オーケンのほほん学校 大槻ケンヂ・メジャーデビュー30周年突入SP 我が30年の闘い! (2018年7月20日)
間違いなく、これまで参加したのほほん学校の中で一番楽しく、面白かった。腹を抱えて笑い、こんなに贅沢な時間を過ごしてしまって良いのかと過剰な幸せを抱えきれなくなりそうなほど。
何が楽しいって、終始己の大好きな筋肉少女帯の話題が語られたことだ。
ゲストはネオディスコードのファンタさんにNoGoDの団長、そして内田さんとエディの四名。まずはオーケン一人がステージに現れ、昨今の近況を語り、秋に発売する筋肉少女帯のアルバムの作詞が進んでいることを教えてくれた。
ちなみにこの日は番号もまあまあ良かったのだが、ぽっかり空いた席を見つけたおかげでのほほん学校では初めての前から二列目をゲットした。この視界の良さったら! 間近にオーケンを観ることができて最高に嬉しかった。
ファンタさんが登壇してからはオーケンのネットには書けないあれやこれやな話が披露され大いに盛り上がり、話は代わってファンタさんの近況へと移る。するとNoDoDの団長に誘われて筋少のコピーバンド「筋肉杉並」を結成した話が語られる。曰く、団長とは一回しか会ったことがなく、他のメンバーとの面識も全くない中でバンドが組まれたそうだ。故に今日会うのもほとんど初対面とのことである。
そして団長もステージへと呼ばれ、筋少のコピーバンドを行ううえでの秘訣がオーケンより伝授される。そこへ持ってこられたのはリュックサックで、中から出てきたのは写真の束。オーケンの成長記録を写した写真とのことで、これがスクリーンにでかでかと映し出されるのだが、これがまあ何と言うか。何と言うか面白かった。
裸ん坊でニコニコ笑う赤子のオーケンから始まり、家の前でお兄さんと並ぶ記念写真では既に笑顔が消えて、クラスメイトとの銭湯での入浴写真と学校行事で楽しげに笑う写真などが披露されたかと思えば、ブルマーに網タイツを穿き、顔にうどん粉を塗って袋を被った不審者極まりない姿が映し出され……たと思ったらデビュー後の森の奥に棲む妖精と見紛うような美青年の写真。「何度か入れ替わっているに違いない」と言うオーケンの言葉にうっかり頷きそうになる変貌の記録であった。
その一枚一枚に団長とファンタさんは衝撃を受け、小気味良いツッコミを入れてくれるからたまらない。ゲラゲラ笑いながらステージを観ている自分に反して、オーケンは真面目に闇の深さこそが筋少を作ったと語り、団長が真似できないと降参する。
では、筋少を知るうえで欠かせない、歴史を知るメンバーをお呼びしましょうということでステージに現れたのはうっちーとエディ! 贅沢! 何て贅沢!! エディから筋少在籍時のツアーの過酷さが語られ、うっちーのMacを背負ってツアーを行い、ライブ終了後すぐにシムシティで遊んでいたエピソードが披露された。曰く、シムシティが精神安定剤だったとのことである。
その流れで内田さんの最近の活動にも触れられ、急遽テクノを披露することに! 選ばれたのはエディが自身の代表曲と自認する「サンフランシスコ」。Macとボコーダーがセッティングされ、うっちーによる演奏が始まる。ピコピコサウンドでうっちーによりこれでもかと編曲されたサンフランシスコは……作曲者のエディにも「どこがサンフランシスコか」理解できない昇華具合で、その困惑具合が楽しかった。
また、そこに「別の曲を歌ってみてもいいのではないか」というオーケンの思いつきによりうっちー編曲のサンフランシスコに乗せてイタコLOVEを歌い上げながら踊り、それに合わせて団長も踊り、サンフランシスコなのに! と拗ねたうっちーが無言で曲を止め、そこにオーケンが謝ってまた曲が始まったかと思えばオーケンが別の曲を高らかに歌ってうっちーがブツンと曲を切る、というやりとりが繰り返された。うっちーの電子楽器に興味深げに触れるファンタさんも可愛らしかったなぁ。
そうそう、この前だったかな? 「筋肉杉並」のキーボーディストが怪我で急遽参加出来なくなったことを団長が話すと、エディが「いないの?」と興味深げに声をかけ、もしかしたらエディが参加をしてくれる……!? と思わされる展開が熱かった。団長も興奮していた。実際どうなるのだろうなぁ。
うっちーとエディが退場してから、筋肉杉並の二人が無茶振りで本番前にちょっぴり練習しただけの「日本印度化計画」を披露し、コーラスはオーケンと観客に任されたものの、事前確認したにも関わらずオーケンは見事にコーラスを間違えてタハハとなった。でも、二人とも流石にファンでミュージシャンだなぁ。今日この日にいきなり合わせたとは思えない出来栄えだった。すごいなぁ。
のほほん学校にしては珍しくチェキの販売もあったので喜んで買って帰路に着いた。ゲラゲラ笑って、大好きな筋少の話題を存分に聞けてこれ以上なく楽しいイベントだった。こんなに幸せになってしまって良いのかと疑心暗鬼に陥りそうになるくらいだ。あぁ、幸せだったなぁ。