2016年6月22日(水) 緑茶カウント:4杯
ひしめきあっていた建物の一箇所にぽっかりと空き地が出来ていて、その前を歩いた瞬間、そこに何があったのか思い出せない自分が生まれた。何度となく通りかかった場所であるというのに、ほんの一週間通らなかっただけなのに。
まるでパズルのピースが一つ抜けてしまったかのような空白。あるのは違和感ばかりなり。絶対に知っていたはずなのに思い出せない気持ち悪さが脳を渦巻く。出前屋か? 薬局か? わからない。
そうしてまた別の一所が先日空き地になり、翌日にはアスファルトで塗り固められ、今日にはよく見る駐車場に変化していた。変わる風景を眺めながら過去ここにあったものを思い返そうとするもごちゃりと混ざってしまって見えない。利用したことのない店だった。しかしずーっと見かけていた。その風景に己は馴染んでいた。馴染んでいたのに全く見えない。
今日も空き地を眺めながら、何があったかなぁと考える。日に日におぼろげになっていく。そのうち、違和感を払拭するために適当な記憶を上書きするかもしれない。そうすることでパズルのピースをはめたような気分になって安心することを期待して。
そうだ、あそこはきっと薬局だったのだ。と。