おはよう、晴れでも雨でもいい日だよ!
2016年8月18日(木) 緑茶カウント:2杯
言ってしまえばたったの数日だ。たかが数日憂鬱が続いているにすぎない。しかし辛い。しんどい。空腹感はあるのに食欲がなく、眠りたいのに眠れない。
どうにかこの憂鬱を緩和すべく、黙々と本を読んだり、深呼吸をしたり、新明解と三省堂の辞書の引き比べをして語釈の違いを楽しんだり、筋肉少女帯人間椅子のライブブルーレイを観たり、好きな音楽を聴いたり、友人にしんどさをこぼしたり、シン・ゴジラのチケットの予約をして先の楽しみを作ったり、アニメを観たりしたが、束の間楽になるも、動けない。座り込んだまま何も出来ない。
そんなとき。オーケンのオフィシャルLINEスタンプが発売されたことを知った。LINEはやっていないが、見てみようと思ってページを検索した。そこには見慣れたオーケンネコがいた。オーケンがいつもサインに描き添える猫の絵。あぁ、これを一つ一つオーケンが手描きしたんだなぁ、と思うとほわりと癒され、ちょっと楽になったところに、ある一つのスタンプが目に入り、その言葉を飲み込んだ途端、比喩でなく、ドバッと目から涙が溢れた。
「おはよう 晴れでも雨でもいい日だよ!」
しばらくそのまま涙が止まらず流れ続け、あぁ、自分は結構参っていたんだなぁと知った。
こんなものは受け取り手の問題だと言ってしまえばそれまでだが。どうしてオーケンはいつも、己が欲しいときに欲しい言葉をくれるのだろう。まるで巌に染み入るようにここ数日抱えていたしんどさが溶かされていくのを感じた。覚えている。このスタンプはオーケンが声帯手術を受けた後、声を満足に出せない時期に描いたものだ。何とはなしに書いた言葉かもしれない。しかし、思ってしまうのだ。つい。どんな想いからこの言葉が出てきたのだろうと。そうしてもう一つ思い出すのだ。かつてエッセイでオーケンが、長年不定愁訴に苛まれていることを語り、「いつか霧が晴れたように、気分爽快な朝が来ればいいな」と呟いていたことを。
そのオーケンが「おはよう 晴れでも雨でもいい日だよ!」と。
泣き終えると気分はずっと楽になっていた。明日からはどうにかなるかもしれないと思えるほどに。
大丈夫。きっと、晴れでも雨でもいい日だよ!
大槻ケンヂ オフィシャルLINEスタンプ