日本印度化計画 俺にカレーを食わせろ!(2012年12月23日)




今年最後の筋少ライブに行ってきた。毎年この天皇誕生日に行われるライブは少し特別で、開演前や終演後にクリスマスソングが流れたり、オーケンがクリスマスにちなんだMCで客をいじったり、橘高さんがアンコールで真っ白なドレスに身を包んだり、橘高さんとドライブ出来る権利が抽選で一名のみ手に入れられる福袋が物販で販売されたりする。去年一昨年は都合により参戦出来なかったため、今日リキッドルームに行けることをそれはもう嬉しく思ったものだ。

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまった。楽しいと言いつつ前方ゾーンに突っ込んだため半分は戦っていたようなものだが、いやあもうなかなか、今年最後で皆気合が入っているのだろうか、いつもよりもきつかったように感じる。アンコールでのサンフランシスコ、釈迦の流れはとりわけすごく、釈迦での折りたたみでは激しさのあまり転倒しそうになった、何とか踏ん張ったが、あれはすごかったなぁ。

そして手にした戦利品。アンコールでおいちゃん、橘高さん、内田さんがそれぞれお菓子をオーディエンスに投げ、うち一つを手に入れることが出来た! 橘高さんの投げた飴である。さらに! おいちゃんが差し出したギターに触らせてもらうことも出来た! 今までギターを差し出す場面は何度も目にしたが、距離があるため触れることが出来ずにいた。それが! ついに!! 必死に手を伸ばして良かった!!

さて、以下は記憶している限りのセットリストである。とはいえ、正確かどうかはわからない。蜘蛛の糸とバトル野郎の位置は正直ちょっと自信が無い。

アウェーインザライフ
ワインライダー・フォーエバー

日本印度化計画
カーネーション・リインカーネーション
心の折れたエンジェル

くるくる少女
ノゾミのなくならない世界
サボテンとバントライン

筋肉少女帯あるある(少女の王国に乗せて)

新人バンドのテーマ
爆殺少女人形舞一号
Guru~最終形~

イワンのばか
蜘蛛の糸(皆で大合唱)
バトル野郎~100万人の兄貴~

これでいいのだ
労働者M

~アンコール~

俺の罪
SAN FRANCISCO(エピローグ)
サンフランシスコ
釈迦

クリスマスに(正確にはまだ天皇誕生日だが)よりにもよって蜘蛛の糸の大合唱もなかなかひどいと思ったが、本編ラストに労働者Mを持ってきて「働け働け~働いて筋少にお金をつぎ込め~」と煽るオーケンは結構! 蜘蛛の糸とは別の意味で! ひどかったと思います! 「労働者M」をやると宣言したとき客席から「おー」とも「うわあ…」ともつかない声が聞こえたが、あれは喜びかげんなりか、どっちの声だったのだろう。格好良い曲だとは思うが、正直クリスマスにはあまり聴きたく無い曲である。

クリスマスにちなんだMCとして、オーケンによる筋少ファンの分析トークが始められたのは「心の折れたエンジェル」が終わった後だったか。「筋少のお客さんはどちらかと言うとリア充死ねって方だよね!」なんてひどいことをおっしゃるのか。そして「次の曲は妄想に囚われた女の子の曲です………まぁ筋少ってそんなのばっかりだよね」と自虐ネタに落として「くるくる少女」「ノゾミのなくならない世界」に、「サボテンとバントライン」! 「ノゾミのなくならない世界」は何となくやるような気がしていて、同時にやってほしいと願っていたので嬉しい限り。ドコドコと疾走するドラムが気持ち良い。

大阪でやったライブで「筋肉少女帯あるある」というギター漫談のようなネタをオーケンが披露したそうで、流石大阪と言うべきか、ナイスなツッコミがポンポン客席から入ったらしい。しかしここは東京で、それをオーディエンスに期待するのは酷なこと、ということでメンバー唯一の関西人である橘高さんにツッコミを入れてもらい、それに追随するかたちで客席もオーケンにドシドシツッコミを入れることになった。ネタ自体は「ファンと自称している人がブログで筋肉少女帯の帯の字を間違えている」「おいちゃんが定位置にいない」「ワダチが何故か特別扱いされる」など。他にもあった気がするが忘れてしまった。

今回の個人的なハイライトは「爆殺少女人形舞一号」。この曲だけは目を閉じて聴いていたい。ライブで聴くたびに、初めてアルバムで聴いたときの「筋少はこんな曲も作れるんだ」と思ったときの感動が蘇る。

Guruはオーケンのお気に入り具合とファンの間での評判の高さに反して、自分の中ではあまりピンと来ない曲なのだが、今日はやけに良いなぁと感じた。そのうえで改めて思ったのだが、自分はGuruの曲自体は好きなのかもしれない。ただ歌詞が綺麗すぎると言うか、何か違和感があるのである。それがどうにもしっくり来ないのだ。

Guruの後、フェスで「筋肉少女帯の大予言」とその日限りの改名をしたことと、マヤの予言が外れたことを繋げ、では今日ここで筋肉少女帯の大予言を再現しよう! 筋肉少女帯の大予言はマヤの予言と違って必ず当たるぜ! とオーケンが煽る。おお、オーケンは何を予言してくださるのか………と期待が満ちた瞬間、あの男が北の国からやってくると予言! あの男とは………もちろんイワンだ!

イワンか!

いや、ちょっとここで新譜の発表が来るかなーなんて期待してしまったのだよ! 来年のスケジュールが来るかなーと思ってしまったのだよ! イワンに罪は無いが少しずっこけそうになった。新譜作ってくれないかなぁ。

とはいえ、来年はデビュー二十五周年記念ということで、ちょっと面白いことをやる予定らしい。三月のライブも発表されたので、まだ期待は出来るかもしれない。心待ちにしているのだよ。どうか来年こそお願いします。

アンコールではオーケンが血染めの白衣に黒縁眼鏡という出で立ちで登場。映像での知識でしか無いが、仏陀Lの頃の雰囲気があって怪しくて格好良い。と、いうことはやってくれるかなと思ったらまさかサンフランシスコと釈迦を続けてやるとは! これはもう盛り上がらないわけが無い。「俺の罪」「SAN FRANCISCO(エピローグ)」で落ち着いていたオーディエンスがいきなり爆発した。自分も含めて。

「SAN FRANCISCO(エピローグ)」はオーケンが台詞を語るとステージから姿を消し、アコースティックで演奏された。今回のライブは定番曲が多く、自分が初めて聴いたのはこれだけである。「うわあ、これが聴けるんだ!」という大きなサプライズは無いが、これはこれでやはり楽しい。

そうそう、アンコールでおいちゃんは赤いミニハット、橘高さんは大きな赤いリボンと赤いケープを身に付けて登場したのだが、あれはアンコールの始めだったか終わりだったか。おいちゃんは開演直後にもミニハットを付けていて、「いかにもクリスマスらしいなぁ!」と嬉しく思いながら眺めていたのでアンコールではさほど驚かなかったのだが、橘高さんの格好には度肝を抜かれて変な声が出た。何がすごいって似合っていることである。不自然に若いわけでは無く、きちんと年齢を重ねた面立ちをしているのに、しっかり調和しているのだからすごい。良い歳のとり方をしている人だと思う。

手に入れた飴は目玉おやじの貯金箱にお供えした。一緒に以前手に入れた橘高さんのピックもお供えしてある。そういえばこのピックも三年前の今日のライブで手に入れたのだった。またクリスマスプレゼントをいただけることになろうとは。この飴はいつ食べようかな。

未分類筋肉少女帯, 非日常