沈黙の携帯電話
2015年1月17日(土) 緑茶カウント:4杯
こはいかなる禍事ぞ。カーペットの上に放り出していた携帯電話。そういえば着信の一つもあるかしらん、と拾い上げて画面を見ればそこには何も映らない。おや、電源が切れたかなと電源ボタンを押すもうんともすんとも言わない。ここで冷や汗。いや、電池が切れただけさ、と急いで充電器に差すも充電中に灯されるランプは無言を貫き、己の脳も語るのだ。記憶しているよと。数時間前まで充電ゲージは満タンだったのを確認しているよと。
マジか。ついにスマートフォンデビューか。この携帯電話は二代目で、そろそろ五年目か六年目に突入する相棒である。シンプルなガラケーで、いや、色々とテレビ機能やEZなんちゃらやらが付いているのだがほとんど使っていない。最近の携帯電話はゲームも出来るらしいけどそういややったことないな~己の携帯電話にはそういう機能はついてないんだろうな~と思ったこともあるが、そんなはずが無い。己が携帯電話を入手していなかった時代に販売されていた携帯電話でもぷよぷよなどは出来たのである。多分この携帯電話も出来る。ちゃんと調べていないだけで。
しかしうんともすんとも言わなくなった携帯電話ではぷよぷよもテトリスも出来やしない。どうすんだこれ。こんなにいきなり黙して語らず状態になるとは思わなかった。どうすんだよ呑み会の幹事引き受けたのに。連絡手段がほぼ断たれたじゃねーか。買い換えるのか? でも今時ガラケーなんてほとんど売って無いだろうしなぁ。己はこれが好きなのになぁ。参ったなこれどうしよう。
困り果てに困りつつ、一縷の望みをかけて背面の蓋を開け、電池パックを取り出して入れなおしたら直った。待ち受け画面を見てこんなにもほっとしたことは無い。携帯電話が動かなくなったのはものの数分だが、焦ったものだよ。あと数年はこいつと付き合いたい。