2013年11月4日(月) 緑茶カウント:0杯
同人誌、という文化はよくよく知ってはいるものの、自分にとってはどちらかというと縁遠いものだった。身近に同人誌を作っている人間はちょこちょこいて、一度ではあるものの制作を手伝ったこともあったが、あまり興味が沸かず積極的な接点を持たずにいた。
創作も好きでファンアートも好む人間なのに、意外なことだと我ながら思う。まぁ、インターネットで事足りた、というのが大きいかもしれない。同人誌という文化を知るよりも先に自分はネットの世界にどっぷりはまっていて、そちらで遊ぶのに夢中になっていた。
今日、「文学フリマ」という文学作品の展示即売会に行こうと思ったのは目的があったからだった。前々から読みたいな、と思っていた本をこの日にここで販売する、という告知があったので、じゃあ行ってみようじゃないか、とモノレールに乗って買いに行ったのだ。そして自分は、目的の本を手に入れた後も隅から隅まで見て回り、気付けば鞄一杯、肩が抜けるのではないかと思うほど、どっさり買い物をしてしまったのだった。
ブースを見て歩くだけでも楽しかった。また、本をくださいと申し出たとき、机の向こうに座る人が皆一様に、はにかみながら本を渡してくれるのが何だかとても可愛らしくて、男も女も老いも若きも、花がほころぶような笑顔を見せてくれるのが、どこかむず痒く、照れくさく、ぐっとくるものがあった。
良いものだな、と思った。ちょっと何か、混ざりたい気分になってくる。とても楽しい空間だった。