恐らくそろそろ三ヶ月
2018年7月16日(月) 緑茶カウント:0杯
恐らくそろそろ三ヶ月経つが、まだあのシャッターは開かれない。
一度も利用したことがないながらも、頻繁に前を通っていた眼鏡屋。壁いっぱいのガラスに季節ごとの文字やイラストのカッティングシートを貼って、脚立に座り細々と手入れする店主を己は好いていた。
しかし三ヶ月ほど前から「都合によりしばらくお休みします」という手書きの貼り紙がシャッターにつけられ、以来ずっとその貼り紙は剥がされず、シャッターが開けられることもない。
店の前を歩くたびに見つめるもやはりシャッターは閉じられたままで、もしや、と思うと切ない気持ちが募るながらも、名前も知らず買い物もしたこともなく、ただカッターを握る背中にそれだけ思い入れを持っていたことを不思議に感じる。そして思うことは、明日は開けば良いなと言うことで、明日は開けば良いなと思いながら駅までの道を歩いている。
明日は開かれるだろうか。どうだろうか、と思いながら。