未分類100曲ライブ, 2杯, 水戸華之介, 非日常

150411_1749

五日間で百曲を歌う、水戸さんの100曲ライブ第四夜! 今年は第一夜の澄田さん、第三夜のワジーこと和嶋さん、そして本日第四夜の吉田一休回、計三夜を観に行った。よって、己にとっては今日が今年最後の100曲ライブである。

五日間全て参戦したかったが、それでも、この第四夜の楽しさったら、フィナーレと言っても過言ではないくらい素晴らしいものだったので己は大いに満足した。澄田さんの回は安定していてバリエーション豊かな楽曲を楽しめ、ワジーの回は硬派で重めな楽曲が多く、聴き手も心して臨まなければならない空気があった。そして本日は爆発するお祭り騒ぎ! 観客参加型ライブということで、ほぼ全編通して手拍子とコーラスで大騒ぎ。楽しかった!!

水戸さん曰く吉田さんはチャレンジ枠ということで、ギターの技術力をカバーするためとにかく盛り上がる楽曲を集めたとのこと。観客も手拍子で参加して皆でライブを作り上げていくようにとのお達しで、そう。盛り上がる曲が多いのである。わいわい言う曲が多いのである。つまり序盤から大騒ぎなのである。面白くないわけがない!

去年も一昨年も、このお祭り騒ぎの吉田一休回が一番面白かったので今年も大いに期待したがやはり期待は裏切られなかった。「チャレンジ枠」という名称につき、もしかしたら来年他のミュージシャンにその場を奪われるかもしれない…と言われていたが、いやいやいやいや。来年も再来年も吉田一休回は欲しい! 絶対に欲しい!

ちなみに吉田さんは以前見たときよりもちょっとふっくらしているように見えた。そういえば一番最初に100曲ライブで見たときは全身真赤なジャージ姿だったような記憶がある。あれは派手だったなぁ。

今回聴けて嬉しかったのは「欲望」「ベッドルーム・ロック」「唇にメロディ、心に牙を」「カナリア」「家のない子に」「ゆきてかえらず」「しあわせになれ」。意外だったのは「正しいか?」「明日への誓い」。「明日への誓い」は久しぶりに聴いた気がするなぁ。

「欲望」はしばらくやっていなかった曲だったらしい。驚いたなぁ! 好きで何度もCDで聴いていたので、ライブでも聴いている気分でいた。吉田さんがギターを弾きながら、「てーんてんてんててててーん、てーんてんてんててててーん、てーんててんてんてー♪」とギターのフレーズを口で歌っていたのが面白かった。

と、書いたが、あれ? 違う曲だったっけ? ちょっと自信が無くなってきた。

「欲望」の中間で入る音頭は水戸さんの思いつきで入ったもので、最初の段階では入っていなかったそうだ。他の曲を作る際、そういった思いつきで曲中に異なる展開を入れたところ上手くいったため、調子に乗ってやってしまった結果だそうだ。いやーでも自分はこの曲大好きだけどなー。もっと頻繁にやってほしい。

「たむけのかもじ」は当時ちょっと背伸びして作った歌詞だそうで、その背伸びの具合が心地良いと話していた。そうそう、高校時代の作詞の話が面白かった。最初の頃はメンバーがそれぞれ自分の曲に詩をつけてきていたそうで、メンバーが振った女の子に対して謝罪の気持ちをこめて「ごめん」という曲を作ったことがあったそうだ。しかし歌うのはメンバーではなく水戸さんで、「今なら切り替えられるけど、多感な十代で、『あいつ』の『ごめん』を! どうして! 俺が!」と力をこめて語っており、確かにそれは気まずいよなぁと笑った。

「たむけのかもじ」だったかな? 「なーなーなー♪」と吉田さんが歌う箇所で水戸さんが「もっとセクシーに!」と指示を出し、吉田さんがふざけて受け狙いに走ったところ、水戸さんが吉田さんを叱り始め吉田さんがしょげるという叱りコントが発生した。曲中で。面白かったけどこれ、「え? これ笑っていいの? 水戸さん本気で怒っているの? え? え?」と、己は結構ハラハラした。コントで良かった…。

今回一番格好良かったのは「ゆきてかえらず」だろう。出だしで水戸さんと吉田さんの歌声が重なるのだが、それが実に美しく力強く、思わず膝に手を置いて身を乗り出して聴き入ってしまった。この美しいコーラスが吉田一休回の楽しみでもある。この二人の声、本当に好きなんだよなぁ。

「唇にメロディ、心に牙を」も久しぶりに聴いた。これもシンプルながらも格好良い曲で大好きだ。この歌のメロディを鼻歌で歌いながら歩くと不思議な万能感が湧いてくるんだ。

そうだ。「唇にメロディ、心に牙を」は水戸さん曰く、水夫をイメージした曲だそうで、そこから「漁師とだけは喧嘩をしてはいけない」と漁師最強伝説が語られたのが最高に面白かった。学生時代の友人の名前がバンバン出てきて、MCというよりも、居酒屋でお酒を呑みながら友達の話を聴いているときのような感じで心地良かった。

屑の曲は「ベッドルーム・ロック」「家のない子に」「無実のためのレインボー」「しあわせになれ」「海」の五曲…だったかな? 「家のない子に」は不死鳥DVDでそこだけ再生しまくるほど大好きな曲なので始まったときは小さくガッツポーズをした。ライブで演奏されると、オリジナルよりもテンポが速くて、それがもうたまらなく格好良いんだよね。

吉田さんがアコギからエレキギターに持ち替え、「エレキを持ってもてようとしているんだろ!」と水戸さんが突っ込み、笑いながら吉田さんが否定するも「もてたいんだろ! もてたいんだろ!」と水戸さんが連呼。さらに「俺達はもてるために生まれてきたんだー!」とノリノリで水戸さんがシャウトして始まったのが「ベッドルーム・ロック」! そこからはもう大騒ぎ。今日の「君と瓶の中」枠である。

アンコールを含めた二十曲が終わり、本当の本当のアンコールということで、二十面サイコロを振って出た最後の曲は本日の八曲目「ペダルをこいで」。簡単なコード進行らしく、ほっとして嬉しそうな顔をする吉田さんが微笑ましい。水戸さんと二人立ち上がってノリノリで歌い騒ぎ、曲が終わってステージから退場した後、さらにもう一度ギターを弾いて水戸さんを楽屋から呼び戻すというサプライズも! これは嬉しかったなぁ!

ニコニコする吉田さんと楽しそうな水戸さんと全力疾走した三時間。手拍子を叩き、コーラスを歌い、座ったままにも関わらず全身で楽しんだため、体内のあらゆるものが発散されたように感じた。とてもスッキリして気持ち良かった。是非来年も再来年も「チャレンジ枠」として存在し続けて欲しい。面白かったぁ!



未分類0杯, 100曲ライブ, 水戸華之介, 非日常

140412_2140

昨年の100曲ライブは全公演を通して参戦した自分だが、今年は五公演中三公演の参戦である。叶うならば全て行きたかったが、予定が被ったり何だりで諦めざるを得なかったのである。

そして今日の公演も実はちょっと行くのに迷った。というのも、よりにもよって今日、筋肉少女帯のライブが重なってしまったのである。しかもレア曲満載の! ずっと聴きたかった「ペテン」「鉄道少年の憩」「飼い犬が手を噛むので」をやると言うのである。特に「ペテン」は好きで好きでたまらない曲。ライブの日程が重なってしまったことを知ったとき、己は何度もカレンダーを見つめたものだ。見つめたところで公演日がずれることなど無いのだが、そうしないではいられなかったのである。

しかし。もともと100曲ライブのチケットを先にとっていたこと、そして何より、この回を一番楽しみにしていたため、予定通り自分は今日、公演の行われるライブハウス「七面鳥」に赴くことにした。

もし来年、また100曲ライブが行われるとして、さらに吉田一休回が盛り込まれたとき、チケットの倍率が高まるようなことをここに書いて己の首を絞めるようなことはしたくないが、あえて言わせてもらおう。100曲ライブにおいて一番楽しく、盛り上がり、馬鹿みたいに笑えるのは吉田一休回である!

ほんっとうに楽しかった!

水戸さん曰くこの回は「チャレンジ枠」ということで、「間違ったり止まったりしても、元気で面白ければ成功!」とのこと。このあたり、自分は吉田一休について未だに深く存じ上げず、水戸さんのライブのゲストとしての姿しか観たことが無い。よって、何故演奏技術においてちゃかされるのか、心配されるのか、その由縁を知らないのだが、いかにも先輩後輩のような力関係があることは何となく伺える。そしてちゃかされながらも懐きまくり、いじられると目を細めて大口を開け、満開の笑顔を見せて笑う彼の姿はどこか愛らしい。

吉田一休の楽器はギターとハーモニカ、そしてカズー。まさか水戸さんとのダブルカズーを見せられるとは思いもしなかった。今日のライブは盛り上がる曲、馬鹿みたいな曲が多いセットリストになっているためか、カズーの登場頻度も若干多かった。「D.K.H」のダブルカズーはすごかった。ブビビビブビビビうるっさいのにちゃんと音楽になっているあたりがすごい。それに手拍子をする客も。

曲は屑の「ルック商店街」から始まり、「家のない子に」「無実のためのレインボー」「君を守りたい」「ベッドルーム・ロック」「しあわせになれ」「労働混成曲」など、屑の曲が多めで、アンジーの曲は普段よりも少なかったように感じられた。あぁ、でも「天花粉」「マグマの人よ」「奈々」「カナリア」「ゆきてかえらず」をやったから、少ないってほどでも無かったかな?

屑の曲の演奏を期待していたので、たくさん聴けて嬉しかったなぁ。「君を守りたい」は屑の登場SEで使っていたため、実際に歌うのは今日が初めてとのこと。レアである! 嬉しい!

ところでこの「君を守りたい」、何らかのネタが仕込まれているらしいことに気付いてはいるのだが、未だに何のネタなのかがわからない。今日も水戸さんと一休さんが歌っているとき変な笑いが起きていたので何かしらあるようなのだが、何なんだろうか。わからん。いつか気付きたいものだ。

今日の個人的な目玉は「ゆきてかえらず」である。ギターを爪弾かず、無音の中で水戸さんと一休さんのダブルボーカルにより曲が始まったときは、そのシンプルかつ重厚な存在感に息を呑んだ。そのうえで実感した。吉田一休の声は、とても良い!

去年の100曲ライブで、ゲストが吉田一休である理由を、水戸さんは「コーラスを買って」と言っていたのを思い出す。二人の声の重なりによって、音がどんどん立体的になっていく。これがすこぶる気持ち良い。

オリジナルの「ゆきてかえらず」は本当に疲れきり、心が擦り切れてしまった人の声だが、今日の「ゆきてかえらず」は、疲れきってしまった人の過去と現在に何があり、どうして疲れてしまったのかを正確に理解し、その切なさを見つめているように聴こえた。

「奈々」は自分でもどうしてここまで気に入っているのかわからないのだが、好きで好きでたまらないので、始まった途端テンションがガーッと上がってしまった。そのうえまさかのここでの客いじり!「なーななーななななーなー♪」と歌いながら、水戸さんの指示に従い、右手左手で動きを変えてあわあわしたり、泡踊りのように手をひらひらさせたり、頭上に掲げて元気良く両手を振ったりと、手を振りまくったよ。楽しかったなぁ。

アンコール一曲目の「カナリア」も嬉しかった。吉田一休がハーモニカをくわえ、あの陽気な音色を奏で始めたとき、「これが来たーーーーー!!!!!」と驚きつつもびっくりした。そうだよ! DVD「不死鳥」の吉田一休ゲスト参加バージョンのカナリアが大好きで何度も繰り返し聴いたのに、今の今まで何故か、それをすっかり忘れていた。だから驚いたのだ。自分の聴きたかったものがまだ残っていたことと、それをいきなり聴けたことに!

「屑」とは別の形でも、ゲスト参加という形式でも何でも良いので、今後も、せめて年に一度はこうして水戸さんと吉田一休のコンビを観たいものだとつくづく思わされた、そんな楽しいライブだった。水戸さん曰く、若手の追い上げもあるとのことで、一休さんの「チャレンジ枠」も脅かされつつあるとのことだが、いやいやいやいや。「チャレンジ枠」は是非吉田一休でお願いしたい。どうかそこは固定にしていただきたい。多分来年も自分はこの日を一番楽しみにするのだから。

ところで今日、水戸さんは「七面鳥」の近くにあるライブハウスの前で、変な格好をした女の子達をたくさん見て、「何て読むのかわからないような名前のビジュアル系バンドのライブがあるのだろう」と思ったのだそうだ。ところが一度そこを通り過ぎ、後でまた通りかかったとき、髪を立ち上げ、黒の特攻服を着たおっさんがいて、「ん?」と思ってよく見ると特攻服の胸に「サーチライト」と刺繍がしており、その聞き覚えのある単語で、「何て読むのかわからないようなビジュアル系バンド」ではなく、筋肉少女帯のライブがあることを知ったのだそうだ。ちなみに水戸さんはその特攻服のおっさんについて「多分スタッフだと思うんだけど……」と言っていた。水戸さん、その人は多分スタッフじゃなくてファンですよ。変な格好をした女の子達と同じ。

そして水戸さんは内田さんに、今日筋少もライブがあるんだね、というような内容のメールを送ったところ、「うほほ~い」という返信があったそうである。

あとMCでは、さだまさしがMCのみのCDを何枚も出している話があり、そのMCを水戸さんが「どんなMCかと言うと……宇都宮の餃子の話っていうのがあって」とカバーしてここで披露したら意外と受けてしまったり、いつかの血のしたたるフィレステーキが再登場したり、部分入れ歯が隣の客のトレーに挨拶をしに行ってしまたっりと、大爆笑で大盛り上がりであった。腹から笑えて気持ち良かったなぁ。



未分類100曲ライブ, 水戸華之介, 非日常




「20×5=100 LIVE」第五公演目に行ってきた。二ヶ月近くに渡って続けられた公演の最終日。この催しが始まることを知ったとき、絶対に全ての公演に足を運ぶぞと意気込んだが、まさか実現出来るとは。しかもそのうち二回は最前列で観ることが出来たのである。間近で観る水戸さんの歌唱と熱気。今回は中央に作られた通路に沿って並べられた椅子に腰を下ろしたが、「君と瓶の中」で水戸さんが歌いながら真横を通り抜けたとき、纏う熱気の熱さに驚いた。雰囲気が熱いのでは無く、物理的に熱いのである。

熱さも納得の盛り上がりっぷりを裏付けるかのように、本編終了後、ギターの弦が駄目になってしまい、アンコールでステージに戻ると澄田さんがその場で弦を張替え、その間水戸さんがMCで繋ぐという出来事もあった。澄田さんは3-10Chainで長年水戸さんと一緒にやっているだけあり、何度も水戸さんに「やりやすい」「接しやすい」と言われていた。澄田さんはずーっと口角が上がっていて、もともとそういう表情なのかもしれないが、終始穏やかで楽しそうな雰囲気が溢れている人である。

第五公演目は水戸さん曰く「良い曲が多い」とのことで、アンコールでお約束の二十面ダイスを振り、その日歌唱された曲の中からアンコール曲を選ぶ際も、どれが選ばれても大丈夫! と安心出来るセットリストだった。その際、よりにもよって「ジョンのうた」が出てしまったときは流石にダイスを振り直したと澄田さんに語っていて、澄田さんも「ジョンが出たのぉ!?」と驚いていたが………この日のダイスが選んだのは「ナイタラダメヨ」。しばし「え、これ………?」という空気に包まれる。「ナイタラダメヨ」は好きな曲だが、アンコールにやるにしてはちょっと違う感じもする。

だが振り直しはせず、本編ではアレンジしたバージョンでやったので、今度はオリジナルバージョンでやることに。ところがちょっとハプニング。ずっとアレンジで練習していたためオリジナルがわからなくなってしまったのだ。水戸さん、澄田さん二人で譜面を睨みつつ、歌いながらメロディを探す。珍しい場面が見られてラッキーだった。

そしてアンコールは終了したが……最終日ということでダブルアンコール! 追い出しの曲がかかるも席を動かずアンコールを要求する観客の声に応え、再び水戸さんと澄田さんが登場! 手には二十面ダイス! そして振られた数字を読むと十二番!!

「ナイタラダメヨ」

まさかである。まさかの「ナイタラダメヨ」。流石にたじろぐ水戸さんと澄田さん。ここで最終日にして新ルール発動。「一度アンコールで選ばれた曲は消されることにする」、ということでダイスを振り直すことになったのだが………神はどうしても水戸さんに「ナイタラダメヨ」を歌わせたいらしい。

驚きの。三回連続「ナイタラダメヨ」。

もう一度振り直してようやく「遠くまで」が出た。神も何とか諦めてくれたらしい。いや、神はなかなか良いチョイスをしていると思うが、三回連続「ナイタラダメヨ」はどうかと思うな!

今回の「客いじり」曲は「君と瓶の中」だった。「君と瓶の中」は聴いたことがある方ならご存知の通り、性的な内容の曲である。そしてこの曲の前に水戸さんのMCがあったのだが………生々しい!!

いや、単に自分がこういう話を苦手にしているだけなんだが。とはいえ引いた。ちょっと引きつってしまったが、半ばやけっぱちになって盛り上がり、続いて演奏された「天井裏から愛をこめて」でちょうど良く爆発出来たので結果オーライと考えたい。そういえば「天井裏から愛をこめて」で席を立ち上がり踊りだす人が現れた。後ろの観客に配慮しているのか、壁にぴったり寄り添いつつもゴーゴー踊り狂っていて、理性と衝動の狭間に立っている姿が実に微笑ましかった。

「20×5=100 LIVE」の総括として語ってくれたこととして、隔週で定期的に同じところでライブをやるというのはとても良かった、また不死鳥の前などにこういうことをやりたい、とのこと。また、俺はずっと延々と続けても良いけどそのうち誰も付き合ってくれなくなる、と言って笑ってもいた。確かに延々と隔週で通うのは難しいが、また来年もしやってくれるならそのときは是非参加したい。二週ごとに水戸さんに会える、しかも毎回違う曲が聴けるなんて、贅沢なひと時だったなぁと振り返ってみて思うのだ。

記念すべき百曲目は「幸運(ラッキー)」。この曲の前だっただろうか。水戸さんは、仕事柄「人とのすれ違い」を多く経験することを意識する、といった話を語ってくれた。それは「気持ちのすれ違い」ではなく、出会って、ある一定期間一緒に過ごして、そして別れるという「すれ違い」。それはバンドを組んだ仲間だったり、一時だけライブに足を運んでくれたお客さんだったり、様々だ。で、その「すれ違い」を意識するとどうなる………という肝腎の部分を………忘れてしまったのである……自分は。何故忘れた。何と無く次の曲が「幸運(ラッキー)」であることを考えると、「でもこうしてひと時を一緒に過ごせたってラッキーだと思う!」というまとめだったような気がするが、本当にすっかり忘れているので間違っている気がすごくする。何て駄目な記憶力なんだ…。

今回の公演で百曲歌いきったが、これは持ち歌のおよそ半分ほどで、選ばれなかった百曲はアコースティックという形態で歌うのは難しいとのことだが、いやいやいやいや。まだまだ聴きたい曲はあるので、是非もし来年やるときには、残りの百曲も是非歌って欲しいものである。まぁ、その前に「不死鳥 十全」があるのだが。会場にはポスターが貼られていて、チラシも配られていた。もちろんもらってきましたよ! チラシ片手ににやつきつつ、ますます楽しみになる「不死鳥 十全」。記念すべきデビュー二十五周年公演、気合を入れて観に行かなければ!

未分類100曲ライブ, 水戸華之介, 非日常




行ってきました「20×5=100 LIVE」第四公演目。本日の演者は吉田一休氏、ということで予告によると「屑」の曲が多めとのことで、そりゃもう心からこの日を待ち望んでいた、楽しみにしていた。というのも、今まさに自分の中で水戸さんフィーバーが起きていて、「屑」ブームも発生していたからである。まだ「屑」のアルバムを持っていないというのに。

持ってないのにどうしてブームが起きているかと言えば、それは「屑」の曲が数曲演奏されているライブDVD「不死鳥第八段」を所有しているからで、前回のライブがきっかけで急に水戸さんフィーバーを迎えてしまった自分はその日から連日水戸さんのライブDVD「不死鳥」シリーズを再生しまくり、当初はその日その日の気分でディスクを変更していたが、第八段を再生してから延々とそればかりエンドレスリピート。麻薬のようにはまってしまい全くそこから抜け出せなくなってしまったのである。主に聴く目的で再生していたため画面はほとんど見ていなかったが、もし同居人がこの部屋にいたら気が狂っていただろう。

吉田一休氏については自分はほとんど存じ上げない。存じ上げないが、水戸さん曰く「コーラスを買って」今回参加してもらったとのことで、楽器の方はあまり期待していないので余計なことはしないで良い、とのこと。そんなわけで曲も技巧を凝らしたものよりも、ジャカジャカ楽しい感じのものを中心にチョイスしたそうだ。こんなことを言われると聴く方としてはやや不安になってしまうところだが、いやあ素晴らしかったよ!

個人的には今までの四つの公演の中で今夜が一番楽しかった。理由としては、ジャカジャカ楽しい曲が多くて単純に盛り上がること、聴きたかった屑の曲が聴けたこと、水戸さんの歌声と一休さんのコーラスの重なり合いが素晴らしく綺麗だったこと、そして水戸さんがノリノリのハイテンションだったこと、だ。そう、今日の水戸さんは一段と凄かったのである。

聞けば前日とある古くからの友人のライブにゲスト参加して、他のゲストもよくよく見知っている人達で、「あぁ、○○は良い奴だなぁ」「△△も話しやすくて良い人だなぁ」と最高にハッピーな気分になり、さらにその日は今日のライブもあるため力を温存する予定だったのが、パンクなお客さんが多かったため持ち前の負けず嫌い精神が発揮され、大声を出して盛り上げてしまったそうで、その「ハッピー」と「ハイ」の余韻が色濃く残っていた影響らしい。水戸さんは開始から汗をかき、動きも前回前々回よりも大振りで激しく、しかも曲はまた盛り上がりやすいジャカジャカ系!

水戸さんのアコースティックライブは「アコースティックって何だろう……」と初めて見たときに思わされたくらいで、そもそもノリノリで激しくロックな感じだが、いつにも増してノリノリだった。この「20×5=100 LIVE」シリーズはコアな客向けで、普段のおよそ十分の一くらいの規模のこじんまりとしたライブハウスで行われているのだが、何と言えば良いのだろう、今日の水戸さんは別の会場にいるかのようだったのだ。

この状態について水戸さんは「飲酒はしていない」と言っていたが、確かに酔っ払っている姿に近いものを感じた。歌詞が完璧なイメージの近い水戸さんにしては歌詞間違いがちょこちょこあったのも特徴的。しかしそれが不満かと問われれば全くそんなことは無い! いやーもう本当に楽しかったんだよ!

特に聴けて嬉しかった曲は「家のない子に」「ゆきてかえらず」「カナリヤ」「偶然にも明るい方へ」。「偶然にも明るい方へ」は「不死鳥第八段」で鳥肌が立ったフレーズ「夢よりも夢だったかもしれない瞬間を」の「かも!!」と叫ぶ声が心臓に突き刺さった。

レア曲は「へくそかずら」。二十数年演奏していないが、たまに「へくそかずらやらないんですか?」というリクエストはもらっていたそう。だが、歌詞を書いた当時は色々な思いを込めていたはずだが、二十数年経った今改めて歌詞を読むと「どうしてこのフレーズを選んだんだ……?」と当時の自分が込めた思いがわからなくなってしまっているため、やっていなかったそうだ。

「ペダルをこいで」は水戸さんと一休さんの掛け合いが楽しい曲だが、一休さんが掛け合い部分を一つ抜かしてしまい、水戸さんが曲を中断して「ここの掛け合いが良いんだよ」とお説教するというハプニングがあった。そしてそれは我々観客へも飛び火し、「一休にばかり任せちゃいけない!」「ここはお前らも入るところなんだよ!」と叱られた。曲中断からお説教の流れまでもエンターテイメント。笑い転げてしまった。

「ジャカジャカ系」ということでポジティブな曲調の曲が多く、恒例のアンコールも「だいたいどの曲が出ても問題無し」だった。前回の地雷だらけのセットリストとはえらい違いである。そして一番の地雷を踏み抜いたサイコロは流石としか言いようが無い。今回のアンコールは一曲目の「海」で無難に楽しく終わった。終わりから始まりに戻ると延々とループを楽しめそうな錯覚に陥ることが出来て愉快である。

一休さんは上下アディダスの真っ赤なジャージで、下に赤いアロハシャツ、髪は寝癖風のようなただの寝癖のような塩梅で、スウェット通り越してタオル地のズボンを履いてきた水戸さん以上に普段着感が爆発していた。こんな派手なのに全然ステージ衣装っぽくないなんてすげえ、とうっかり感動してしまった。

そういえばライブハウス「七面鳥」の向かいにあるお店について、絶対MCでネタにされるだろうと踏んでいたが特に話題に上ることが無かったのが意外だった。ちなみにこちらは料理を食べられる系統の店らしい。




未分類100曲ライブ, 水戸華之介, 非日常




「20×5=100 LIVE」第三公演目に行ってきた。今回の楽器はピアノで、奏者は枕本トクロウさん。水戸さん曰くゲーム仲間であり、何かの後輩にあたる人らしい。澄田さん、ワジーに比べると元気いっぱい! という感じの人で、MCでの話し方もまるで「はい!」と挙手して話すような、勢いのある人だった。

楽器がピアノということで本日はバラード中心。計五日間の公演の中でもちょっと特殊なものになるとのこと。ただ、最初からしっとりと落ち着いてばかりではお客さんが死んでしまうので最初はノリノリなものから始まった。そして中盤からしっとり系が続き、その総まとめとして歌われたのが「ジョンのうた」。もし百曲の中に含まれるなら今日だろうと予測はしており、聴きたいとも思っていたが、やはりつらい。

「ジョンのうた」はアル中の父親から逃げるため、母と子が必要最低限の荷物を持って家を出るところから物語が始まる。子供は犬のジョンを飼っていたが、連れて行くことが出来ず父親のもとに置き去りに。酒びたりの父親は当然犬の世話などせず、子供がたまに目を盗んでジョンの様子を見に行くと犬小屋はひどい有様。うんちまみれになっているのに、子供の姿を見ると尻尾を振って喜ぶジョン、でも連れていくことは出来ない。そしてある日ジョンは父親によって保健所に連れて行かれ、そのことを知った母と子は急いで保健所に駆けつけたが既にジョンは処分された後だった。

迫力を感じるとともに、心臓を直に掴まれてぎゅうっと引っ張られるような歌だ。この迫力を是非その身に感じたいが、しんどい曲なのでなるべく聴きたくないのも本音。歌う水戸さんはもちろん、聴き手にも体力がいる歌だ。

またピアノの演奏が悲しさに拍車をかけるんだよなぁ………。

水戸さんの歌う「どうにもならない」と「やるせない」悲しい感情が、わかりやすく、それでいて共感しやすい形で集約されている歌だと思う。これはちょっとずるい。ひどい。ライブが終わって何時間も経つのに、あのジョンの悲しく吼える声が今も脳に木霊する。引きずられるなぁ。

そして今日ライブの帰り道にふと思ったのだが、既に処分された後と知ったとき、母親の方は内心ほっとしたんじゃないかなぁ。例え生きていたとしても飼うことは出来ない、里親のあてがあるなら放置せずに済んだだろう、と思ったら。

あと、「処分ってなに?」と子供は母に尋ね、「遠くのお山に放してあげたのよ」という答えをもらうが、………「処分」という言葉は理解出来なくても、死んでしまったことはわかったんだろうな、と思うんだ。あぁ、だめだあまり「ジョンのう」たについてばかり考えない方が良い。せっかく楽しかったのに落ち込んでしまうじゃないか。

あちこちで聞こえる啜り泣き。しんみりとした空気の中で、水戸さんがこれからノリノリの曲をやる、と言いつつ、いくらなんでもこの状態じゃ感情がついていかないだろうから、と前置きして正月に温泉に行った話に。普段は空いているその温泉も正月は流石に混んでいて、聞き耳を立てていたわけでは無かったが近くにいた男性二人組みの話が聞こえてきたそうだ。二人はパワースポットなどのスピリチュアルな話をしていたが、会話の流れでカップルだったことが発覚、不意を突かれてびっくりする水戸さん、さらに驚くべきことはその温泉、実はゲイが集まる有名スポットだったそうな。

脱衣所のところに『携帯電話を出していたら盗撮と見なします』といった、他の温泉施設ではまず見たことの無い貼紙があり、「男風呂の脱衣所で盗撮………?」と違和感を抱いていたそうで、真相を知って納得したらしい。そして「でも良いお湯だからまた行くけどね」と朗らかに締めくくり、恋愛繋がりで客いじりの定番曲「ふたりは」に! この曲では水戸さんが歌いながら客席を練り歩いて手を握ったりしてくれるのである。今回自分はちょうど良い席に座っていたので、運良く頬を撫でてもらった。嬉しかったが「ジョンのうた」で泣いた直後だったので若干恥ずかしかった。

他、今回の目玉は「天国ロック」と「ラブソング」だろうか。「天国ロック」はCD発売以来ずっと存在を忘れていた曲で今日は二十数年ぶりの演奏だったらしい。水戸さん曰く、「オチが無いのでライブではやりづらい」らしい。「でくのぼう」だったら「で、で、でくのぼー!」と皆で盛り上がることができるが、「ててててんごく~?」と自己完結してしまうので、中盤で盛り上がったテンションを爆発させることが出来ず、扱いに困るらしい。

「ラブソング」は「でくのぼう」の別歌詞バージョン。何かのおまけでカセットに入れて出したらしい。普段のライブなら、「これをやるならでくのぼうをやってくれよ……」という空気になることが予測されるので出来ないが、今日みたいな「濃い人達」ばかりが集まっているライブなら出来るとのこと。「で、で、でくのぼー!」の合いの手が「ラブ・ラブ・ラブソーング!」に変わり、もちろん他の部分の歌詞もまるっきり「でくのぼう」とは違うもので、すごく新鮮で面白かった。

そうだ。「サカナ」は当時すごく嫌なことがあって、そのネガティブな思いがはっきり表れていると水戸さんが言っていた。水戸さん曰く、珍しいくらい暗い歌、とのことだった。

最後のアンコールは前回前々回と同じく、二十面あるサイコロを振り、本日の曲順から選ぶ方式。サイコロを振る前に水戸さんが「二十番目が出るのが最悪だけど、ジョンのうたが出ても辛いな。今回は地雷が多い」といった内容を喋り、カップに入れてサイコロをかき混ぜ、さぁ、丁か! 半か! という勢いで数字を見ると………十三番。

十三曲目、ジョンのうた。

流石に振り直しというか、ちょっとサイコロに衝撃を与えることになった。水戸さんは自分に課したルールを破ることに抵抗があったようだが、恐らく観客も全員振り直しを望んでいたことだと思う。枕本さんはルールを破ることに対し、「いやいやそれはだめでしょう」とばかりに不服な態度を見せていたが、そしてそれも水戸さんを困らせるための演技だとわかってはいたが、「ジョンのうた」は良い曲だが、一日に二度聴くのはつらい。

振り直しの結果サイコロが選んだのは「電波塔の丘」。本編では寂しさが強調されていたが、アンコールは楽しく終わりたい、ということで水戸さんが枕本さんに楽しい曲調にリクエスト。もし振り直しをしなかったら「ジョンのうた」もちょっと楽しい感じになったのだろうか。いやそれは………無理か。

そういえばどの歌か忘れてしまったのだが、枕本さんがノリノリ系の曲でピアノから立ち上がり、まるで地団太を踏むように、バンバンバンバン激しく床を踏み鳴らしてリズムをとっていたのだが何だかすごく面白かった。ピアノというと落ち着いて着座して弾くイメージが強いのだが、何でもありなんだな。