2017年10月2日(月) 緑茶カウント:0杯
「これは春の歌である。だって桜が咲いているのだから」
確かに桜は咲いている。しかしそれは狂い咲きの桜である。狂い咲きの桜が舞い散る季節は決して春ではなく、それは春の歌ではない。
受け取り方は自由だが、読み取る力も必要だ。通常桜は春に咲き、その中で秋や冬に咲くものもある。それをあえて指した場合、季節は必ず春以外を示している。では、何故あえて狂い咲きの桜を指したのか? そこに作者の意図がある。
ただし。「これは狂い咲きの桜を歌った曲だけれども、春の思い出に色濃く結びついているので、これは自分にとっては春の歌なのさ」と言う場合は、それは間違いなく春の歌であり、春の歌以外の何物でもない。作者の意図を理解したうえでの自分の思い入れであれば、思い入れが優先されて然るべきであろう。
だからね、そこに違いがあるのさ。たったそれだけの話なのである。