不安の毒
2018年7月30日(月) 緑茶カウント:6杯
二日前に開けて以来口をつけていない牛乳があったとしよう。さて、この牛乳は己にとって毒か否か。
毒か否か、と考えた時点でそれは毒に変貌する。例え傷んでいないとしても。
どうにも食品に対しての不安に己は弱いらしく、「大丈夫だろうか」と思った時点で必ず腹を壊す。大丈夫に違いないと思い直しても壊す。そして不思議なことに、同じ二日前に開けた牛乳であっても二日前と一日前に口をつけて安心して飲めていれば同じ日数が経っていても腹を壊さない。何故なら、そこに不安が無いからだ。
どうやら、目を離している間に何かが作用しているに違いないと信じてしまうらしい。目を見張ってさえすれば安心だが、一度範囲の外に出てしまうとそれはもう毒と成り果てるのだ。
いったいどこでどの信仰を抱くに至ったかは不明だが、抱いているからには上手に付き合うしか道がなく、なるべく毎日口をつけようと努力する次第である。あぁ、不思議な習性だ。