非実在コート疑惑

2014年1月15日(水) 緑茶カウント:2杯

コートを新調したのだ。つい先日核P-MODELの物販で、非常に着こなしの難しい、そのまま着ればすぐさま不審者に大変身出来るウールコートを買ったばかりだが、買ってしまったのだ。

もともと日常で着用出来るコートを買うつもりはあったのだ。長年愛用している厚手の黒のジャケットが、暖かさには問題ないものの、袖のあたりが一部損傷しているため、そろそろ一着黒の上着を買い足しても良かろうと思ったのだ。

そんな目的を抱きつつ入った店でマネキンが着ているコートに一目惚れした。真っ黒で、スッとしていて、どこかいかつく、銀色のボタンには錨のマーク。あぁ、これは良い。すごく好きだ。好きだが、身長の問題がある。サイズは合うだろうか。悩みつつ眺めていると店員が試着を勧めてくれた。では、試しに。試しに着てみるか。

結果、肩幅は合う。丈は若干長いが、このコート自体が短めに作られているので、普通の丈のコートとして着られる。ただ、惜しい。袖が微妙に長かった。袖さえ合えばなぁ、と思っていると店員が一言。「袖、短く出来ますよ。飾りも移動できます。有料にはなりますが、いかがですか?」

マジか。

裾上げの存在は師っていたが、袖まで調整出来るとは知らなかった。ここまで着たら買うしかない。そして自分は購入を決め、代金を払い、加工に一週間かかると言うので、一週間後に受け取りに行く約束をして店を出た。

そして数日経った今、不意にあのコートがどんなものだったかもう一度確認したくなり、店舗名で検索をかけてオンラインカタログを眺めているのだが、何故かその服が出てこず、検索しても引っかからず、そんなわけは無いはずなのだが、あのコートは実在したのだろうかと思い始めている。



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