■3月10日16時「昨日のオールナイト、「あっ、ウヲさんだ!」と~」の方へ
ありがとうございます。何が良いかなぁと考えて送ってみたら意外と面白がってもらえたので嬉しかったです。名字集め、なかなか楽しいので是非どうぞ! メモをとらず眺めながら歩くだけでも面白いですよ。
うずわみだまし
■3月10日16時「昨日のオールナイト、「あっ、ウヲさんだ!」と~」の方へ
ありがとうございます。何が良いかなぁと考えて送ってみたら意外と面白がってもらえたので嬉しかったです。名字集め、なかなか楽しいので是非どうぞ! メモをとらず眺めながら歩くだけでも面白いですよ。
思えばこの100曲ライブの企画が始まって今年で五年目だ。当初は水戸さんの持ち歌を百曲歌う催しとして始まり、だんだんとカバーも歌われるようになって少しずつ変遷を遂げている。そして今回はこの100曲ライブがきっかけで始まったユニット「Zun-Doco Machine」のワンマンライブでもある。
水戸さんは白、内田さんは赤いシャツを着てネクタイを締めた衣装で登場。内田さんを囲うように設置された機材はノートパソコンにキーボード、そして傍らには女の子が描かれた赤いギター。他、光るマラカスやボコーダーなど。水戸さんが話すことには、当初はパソコンだけで済むから身軽にライブができると思っていたのにどんどん機材やおもちゃが増えてしまったとのことで、内田さんもうんうんと頷きながら笑っていた。3-10Chainならベース一本で済むのに、とのことだ。
ライブは「ジョニーは鼻毛がヒッピースタイル」から始まり二曲目は「人間ワッショイ!」でのっけから大盛り上がり。去年のセットリストと見比べてみると新曲も増えていてとても嬉しい。新曲は「明日への誓い」「誰だ」「風船」「はじめ人間ギャートルズ」「待ってるのに」「1000年ビート」。ちなみにラストは「そこで何かが」で、アンコールは「待ってるのに」だった。
特に素晴らしく、楽しかったのが「誰だ」である。賑やかに始まりノリノリで聴いていたら……なんと、バッと勢いよく取り出されるはピンクと紫のジュリ扇! そしてピンクを水戸さんが、紫を内田さんが振り、腰に手を当てて踊りながら流れるのはジュリアナ東京チックな「誰だ」! まさかの展開と迫力に大笑いしつつ大いに盛り上がった。
このジュリ扇を振る内田さんだが、年齢を重ねるごとに男女の差がなくなる現象と長髪とやわらかな身のこなしが相まって、御婦人に見えて仕方なかったのがどうにも不思議な感覚だった。男性とわかっているのだが……。
ちなみにここで「ジュリアナーーー!!!!」と叫ぶ音声を入れたかったそうなのだが、映像資料を探すもなかなか見つからず断念したそうだ。「まぁジュリアナに来てるってわかってるんだからジュリアナって叫ぶ必要ないよね」と納得する水戸さんがおかしかった。
あと「明日への誓い」も面白いアレンジだった。始まりは……何と言えばいいだろう、原曲と比べると随分落ち着いた感じで、思い出したのは内田さんがテクノアレンジした筋少の「イワンのばか」だったのだが、サビのところで急展開! いきなりお祭り騒ぎのようなムードになって大笑いした。3-10Ghainの曲で言えば「光あれ」をイメージしてもらったらわかりやすいと思う。
「風船」はイントロが思いっきり3分間クッキングで、面白テイストの曲かと思ったらイントロ以降はわりと真面目なアレンジだった。これは内田さんが水戸さんの曲をテクノアレンジし始めたとき、面白路線で行こうとしたときの名残だそうだ。また、3分間クッキングの部分は超絶技巧のオルガンでできていて、聴きとって再現するのに非常に苦労したらしく、面白路線を脱した後もどうしても残しておきたくてこのまま居残ったとのことである。3分間クッキングよりも良いアイデアが出たらここは変わるかもしれないそうだ。
最後の一曲は「そこで何かが」。この曲を聴くといつも、空が開けて視界いっぱいに眩しいキラキラとした光の粒が見える。水戸さんの力強い歌声によって、今日は別にネガティブでも何でもなかったのだが、後ろ向きな気持ちになっているときでさえ心を鷲づかみにされて無理矢理前に向かされるような、そんなパワーを感じるのだ。何一つ落ち込んでいないのに、今日この日にこの曲を聴けて良かった、としみじみ思った。
アンコールは恒例の二十面ダイスによって決められた。選ばれたのは「待ってるのに」で、最後だからと言うことで「誰だ」用のジュリ扇が取り出され、狭いステージを練り歩き歌い踊る水戸さんと内田さん! その大サービスに大いに湧き立つオーディエンス! 楽しかったなーーーー! 己もジュリ扇を振りたいくらいだったよ! 代わりに心のジュリ扇を振ったさ!
水戸さんと内田さんの互いをわかりきったやりとりも微笑ましい。前回のわじー回で、水戸さんは「情熱の薔薇」でふざけてジャンプしたらひどい筋肉痛になり、背筋が熱を持ってひどい痛みに苛まれたそうだ。よって、ジャンプをするならふざけずに真面目にきちんとジャンプをしないといけないと結論付けていた。
オリンピックの話題では、内田さんがヤフーニュースのスポーツ欄は削除しているためオリンピックの情報がほとんど入ってこない話や、内田さんが唯一知っているオリンピックのニュースである不思議な銅像の話に水戸さんも会場の誰もがついていけない展開に笑った。あとカーリングの韓国選手が「ニンニク少女」と呼ばれていることから、「Zun-Doco Machine」は「ニンニク少女帯」でも良かったかもしれないね、眼鏡先輩と眼鏡後輩のユニットで! と水戸さんが話しナゴムの話題に繋がる場面も。
そうそう、内田さんがギターを弾こうとしたら音が出ないトラブルが起こり、どうしたことかと思ったらシールドが刺さっていなかったという衝撃の展開もあった。中学生でもしないと大笑いする水戸さんと、ずっとギターを弾いていなかったら下手になってしまったと話す内田さん。そこから、ベースとギターでは弦の押さえ方が違う話へと繋がってそれがとても興味深くて面白かった。なるほど。ベースの弦は太いから爪が長い方が押さえやすいのか。
楽しい時間はあっという間で、またこの会場以外でも「Zun-Doco Machine」を観てみたいなと思いつつ席を立つ。再来週は枕本トクロウさんの回で、今までにないカバーナイト。次はどんな曲が聴けるのか。何を見せてくれるのか楽しみでならない。あぁ、待ち遠しいなぁ。
のほほん学校などで弾き語りを聴く機会があったためすっかり行ったことがあると思い込んでいたが、よくよく思い返してみたらオーケンの弾き語りライブに行くのは今日が初めてだったと気づき、少し驚いた。何故今まで行っていなかったのだろう。
それは様々な面を持つオーケンの中で一番好きなのが筋肉少女帯のボーカリストとしての大槻ケンヂだからだろう。顔にヒビを入れ、特攻服を着て、マイクを片手に大声でシャウトするオーケン。故に、東京で行われる筋少のライブはほとんど行きつつ、その他の催しについてはその時々で選んできた。
そんなわけで今日、初めてじっくり聴いたオーケンの弾き語り。場所は吉祥寺のスターパインズカフェで、整理番号は五十番よりも後ろ。一階の中央から後方の中間あたりでハイネケンの瓶を舐めつつ開演の時を待つ。そういえば以前ここに来たのは平沢進のファンクラブ限定イベントだったかな。あれから一年とちょっと経ったのか。時間が経つのは早いものだ。
しみじみしていると場内の照明が落とされ、ステージにオーケンが現れた。写真柄のシャツに黒いベストを重ね、黒い帽子をかぶりギターを抱えて椅子に腰を下ろす。一曲目は赤い照明を浴びながら「タンゴ」が奏でられた。
しんみりした曲と楽しいトークを交互に行う構成で、空間の広さとしては大きく差はないはずだが、のほほん学校よりも近さを感じた。それはゲストを招いて爆笑トークを繰り広げるのほほん学校と、じっと一人の声とギターに耳を傾ける空間の色の違いかもしれない。同じトークでものほほん学校は披露されるもの、弾き語りでは語りかけられるもの、という印象の違いを感じた。
曲は「タンゴ」から始まり、「おやすみ-END」で終わった。全体的にしんみり系が多く、「SWEETS」「夕焼け原風景」「蓮華畑」「OUTSIDERS」「人として軸がブレている」「アザナエル」「サイコキラーズ・ラブ」「guru」「ノゾミ・カナエ・タマエ」、ノリノリ系では「愛のプリズン」「ヌイグルマー」、変り種で「日本印度化計画」の替え歌「日本暗黒化計画」も歌われた。
のほほん学校などでは「香菜、頭をよくしてあげよう」「オンリー・ユー」を聴くことが多く、言い換えれば他の曲を聴く機会はほとんど無かったため、今回オーケンの弾き語りをたっぷり聴いて「あ、こんなにいろんな曲が聴けるんだ」と喜びつつわくわくした。どの曲もすっかりオーケンの手に馴染んでいて、いつだったか何年も前に聴いたたどたどしい音色との差に驚いた。すごいなぁ。ずっと練習していたんだなぁ。
今日聴けて嬉しかったのは「アザナエル」と「夕焼け原風景」。どうしてかわからないがやけにしっくり来て、恐らく自分はこの二曲を聴くためにここに来たんだな、と感じた。
トークはのほほんと穏やかに進行した。印象的だったのはオーケンが「自分は巻き込まれ型のラウドロックボーカリスト」だと言ったこと。もともとやりたかった音楽は遠藤ミチロウや町田町蔵のようなパンクロックで、あと好きだったのはさだまさしのようなフォーク。そんな自分が今、大音量の中大声を張り上げて歌っているのは身近にヘヴィメタルやハードロックのミュージシャンがいたから。今も大槻ケンヂといえば長髪でヒビワレメイクのイメージが色濃いけど、いつか今みたいな、喫茶店のマスターのような黒いチョッキを着てアコースティックギターを抱えているイメージに転換するのもありかもね。だから皆さん、もしオーケンが筋少のライブで突然特攻服を脱いで、その下に喫茶店のマスターが着るようなチョッキを着ていたら「まだ早い」ってちゃんと止めてくださいね、と語っていた。
今月五十二歳になったオーケン。自分が一番好きなオーケンは筋肉少女帯のオーケンだが、いつか、それこそ特攻服を脱いで黒のチョッキに着替える日が来るかもしれない。それはとても寂しいことだが、しかしそれでもオーケンがニコニコと、ずっとギターを抱えて楽しく音楽を奏で続けていってくれるのはとても嬉しいことに違いない。
さて、そのとき己は何歳だろう。近いか遠いかわからない未来に思いを馳せる。まだまだ先だと良いなぁ、と願って。
大好きな人の誕生日を、同じ空間でお祝いできる幸せを噛み締めた夜である。
今日のオーケンは終始ふにゃふにゃほわほわしていて、仲の良いゲストに囲まれとても楽しそうにトークをしていた。オープニングでは「接吻」「君は薔薇より美しい」をカラオケでニコニコ歌い、エンディングではゲストの増子さんとノブさんと三人で「銃爪」を熱唱、最後はカホンを叩くノブさんとアコースティックギターを抱えるオーケンの二人で「オンリー・ユー」が演奏された。
オーケン曰く、ご機嫌なときでないと歌えない「接吻」「君は薔薇より美しい」を、それはもう楽しそうに歌いきる様子を楽屋で観ていた怒髪天の増子さんが苦笑いをしながらステージに呼ばれるおかしさよ。増子さんからは誕生日プレゼントとして仏具を連想させる素敵な湯呑みと吸水性の良いタオルが、その後に呼ばれた人間椅子のノブさんからは健康を気遣ってフルーティーなお酢の三本セットと入浴剤の大容量セット、そしてマンホールカードにロープウェイカードが贈られた。湯呑みを見て「親父の仏壇にこういうのがあった……」と何とも言えない顔をするオーケンがおかしかった。一番嬉しそうだったのはお酢だったなぁ。マンホールカードとロープウェイカードにも形容しがたい表情をしていた。
今日のトークはとにかく、増子さんがすごかった。回転の速いこと速いこと。ROOTS66の集まりでも増子さんの周りに人が集まってきて、何か面白い話を聞かせてほしいと期待の面持ちで見つめられ、要望に応えてトークをした結果本番前に咽喉が疲れてしまう、というエピソードが披露された直後になるほどこういうことか、とすぐさま納得させられた。オーケンが投げたものにいち早く返し、ツッコミを入れ、話をどんどん展開させていくのである。故に、オーケンと増子さんに挟まれて座るノブさんが「俺が一番得してる!」と高速でラリーが交わされる爆笑トークの渦中で目を輝かせていた。
あまりにも展開が早いので「あぁ、その話もっと詳しく聞きたかった!」と惜しい気持ちになるシーンもあった。例えば仮面ライダーとか、仮面ライダーとか! ちなみに増子さんは友人の子供にオーケンの演じる最上魁星を指して「この人友達なんだよ」と話したら株が上がったそうで、ありがとうとオーケンにお礼を言っていた。
トークは仮想通貨を作る話にエンケンさんの追悼ライブ、ROOTS66の中でオーケンが先輩扱いされる話、未だに学年が重視される話、水際では無敵な吉川晃司や、ダムカードやマンホールカード、カレーの話などなど。これらがすごい勢いで転がり、展開していく迫力のすごさったら。いつも楽しいのほほん学校だが、ここまで終始大笑いし続けたのは初めてかもしれない。
オーケンは完全にリラックスしきっていて、増子さんの鋭いツッコミにたじたじとなりながら、眠い目をこするような仕草で「弱ったなぁ」と言いたげにトホホな表情を見せていた。かと思えば長引くトークをきっちり仕切り、次のコーナーへ移る場面も。イベントは全体で二時間半で、それはもう、最高に楽しい時間だった。
ちなみに今日この日にオーケンが一番食いついた場面は、オーケンがお風呂で愛読している古武術の雑誌「月刊秘伝」を、怒髪天のメンバーも読んでいると増子さんが話した瞬間である。あのとき、本当に文字通り身を乗り出していた。……仲間を求めているのだなぁ。
印象的だったのは最後の「オンリー・ユー」で、「人間っていったい何だろう」の部分を今のオーケンになぞらえて変えていたこと。じーんとするとても良い歌詞だったのに、記憶できなかったのが悔やまれる。
それにしても思うのは、この猫背でやわらかく椅子に座り、足を揃えてほにゃほにゃふわふわしている人と、ドラムセットを背にステージでマイクを握り、眉を吊り上げてシャウトする人が同一人物であることの不思議さである。仮面ライダーの映画で「バイカイザーとなるのだー!!」と悪い顔をして叫んでいた人と同一人物であることの不思議さである。そうなんだよなぁ、同じ人でなんだよなぁ。今日はまたとびきり、滑舌がゆるゆるしていたなぁ。
筋肉少女帯のオーケンも、のほほん学校のオーケンも、アコースティックギターを抱えるオーケンも、原稿用紙に想いや物語を描くオーケンも、「オレにカレーを食わせろ!」とシャウトしているにも関わらずカレーが胃に重くなってしまったオーケンも、細かな文字を読むためにぐっとマンホールカードを目から遠ざけるオーケンも、どのオーケンも大好きだ。その姿を活躍をいつまでも眺め、応援したい。
五十二歳のお誕生日、おめでとうございます。これからもずっと健康で、良いことばかりが起きますように。
毎年、水戸さんの100曲ライブを観るために訪れるライブハウス「七面鳥」。さて、今日この日は高橋竜×三柴理デュオ・ライブが行われる予定だったが……なんと、高橋竜さんがインフルエンザにかかってしまった。よって急遽演目が変更。エディのソロ・ライブになった。
事情を踏まえ予約のキャンセルを受け付ける旨が七面鳥のサイトにも掲載されたが、どうやらキャンセルをした人はほとんどいなかったようだ。開場の三十分前に現地に着くと既に行列が出来ていて、中に入れば満員につき前に詰めてくださいとのアナウンス。こじんまりとした室内にぎっしり椅子が並べられ、左右に気を配りながら外套を脱ぐには苦労した。
畳んだ外套を膝の上に乗せ、ドリンクチケット代わりの貝殻とビールを引き換え、カイロを揉んで開演を待つ。このカイロは「三柴さんからです」と行列に並ぶ一人ひとりにスタッフの方から渡されたものだ。凍えながら耐えいていた身にとって、この優しさはどれだけ心に染みたことだろう! エディの心遣いに感動した。
カイロだけでなく、チラシも一人ひとりに配られた。開くと高橋竜さんからの丁寧なお詫びのメッセージと本日の演奏曲目が書かれていて、高橋竜さんの真摯さと無念さがそれはもうひしひしと伝わってきた。ちなみにこのチラシは高橋さんのメッセージをもとにエディが自宅で作成したそうで、インクを乾かすために紙を広げる必要が生じた結果、家中がチラシだらけになったそうだ。
高橋さんのインフルエンザの件は残念ではあったものの、ライブ自体はとても楽しかった。こじんまりとしたライブハウスの小さなステージにはアップライトのピアノ。普段、コンサートをするときにはピアノにマイクを立てるが、今日は小さな会場であることと、良い音が鳴るピアノなので、ということでマイクは無し。さながらエディの家にお呼ばれしたような、そんな近距離の空間を楽しむことができた。
これがだね、実にすごかったんだ。
ピアノの音だけでなく、指がピアノに触れ、叩く音、靴音、息遣い、振動までが聴こえるのだ。鍵盤を跳ねる指先は優雅で丸く、手首から先が別の生き物のように見えた。思えばいつも、筋肉少女帯のライブで観るエディはステージの奥にいて、こんなにも近くで観たことなど一度もなく、その迫力に圧倒された。
中でも圧巻は「孤島の鬼」と「ヤンガリー」。「孤島の鬼」は「Pianism of King-Show」に収録されているが、「Pianism of King-Show」を発売したときにどうしてか発売記念ライブをやらなかったため、ピアノだけで演奏するのは今日が初とのこと。あの囁くような音と、踏みしめるような力強い音が同じピアノから、そして同じ指先から奏でられるのは何とも不思議な情景に見えた。貴重な現場に出くわしたものだ……。
「ヤンガリー」は本日ラストの曲で、エディより「好きに叫んでね!」と言われたので「ヤンガリー! ヤンガリー!」と叫ぶ気まんまんでいたのだが……叫べなかった。無理だった。目の前で身を削るように奏でられる怒涛のピアノに掛け声を差し挟む勇気を持つ者はどうやら一人もいなかったらしい。ただ息を呑んでピアノに叩かれる指を凝視するより他になかった。
演奏だけでなくトークも盛りだくさんで、こんなにエディの話を聴いたのはきっと今日が初めてだろう。開演すぐ、エディは高橋竜さんがインフルエンザで来られなくなったことを詫びつつ、彼がいかに体調管理に気を遣っていたかを熱く語って聞かせてくれた。そして今日、高橋竜さんが来られないことでお客さんがどんどん減ってしまうに違いない……とエディは思っていたそうで、満員御礼の会場を喜び、「応援してくれてありがとう!」と何度も何度もお礼を言っていた。
曲に入る前には作られた当時の思い出話やエピソードが語られ、合間合間に筋肉少女帯のメンバーやライブの話も挟まれた。聴いていてわかったことは、エディは筋肉少女帯で弾くのが楽しくて、メンバーをとてもリスペクトしているということ。特に長谷川さんや橘高さんのすごさを語る口調の愛に溢れる様子と言ったら! 思わず笑みがこぼれ、ニコニコしてしまった。
真面目で、優しくて、愛に溢れていて、チャーミングな人。それがエディだ。集まった人達を楽しませようと一所懸命喋り、笑わせ、高橋竜さんのことをしきりに残念がりつつ、体調管理を怠っていたわけではないことを強く訴える優しい人。そして、寒空の中ライブハウスの前に並ぶ人々のことまで気にかけてくれる人。カイロは帰り道でもまだ熱を持っていて、まるでエディの優しさを分けてもらったような気分になった。温かな指先がとても嬉しかった。
グリエール「プレリュード」
三柴理「小組曲」
~ペンギン
~大山椒魚
~チンパンジー
~河馬
~鼠
THE 金鶴「Offside」
「Romarin」
三柴理「DOG RAG」
「是政行進曲」
三柴理「AKEBONO Ballad」
「AKEBONO」
筋肉少女帯「孤島の鬼」
~アンコール~
森の妖精(アフロディーテ)
特撮「ヤンガリー」