2018年1月15日(月) 緑茶カウント:4杯
充電を満タンにしていたはずなのに、それは半分以下に減っていた。何故なら君は、己が聴いていないにも関わらず、絶えず歌い続けていたからだ。ハンカチと財布とパスケースと携帯電話の奥の、鞄の底でただ一人。
カチ、と電源を切る、この瞬間の虚しさったら。いや、わかっているのさ。家に帰って充電をし直せば済む話だと。たった数十分充電器に差せば良いだけの話だと。しかし思いを馳せてしまうのだ。誰も聴いていないのに、律儀に暗い鞄の底で歌い続ける虚しさを。
彼の名はMr.Walkman。ライトの当たらぬ鞄の底で、六時間のソロコンサートを終えた働き者だ。
誰かひとつ、彼のために拍手を送ってやってくれ。