青山にて

2016年1月31日(日) 緑茶カウント:4杯

土曜日は十五時頃に起床して、三時間ほど活動するもまた眠くなり、布団に入ってまどろみ、二十三時頃に起床した。あわせておよそ十八時間の睡眠である。そしてさらにその後八時間寝て日曜日の昼。予定は無い。何も無いが頭にあるもの。どうしよう。行こうかな。

迷いつつも、ちょっと足を延ばせば行ける距離に住んでいる幸運を思い、出かける用意を始めた。行く先は青山葬儀所である。

悩んでいたのは受け入れられなかったからである。受け入れたくなかったからである。だが、これが唯一最後の接触になるかもしれない。そして自分は電車を乗り継ぎ、ほてほてと歩き、同じように集まった人々と共に行列に並び、入り口で花を受け取り、水木サンの献花台に花を供えた。絶え間なく聞こえるカメラのシャッター音を煩わしいなと思いつつ、賑やかで良いのかもしれないと思いつつ、献花台で笑う水木サンの遺影を見上げた。

あぁ、寂しいな。

最後。帰り際に渡された鬼太郎と目玉おやじとねずみ男が描かれたポストカード。水彩で描かれたそれを見た瞬間、ぐっとこみ上げるものがあった。思いがけずありがたいものをいただいてしまった衝撃と、この会を開いてくれた方々の優しさが身にしみて。寒空に並ぶ行列の人々を温めるために設置された暖房器具、水木サンと縁の深い人々のお悔やみの言葉、水木サンへの手紙を届けるために用意された妖怪ポスト。喪失感は計り知れないが、確かに、埋めようとしてくれているのだ。

寂しいが、これでどうにか一区切り。受け入れよう。



日記録4杯, 日常