千葉県佐倉市、佐倉駅

2016年10月4日(火) 緑茶カウント:2杯

千葉県佐倉市の佐倉駅で己は呆然としていた。時刻は二十四時を過ぎ、当に終電は終わっている。改札近くの時刻表を見上げ続けても事実を突きつけられるばかり。己にできることといえば、犯した失態にただひたすら言葉を失うことだけであった。

鎌倉で友人と呑んでいた。楽しかった。まずはドイツ料理の店に入ってソーセージを食べてビールを呑み、二軒目ではイタリア料理の店に入って生ハムを食べてビールを呑んだ。己を含めてたった三人の集まりであるにも関わらず大いに盛り上がり、話しに話して気持ちよく別れた。そうして一人改札を抜け電車に乗り、三つか四つ駅を過ぎたら乗換えをする予定だったのに、わずか十分かそこらで寝入ってしまい、あぁ! ガタンゴトンガタンゴトンと意識のないまま神奈川、東京、千葉へと大移動をするはめになったのである。

解散したのは二十二時。本来であればどう見積もっても二十三時には家に着くはずだったのに、二十四時、全く縁もゆかりも無い千葉県佐倉市佐倉駅に佇まざるを得ないこの事実。今まで酔っ払って乗り過ごしたことなどほとんど無く、乗り過ごしても一駅程度だっただけに自分を信じられなかった。狐につままれた気分だった。だが、狐は何も悪くない。ただ単純に呑みすぎたのだ。

帰れるところまでタクシーで帰ろうか、どうしようかと思いつつ駅を抜け、真っ暗な道をてくてく歩き、見つけたビジネスホテルの門を叩いて宿を借りた。部屋の風呂に入って思ったことは、唯一の救いはこの駅が、己の好きな漫画のヒロインと同じ名前だってことだなぁ、ということで。飽きることなくしみじみと、ただただ呆然とし続けたのであった。



日記録2杯, 日常