じわじわと嬉しい

2017年2月26日(日) 緑茶カウント:4杯

中学の頃仲が良かったがその後疎遠になり、何となく、あまり好かれていないのではなかろうか、と思っていた友人がいた。ふとしたときに別の友人からの伝聞でその人の話を聞くたびに、自分は中学当時の友人への接し方を思い起こしていた。ふざけ合うことが多かったが友人の優しさに甘えて調子に乗りすぎていたのではなかろうか。もしかしたら嫌だったけど黙ってくれていたのかもしれない。そう思うたびにじわりと胸中に黒いしみが滲む心地がした。

よって今日その友人に会うとき、若干の不安と憂鬱を抱えていた。十年ぶりの再会か。はたまた十五年ぶりだろうか。その記憶も定かではないが、目の前の友人はパッと笑顔を輝かせ、己の名前を呼んでくれ、連絡先を交換しようと言ってくれ、一緒に写真を撮り、今度呑みに行く約束をした。

当時の調子を思い出そうとするように、敬語交じりの会話から探り探り昔の調子を掘り起こし、冗談を飛ばして近況報告をし、趣味の話で盛り上がり、「お前はそういう奴だったよ」と笑われ、あぁ、確かに自分はふざけていたし調子にも乗っていたが、嫌われてはいなかったんだ、と知った。

帰り道、連絡先が一件増えた携帯電話のアドレス帳を見て、じわじわと嬉しい。

もしかしたら「こいつ鬱陶しいな」と実際思われていたかもしれない。長い年月が細部を風化させてくれた結果なのかもしれない。そのことは忘れないようにしよう。ただまた繋がった事実もある。それも大切にしよう。

今も嬉しい。じわじわと。噛み締めるように喜んでいる。



日記録4杯, 日常