日記録0杯, 日常

爪をバチバチ切ってしまう。

記憶する限り自分の爪は常に横長だった。爪を噛む癖があり、血こそ出ていないもののずっと深爪状態で、手の爪を爪切りで切ったことさえ無かった。伸びる前に噛んでしまうからである。

このことは大きなコンプレックスで、人前で爪を見せることを厭うため、爪を隠すために常に手を緩く握る癖があった。この握る癖に関してはその意図を知られているとは思ってもみなかったが、爪噛みの癖を克服した後に、親や友人に「あれは爪を見られたくなかったんでしょう」と指摘され、ドッと汗を噴いたことがあった。わかるものなんだな。

小学校六年の時だろうか。己の深爪に母が気付き、深爪の癖を治す努力をすることとなったが上手く行かず結局爪は横長のまま。あの時母はひどくショックを受けていた。聞くに、母も子供の頃に爪を噛む癖があったそうだ。子供まで、と思ったらしい。

やっと爪噛みの癖を直すことに成功したのは大学三年の頃だった。それまで自身の爪を恥じてはいたものの、癖を矯正することは出来ずにいたが、就職活動を契機に一念発起して直した。こんな爪を見られるのは耐え難い、と今まで以上に強く思ったからである。

努力の甲斐があり、以降爪を噛むことは一度も無い。ピンクの部分もだんだん伸びてきて、さほど長くはないものの、人に見られて恥ずかしく感じるほどでは無くなった。常に白い部分が三ミリほど残されている。昔は白い部分が見えたら即、噛み切ってしまっていたからなぁ。

ただ噛むことは無くなったが、未だ長い爪に慣れず、ちょっと伸びると邪魔に感じてしまうため、爪切りでバチバチ切ってしまう。もうちょっと伸ばしといても良いのになぁ、と思いつつ、やっぱり邪魔なものは邪魔。こればっかりはまだ慣れるのに数年かかりそうだが、それでも縦長になった爪が嬉しい。手のひらもいつの間にか開いて歩けるようになった。未だにこのことが嬉しい。数年経った今でさえも。

日記録3杯, 日常,

多分脱水に近い症状を起こしていたのだろうなぁ。

昼酒を楽しみ、良い気分で散歩に出かけ、途中焼き鳥屋に立ち寄って焼き鳥を立ち食いしつつビールを呑んで散歩を続行。歩きに歩いて歩いた途中に入った本屋、雑誌を一冊購入して外に出てみれば無くしてしまった方向感覚。こっちか? あっちか? どっから来たんだ? そして勘を頼りに歩き出せばどんどん知らない街並みへ。やばいと思いつつ、いやいや大丈夫、いざとなったら線路に沿って歩けば良し、と開き直って辿り着いた駅から電車に乗って最寄り駅の隣の駅へ。隣の駅に降りたのは、最寄り駅と隣の駅が線路で繋がっていないからである。別の路線なのである。

そうして家に着いてから辿り着いた駅の名前を検索すると、どうしてこんなところに着いてしまったのだろう………と唖然とせざるを得ない。まぁ、よくあることかと納得しつつお茶を飲んでだらだら過ごすか、何か気持ち悪い。じゃあもっと水分を摂れば良いかな、と三杯飲むが気持ち悪い。

これはまずいんじゃないか?

苦い思い出が蘇りつつ持っていたキャベジンを飲んだ。気持ち悪い。以前初めてキャベジンを飲んだときも、飲んだ途端に吐き気が増長して気持ち悪さのピークを迎え、だが、そのおかげで胃の中のものを全て吐き出すことができ、スッキリ回復することが出来たのが、これはこんなに体に悪い薬なのか? そんな劇薬めいたものなのかキャベジンとは? と疑問を抱きつつキャベジンを腹の中で溶かす。来た。結局同じことを繰り返して肩で息をしながら生き返った。

今回の教訓。酒を呑むときは何か喰え、呑んだ後は運動するな。以上。焼き鳥屋に行くまでずっと何も食べずに酒だけ呑んでいたのはまずかったな。ははは。馬鹿!!

日記録2杯, 日常

楽しかったなぁ。

友人の結婚式に行ってきた。二時間かけて電車移動し、結婚式に出席し、三時間かけて帰宅した。帰りの方が時間がかかったのは時間の関係で乗り継ぎが必要となったからである。結婚式はしっかりと形式に則ったものだったがくだけた雰囲気もあり、新郎新婦が選んだと思われる音楽が凝っていて面白く、堅苦しくなく過ごすことが出来た。

それにしてもこのところ隔週で群馬に帰っているせいで移動の感覚がおかしくなりそうだ。二時間の電車移動くらい余裕、と思いつつある。ただ体力的にはいけるものの金銭的にはきついのだが。

何はともあれおめでとう。幸せになれ!

日記録4杯, 日常

楽しい一日でございました。

筋少のインストアイベントに行き、アルバム「4半世紀」にまつわるトークをたっぷり聴いて、帰宅後はニコニコ生放送で歴代PVとライブ映像、そして内田さんの単独インタビューを堪能。さらにこれから大槻内田のまんが道コンビがテレビに出演。正直もう早く布団に入りたくて仕方が無いほど体は疲れているのだが、起きて待つしか無いだろう。こんなお祭りみたいな日には。

明日は間違いなく寝不足だが、それもまた良し。カフェインをたっぷり摂ってすごそうじゃないか。

日記録1杯, アルバム感想, 日常, 筋肉少女帯

筋肉少女帯のセルフカバーベストアルバム「4半世紀」を買ってきて、余韻に浸っている。想像を超える格好良さだった。過剰さに過剰を重ねた装飾美。しかし内容はシンプルだ。ライブで演奏することを前提にしているのか、はたまたライブ演奏をコンセプトにしているのか、筋少メンバーとサポートメンバーの楽器と声だけで曲が構成されている。オリジナルの「機械」にあった鐘の音は無く、「日本印度化計画」のシタール演奏はギターで再現されている。コーラスも女性のゲストは無い。そのせいか今までのアルバムではあまり前面に出てくることが無かったベースの音がかなり存在感を放っているのが印象的だ。

オーケンの歌も素晴らしい。正直な話、驚いた。失礼ながらこんなに表現力のあるボーカルだったか、と思わされたほどだ。アルバムを聴く前に読んだ雑誌のインタビューで「4半世紀」にはキーを半音下げた曲もある、とオーケンは語っていた。そのときはやや残念に思ったが、下げたことにより今のオーケンの持つ歌声の魅力が発揮され、当時のオーケンは持っていなかった歌い方によって、その曲の新たな魅力が引き出されている。年を重ねて変化することにより、別の味が生まれている。そうだ、年を重ねることは悪いことでは無いんだ。肉体は徐々に衰えるが、同時に技術と経験は積み重ねられていく。若い頃には持っていなかった色彩を披露することが可能になるのだ。

「自分達はここまで出来るんだぜ?」と見せ付けるようなアルバム。齢五十を目前にしたロックバンドの全力を見た。そのうえで、「まだまだ行けるんだろう?」と思わせてくれるのが嬉しい。きっとライブではさらにあっと驚くようなパフォーマンスを見せてくれるに違いないのだ。