2020年1月13日(月) 緑茶カウント:0杯
ひょんなことがあって大学の友人が近所に引っ越して来た。区が違うが互いの家に歩いて行き来することができる距離で、どちらも一人暮らしの酒呑みである。
と言うことで、近所に気になる店ができたので誘ってみたところ、誘ったその日に行くことになった。
楽しい。
十七時に待ち合わせをし、クラフトビールと前菜とシチューとこの店の名物料理を頼む。冷蔵庫いっぱいの様々なデザインのラベルを眺めながら屈託もなく笑い、あーだこーだと語らい合い、平均単価一人三千円に満たない店で五千円支払って次の店へ。「いっぱい呑んでくださってありがとうございます! 明日も来てください!」とにこやかにドアーを開けてくれた店員によるとこの店と縁があるバーが三駅先にあるそうなので、よっしゃまだまだ時間があるし行ってみるか! と電車に乗ってゴー。そこはコンクリート打ちっぱなしの前払い制のバーだった。
ちょこっとビールとつまみを注文し、何だかワインが呑みたいね、なんて言い出してじゃあせっかくだし足を伸ばすかと川沿いの道を二駅歩く。美味しいお酒のためなら多少移動することも厭わず、散歩が好きでノリで行動できる友人と歩く探検のような夜。そうしてあれこれお店を眺めて歩き、入ったのは生ハムとワインの店だった。
おいしかった。
どうせ歩いて帰れるしもう一軒行こうぜと終電が無くなる頃に入ったのはカクテルが売りのバーだったのだが、おつまみを注文したら思いのほか大量に届き、とはいえ友人は自分の倍も体重があるマッチョな体格の持ち主。皿の上の量に圧倒される自分をよそにパクパクと食べてくれた。
「おなか空いてたのか」
「俺が腹いっぱいになることはないから気にしなくて良いよ。今からラーメン二、三杯食える」
「マジかよすげえな」
程よくアルコールで温まり、白い息を吐きながら二人並んでさくさく歩く深夜三時。結局一日で四軒梯子して、二人で三万円もかかってしまった。近所だけどこれじゃあそう頻繁には呑めないねぇなんて言えば、じゃあ今度はちょっと良いワイン買って宅呑みしようぜと返され、そうしようそうしようと気軽に約束を交わす。
嬉しかった。楽しかった。
あぁ、自分はずっと、気軽に遊べるご近所さんが欲しかったんだなぁ。なんてことに気付かされた夜だった。嬉しい。