでいて懐かしさと満足感と興奮を同時に感じながら筋少の音楽を浴びることが、まさか十年も筋少ライブに通い続けた今感じることができるとは思わなかったんだ。生まれて初めて筋少のライブに足を運んだ日と似ていて、どこか違うあの新鮮な興奮を再び感じられたことが何だかやけに嬉しかったんだ。
そして再結成からずっとずっと、いつかライブで聴きたいと熱望しつつもそんな日が来るのだろうかと思っていたあの曲が。「ビッキー・ホリディの唄」を、今日ついに聴けたんだ! 思いもよらなかったよ! だって、ライブタイトルからしてシサ曲中心のセットリストに違いないと勝手に思い込んでいたのだから。そしたらどうだろう。「オカルト」「ゾンビリバー」「宇宙の法則」をおさえつつ、ツアーでは披露されなかった「ケンヂのズンドコ節」がついに解禁され、一曲目は大盛り上がりの「ディオネア・フューチャー」で、「わけあり物件」「ムツオさん」といったちょっと最近では登場頻度が減っていた曲も演奏され、「ゴーゴー蟲娘」に「おもちゃやめぐり」に「じーさんはいい塩梅」、さらにTHUNDER YOU POISON VIPERの演奏で「孤島の鬼」まで! 定番曲もありレア曲もあり、最高に嬉しく楽しいセットリストに興奮しないわけがない。
そのうえ今日は二列目で視界を遮るものはほぼなく、おいちゃんの笑顔とキャスケット姿のオーケン、オカルトで不思議な踊りを踊るエディをがっつり堪能することができた。上手はちょっと見えにくかったが、それでも内田さんも橘高さんもたびたび下手にやってきてくれたのでありがたかった。
アンコールの後はおいちゃんが手を握ってくれたよ! あぁ、こんなに幸せをいただいてしまって良いのだろうか…………!!
そうそう、「ゾンビリバー」のエディがすごかったんだ。あの激しいピアノを弾きながら口元が楽しそうに微笑んでいたんだよ。エディは心からピアノを弾くことが好きなんだなぁと、その口元を見つめつつ感じ入った。
来週にはまた六本木で筋少を堪能できる。またあの空間を味わうことができる。オーケンのトークで腹を抱えて笑い、拳を振り上げて叫び、激しく心地よい音に全身を委ねる夜が。今日、釈迦で「シャララシャカシャカ!」と叫びながら腕を振り抜いたとき、自分の帰るべき場所の一つはここなのだ、と改めて感じた。思えば人生の半分を筋少と共に過ごしている。冗談でなく、己にとって筋少は人生であり、筋少なしの人生はありえないのだろう。そんなことを感じさせられた一夜であった。
あぁ、幸せだ。幸せな夜だ。心から。