6月13日(木) 緑茶カウント:3杯
危うく「あれは僕の家だよ」、と言うところだったと考えると冷や汗が出そうになる。朝、服を着ようとしたら思った以上に皺くちゃで、流石にこれをこのまま着るのは憚られる、しかし代わりに着られる服の中でちょうど良いものは見つからない。仕方なく時間が無いにも関わらずアイロンがけを決行。蒸気を立ち上らせながら急いで皺を伸ばし、アツアツの服を急いで着て部屋を出た。
そして午後になってふと思う。自分はちゃんと電源を切ってきただろうか、と。
瞬間、サーッと血の気が引いた。あれから何時間も経過している。もしアイロンが点けっぱなしであったなら、とっくにアイロンの中の水は蒸発しきっているだろう。その後はどうなる? 最悪、火事になるのではないか?
気になって仕方がないがそのとき自分は用事があって何駅も離れた場所にいた。出来ることならすぐに自宅に引き返したいがそれすらもままならない。家を出るとき自分はどうしただろう。消したような気もするが、うっかり忘れた気もする。コンセントは抜いたか? 何てことだろう、覚えていない。
携帯電話でインターネットに接続し、自分の住まいのある町の名前と半角スペース、そして火事という単語を入れて検索した。もしや事件になってやしないかと。ひやひやしながら地元のニュースを探す。無い。あるのは近所の喫茶店の猫が写真を撮られまくっているとか、どこの店の何が美味いとか、ほのぼのした話題ばかりだ。結構なことである。結構なことであるが、結局自分はアイロンの電源をちゃんと切ったのか!?
結論から言うと電源はちゃんと切られていた。コンセントもしっかり抜かれていた。だが、それを見たときよりも、自分の家が無事に残っている様子を目視出来たときの安堵感の方が強かった。「家があって良かった」とあれほど思ったことも無い。杞憂に終わったとはいえ心の中はなかなかの修羅場。皆さんもアイロンにはお気をつけて。