さらば寝不足の日々

2016年3月30日(水) 緑茶カウント:2杯

ここ半年分の睡眠不足がドッと押し寄せてきていて眠い。ついにおそ松さんが最終回を迎えた。面白かったなぁ。こんなに毎週毎週、わくわくドキドキしながらアニメを観たのは何年ぶりだろうか。「ジョジョ」「月刊少女野崎くん」も楽しく観ていたが、どちらも先の展開を知っていたため、あの話がどのようにアニメで描かれるだろう、あの話をやってくれるだろうか、といった原作ありきの楽しみ方をしていた。対して「おそ松さん」は、次週何が起こるか全くわからない。高校生の頃、少年ジャンプをドキドキそわそわしながら読んでいたときの感覚が思い起こされ、非常に楽しかった。

自身の常識が揺さぶられる感覚も気持ち良かった。自分は下ネタが苦手である。未だに口に出来ない単語も多く、会話において難儀することもある。そんな中で毎週毎週連発されるあらゆる言葉達に、毎度毎度側頭部をハンマーでガーンと殴られて、揺さぶられる感覚を味わっていた。ディフォルメされた可愛らしい絵柄で誤魔化されているが、なかなかどうしてえぐいし下品だ。しかしそれらがあまりにもカジュアルに連発されるので、「えーと…下ネタだと思ってたけど、実はこの言葉は下ネタではない、のか……?」「性欲とはこんなにあからさまにするもの……だっけ? あれ?」とだんだんだんだんわからなくなってくるのである。自身の性質に窮屈さを感じていたこともあり、この混乱はなかなか心地良いものだった。

「おそ松さん」はどんなアニメかと問われたら、自分は「異常性をマイルドに隠しながら、異常者の日常を描いたアニメ」と答えるだろう。六つ子全員がニートで、それが許される空間。小学生ならともかく、成長期を迎える頃には誰かしら布団を分けようと言い出すだろうに、大人になっても一枚の布団で寝る彼らは、ことあるごとにあったはずの「変化の節目」を迎えることなく通り過ぎて、小学生のまま大人になってしまっている。

一日中遊んでいても怒られなくて、兄弟全員が一緒の布団で寝て、おやつを巡って大騒ぎするのは小学生にとってはごく普通の日常と言っていい。それを大人になってもごく当たり前のように続け、さらに小学生そのままではなく、飲酒やギャンブル、アダルトビデオといった大人ならではの「遊び」はちゃっかり味わっているアンバランスさ。彼らはあくまでも大人として描写されているのに、当たり前のように子供のようでいる。そのあたりに、己は怖さと薄ら寒さを感じていたなぁと改めて思う。

終わってしまったのは寂しいが、ぶっとんだ最終回のおかげで今はとても満ち足りている。実に楽しい半年間だった。



日記録2杯, おそ松さん, 日常