未分類水戸華之介&3-10Chain, 穴場(杉本恭一&上田健司), 非日常




日記の重要性を再認識した。昨日、日記を書かずに眠ろうとしたのだが、ライブの興奮が体に残ったままだったためいつまでも目が冴えて眠りに付くことが出来ず、今日一日を寝不足で過ごすこととなったのだ。己はいつも日記で興奮を発散していたのだなぁ。意外に重要な役目を持っていたんだね、こいつは。

さて、引き続き水戸華之介&3-10Chainと穴場の対バンライブ、「プロ野郎スピリッツ2010」の感想を。

先日は博多。そして熊本。博多は水戸さんのホームであり、熊本は恭一さんの故郷である。土地ごとのMCもツアーの楽しみの一つかな。何か特別なお喋りはあるだろうか、と、楽しみにしながらライブハウスに向かう。おお、あったあった。ライブハウス「Django」。比較的わかりやすい位置にあったから助かった。これなら道に迷う心配も無いな。

下見を済ませてうろうろして後、時間前にまたライブハウスへ。中に入ると奥にステージがあり、入り口側にテーブルや椅子が設置されていた。無論自分はステージ前へ。いそいそと人の列の後ろに並ぶ。二列目だ。

ところが。会場に人が増えてきても己の後ろになかなか人の列が出来ない。お客の半分以上はテーブル席や椅子席、もしくは壁寄りの床に座り込んでいて、スタンディングスペースは三列目が最後列という謎現象が起きている。こんなことは初めてだ。これは…ライブが始まったらいったいどのようになるのだろう…。

少しばかりハラハラしていたのだが、ライブが始まると今まで椅子に腰掛けていた人々も前に来たのか、スタンディングスペースも賑やかになったようだった。あぁ、ほっとした。

出演順は昨日と同じく穴場が先だ。今回の会場にはスクリーンが無いため、開演前の映像の演出は無く、代わりに映像につけられていた音楽だけが流されていた。そして登場、穴場の二人! 恭一さんと上田さんだ! おおー! やっぱ上田さんの楽器は面白いなぁ! 何て名前なんだろうな、あれ。

昨日は上田さんの楽器に気を取られて気付けば上田さんばかりを見ていたが、この日は恭一さんもじっくり見られた。そこで気付いたのだが、昨日の日記で「恭一さんはアコギを持っていた」と書いたが、よく見たらエレキも演奏していた。アコギメインでエレキは一度だけ、くらいに思っていたが全然そんなことは無い。どれだけ上田さんの楽器に気を取られていたのだろうか。

チェロを細くしたような形をしている上田さんの楽器は、まぁ、流石にそうだろうとは思うが、よくよく見たら支えがあって、斜めに立てかけられる形になっていた。ラジカセのように音を流しているときは、その音はまるで洞窟の中で録音したかのようで、地下のライブハウスが洞窟に様変わりしたような錯覚を感じさせてくれた。湿った反響音がブゥウウウンブゥウウウウンと波紋のように広がっていくようでね。面白かったな。

最初のMCでは恭一さんが、「俺のプロ野球はここで終わりました」と一言。笑いが起こる会場。話によると先程地元のプロ野球チームが逆転負けしたそうで、野球に全く興味の無い自分はチーム名すら出てこないのだが、「穴場ということで、穴を空けようかと思いました」と気落ちしながら笑いをとる恭一さんには笑わせてもらった。

穴場で一番盛り上がったのは「便所!」とコールする曲かな。元々あった曲をラテン風に作り直したものらしい。出来る限り歌詞を聞き取ってみたのだが、生理現象と戦う人間の必死さと緊迫感を感じさせられる内容だった。

穴場の曲を聴きながら、あぁ、もう今聴いているこの音楽を聴ける機会は無いのかもしれないのか、と気付き、同時に聴き直したいという欲求が生じていることにも気付いたので、ライブ終了後CDを購入することに決め、実際購入して帰宅した。まだ封は開けていないがわくわくしている。CDで聴くとまた感じが変わるよな。楽しみ楽しみ。

お次は3-10Chainだ。以下、記憶したセットリストである。わからない曲があるのが悔しい。

ロケットが飛ぶだろう
ファンタジック

ハーイここまで
100万$よりもっとの夜景
君と瓶の中

犬と夕暮れ
銀の腕時計
生きる

サイクリング
すべての若き糞溜野郎ども
(不明。歌詞に「リックサック」「パヤパヤ」があった。)

沈没船
リックサック
天井裏から愛をこめて

(ぎゃくてん? だくてん? らくてん?)
アストロボーイ・アストロガール

若干の入れ替えがあるようだ。ファンタジックが聴けて嬉しい。もしや昨日は博多だからアンジー曲を多く入れてあるのだろうか、と思ったがその点の変更は無いらしい。それでだ。それでね。ちょっとした不満と言うか、物足りない点が昨日今日のライブにはあってだな。

何かっつーと、3-10Chainの名義なのに、3-10Chainの曲が少ないのだよ!

アンジーの曲も大好きだ。「銀の腕時計」では心が沸き立ったし、「サイクリング」が聴けたのもすごく嬉しい。「沈没船」も心から満喫した。けど…もっと3-10Chainの曲も聴きたかったなぁ、と思うのだ。

ブログで水戸さんが書いているように、確かにこれは「出し惜しみのないメニュー」ではあるのだが、何て言うかな。メインの肉料理をがっつり食べる気でいたら、デザートが思いの外充実していて嬉しかったのだけれど、肉料理が意外と少なくて、肉を堪能するつもりだった胃袋にはちょっと物足りなかった、という感じ。特にアンコールはどっちか、3-10Chainの曲を聴きたかったなぁ。

そこで気になったのが、水戸さんにおけるソロと3-10Chainの違いは何なのだろう、ということだ。今、ふと思い立って自分の行った水戸さんのライブの記録を見てみたのだが、3-10Chainでもアンジーの曲は演奏されていて、ソロの方でもアンジー、3-10Chainの曲が演奏されている。メインによっての比率の違いはあるが、明確な区分けは無いようだ。……とすると、メンバー編成に尽きるのかな。

無論、今回は大型ツアーで普段なかなか回れない地方の人々のためにいろいろな曲を聴けるようにしてくれたであろうことと、せっかく恭一さんが参加するのだから、それに映える曲をやろうとした意図があったことは理解しているよ。それでも! 尚! もうちょっと! 聴きたかったのさ!

閑話休題、本編へ。「こんにちは! 我々です!」というお馴染みの挨拶で現れた水戸華之介&3-10Chain! いよっしゃあああ待ってました! 一曲目は先日と同じく「ロケットが飛ぶだろう」! 沸き立つ会場! うわー楽しいなぁ!

そして二曲目の「ファンタジック」がたまらんかった! メンバー全員大合唱で賑やか賑やか! それでだね。自分は数日前までは水戸さんを観に行くつもりであったのに、気付けば内田さんばかりを見てしまっていた。昨日の内田ショックがまだ抜けていなかったのである。

会場のノリの方はと言うと、博多はやはり、水戸さんのホームなのだなということをつくづく思い知らされた。博多での水戸さんはかなりサービス過剰で、拳をゴツンを合わせてくれる場面も一度では無く、口に含んだ水を思いっきり霧状に噴出したり、煽りながら煽られているようだった。また、「君と瓶の中」のセクシャルなパフォーマンスも博多の方が過剰だったな。客もそれを全身で喜んで返してくるからどんどんヒートアップする。

だが、水戸さん以外のメンバーの煽りにはそっけなく、自分の周囲で内田さんのコーラスに合わせて拳を突き上げている人は見える範囲ではいなかった。上手はどうかと見渡してみると、ギターソロ中でも興奮真っ只中、という様子では無い。穴場の演奏にも無反応、3-10Chainの曲にも無反応、アンジーの曲になっていきなり爆発、なんて客がいたくらいだしなぁ。なかなかのカルチャーショックであった。

よって、博多の方では最前付近であったにも関わらず周囲が静かだったため内田さんの煽りにも少々ノリにくかったのだが、熊本は結構満遍なく盛り上がっていたのでわーわーと騒ぎやすかった。でも熊本では「銀の腕時計」の「シャンランラーララー」という客のコーラスが成立しそうにない気配だったので、全部水戸さんが歌ってたんだよな。歌わせるかな? と思ったんだけどね。このへん、会場の盛り上がりによって変化をつけてくるんだね。あと学園天国ヘイヘイコールも熊本では無かった。けど「イェエ!」「イェエ!」っていう短いコールならあったかな。

昨日も聴いたが今日も聴きたい、やると予想はついていたけどイントロを聴いたら反射的にガッツポーズをしてしまったのが「生きる」だ。大好きなんだよ、この曲。切なくて泣きそうになるけど力強さに溢れてて、死に物狂いにならなけりゃ、と思わされる苦しい曲だ。「生きろ」でも「生きて」でもなく、「生きる」と己に対して言い切っているのが良い。

この「生きる」を初めて聴いたのはライブ盤だった。何度も繰り返して聴いて、まるでスタジオで録音したかのような完成度だ、と思っていたのに、その後でやっとオリジナルアルバムを聴いたらスタジオ収録ならではの格好良さ、追いかけるようなイントロに心を鷲掴みにされたんだ。この曲をまた今日も聴ける。喜びと締め付けられるような想いが胸の中で同居してどうにかなってしまいそうだった。

「サイクリング」から恭一さんが参加。ついつい橘高さんのギターを頭の中で再生して、「あれっここにピロピロ言う音が入らない!」とびっくりしてしまうのは筋少ファンの性だろう。「すべての若き糞溜野郎共」で「糞溜野郎おおおおお!!」と叫べるのが最高に楽しい。普段大声で言えないような言葉を叫べるってのもライブの醍醐味の一つだね。そうそう、この曲は水戸さんと恭一さんが二人でボーカルをとってたな。

「リックサック」では上田さんが電子トランペットなるものを持って登場。色は真っ黒、ツルツルではなくサラサラした表面のようで、これまた非常に格好良い。昨日今日と見慣れない楽器を二つも見られて嬉しいなぁ。「ラッパッパッパッ」のところでは、一度マイクから離れ、コーラスが近くなると慌ててマイクに駆け戻ってコーラスをする、という振りを内田さんは見せてくれた。お茶目である。

昨日の会場では柵が無く、アンコールではものすごい押しにやられてステージ上に上半身が乗り出してしまうハプニングにあったが、今回は柵があり、押しもそこまででは無かったため安全に盛り上がることが出来た。昨日は狂乱の中にいたのでアンコール中何があったのかよく覚えていなかったのが正直なところである。そのうえで内田ショックもあったんだってんだから頭も真っ白になるわ。未だにあれは夢では無かったのかと思うほどだ。

アンコールの「アストロボーイ・アストロガール」では一度終わったと見せかけて、静まりかけたところでベースが鳴り響きまた爆発! を繰り返し、爆発が起こるたびにステージも客席もヒートアップしていった。そして途中、内田さんがベースを降ろしてマイクを握り、引っ込んでいた上田さんが三度登場、内田さんのベースを手にして演奏を始め、マイクオンリーになった内田さんは「アストロボーイ・アストロガール!!」と叫びながら柵から身を乗り出して煽りまくりの大・サービス!! 本日も内田さんに触れてしまった。先日ほどの混乱は起きなかったとはいえ、ものすごく嬉しい。

全てが終わった後にはシャツがじっとりと濡れていた。あぁ、楽しかったなぁ。二日続けて3-10Chain。そしてまさかこんなに内田さんを堪能出来ることになろうとは。柵のギリギリまで近づいてベースを弾いて煽る内田さんが、ステージの上から客席を見下ろしながらにっこり笑った瞬間が写真のように記憶に残っている。それを見上げて嬉しくなって余計白熱してしまったのだ。………最後まで内田さんの話か。未だショックは抜けないらしい。ははは。

未分類水戸華之介&3-10Chain, 穴場(杉本恭一&上田健司), 非日常




夢心地と言うか、現実感が無いと言うか、とにかく、ふわふわしている。先程、水戸華之介&3-10Chainと穴場の対バンライブ、「プロ野郎スピリッツ2010」に行ってきた。それからずっと放心中だ。そんなわけで、放心している理由と共にライブの感想をここに書き記す。

ライブ会場は「The voodoo lounge」。キャパは二百ほどの小さなところだ。と、いうことは以前下北沢のクラブ251に行ったときのように、スタンディングスペースに荷物を持ち込んで入る形式なのかもしれないな、と思い、手ぶらで出かけることにした。財布や携帯電話、ウォークマン、ハンカチの類は腰のシザーバッグへ。これで何とかなるだろう。

今回、努力が実ってかなり良い整理番号を手に入れることが出来たので、最前、もしくは最前近辺を狙えるかもしれないな、と期待してライブハウスに向かった。五百円玉とチケットを握り締め、一人ずつ順番通りに中に入る。おお、結構良い位置だ。二列目の中央下手寄りに立つことが出来た。しかし、だ。

お客が荷物を中に持ち込むことは予想していたが、端に寄せるだけでなく、そのまま足元に置いていることには驚いた。それやっちゃったらライブ始まってから邪魔になるんじゃないかなぁ。踏まれても文句言えんと思うけどなぁ。良いのかなぁ。

そんでもって案の定、と言うほどでは無いが、この足元に置かれた荷物がライブ後半で思わぬ作用をもたらしたのであった。

開場から三十分で開演なら、待ち時間が少ないから楽で良いよなぁ、と思いつつ、暇つぶしに周囲を観察してみると、圧倒的に女性客が多い。九十五パーセントは女性のようだ。水戸さんファンに女性が多いのは福岡でも変わらないらしい。年齢層は三十代四十代が多そうだ。自分より年下らしき人は見当たらない。ふむ。なかなか珍しい状況だ。

ステージの前には白いスクリーンが下ろされている。緞帳の代わりだろうか。聞いた話によると穴場が最初で、3-10Chainは後らしい。するとこのスクリーンは穴場の演出なのかもしれないのか。

さて、ついに。会場の照明が落とされてあたりが薄ぼんやりとした闇に包まれる。来た来た来た来た! 高まる期待感を胸に前方を見据えれば、映画が始まった。えっ。

海外の映画に別物の字幕をくっつけたもの、らしく、会場後方で笑いが起こっている。何故後方か。前方は近すぎて映像がよく見えないからである。言うまでもなく己の位置からではどんな内容の代物だったのか把握することは出来なかったが、前説の機能を持つ映像らしいということはわかった。映像は終了し、スクリーンが上り始める。さぁ、いよいよだ。

そこに現れたのは「穴場」の二人、杉本恭一と上田健司だ! おお! 杉本さんはアコギ。上田さんが持つのは不可思議な形をしたチェロのような電子楽器だ。弦は四本で、尻を床に置いて立てて使用している。支えがあったか否かは忘れたが誰も触れていなくてもきちんと自立していた。時には指の腹で弦を叩くように弾いていたり、バイオリンに使うような弓で弦を弾いて音を奏でたり、ラジカセのように音を流して再生機の役割を果たしたりと多機能な代物で、あんまりそれが面白いために、気付けば上田さんばかりをじーっと観ていた。

穴場のお二人はスーツ姿。曲はアコースティックでご機嫌な感じだ。ぴょんぴょん飛び跳ねるのではなく、体を揺らして楽しむ感じ、と言ったら通じるだろうか。と言いつつ、一曲だけ杉本さんがエレキギターに持ち替えて突然お客がノリノリになったりした。この変化が面白い。

MCでは、「穴場」を「ANABA」と表記したら「ABBA」のようだった、と言っていたのだが、ABBAへの反応が薄く、「あれ、思ったより皆若いの?」とABBAの説明を追加してくれたりした。ABBAは字面を見たことだけならあるが、どういう代物なのかさっぱり知らなかったので助かった。そうかー離婚したのかー。

穴場のラスト手前の曲にアイヌ語が混ぜられているものがあり、アイヌ語好きな自分は一人勝手に興奮した。上田さんが「途中途中に意味のわからない言葉が入るだろうけど」と言っていたけど、わかったよ! カムイとかキムンとか! あとレラって言ってたかな? いやーにこにこしちゃったなぁ。

穴場が終了。お次は水戸華之介&3-10Chain。3-10Chainを見るのは二回目か。アンジーの曲も以前よりは手に入れたし、今回はセットリストも全曲わかるかもしれないな! ……と思ったのだが、未だ知らない曲が数曲あった。残念! そのうえさらに。記憶が一部滅茶苦茶になってしまっているが、まぁ一応書き記そう。

ロケットが飛ぶだろう
ハーイここまで

愛に愛はあるのかい?
100万$よりもっとの夜景
君と瓶の中

犬と夕暮れ
銀の腕時計
生きる

すべての若き糞溜野郎ども
サイクリング
(不明)
沈没船
リックサック
天井裏より愛をこめて

~アンコール~

(だくてん? ぎゃくてん?)
アストロボーイ・アストロガール

前半では「愛に愛はあるのかい?」と「100万$よりもっとの夜景」の順番が怪しい。後半はもう一曲ほどどこかに知らない曲があったような気もするのだがわからない。それというのもだ。それというのもだ。放心してしまったその理由が! 理由がだな!

アンコールの! アストロボーイ・アストロガールで! 突然ものすごい押しがやって来て! 二列目にいたのが最前に流されて! しかも柵が無い上にステージが低いからステージ上に自分の上半身が乗り出してしまって! その真横で内田さんが! 演奏を! していたのだよ!!

この興奮をわかってくれるか。もうわけがわからなくなった。

あのね。「君と瓶の中」で内田さんと澄田さんがイントロの「バンッ!」って音に合わせてギターとベースを振るう様子が水戸さんを中心とした線対称になっていて、それがまるで刀で斬るような仕草だったのが格好良かったとか、同じく君と瓶の中で、水戸さんの動きがかなりセクシャルだったとか、「銀の腕時計」で拳を握り締め、「生きる」で大喜びをして胸をぎゅうぎゅう締め付けられて、大好きな「糞溜野郎」で感無量で、まさかの「サイクリング」に興奮しつつもオーケンボーカルを恋しく思ったり、水戸さんと拳を合わせたり! 水戸さんが口に含んで霧状に噴射した水を頭から被ったり! いろいろ楽しいことが山ほどあったのに、内田さんが横取り四十万。

だって、おい。踏ん張ろうにも件の荷物、足元に置かれた他人様の荷物が邪魔をして足をうまく床に配置させることが出来ず、無論そんなことは構わず人は背後からぎゅんぎゅんに押してきて、ステージの角に当たった太腿が痛み、腕で体を支えようにも上半身はどうしてもステージ上に乗り出してしまって、その真横で演奏する内田さんの足が普通に体に触れたりするのだよ。その前、まだ立っていられたときに、ステージのギリギリまで出てきて煽る内田さんに手を突き出しつつ、触れそうな距離だが触れて良いのだろうか、周囲のお客は誰も手を突き出していないしなぁ、とどうしたものか躊躇していたら、ひょいっとネックを握る左手を傾けて自分の指先に触れさせてくれて頭の中で何かが爆発した直後に、これ。しかも初めての最前列でただでさえ興奮している。曲も大好きなアストロボーイ・アストロガールだし。もう。わけがわからない。

どこで挟まれたか定かでは無いが、水戸さんの「学園天国ヘイヘイコール」がきちんとオリジナルの音程のままで、ついオーケンに慣れた自分はオーケンの音程に合わせてコールしてしまいそうになって慌てたり、沈没船にうっとりしたり、後半杉本さんが合流してからは特に、3-10Chainのライブというよりもっと別の何かのライブのようだ、と思ったり、したのだが内田さんショックがでかくて未だ放心状態である。あまりに混乱してしまったためにうっかりドリンクも物販も忘れて帰りそうになったほどである。落ち着け。ちょっと落ち着け。自分。

明日、また熊本で穴場と3-10Chainのライブを観てくる。明日はもう少し冷静に観られるだろうか。

未分類筋肉少女帯, 非日常




「蔦からまるQの惑星」ツアーの千秋楽、ツアーファイナルから帰ってきて、今、余韻に浸りしみじみとしている。六月から新譜の発売、筋少と演劇のコラボ企画「アウェーインザライフ」による二週間の赤坂ブリッツ完全占領、そしてインストアイベントに新譜ツアー。どっぷりと筋少を堪能した一ヶ月。それが今夜終わりを迎えた。あっという間の出来事だった。しかし呆気ない時間では無かった。一言で言うなら幸福だ。

これまでの中でも今日のライブは最高峰の楽しさだった。華やぐ祭りの賑わいの中、客の流れと時間を見ながら少しずつ店仕舞いの準備を始める的屋の様子を気にしつつ、最後の目玉の花火が一つ一つ散っていくのを噛み締める。騒々しくも浮ついた、バラバラに跳ね回っているものが一つの流れとなり、終息を迎え消えて行く。視界いっぱいに降ってきた橘高さんのピックの雨が、喜びと感激と狂乱と寂しさを象徴しているもののように見え、これで終わってしまうのだということを実感し、寂しくなった。

しかし最後の「ア デイ イン ザ ライフ」が物語るように、終わりを迎えてもまた会えるときが来る。一つの喜びが終わってもまた新しい出会いが現れる。それを約束してくれる、今の筋少が大好きだ。必ず終わりは来るけれど、これで全てがおしまいではない。終わることは寂しいことだが、悲しむ必要はない。「終わらない」と約束するよりもずっと希望的で現実的だ。この前向きさがたまらなく嬉しく、同時に「好きだ」と思える理由でもあるのだ。本当に、素晴らしい夜だった。

アウェー イン ザ ライフ
レセプター(受容体)

仲直りのテーマ
ワインライダー・フォーエバー(筋少ver)

あのコは夏フェス焼け
暁の戦力外部隊
これでいいのだ

家なき子と打点王
爆殺少女人形舞一号
子犬にしてあげる

ロシアンルーレット・マイライフ
心の折れたエンジェル
サンフランシスコ
ツアーファイナル
モコモコボンボン

~アンコール~

蓮華畑
若いコとドライブ~80″sから来た恋人~
境目のない世界
釈迦
ア デイ イン ザ ライフ

未分類筋肉少女帯, 非日常

今日も行ってきたぞ! 「蔦からまるQの惑星」ツアー二日目! しかし開演前のアナウンスでは昨日と同じく「蔦からまるQのツアー」だった。渡されたメモが間違っていたのだろうか。大したことでは無いがやや気になる。

ところでだ。今回は、ついに初めて! 自発的に橘高ゾーンに行ってきた。まだライブ慣れしていない頃に人の波に流されて橘高ゾーンに来てしまったときはそのあまりの激しさに対応できず、散々な結果に終わってしまったが今回は! ばっちりと堪能することが出来た! 多少なりとも経験値を積んだ結果だな!

ただし上手前方にいたために、ギターとベースの音はよく聴こえるのだがボーカルは少し聴こえづらかった。おかげで今日のオーケンは歌っている姿よりも喋っている姿の方が印象に残っている。やはりバランス良く音を聴くにはもう少し下がった方が良いのだろう。でもついつい前方に突っ込みたくなるんだよなぁ。行けるうちには行っときたいのだ。

本日のセットリストは以下の通りである。昨日と似た構成であるため覚えやすかったが、イワンのばかの位置だけ曖昧だ。とはいえここ以外に入る場所は無いよなぁ…。暁のロシアの家なき子が人形抱えて蓮華畑、ダメなエンジェル、モコモコツアーファイナル、香菜とドライブ境目サンフラアデイ、という覚え方だったのだ。

アウェー イン ザ ライフ
レセプター(受容体)

仲直りのテーマ
ワインライダー・フォーエバー(筋少ver)

あのコは夏フェス焼け
暁の戦力外部隊
ロシアンルーレット・マイライフ

家なき子と打点王
爆殺少女人形舞一号
蓮華畑

踊るダメ人間
心の折れたエンジェル
イワンのばか
モコモコボンボン
ツアーファイナル

~アンコール~

香菜、頭をよくしてあげよう
若いコとドライブ~80’sから来た恋人~
境目のない世界
サンフランシスコ
ア デイ イン ザ ライフ

「蓮華畑」も予想外だったが、それ以上に嬉しかったのは「境目のない世界」をやってくれたことである。ライブで聴いたのは初めてだ。筋少の中では珍しくアダルトテイストの漂う曲だが絶妙なバランスで下品さを感じさせない。直接表現がほとんど無いところも、オーケンの歌詞が好きな理由の一つなんだな。意識的か無意識的かはわからないが、オーケンの中で「詩」はエッセイや小説とはまた別の位置に置かれているように思う。その違いが興味深い。だってエッセイや小説じゃあれだけ下ネタや性表現を使う人なのに、歌詞にはほとんど出てこないんだぜ。猥談も好きな人なのに。だからこそ、「歌詞」に対する思い、「歌」に対する思いは特別なのかな、と思ってしまうのだ。わからないけどね。

初っ端は昨日と同じくアウェー イン ザ ライフ! いつかのライブで一曲目がツアーファイナルだったことがあったので、今日はあえてアデイ イン ザ ライフから始めたりするかな、と思ったが変化球は来なかった。次のレセプターも昨日と同じ。間奏の語りがカットされているのが少々残念。間奏では「筋肉少女帯でーす!」と挨拶してたかな。

ここで最初のMC。今日のライブは特別なライブ、何と筋少は明日でデビュー二十三周年を迎えるとのことで、今日が最後の二十二年目とのことだ。これはおめでたい! そしてオーケン、内田さん、エディの三人も明日でデビュー二十三周年! おおおおお。何だか感慨深いなぁ。

二十三年間いろいろなことがあったと話すオーケン。頷く内田さん。ここでオーケン、デビュー当初の自分は女の子の胸を掴んで「モーレツ~」と言わせてモーレツア太郎に入っていた、でも今過去の自分に会ったら説教したい。それは当時は面白かったかもしれないけど、四十四歳になると恥ずかしいんだよ! と。何歳までは恥ずかしくなかったんだろうか。

しばらく思い出話のようなMCは続く。橘高さん曰く、オーケンは何度もバンド名を変えようとしたとのこと。だがオーケンは記憶に無いらしく、「嘘! どんなバンド名にしようとしたの?」と驚いた顔をしている。「良いのが思いつかなかったから変えなかったんだよ」とは橘高さん。そして話題はそのままバンド名に関することに。オーケン、二十三周年に入るのに未だ名前を「筋肉少女隊」に間違えられる。聖飢魔IIのデーモン小暮閣下がバンドの綴りを間違えられることを怒っていたとき、それくらいのこと…と思ったが、帯の字を間違えられるとやっぱり頭にくるとのこと。確かに。CD屋に行ってバンド名が間違ってないとむしろ喜びを感じてしまうものな。期待値の低さが我ながら悲しい。

思い出話から仲直りのテーマ、ワインライダー・フォーエバーへ。ラインライダーの掛け合いでは昨日と同じく全員楽器を外し、ハンドマイクを握って叫んでいた。今日も失敗は一つも無くバッチリ成功! 橘高さん前にいたので橘高さんと内田さんがよく見えたのだが、橘高さんは「腕に!」と叫んだとき左の二の腕に触れるポーズをとっていた。観客含め全員で声を合わせての「クランクアーーップ!!」は格好良くも気持ちが良い。「ウ、ハッ!」のところでは客が拳を「グー、パー」と動かしていて、それを見たオーケン、同じようにしないと悪いかなと思ってグー、パーの振りを真似したそうだ。

振りの話で、エンゲキロックの「アウェーインザライフ」にゲスト出演したとき最後に踊るダメ人間をやって、内田さん達は初めてダメジャンプをしてみたがきつかったそうだ。それでオーケン、ダメジャンプの部分はきついから曲の長さは半分で良いんじゃない? と言うと客席から不満の声。「皆マゾなんだよ」と橘高さん。「じゃあ二倍にしよう」と内田さん。「ドSかよ」と橘高さん。オーケン、タオル回しもきついけど皆やったことある? と聞くとやったことがあると答える内田さん。意外そうなオーケン。橘高さんが「内田はいつもやってるよ」と教えていた。

他にここではテレビの話と夏フェスの話を。昨日のMCで、家に帰ってもワールドカップなんか見ずにテレ東の鬼平犯科帳を見ろ、見てるかどうか明日クイズを出してチェックをするからな、と言っていたのだが、鬼平犯科帳はテレ東ではなくフジテレビだったことをまず謝罪。エンゲキロックがTBSのお世話になっているため他局の番組を薦めるのは控えようかと思ったが、テレ東なら良いだろうと思ったのに意味が無かったとのことだ。

そのうえオーケンも鬼平犯科帳は見ていなくて、「ようこそ☆おちこぼれカレッジ」という、どこの大学にも受からなかった主人公が、しかし落ちたことを言い出せず、ついに自分で大学を作ってしまい、するとどうしようもない人間が山ほど集まったが最終的には良い大学になった…ようなストーリーの映画を見たそうだ。「絶対筋少聴いてるような奴だよ!」とオーケンに言われる主人公。オーケンは自分のファンをどんな奴らだと思っているのだろうか。

そして夏フェスの話題。いつもライブに来てくれている筋少ファンが夏フェスでは少ない、だからもっと来て欲しいと昨日言ったけど、物販の湯飲みが完売した報告を受けて、あぁ、湯飲みが完売するんじゃしょうがないなと思った、皆さん湯飲みでお茶を飲んでらっしゃるんですね、もういいです、と諦めるオーケン。そして「せめて次の曲で夏フェスの気分を味わわせてやるぜー!」と叫ぶと客席から勢いよく「おー!!」と声が返ってきて、「味わいたいんだ…」とオーケンが苦笑した。わはは。

あのコは夏フェス焼け、暁の戦力外部隊までは昨日と同じ流れ。暁の戦力外部隊は昨日は間延びした印象を受けたが今日は決まったなぁ。たった一日で変化してくるのだから面白い。

ここから昨日と変化してロシアンルーレット・マイライフ! 楽しいけどきつい、きついけど楽しい。拳を振り上げて叫んでいるうちに脳がだんだん馬鹿になっていく感覚が生じる。トビマストビマス! 印度じゃないのに!

で、だ。次のMCがすごかったなぁ。メンバーがステージを去った後エディと長谷川さんとの会話になって、それからおいちゃん、内田さん、橘高さんの順でオーケンがメンバーを一人一人ステージに呼び込むのだが、何と内田さんがビワを手にしてやってきた。しかも実だけではない。枝つきの。いや、むしろビワの実がついた枝と表現する方が正しいだろう。枝がでかいのだ。

今日オーケンが楽屋に入ると内田さんがビワを片手に立っていて驚いたことから話は始まる。何故こんなものを持って内田さんは立っていたのか。それはエディが原因だった。内田家の庭にはビワの木があり、毎年大量に実が成って処分に困っている。そんなわけでこの間ビワを友人にあげたらしい。それを聞いたエディが自分も欲しいと言ったので、今日持ってきたのだそうだ。しかしエディ、欲しいと言ったとき「うちまで取りに来て」なることを言われて面倒くさくなり、昨日の帰りに美味しいビワを買って冷蔵庫に冷やしているとのこと。よって「もういらない」と持ってきたビワは断られ、そして今に至るということだ。

持ってきた枝に蜘蛛の巣が張っていたことによってエディの食欲が減退されたことも拒否の理由の一つらしい。枝を持って勧める内田さん、拒否するエディ、おいちゃんはどうかと振るオーケン、「内田の家にビワだけはいらない」と何故か頑なに拒否。最終的に持て余されたビワの枝は橘高さんのマーシャルアンプの壁の間にぶっ刺された。オーケンとおいちゃんが話をしている間にこっそりやったことで、イタズラを仕掛けた子供のように突っ込まれることを期待していたように見えた内田さんだったが、しばらく誰も気付かずビワはスルーされていた。だが、照明さんは気付いてくれたのだろう。ビワにスポットライトが当たっていた…。

ようやく橘高さんがやって来てギターの話に。ギターを習い始めたばかりのオーケンに早くソロが弾けるようになると良いねと橘高さん。するとオーケン、俺は弾き語り派だから云々、トンボとか歌うの、なることを喋る。弾き語り派って何だよと橘高さん。あれ、この前だったかな。おいちゃんとは最近ギターの話ばかりしているとオーケンが言って、おいちゃんがそんなにしてないよ、ビワの話の方が多いよと突っ込みを入れ、橘高のピックよりおいちゃんのピックの方が使いやすいからちょうだい、とおいちゃんにピックをねだって一枚もらっていた。何故今ここでもらうのだ。

ギターの話から昨日と同じく、橘高さんにメンバーがリクエストをし、お題に沿ったギターソロを即興で演奏するという大サービスを見せてくれた! 上手の定位置に橘高さん、下手に内田さん、オーケン、おいちゃんが並び、マイクを持った内田さんがあれとあれとあれ、とリクエストをする。何とかオフって言ってたかな。ライトハンドを希望したのはオーケンかな。あー、これはギターを知ってる人だったらもっと楽しめたんだろうなぁ。

この即興演奏を目の前で見られた。正直な話何をしているのかわからないが、橘高さんの奏でるソロからイメージする音よりも、ガシガシギシギシした硬く力強い音だった気がする。ちゃんと記憶できないのが惜しい。そのまま昨日と同じく家なき子と打点王へ。昨日よりもコールアンドレスポンスが決まっていたように感じる。間奏部分では橘高さんはエディのところまでは行かず、上手と下手で大バトル。あー、もう、たまらないなぁ。

照明が落とされると爆殺少女人形舞一号へ。アルバムに無いピアノの調べから始まりアルバムのイントロに繋がる。タイトルのごつさと曲調のギャップが激しいといつも思う。ピアノの後の「ジャーンジャーン」と響く、あのギターが好きだ。あの重く暗い切りつけるような音が、人形がただの可愛らしい人形ではなく、暗殺道具であることを表現しているんだろうなぁ。

続くは蓮華畑! エンゲキロックで役者さんの歌うバージョンを聴いたとはいえ、久しぶりだなぁ。これ聴きたかったなぁ。しみじみとしてしまった。

あー、ダメジャンプについての話はここでしてたんだっけ。ここのMCで何を話していたかよく覚えてないのだがとにかく怒涛の後半戦へ! 踊るダメ人間でダメジャンプをし、エンジェルで拳を突き上げ、イワンのばかではオーケンがステージ下まで降りてきて、ただでさえ盛り上がる曲なのに興奮した観客が前方に押し寄せて大騒ぎだ。残念ながらステージを降りたオーケンの姿を見ることは出来なかった。そんな余裕無かったって!

イワンが終わるとオーケンがステージを去り、じゃあ三人でやっちゃうぞ、と内田さんボーカルでモコモコボンボン! ドスが利いてて格好良いなー! オーケンボーカルよりも邪悪さが増す。内田さんボーカルの音源を作ってくれないかと思うほどである。

無論オーケンは引っ込んだままではない。昨日と同じくリラックマの着ぐるみを着て再登場! 内田さんのボーカルを引き継いで歌うリラックマオーケン。…このリラックマを情けを捨ててぶん殴らなければいけないのか…。

モコモコボンボン終了後。着ぐるみを気に入ったらしいオーケン、このままで良い? 脱いだ方が良い? 次ツアーファイナルだけど着たままで良いの? と言って結局脱ぐ。別に良いんじゃないという空気だったが流石にどうかと思ったらしい。脱ぎ終わると宣言通りツアーファイナルへ。

本編終了後程無くしてアンコール。アコースティックのセットがステージに作られ、アンコール一曲目は「香菜、頭をよくしてあげよう」だ。良い曲ではあるが正直ちょっと期待外れではあった。ゴミ屋敷の王女をこのあたりでやってくれないかなと思っていたのだ。ゴミ屋敷の王女と捨て曲のマリアは昨日今日のライブではやらなかった。新曲発表ライブやインストアイベントではやっていたので今更出し惜しみをすることも無いと思うがどうしたのだろう。今まで演奏する機会が多かったから寝かせているのだろうか。

「若いコとドライブ~80’sから来た恋人~」でしんみりし………たが次がまさかのレア曲! やってくれるとは思わなかった! 「境目のない世界」だー! 香菜、若いコで落ち着いていた観客がいきなり爆発、そりゃ橘高ゾーンにいるんだから当たり前だ。ヘドバンの嵐が巻き起こり首がどうにかなるかと思った。そのまま勢いに乗ってサンフランシスコ! 盛り上がらないわけがない!

「ハァッ!!」でジャンプをしてからも客席の動きは止まらない、小さく跳ね続け、拳を振り上げたままコーラスを叫ぶ。そうだ、この曲は珍しいベースソロが堪能できる曲でもあるんだ! 橘高さんが手を広げて内田さんがソロをやるぞとアピール。ライトの下で照らされて響き渡る重く低く歪んだ音色。かぁっこ良いなぁ!!

相手を魅せながら、負けるものかと魅せ付けるギターとピアノのバトルにくらくらした。何て贅沢な時間なんだろう。それももうすぐ終わりを迎える。「まだ百曲も二百曲も出来る!」と強がった後「あと一曲で勘弁してください」と弱って見せるオーケン。最後は言わずもがな、「アデイ イン ザ ライフ」。

別れを惜しむ歌にジンと来ていたら橘高さんが枝ごとビワを客席に投げ込んで笑ってしまった。橘高さん、すごいものを投げるなぁ。誰かが美味しく食べていると良いな。

こうして二日間のライブは終了。まだやっていない曲はツアーファイナルのリキッドの期待したい。特にゴミ屋敷の王女。これが聴きたくてたまらないんだ。

他、MCでは、何の話か忘れたが、橘高さんがオーケンの喋りを真似したとき、妙になよなよした喋りでおかしかった。あとオーケンが橘高さんに水戸黄門の新しいキャストが誰かと教えていたときにまたおいちゃんが宇宙に行っていて、それをオーケンと橘高さんが突っ込んだら、おいちゃんが「助さん格さんが誰々だってことは知ってるよ」と反論し、何でそんな上から目線…だったかな? 高圧的? 偉そうに? 忘れてしまったがそんなニュアンスで、言うの? とオーケンと橘高さんに笑いながら突っ込まれていた。

未分類筋肉少女帯, 非日常

「蔦からまるQの惑星」ツアー初日に行ってきた。あの曲この曲聴きたいものは山ほどある。待ちに待ったライブの日を迎えられたことを喜んで、心躍らせて赤坂ブリッツにすったか向かった。赤坂ブリッツに行くのは今月で三度目になるので流石に電車の乗り換えその他は把握している。明日も行く。計四回だ。

物販を買うために早めに到着。赤坂ブリッツの壁にでかでかと掲げられていた「アウェーインザライフ」の看板が無くなっていたのが少し寂しかった。そうだ、もう東京は千秋楽を迎えたんだものなぁ。筋少が赤坂ブリッツを占拠するのも明日で終わりなんだ。しんみりと感傷的な気持ちになったが、あちらこちらのラーメン屋の出店から漂う油っぽいにおいに心がしらけたので壁を見上げるのを止めてさっさと物販の列に並んだ。

なかなかの長蛇の列である。筋少の物販でこんなに賑わっているのを見たのは去年のレア曲ライブ以来だなぁ。今回魅力的な商品が多いしな。湯飲みの登場には驚いた。まさか本当に作るとは。MCネタを本気で実現させる筋少はすごい。しかし湯飲みは買わなかった。実物を見たら笑えてしまってそれで満足してしまったのさ。タオルとリストバンドは買ったよ。

番号は自分にしては良い方だ。前の方に行けそうなので内田さん前あたりに並ぶ。最近は内田さん前を選ぶことが多い。オーケン前ほど激しくなく、それでいて見やすいから居心地が良いのだ。

五分程度押しただろうか。携帯電話の電源を切ってしまっていたため正確な時間はわからないが、恐らく開演時間を少々過ぎた頃、照明が落とされて期待の声があちこちで上がった。自分も上げた。前へと進むと五列目くらいか。視界はそこそこ。全体を見渡すには向かないが、メンバー一人一人に狙いを定めれば見えるといった感じである。一曲目は予想通り、アウェー イン ザ ライフ!

アウェー イン ザ ライフ
レセプター(受容体)

仲直りのテーマ
ワインライダー・フォーエバー(筋少ver)

あのコは夏フェス焼け
暁の戦力外部隊
これでいいのだ

家なき子と打点王
爆殺少女人形舞一号
子犬にしてあげる

イワンのばか
ロシアンルーレット・マイライフ
戦え!何を!?人生を!
ツアーファイナル
モコモコボンボン

~アンコール~

蜘蛛の糸
若いコとドライブ~80’sから来た恋人~
心の折れたエンジェル
釈迦
ア デイ イン ザ ライフ

後半がちょっと自信が無いのだが…順番はともかく曲目は間違ってないと思う。本編ラストがモコモコボンボンってのが痺れたなぁ。まさかやってくれるとは!

アウェー イン ザ ライフは初めてライブで聴いたときは「DESTINYをぶん殴れ」に引っ張られて体が混乱したが、もうすっかり染みこんでいた。ベースが格好良いよなぁ。

お次は期待のレセプター。これこれ! アルバムで一回聴いたときから大好きなんだ。何と言ってもリズムが気持ちよい。初めて演奏される曲にも関わらず客席は乗りに乗っていた。このまま突っ走ったらかなり激しいライブになるんじゃないか、と一抹の不安を覚えるほどだ。

しかし杞憂であった。MCが挟まれたために流れが一旦落ち着いたのだ。筋少のMCは毎度長いが、今日のMCは特に長かった気がするなぁ。楽しいから歓迎するが、回を重ねる毎に長くなっていく気がする。やはり立て続けに演奏をすると体が疲れてしまうのだろうか。

ふわふわして凍結して、八年経って仲直りした大人がやることはすごいってことを次の二曲で教えてやる、みたいなことをオーケンが言って、いやだいぶ違うが実際はどんなんだったっけか、とにかく、お約束の喧嘩ネタを持ち出してきたからには仲直りのテーマが来るに決まってる! そして後に続く曲は…ある意味で今回一番期待のあれ! 四十代のラップもどき、遊び心が爆発したセルフカバー! ワインライダー・フォーエバー!!

待ってましたあああ!!

タワレコインストアイベントであのラップ部分を全員やる気まんまんだとわかってから尚更楽しみで仕方が無くなったあの掛け合いをついに! 生で! いやー期待以上だった。何がすごいって、ラップ部分じゃ全員楽器持ってない!

わざわざ肩から外して気合充分でラップに挑む。素晴らしい。内田さんはハンドマイクだったが橘高さんとおいちゃんはどうだっただろう。オーケン曰く、かなり練習したとのことでバッチリと失敗することなく掛け合いが決まった。最初の、内田さんから始まる出だしはアルバムよりも伸ばした言い方だったかな。

掛け合い中のメンバーの動きも見所だ。と言ってもオーケンと内田さんしかじっくり見ることは出来なかったのだが。自分の出番以外のところでは暇なのだろう、軽く体を動かして踊っていた。内田さんは結構ノリノリだったなぁ。随分と楽しげに踊っていた。橘高さんとおいちゃんの様子も見たかったなぁ。

ワインライダー終了後は照れ隠しのようなMCから始まり、夏フェスでこれをやったらどうだろうとオーケンが言い出して、橘高さんが止めといた方が良いと思うと提言した。夏フェスの会場でおじさん達がラップみたいなことをして、エグザイルのように踊りだしたら観客がポカーンとするんじゃないか、と言いながらオーケンがエグザイルのように体をぐるぐる回す。それにおいちゃんも乗ってオーケンの後ろでぐるぐる体を動かしたのだが、橘高さんにオーケンと同じタイミングで回っているから意味がない、との突っ込みをされていた。微笑ましいなぁ。

筋少は今度ROCK IN JAPAN FES 2010に出演する、出順はまだ言えないけど今度もすごい、筋少ファンも夏フェスにおいでよ! なることをオーケン。と言うのもいつもの顔ぶれのファンがフェスではぐっと見られなくなるのだそうだ。夏フェスに来ない理由をオーケンなりに分析したのか、ファンをニートや引きこもり呼ばわり。無論冗談であると明記しておくが、ひどさに笑った。

蔦Qには夏フェスの曲がたくさんある、と言ってから、「たくさん」が二曲であることに気付くオーケン、ここぞとばかりに突っ込みをいれる観客。それに対して苦言を呈すオーケン。そんなことはいちいちその場で突っ込みなんか入れないで、家に帰ってブログに書けばいいでしょ、とすね始める。この流れだったかなぁ。記憶が曖昧なのだが、似たような突っ込み話でおいちゃんに「オーケンが間違えたなう」ってTwitterに書けばいいでしょ! みたいなことを言っていて、おいちゃんがにこにこしながら携帯電話を操る素振りをしていた。どこだったかなーこれ。

夏フェスの話題が出たからにはってことで「あのコは夏フェス焼け」! そして「暁の戦力外部隊」! 暁の戦力外部隊は途中ちょっとだれたかなー。似たような調子が続く曲だからだろうか。だが「ね!」のコールアンドレスポンスはしやすい。楽しく拳を振り上げられる曲だ。

てっきり次も新曲が来るつもりでいたので「これでいいのだ」が来て驚いた。慌ててタオルを外して備える。そうだ。新曲ツアーと言っても、アルバム収録曲は十一曲なんだから半分はこれまでの曲なんだよな。すっかり失念していた。

家なき子と打点王に入る前、オーケンがギターを始めて橘高さんとおいちゃんのすごさに気付いた話をした。ここのMCも長かった記憶がある。他の話もしたんだっけ。どっかでエンゲキロックのゲスト出演にまつわる裏話もしてくれたはずだが、まぁそれは後でまとめて書こう。話は戻って、そうして「こう!」「こう!」と言いながら早弾きの真似をするオーケン。意図は無いのだろうが馬鹿にしているというかギャグにしているようにも見えて、予想通り橘高さんに突っ込まれていた。

そして橘高さんにリクエストをするオーケン。次の曲はギターのリフで始まると格好良いと思うからやって欲しい、との要望。考えつつも橘高さん、あれとあれとあれを入れてやるから聴いとけよ! とリクエストに応えてギターを奏で始める。「あれ」にはそれぞれ専門用語が入っていたのだがギターを知らない自分は覚えられなかった。だがわからないながらも、格好良かったなぁ…。しかしそれに見入るオーケンの顔芸とオーバーリアクションが…おかしかったなぁ…。さらにギターを弾きながらオーケンに向かってライオンが吼えるときのような表情を向ける橘高さん、橘高さんだけ見ればものすごく格好良いのだが、その正面のオーケンの顔芸との組み合わせのせいで…おかしかった…。

家なき子の見所は何と言っても間奏だ! 案の定、ギターとピアノのバトルに入ると橘高さんはエディのところまでやって来た。自分の位置からはキーボードの音がやや小さく聴こえたのが残念だが、それにしても鬼気迫る迫力。だがゾクゾクと背筋を駆け上る感覚とは違う。待ちわびた心地よいものが体中に染み渡っていく感覚だ。あの音が聴けて良かったと心から思う。

この後が爆殺少女人形舞一号ってんだからたまらない。イントロのピアノはアルバムとは異なる出だしで始まってからアルバムのイントロに繋がった。初めてライブで聴いたときに目を見開き、演奏終了後しばらく拍手が鳴り止まなかったことを昨日のことのように思い出す。つい体を動かすのを忘れて聴き入ってしまった。曲が終わると今日もまた拍手が静かに沸き起こった。筋少を知らない人、興味の無い人にも聴いて欲しい。

今回のレア曲は「子犬にしてあげる」のようだ。再結成してからは初めて演奏する曲らしいが、それよりも、まさかのオーケンの「エア犬の散歩」が復活することになろうとは! 説明しよう! エア犬の散歩とは、オーケンが犬を飼いたがっていた時期に架空の犬と戯れて………やっぱ止めた。…これを生で見るときが来ようとは思わなかった。大槻さん、良い笑顔だったな…。

愛犬家のエディには「犬は咽喉をごろごろ鳴らさない」と突っ込まれたそうである。あ! ここかな? おいちゃんに「オーケンが間違えたなう」って言えばいいでしょってオーケンが言ってたのは。ここだっけ。結局よく覚えてないのだが、間違えたオーケンに突っ込みを入れるネタは二回ほどあったと思う。

「馬鹿で有名なあいつがやって来たー!」とのシャウト、直後に「間違えたー」といくらなんでもこの入り文句は無かったかと後悔しつつ「イワンのばか」へ。オーケンが「失敗した」と言い出したとき、まさか高木ブー伝説が始まるんじゃないだろうなとハラハラしたのだが、イワンで良かったイワンで。馬鹿で有名なイワンで良かった。

イワンの後にロシアンが来たことははっきり記憶している。この並びはすごいなと少し驚いたのだ。さらに「戦え!何を!?人生を!」に続くってんだから恐ろしい。楽器班の咽喉が心配になるセットリストだ。心配になるセットリストだが、「戦え!何を!?人生を!」は大好きな一曲! 今日やってくれて本当に嬉しかった。

この死に物狂いのような全力のコールは心に刺さる。特に後半、橘高さんの叫ぶような声はたまらない。そして感極まったところで奏でられる心を震わすギターソロ。橘高さんのギターソロの中でもかなり好きなものだ。これを今日、間近で目の前で、橘高さんがギターを奏でる姿を見ることができた。ほとんど視界を妨げるもの無しに。嬉しかった。

ツアーファイナルで本編終了、かと思いきやオーケンがステージを去った後、内田さんが「まだ物足りないんじゃないのかい」と言い出した。そしてあまりライブでは馴染みの無いイントロが始まって…。うわあ! 内田さんボーカルのモコモコボンボンだー!

これは貴重! 内田さんバージョンはドスが利いていて…格好良いなぁ……と思っていたらうわああああ! 下手から! やって来たのは! ヌイグルマーならぬキグルマー! リラックマの着ぐるみに身を包んだ大槻ケンヂーーって何だこれ!!

何やってるんですか大槻さん。何でもありですね大槻さん。大好きですよ大槻さん。すげぇ。

そうして本編は終了し、すかさずアンコールを求める拍手が響いてメンバー登場、アンコール一曲目はアコースティックで蜘蛛の糸。うわー嬉しいなー。蜘蛛の糸は初めて聴いた筋少曲だから感慨深い。ここから筋少に入ったんだよなぁ。……ここから筋少に入ったんだよなぁ…。

アコースティックの蜘蛛の糸は歌詞はどうしようもなく暗いのにどこか優しげ。この曲なら第二章の結末を迎えることは無かったのではないか、とぼんやり思った。

「しんみりしちゃったねぇ」とオーケン。じゃあ八十年代の恋人とドライブに行くような明るい曲を! ってことで始まったけど、この曲も結構しんみりするよ大槻さーん! 曲調は明るいけど寂しいよー!

最初の語りはカット。うーん残念だが想定の範囲内。明るい曲調なだけに切なさが際立つが、切なさの余韻に浸る間もなく振り払うように「心の折れたエンジェル」! 「釈迦」! 大いに盛り上がったところでやってくれた! 「ア デイ イン ザ ライフ」!

始まりの機械をかけられたような「アデイアデイアデイ…」の声はそのまま流され、爆発するようにオーケンのボーカルが入る。「霊媒師」のところで一瞬照明が暗くなるのが印象的だった。歌詞を頭の中で追い、終わりが近いことを再認する。この楽しいライブももうすぐ終わり。別れがたい。寂しい。歌声に共鳴したせいか、普段よりも強く別れの寂しさを感じさせられた。

最後の締めと音と共に、アルバムが物語を終えるようにこの空間も終わる。あぁ。終わったんだなぁ。明日もある。明日もあるが今日のライブは終わってしまった。去りがたいのか、ステージでカーテンコールの真似事をしてお辞儀をするメンバーはいつもより長くステージに留まってくれた。楽しそうな表情だった。楽しかったなぁ。

新曲のうちやらなかったのは「捨て曲のマリア」と「ゴミ屋敷の王女」。「ゴミ屋敷の王女」は特に好きな曲なので、明日やってくれないかなぁと希望している。最初に聴いたのは前回のライブだが、気に入ったのはアルバムで何度から聴いてから。これをまたライブで聴いて印象の違いを確かめたい。

他、MCでは、「蔦からまるQの惑星」がデイリーランキングで四位になったことについて。「どうすんの? 筋少また人気になっちゃうんじゃないの? PV撮るのにゾウ来たらどうしよう、ゾウ!」とやたらとゾウにこだわる。そこに橘高さん、「また男と絡まなきゃいけないかもな」と氷の世界のPVについて言及。オーケンにとって、あれは黒歴史のようなものらしい。そりゃな。

はしゃぎながら「筋少に負けるアーティストって…」と馬鹿にしてるんだか自虐してるんだかわからない冗談を言うオーケン。また、橘高さんが、いつかのランキングで安全地帯と筋肉少女帯が並んでいることがあって、「帯」の字が二つ並んでいることから、きっとあちらさんも迷惑していただろうと話していた。

何かのアーティストがスキャンダルで話題になってCDが売れたので、嘘でも良いからオーケンと水野さんが何か写真を撮られれば良かったのに! と橘高さん。するとオーケン、俺は木野花さん萌えだから木野花さんが良いと反論! わはははは。笑った。

デジもの好きの内田さんは楽屋でiPadを使って「iPhoneの予約時間だ!」なることを言って新しいiPhoneを予約したそうだ。本当にiPhone好きなんだなぁ。

ライブではエディコールが巻き起こるのが最早恒例になっているが、今回はオーケンの音頭でコージコールも起こった。しかしサポートミュージシャンのコールはあってもメインメンバーのコールは無い。寂しいね、とオーケン。

エディは毛量が多いらしく、毛穴から三本髪の毛が生えていて、つむじが三つあるらしい。髪の毛をかき混ぜながら「誰かに分けてあげたいよ!」と言ってオーケンが「つむじを三つもらっても困るよ!」なることを言っていた。ちょっとハラハラした。

夏フェスでだったかな。自分は気付かなかったのだが、観客が新しい振りを始めていたらしく、オーケンがそれについて言及していた。オーケンは観客が自発的に始めたと思ったらしい。ところが観客はエディの真似をしていたと主張する。するとエディは「本城にやってって頼まれてやった」と衝撃の告白。何と作曲者本人が考案した振りだった! どんな振りだったんだろう。

エンゲキロック「アウェーインザライフ」では、ゲストで筋少が出演するとき、橘高さんがやけに熱くなってしまい、メンバーに「これは………こうなのか? こうなのか? はっきりしろよ!」と細かく確認していたらしい。橘高さんの真面目な性格が窺い知れるエピソードである。「橘高一座」なる劇団があったら暑苦しいんだろうな、とオーケンが言っていた。

また、カーテンコールでは役者とバンドとゲストが横一列に並んで手を繋いでお辞儀をするのだが、このとき誰と並ぶかがオーケンとしては重要だったそうで、水野さんとソニンちゃんの間が本命、百歩譲って木野花さん、だったのに内田さんと隣になってしまって不満だったと言っていた。さらに内田さんの隣では橘高さんが手を繋いでいて、あっちの方から嫌な空気が流れてきたと笑っていた。わははは。ひっでぇ。

あとこれはどの場面か忘れたのだが、オーケンが頬を膨らませて口を窄めて「ぶるるるる」と言って不満を表明しているのを見たとき、このおっさんは自分が可愛いと言われていることをしっかり自覚しているな、と思った。オーケンファンだけど思った。それにしても四十四歳男性のする動作じゃない。二十歳の女性でもしないのでは無かろうか。やるなぁ。