日記録4杯, 日常

2018年1月15日(月) 緑茶カウント:4杯

充電を満タンにしていたはずなのに、それは半分以下に減っていた。何故なら君は、己が聴いていないにも関わらず、絶えず歌い続けていたからだ。ハンカチと財布とパスケースと携帯電話の奥の、鞄の底でただ一人。

カチ、と電源を切る、この瞬間の虚しさったら。いや、わかっているのさ。家に帰って充電をし直せば済む話だと。たった数十分充電器に差せば良いだけの話だと。しかし思いを馳せてしまうのだ。誰も聴いていないのに、律儀に暗い鞄の底で歌い続ける虚しさを。

彼の名はMr.Walkman。ライトの当たらぬ鞄の底で、六時間のソロコンサートを終えた働き者だ。
誰かひとつ、彼のために拍手を送ってやってくれ。



日記録4杯, 日常

2018年1月8日(月) 緑茶カウント:4杯

ちょうど重いものを持っていて、ちょうど一週間分の食材を買わねばならなかった。大根、人参、ゴボウ、玉ねぎ、生姜、舞茸、しいたけ、ブナシメジ、スナップエンドウ、ピーマン二袋、もやし二袋、ツナ缶四つ、豚肉三パック、ヨーグルト、すりごま、バナナ、エトセトラエトセトラ。これらをひょいひょいと籠に入れていくも、軽快な仕草に反して籠の重いことと言ったらない。しかも籠以外にも己の腕に負荷をかけるものがあるのである。あぁ、痛い。

よたよた歩きつつ、そうだカートを使おうと思い立つ。普段はほとんど使わないがこれがあれば大分楽だろう。そうしてよたよたカート置き場まで歩き、上段に籠、下段に荷物を乗せる。あぁ、そのときの解放感と言ったら! 肩と腕が重力から解き放たれた清清しさ! ジンジン痛む手のひらに血の巡る心地良さ! よし、これならまだまだ買い物ができる!

カートを押しながらあれこれと売り場を回り、ひょいひょいと乗せていく。どんなに乗せても何も苦しくない嬉しさに、己は若干浮かれていた。ハイになっていた。どれもこれも必要なものだったが、確かに必要なものだったが、ノリノリになって頭がパーになっていたのだ。

会計を済ませば大きなレジ袋が四つ。ずっしりした重量。
で、誰がこれを持って帰るのだい?

カートは危ない。自分の能力以上の買い物をさせてしまう。あまりの軽快さに自分の実力を見誤ってしまう。
便利なものだが、二度と使うまいと誓った。心に。



日記録4杯, 日常

2018年1月3日(水) 緑茶カウント:4杯

すごい。我ながらすごい。いや、ひどい。大晦日、元日、二日に書いた日記がどれもこれも記憶に無い。いや、大晦日と元日に書いた分を二日に読んで「いつ書いたっけ」と驚いた記憶はある。そうして驚いたくせにその日に書いた日記の記憶が無い。いや、少しはある。そう言えば書いたような気もするが、翌日になって更新された日記を素面で読むまで何を書いたのかほとんど見当がつかなかった。

そりゃあまぁ、毎日毎日ビールを三リットルも四リットルも呑んでいれば記憶もおぼろげになるだろう。しかし、いや、ひどいな。ひどいな? そのわりに全く二日酔いになっていないあたりはすごいな? すごい。すごいが人間としてダメである。年始からとにかくダメである。

そんな正月三が日。流石に今日は節制した。



日記録5杯, 日常

2018年1月2日(火) 緑茶カウント:5杯

驚いた話。大晦日と元日に書いた日記。これが全く記憶にない。

後で読んで驚いた。「あれ? 自分こんな日記書いてたの……すげえな何一つ記憶に無いな自動筆記か? にしたって覚えてないにも程があるし、へーツイッターでもきちんと告知していたんだその記憶すらないわすげえ……明らかなるダメ人間イズ自分……」

さんりっとるは平気で呑んだ。本日はよんりっとる近くを呑みつつ、ニコニコ生放送で筋肉少女帯のライブがあると知った家族が、「二十二時から始まるのかい?」「そうだよ」「五十秒…四十五秒……」と頼みもしないのにカウントしてくれ、その五秒前には己と同じように浮き足立って、その放送を喜んでくれた。

筋肉少女帯には何も興味がないのに、だ。大事にしているのは一つ。興味があろうがなかろうが、大事にしている人の大事にしているものを大事にしようとする心。

その心を持つ人に出会えたこと、その人の下に産まれついたことの幸福ったらない。わざわざストップウォッチを起動させてくれた幸福。自分はきっと、死ぬほど運が良い。きっと。

それを噛み締めて生きて行こう。これからも。



日記録0杯, 日常

2018年1月1日(月) 緑茶カウント:0杯

新年だろうが元日だろうが元旦だろうが己は酒を呑み、ぐっすり寝つつ、きちんと日々の日課である運動をこなした。

故にオーケーである。今年も。この日着たのはオーケンとエディを真似して買った良いシャツで、以来素敵なシャツだなぁと気に入ってちょこちょこ買い求めた。どの柄もユニークで面白く、着ると元気になれるが、中でも大きい影響はやはりオーケンとエディが着ていた事実。それは己に勇気をもたらす力となる。

まるで呪力を持つようなそれを着る元日の朝。きっとそれはもう、今日一日、今年一年、彼らの力に守られるだろうと期待して。だから今年もきっと良い年なのだ。

故に呟こう。祝福を。新年、明けましておめでとうございます。と。