5月9日(木) 緑茶カウント:3杯

いっそのこと、一生それを口にせぬまま生涯を閉じてしまうのも面白い。

と、思ってから、偶然今までの人生の中で食べる機会に巡り合わなかった菓子「カントリーマアム」を一生食べずに死ぬことを小さな目標として掲げていたのだが、「良かったら召し上がってね」との言葉とともに二つ頂いてしまい、我ながら非常にくだらないとは思うが、どのように対処しようか悩んでいる。

それは間違いなく善意であり好意であって、有難いことであるのは間違い無いのだが、受け取ったときの心情を正直に述べるなら動揺した。そして菓子を手にしつつ、まぁこれも良い機会だし、確かにあれを一つの目標としたが、意固地になるようなものでは無い。ここは美味しく味わってしまってカントリーマアムに対する執着なんぞ忘れてしまえばよろしかろう。

と、思いつつ掌のカントリーマアムを静かにテーブルの上に置いた。
自分は結局カントリーマアムを食べることが出来なかった。

阿呆らしいこととは思うが、「一生カントリーマアムを食べずに死ぬ」目標を達成することを、己は密かに楽しみにしていたのだ。くだらないからこそこれを頑なに守りたかったのだ。だからどうしても食べられない。食べないことでカントリーマアムへの義理を貫きたい。しかしカントリーマアムへの義理って何だ。そもそもカントリーマアムとは接点がほとんど無かったことが事の発端であったと言うのに。もう何だかわからない。

そういうわけで、カントリーマアムが欲しい方、いらっしゃったらお申し出ください。あげます。

日記録3杯, 日常,