揚げたての唐揚げに適うものなどあるものか
2013年7月6日(土) 緑茶カウント:0杯
漫画「ワカコ酒」でも描かれていたが、揚げたての唐揚げと温めた唐揚げは別の食べ物だ。ということを、唐揚げを揚げながら実感した夏の夜。自分は汗を流しながら暑い暑い台所に立っていた。
近所の弁当屋では唐揚げの安売りセールをやっていた。近所のスーパーでは鶏もも肉が通常価格で売られていた。値段的に言えば、弁当屋でパックの唐揚げを買う方が断然お得だ。しかし自分は、あくまでも「揚げたて」の唐揚げを食べたかったのだ。
料理酒と醤油を混ぜ、生姜とにんにくを摩り下ろしたタレに鶏もも肉を漬け、放置している間に焼きナスを作ってこれを冷蔵。しっかりと冷やし、フライパンに油をなみなみと入れ、小麦粉と片栗粉をボウルに混ぜる。漬け置きした肉に粉をこってりと塗し、煮立った油に入れる。美味しくないわけがない!
油の中で泳ぐ唐揚げが狐色に染まった頃、菜箸でそれを掴むと肉の内から沸騰する音が聞こえる。これこそが美味しさの正体だ。菜箸を数回振って、それを口の中に放り込み、噛み潰すとジュワアァと溢れる油と肉汁、サクサクの衣。口いっぱいに広がる旨みに笑みがこぼれる。唐揚げの真骨頂だ。
それはもうビールが進んで進んで。ビールが尽きた後、ウォッカを呑んでジンを呑んだがまだ足りない。暑い熱い台所で汗を流しながら唐揚げを作り、汗を流しながら唐揚げを喰らい、何て楽しい夏だろう!
そして今余韻に浸りながらジントニックを一杯。美味しくて楽しい夜を満喫している。あぁ、幸福だ。