膝
2016年5月13日(金) 緑茶カウント:6杯
膝の上に乗る一つの重みは頭脳の重みである。いわゆるところの膝枕を己は他者に提供していて、その他者は膝の上で苦しそうにうめいているので、背中やら肩やら頭やらを撫でさすりながらただ静かに座っていたのであった。
そういえば他者に膝を提供したのはこれが生まれて初めてのことであるなぁ、と思いつつ髪を撫でる。撫でられる人は完全に酔っ払っていて、道路で寝ようとしているところを何とか説得して、結果己の膝に納まったのだ。提供したわけではなかったが自然その人は頭を預けてきたので供した結果その人の吐瀉物を処理するに至ったのだが、近しい人であれば意外と抵抗ないものだなぁということを発見した次第であった。
思えば七、八年ほど前には急性アルコール中毒に陥った友人の吐瀉物が服に塗れたなぁ。人生のうち何回かはこういうことがあるのだろう。そうして今日こそが二回目なのだろうなぁ、と思いながら洗濯をしたのであった。