11月      

2009年11月1日 (日) 緑茶カウント:1杯
ライブバー「X.Y.Z.→A」で本日催された、太田明がセッションリーダーを務める「プロとJamろうジャムセッション」を観に行ってきた。
感無量である。

ここで簡単に説明すると、太田明とは筋肉少女帯の元ドラマーであり、活動凍結前までのいわゆる「90年代筋少」のメンバーだ。しかし再結成後の筋少には参加していないため、今の筋少には正式なドラマーはおらず、サポートドラマーも固定されていない。

九月の旧譜再発記念ライブでは爆風スランプ、X.Y.Z.→Aのファンキー末吉が筋肉少女帯のサポートとしてドラムを叩いた。このX.Y.Z.→Aには筋少のギタリストである橘高文彦も参加しており、ファンキー末吉が筋少のサポートをしてくれたのはそういった繋がりがあったためだと思われる。そしてファンキー末吉はバンドと同じ名前のライブバーを今年五月に開店し、今日この店で太田明のセッションが行われたということなのだ。

さて、自分は筋肉少女帯のファンではあるが当初は別にそれほど積極的に行こうとは考えてなかった。まずライブバーに行ったことがない。一人で行っていいものなのか、どういった雰囲気の場所なのか皆目見当がつかず、敷居が高いように感じられたのだ。せめてX.Y.Z.→Aのファンならもう少し行きやすいだろうが、X.Y.Z.→Aの音楽は聴いたことがない。すると余計自分なんぞが行っては場違いではなかろうかと感じられ、やめといた方が無難であるように思われたのだ。

ところが予告で出された演奏曲リストを見たとたんにそれらの迷いは吹っ飛んだ。リストには筋少で一、二を争うほど好きな曲、「風車男ルリヲ」が含まれていたのだ。うおおおおおおおおおルリヲ! あのルリヲの大好きな怪しいドラムが、太田明本人によって演奏されるというのなら! もう行くしかないだろう! 行くよ! 迷いは捨てた! 終電も調べた! 地図も印刷した! オッケーだ!

道に迷うといけないので余裕を持って家を出た結果開店前に到着したが、既に大勢の人が列を作って並んでいた。バーは五階にあるが、列は入り口近くの階段へと続き最後尾は三階あたりまで伸びている。小さい店とのことだが入れるだろうかとドキドキしながら列に並び、開店時間が来るのを待った。

間もなく列は動き出して無事に店内に入ることができた。入店前にチャージ料金千円を支払い、割り箸とお手拭をもらって好きな場所に座る。店の奥にドラムが設置されているのが見えたので奥の方に行きたかったが、奥はテーブル席のようだったので一人では行きづらく、結局入り口からさほど遠くないカウンター席に腰を下ろした。とはいえこの位置からでもドラムは見えるし音を聴くのに不自由することは絶対にない。早速ビールと厚焼き玉子と枝豆を注文してセッションが始まるのを待った。

このセッションは「プロとJamろう」というタイトルのとおり、ドラマー以外は事前に参加希望を出したお客が演奏することになっている。店内には楽器を抱えた人があちらこちらに見えて、あぁ、ここはライブハウスとも飲み屋とも違うライブバーという場所なんだなと改めて思った。

あとライブハウスと違ってさっきまで演奏していた人が店内をふらふら歩き回ってたりカウンターで酒の注文をしていたりするってのがまた面白かったなぁ。太田さんが真横をすっすっすっと歩いていったりするんだよ。ここじゃ当たり前なんだろうけど慣れないからドギマギしたよ。

お待ちかねの演奏は「踊るダメ人間」からのスタート。ボーカルは筋肉少女帯のコピーバンドをやっているという青年で、町田町蔵の顔写真がプリントされたシャツを着ていた。いいなあれ欲しいな。駐車場のヨハネのジャケット写真だった。かっこいいなぁ。

今日は日曜日で下の店が休みだからうるさくしても大丈夫! だから太田さんを今日お呼びしました! という挨拶があったのは踊るダメ人間開始前だったかな。でも、この人数でダメジャンプをしたら床が抜けるかもしれないのでジャンプはせず腕でバッテンするだけにしましょうって話になったり。で、始まりましたよ始まりましたよ。うわーダメ人間だー!! ドスドスとした振動がバシンバシンと体に当たってくる。うわー。すげー。うわー。

ダメ人間の後には「日本印度化計画」。ここで太田さんが思い出話を語ってくれた。日本印度化計画が流行っていたとき、ファンの人に「カレーカレー」と呼びかけられることがよくあり、それでカチーンときて喧嘩をすることが度々あったそうな。ファンの人に悪気はなかったんだろうけどね、とも話していたな。質問者が「差し入れでカレーをもらうことはありましたか?」と尋ねると、冗談めかして「大槻はあったかもしれないけど、自分がもらうのは専らお酒だった」と答えていた。

印度に入る前にはボーカルの人が「こんな! 太田さんと演奏ができるなんてミラクルが起こるなら! もっとすごいミラクルが起こせるんじゃないのかい!」「例えば! 日本を印度にするようなことができるんじゃないのかい!」「日本を印度にしてほしいかと、問うならばー!」というオーケンっぽいMCで盛り上げ、さらに学園天国のヘイヘイコールまで挟んで大活躍だった。この人すごいな。

と、このように書き綴ってはいるのだがあまりに楽しすぎたためだいぶ記憶がぶっ飛んでいる。目の前のものを受け入れるのに夢中でいちいち覚えちゃいられなかったのだ。それほど楽しく、幸せだった。念願の「風車男ルリヲ」も嬉しすぎて細かいところは覚えていない。心地良かった印象だけが体にしっかり残っている。

筋少曲だけじゃなく、現在の太田さんが好んでいるレッチリなどのナンバーも三曲ほど演奏された。全く知らない曲ではあるがそれはそれで新鮮で楽しく、ボーカルの盛り上げ方もうまいのでノリノリになって楽しく聴いた。予告のリストではもう数曲あったのだが、筋少曲の演奏希望者が多かったため筋少曲をそれぞれ二回ずつやることになったそうで、それで時間の関係上変更になったのかもしれない。わからないけどね。

そして! 何の曲のときか、曲前か曲後かすらも覚えてないが! もしかしたら来てくれないかな〜と思っていた、橘高文彦が来てくれた! 店内の沸き立ちようのすごさといったらなかったなぁ。橘高さんは入ってすぐのカウンター席に腰を下ろし、笑いながら「俺は弾かないよ」と話していた。斜向かいの位置である。距離にして一メートル五十センチほどである。そんなところに橘高さんが座っていて、ちょっとわけがわからなくなりかけた。すげぇ。

橘高さんの登場と同時にか、先ほど印度で盛り上げた町蔵Tシャツのボーカリストが顔にオーケンのヒビ割れメイクをして現われた。ただし左右は反対だ。鏡を見て描いたら逆になってしまったのかわざとなのかはわからない。彼のMCを聴きながら橘高さんが「あのむかつく感じが大槻そっくり」みたいなことを楽しげに店員さんに話していた。一応誤解のないように書いておくがこれはけなしているわけではない。

オーケン関連と言えば、サインを頼みにきた女の子が怪獣ブースカの人形を持ってきてそれにサインをしてもらおうとしたところ、「ブースカはやだ」と断っていたのが面白かった。直前にパンダのぬいぐるみにサインをしていただけに笑いがこみ上げる。その後女の子がブースカへのサインをゲットしたか、別のものにサインしてもらったかまでは見ていない。

それよりも後にだが、自分もサインをいただけた。仲良くなった隣の人がかなり積極的な方で、その人が橘高さんにサインをもらいに行った後、せっかくだから行ってきなよと勧められマジックまで貸していただき、ご好意に甘えてついにご本人からサインをいただけたのだ。緊張したなぁ。嬉しかったなぁ。橘高さんには鞄にサインをしていただいた。ありがたいことである。

太田さんからもサインをいただけた。この時もお姉さんに後押ししてもらった。真横を通り過ぎようとした太田さんに声をかけると太田さんはにっこりと笑ってサインに応じてくれ、「名前入れる?」とまで聞いてくださった。さらに会話まですることができて、ちょっと死ぬかと思った。嬉しさのあまりどんな会話をしたのか大まかにしか覚えていないが、太田さんが穏やかににこにこと応対してくれてとても暖かい気持ちになったことは覚えている。ありがとうございます。ありがとうございます。

さぁ時間も流れセッションも残りわずか、最後の一曲か? というところでついに! お待ちかねのあの男が! 橘高文彦がセッションに参加したー! 客も立ち上がったー! 今まで座っていた客が少しでも近くで見ようと席から離れドラム前へと移動する。橘高さんは水玉のVをお客の誰かから借り、ボーカルは本日大活躍の町蔵Tシャツの彼である。彼が演奏曲を「少女の王国」と発表し、期待高まる中橘高さんが入りのギターを間違えて笑いが起きた。おいちゃんのパートをやってみようとしたら間違えちゃったということらしい。

太田さんと橘高さんの演奏が聴けるのは去年の武道館以来であり、それが自分にとっては最初で最後になるのだろうと思っていた。また聴けるんだなぁ。興奮しながらもどこかでしみじみとした感慨深さを感じていた。だが、しみじみとしていられない事態が起こった。少女の王国終了後、そのまま間髪入れずに「イワンのばか」に突入したのだ。うおおおおおおおおおお!!!!

「イワンのばか」ではドラムの音に合わせて拳で空気を叩く振りがある。叩いた空気から音が弾け、自分の拳とドラムが一つになるような錯覚が感じられてすごく好きだ。今日は来て良かった。何て素晴らしい夜なんだろう。

一度目にイワンを演奏したとき、太田さんはCDと同じようにドラムを叩いて演奏は終了した。ところが二度目のときは、ライブでやるときのように、さらにシンバルを「シャン、シャン、シャンッ」と叩いてもう一盛り上がりを見せてくれた。ライブではフロントに立った四人が後ろを振り返り、シンバルを待つ場面である。そっから弾けるのがまたかっこいいんだ。これが聴けたのが嬉しくてしょうがない。

演奏終了後、橘高さんが「またこれからもやりたいね、色々な意味で」と太田さんに言っていて、その「色々」の部分につい自分は期待を感じてしまった。いやいやいや。でもそれは置いておくにしても、またこういうセッションをやってほしい。次も日にちさえあれば絶対に行くつもりだ。やってくれないかなぁ。

セッションが終わってからもまだ終電まで時間があったので自分は冷奴を食べつつビールを呑んだ。その間にお姉さんとは反対側の隣の席の人とも話をした。スタッフの一人だというその人からは、なかなか興味深いというか、びっくりするような話を聞かせてもらってとても面白かった。こういう人と話すのもよく考えれば初めてだ。今日は新鮮な体験が多いなぁ。

最後に一つだけトラブルが起こった。なんと太田さんがギャラをもらうのを忘れて帰ってしまったのである。「えっ、あいつ今日ノーギャラなの?」「もう電車乗ってるから間に合わないよ」と橘高さんやお店の人がどうしようかと話していて、橘高さんが太田さんに連絡を入れて落ち着いた。このあたりだったかで橘高さんが、昔はメンバーの電話番号を全然知らなかったと話していた。

他にまだ書いてなかったこと。太田さんは今はハードロックとは違う音楽をやっているが、それはハードロックを嫌いになったからではなく、テクニックを追求した結果別のジャンルに行き着いただけだということ、今までで一番良い演奏ができた「風車男ルリヲ」は月光蟲ツアー最後の武道館ライブでのもの、ファンキー末吉さんは橘高さんと太田さんの関係を心配していて、「太田君呼びたいんだけどいい?」と橘高さんに聞いたということ。太田さんだけ筋少に戻ってないから気まずいものがあるのではないかとファンキーさんは思っていたのかな。

出来ることならもっとその空間にいたかったが、終電が無くなると困るので日付が変わる前に店を出た。電車に乗ってからも余韻を引きずったままで、あれは現実のことだったのだろうかとまるで夢のように思う。未だにだ。また本当に「これから」が実現してくれるといいな。幸せなひと時だった。


2009年11月2日 (月) 緑茶カウント:4杯
シリアルキラーと聞くとどうしてもコーンフレークに目がない人を思い浮かべてしまう。
キラーってんだから並大抵のレベルじゃないぜ。


2009年11月3日 (火) 緑茶カウント:1杯
買い物をするべく人々の行列の後ろに並んでいると、真後ろに立っていたカップルの会話が聞こえてきた。こちらはヘッドフォンで音楽を聴いていたのだが、にも関わらず聞こえてくるのだからそこそこの声量だったのだろう。当初は何をいくつ買うか話し合っているようだったが、女が何かを思いついたらしくそれを男に伝えようとしていた。

女「あのねぇ…。あーあれだよぉ。ほらぁ」
男「ん? 何?」
女「だからぁ。ほらぁ。こういうのあったじゃん。わかるでしょ?」
男「いや、わからん」

すると何やら背後から険悪な雰囲気が漂ってくる。おい、何だか知らんが人の背中で喧嘩をするなよ。

男「何むくれてんだよ」
女「知らない」
男「おい」
女「だって、○○君わかろうとしてくれないじゃん」
男「あれじゃわからねーよ」
女「わかろうとしてくれないじゃん!!」

行列は進まない。カップルは「私の話ちゃんと聞いてよ!」「聞いてるけどわかんねーよ!」とやり合っていて、女の方はいたくご立腹、今にも泣き出すんじゃねぇかという様子で、男の方は彼女が何を伝えたいのかさっぱりわからず困惑しつつもイライラしてきている風で、この二人と自分はたまたま列で隣り合っただけで何の関係もないのであるが、「いや、そりゃわからないって」と横から男を擁護したくなったが関係ないので黙って列が進むのを待っていた。


2009年11月4日 (水) 緑茶カウント:3杯
一ヶ月ほど前だろうか。ここの日記でも書いたのだが、いつも茶葉を買いに行っている店が閉店することが決まり、自分は非常に残念に思った。気に入りの茶葉を買えなくなる以上にそこの店員さんに会えなくなるのが悲しかった。その店員のおばちゃんは一ヶ月か一ヵ月半に一度しか買いに行かないにも関わらず、自分の顔と前回買った茶葉と試飲したお茶を覚えていてくれ、新しい茶葉が入れば「今度はこれなんてどう?」と好みに近いものを勧めてくれるのだ。自分はそのおばちゃんを密かに尊敬し、茶葉は必ずここで買おうと心に決めていた。

閉店前に訪れたときには店の棚は隙間だらけになっていて自分の好きな茶葉はなかった。それでも一言おばちゃんに挨拶をしておきたいと思ったのだが、そのときおばちゃんは他のお客さんの応対をしていたのでそれも叶わず、自分も他に予定があったのでその日は何もせずに店を後にした。そして結局挨拶ができないまま店は閉まってしまい、家にあった茶葉も少なくなったので新しい店を探さなければならなくなった。

茶筒の底が見えてきた頃、外出先で茶葉を買い足さなければならないことを思い出した。自宅の最寄り駅から電車で二十分かかる土地でのことである。確かここの駅の中に茶葉を売っている場所があったのを覚えている。現在待ち合わせ場所に向かう途中であるがだいぶ余裕を持って出たので多少寄り道をしても差し支えないだろうと判断し、自分は店の中に入っていった。

棚を見ると宇治茶がある。いつも飲んでいたものと銘柄は違うがとりあえずはこれで良いだろう。商品を持ってレジの女の子に渡し、財布を取り出すべく鞄を漁っていると横から遠慮がちにこんにちはと声をかけられた。反射的にこんにちは、と返しつつ誰だろうと顔を向けると例のおばちゃんがいた。

感動の再会である。

驚きのあまり声も出ない。おばちゃんは以前と違う制服を身に着けてにこにこと微笑んでいた。まさか! よもや! こんな、店の名前も違うのに! 電車で二十分も離れた土地で! また再び会えるなんていったいどんな確率だ!

おばちゃんもこの思わぬ再会に驚いているようで、しかしそこはプロである。何が起こったのか把握できていない女の子に「この人は前働いていたお店の常連さんでね」と説明と紹介をしてくれ、その間も自分はずっと興奮してあわあわしていた。こんなことってあるのか…。

良かったらゆっくりしていってねと勧められたがこれから待ち合わせがあるのでとお茶を一杯だけいただいて自分はお店をお暇した。おばちゃん曰く、名前は全然違うのだがこの店も前の店と同じ系列で、前の店が閉まってから異動が決まったとのことである。そうか、そうだったのか。あぁ、嬉しい。また緑茶を買いに通う店を見つけることができた。良かったなぁ。


2009年11月5日 (木) 緑茶カウント:4杯
サイトの素材に何か欲しいと思いつつ、検索するのが面倒で結局自分で半端なものを作ってしまうが、大したセンスも技術もないので良く言えばシンプルイズベストというか、悪く言えば無難というか、そんなものが出来上がる。しかしようやく透過GIFの作り方を覚えた。やっと! やっとできるようになった! 右上のテントウムシを作った頃は透過の仕方がわからないから結局背景色に合わせて空白部分を塗りつぶしたんだぜ! つまり今度背景色を変えるときはまたこいつらの空白部分に手を加えなければならないということだ! …あー。


2009年11月6日 (金) 緑茶カウント:5杯
夕方帰宅し、さて腕時計でも外しましょうかとベルトを引っ張った瞬間に、弾ける金具。飛び散るネジ。床の上で跳ねるバネ。そんなに強い力で引っ張ったつもりはないのだが、毎日使用することで劣化していたのだろう、ものの見事にぶっ壊れた。

これでベルトがぶっ壊れるのは確か三度目である。一度目はもともと腕時計の本体とセットだったベルトが長年の使用に耐えられなくなって千切れて、二度目も千切れて、しかし金具部分が外れ跳んだのは初めてだ。しかもこれ、まだ交換してから一年かそこらしか経っていないはずである。自分の記憶が正しいならば。もう少し根性があったっていいのではなかろうか。

対して時計本体の方は丈夫なものだ。小学校の中学年だか高学年のとき、誕生日プレゼントに祖母に買ってもらったもので、そろそろ十年の付き合いになるはずである。ちょっと生き急いでいるため七分ほど進んでいるのがネックだが、それを自分で調整できないのもネックだが、まぁ遅れるよりかはなんぼかマシだ。また腕に巻けるように新しいベルトを買ってこよう。


2009年11月7日 (土) 緑茶カウント:4杯
今朝起きたら昨日飛び散ったベルトの部品の一部が布団の下から出てきた。昨日集めた分と合わせて見てみたがまだ足りない。明日の朝も部品が出てきたらもしかしたら組み立てられるかもしれない。ちょっと楽しみだ。


2009年11月8日 (日) 緑茶カウント:2杯



筋肉少女帯ライブ、「どこへでも行ける切手 初期アルバム 1st〜8th曲限定ライブSP」に行ってきたー! 今回はさぁ、行かない予定だったんだけど、だったんだけど、だったんだけど来てしまった。以前の2daysで充分かと思いきや、2daysのMCで「曲に関するコメントはCCレモンまでとっておこう」と出し惜しみされて興味をそそられ、ライブタイトルでもある「何処へでも行ける切手」をやっぱり聴きたいというのもあり、定額給付金もいただいたし、と理由をつけて参戦した。

例の如くセットリストはきちんと覚えていない。頑張って覚えようとするのだがあまりの楽しさにぶっとんでしまう。しょうがないな!

黎明
モーレツア太郎
最期の遠足
23の瞳
ソウルコックリさん
(日本の米)
イタコLOVE〜ブルーハート〜
オレンジ・エビス
マタンゴ
詩人オウムの世界
きらめき
風車男ルリヲ
人生は大車輪
世界の果て〜江戸川乱歩に〜
イワンのばか
(おサル音頭)
じーさんはいい塩梅
夜歩く
愛のリビドー〜性的衝動〜
スラッシュ禅問答
ノーマン・ベイツ
パブロフの犬
踊るダメ人間
〜アンコール〜
GO! GO! GO! HIKING BUS
釈迦
何処へでも行ける切手

今回のライブはDVDに収録することもあってか、コント的なMCやサプライズなどが盛りだくさんで楽しかった。いやーまさか、ロックのライブでおばちゃん達による音頭のステージを観ることになろうなんざ思わなかったよ。笑ったなー。

さて、ライブ会場は元渋谷公会堂、現C.C.レモンホール。駅から徒歩で十三分とサイトには書いてあったが途中道に迷って倍近くかかってしまった。それでも無事開場三十分前には到着したので余裕を持って家を出て本当に良かったと思う。電車に乗っている最中にタオルを持ってこなかったことを思い出し、一度家に引き返して二十分時間を無駄にしたというのに尚余裕があったというのだから、こいつよっぽど楽しみでしょうがなかったんだなと思っていただけることだろう。その通りです。

公演後は混みあいますので今のうちに物販をどうぞ、と親切なアナウンスがあったので開場を待つ間に物販を見に行った。新しく出たTシャツとパスケースを買おうと思っていたのである。シャツは筋少公式サイトでデザインを見たときに「怪しくてかっけぇ!」と気に入っていたのだが、その後ネットをぶらぶら見て回ったら散々な評判で笑った。なんだよなんだよ。月光蟲っぽい怪しさがあっていいじゃないか。

シャツは半袖の二つのうちどちらにしようか迷ったが赤い方を購入した。ネットで見たときには黒地のシャツの方が色合い的にも気に入っていたのだが、人の顔の上に虫がズラズラ描かれているデザインを見たからにはこれを選ぶしかない。筋少のロゴも小さいので普段着には…どうかなぁ。生憎パスケースの方は店頭に並んでいなかった。今持っているパスケースがバッキバキになっているので新調したかったが無いのならしょうがない。ところが、後になってパスケースを買えなかったことで助けられることになる。

ようやく開場である。毎度のことだがこの待ち時間がいつも暇でしょうがない。このときだけは知り合いや友人と連れ立ってライブに行く人々を羨ましく思う。つっても一人で観るのも気楽で楽しいんだけどね。

チケットをちぎってもらい、ごく簡単な荷物チェックをされて会場内に入ると中にも物販のブースが三つ設けられていた。一つは筋少のCDとDVDのブースで、残り二つはオーケングッズと橘高グッズのブースである。今回は指定席で別に急ぐ必要はないのでなんとなーく全部のブースを眺めて歩いた。へー、オーケングッズの中には靴下なんてものもあるのか。橘高グッズのアクセサリーはすごいなぁ、………お?

そこにはずっと欲しいと思っていた、橘高文彦デビュー二十周年記念アルバム「NEVER ENDING STORY」が並べられていた。二枚だけ。おおおおお!! これ! タワレコで注文しようとしたら取り寄せできないって言われたんだよ! それで前の2daysのときに物販で売ってないかなと思って見てみりゃ二日とも置いてなくて、それなのに、わー! 出会えたー!

この時財布には四千円と小銭が少ししか入っておらず、もしもパスケースを買えていたらCDを購入することはできないでいた。いったい何がどう転ぶのか世の中わからないものである。もちろん迷うことなく購入し、おまけで橘高文彦サイン入り生写真もいただいた。嬉しいがこういう写真ってどうすればいいんだろう。友人知人や家族の写真を閉じているアルバムに一緒に入れたら変だよな。

思わぬ戦利品を喜びながら座席につく。ホールライブでは初めての一階席で、上手側の方だった。いつもは下手側から中央あたりにいることが多いので珍しい位置である。ライブハウスと違って座席が階段状になっているため、背が低くても見やすくて良いなと嬉しく思った。

開演予定時間を十五分過ぎた頃、フッと照明が消えて会場内が暗くなり、エディがステージに現われた。座席についていた観客が拍手をしながら立ち上がる中、エディがピアノを奏で始める。黎明だ。歓声を上げていた観客もエディの演奏に聴き入って静かになり、ピアノの音だけが耳に届く。アレンジが加えられているのかCDの黎明とはちょっと違うようだ。そして演奏が盛り上がり、エディ以外のメンバーもステージに現われて準備完了。間髪入れずにモーレツア太郎に突入した。かっこいいなぁ!

ところが次の最期の遠足で初っ端からオーケンが入るところを間違えたのか、歌と演奏がずれまくってえらいことになった。この後、最期の遠足以外でも何度かずれることがあり、「ん? ん? あれ?」と違和感を覚えることがあった。今まで観たライブではオーケンの歌詞間違い、すっ飛ばしはあったものの、こういうことには出くわしたことがなかったのでちょいとばかり驚きつつ心配になった。

MCでオーケンが、演奏がいらないような馬鹿な曲があると言い出し、観客が「えー」と抗議し、そのまま演奏なしで日本の米の一部をオーケンと観客で交互に歌い、やっぱりいらないよと観客を納得させて笑いをとった。そして「そんなくだらない曲はやらなくていいよね」「やってほしいのかい?」と観客を煽り、ギターを外したおいちゃんに話を振ってイタコLOVEに入ろうとしたのだが、この時オーケンは「おいちゃん、何でマイクを持っているんだい!?」と言ったのにおいちゃんがギターを外しただけでまだマイクは持っておらず、噛み合っていなかったのでわざわざやり直した。コントである。

ソウルコックリさんでは前のライブのようにオーケンが間奏から後半に入るきっかけを忘れて演奏中の内田さんに尋ねるということはなかったが、間奏中にオーケンが手拍子で「エ・ディ・イ! エ・ディ・イ!」とエディコールを始め、それがまたドラムとの不調和が甚だしく、どうやって手拍子をしつつリズムに乗ればいいのだと軽く混乱し、流石オーケンだなと思った。

きらめき中に前の客が不思議な振りをしているなと思ったらエディが片手を掲げて左右に振り、もう片方の手を腰に当ててくねくねと不思議な踊りを披露していた。今までエディが踊るという話は聞いたことはあったものの、自分がよくいる位置からでは大抵エディは見えづらかったので今回初めてそれを見た。ホールライブっていいねぇ。

風車男ルリヲに入る前、アコギを持ったオーケンが突然、筋少以外の曲を少し弾く、だけれどもきちんと弾けてしまったら怒られるのでDVDには収録されない、原形がわからなければカットされずに入ると予告し、舞台袖に引っ込んでいた橘高さんをわざわざ呼び出してSmoke on the waterをたどたどしく演奏した。あとの曲は自分が原曲を知らなかったためどんな出来具合だったのかわからなかったが、倒れている橘高さんを見る限りDVDには無事収録されそうな様子であった。

イワンのばかの終了後のことである。オーケン以外のメンバーがステージからいなくなることはあるが、メンバー全員がステージからいなくなってしまった。え、まさかもう本編終了? 楽しすぎて時間が飛んだのか? と驚いているとパッと会場が明るくなり、「五分間の休憩です」とアナウンスが入ってずっこけるかと思った。

いやー、まぁ、うん。オーケンも休みたいだろうし、観客も疲れるだろうし、これからもライブを続けていくために編み出した一つの手法というやつなのかな。でもロックっぽくないよなぁと思いつつ、ちょうどいいからセットリストのメモでもしとくかと席について鞄を開いたら、ステージに着物を着たおばちゃんが六、七人くらい現われた。

目の前の光景を理解できず、何だこれはと思っているとおばちゃん達の後ろに紅白の幕が下りてきて、陽気な音頭が流れ始めた。おサル音頭である。

筋少すげー。

ロックバンドのライブ会場が一転して温泉旅館の大広間である。誰がこんなことが起こると予想できただろうか。未来予知でもできない限り誰にも考えられないだろう。気付けば観客は立ち上がり、音頭を踊るおばちゃん達に手拍子を贈っておサル音頭を大歓迎していた。すごいサプライズだった。

おサル音頭が終わっておばちゃん達が退場すると入れ替わりで筋少メンバーが現われた。そして、次の三曲は座って聴いてください、そして三曲目のラストで感動した顔をしながら拍手をしつつ立ち上がってください、と指示が出された。わっはっは。こういうのが筋少らしくていいなぁ。どうせこの指示出してるところもDVDに収録されるんだから好きだなぁ。

こんな大げさなことをさせるということは絶対に三曲目は「これで感動かよ!」とつっこみたくなるような曲だろうなと思ったら案の定愛のリビドーだった。ここで本当に感動的な曲を持ってきちゃあつまらないもんなぁ。それは置いといて、ノリノリで飛んだり跳ねたりしながら聴くのも楽しいが、こうして座席についてゆったり聴くのも良いものだ。いつかアコースティックライブとかでこんな風にやってくれんかな。

そうして一休みしたと思ったら怒涛のスラッシュ禅問答、ノーマン・ベイツ、パブロフの犬、踊るダメ人間のハードなナンバーがぶっつづけ。うおおおおおおお! 正直最初のスラッシュでは休んだ直後で体がついていかんかったが、しかし楽しい! かっこいい! けど何かずれてるぞ! 大丈夫か? 大丈夫なのか?

ずれるだけでなく今日は音がおかしかった。GO! GO! GO! HIKING BUSのときに一番それを感じたのだが、オーケンの声が演奏とごっちゃになって歌として聴こえないのである。特にがなるような歌い方のときは非常にわかりづらい。C.C.レモンホールは音響がよくないと事前に聞いていたため、それによる思い込みかとも思ったが、うーん、これは明らかに変だよなぁ。もったいない。

GO! GO! GO! HIKING BUSのアウトロ中に「けっこういい人だったから!」の台詞になってそのまま釈迦に入るのは新鮮だった。こういうのって前にもあったっけ。定番ながらも定番だからこそ盛り上がり、オーケンのMCを挟んで今日のメイン「何処へでも行ける切手」に入る。CDではゆうるりとした印象の曲だったが、心臓と胃袋にズンズンと音が響いて、これはこんなに迫力のある曲だったのかと感じた。

他にMCでは、膳場貴子アナウンサーは筋肉少女帯のファンで、ニュース番組の中で「23の瞳」というコーナーがあるが、名前は筋少からとったという話をオーケンが本人から直接聞いた。仲直りしたけどメンバー間の会話が少ない、この間のOTODAMAでは、おいちゃんとは「○○ってラーメン屋に行った?」「行ってない」という会話しか交わしてない、うっちーとはプロレスの話しかしないからもっと昔みたいにいろんな話をしよう。オーケンが橘高は一人で喋ってると言うと「それじゃ俺変な奴じゃん!」と橘高さんが言ったが、他のメンバーも「そうそう」と頷いた。オーケンとエディが二人で話していると遠くから橘高さんが「それさー!」と会話に参加してくるらしい。それらについて橘高さん曰く、きっと寂しいんだよと。

オーケンがメンバーで円陣を組んで手を重ねて「筋少、オー!」というのをやってみようと言い出し、実行するも各々の手と手の間に三センチの隙間が空いていて、結局「いまいちだね」という結論になったのがおかしかった。

筋少も昔は腐女子的な見られ方もしていてやおい本も出されていたが、ついに「今年のコミケには筋少のやおい本がありませんでした」とファンから伝えられたそうで、「それはそれで寂しいな」と橘高さんが言っていた。ちなみに人間椅子はまだあるらしい。どうでもいいが何の説明もせずに「腐女子」「やおい」という単語を出して当然それが観客に伝わると思うのも、伝わってしまっているのもなんかすげぇなと思った。

アンコールではオーケンはターバンを外してソロのときに使う帽子をかぶって出てきた。服装はオーバーオールならぬサロペットという、なんかオーバーオールをお洒落にしたようなやつで、内田さんもそれを着ていたためオーケンが指差して「お揃いお揃い」と言っていた。

曲の思い出ではモーレツア太郎に入る前、若い頃のオーケンは客の女の子の胸を掴んで「おー! もーれつぅ!」と言わせていた。オレンジ・エビスは元はオレンジ・ペニスという曲で中指を立てながら歌っていたが、今はそんなバンドとは対バンしたくない。イワンのばかは橘高さんが曲を持ってきたらオーケンがすぐに気に入り、即座に「イワンのばか」とタイトルをつけた。しかし実はシベリア鉄道はロシアを走っていない、などなど。山中湖が話題に上ることが多かった。

また、ステージの壁には八枚のアルバムジャケットが印刷された幕が下ろされていて、演奏中の曲が収録されているジャケットがライトで照らされるという格好いい演出があった。そしてオーケンは八枚のジャケットを見ながらしみじみと「馬鹿なジャケットばかりだ」と呟いた。

おサル音頭のサプライズ、ルリヲ前のオーケンのギター、座ったままで聴くトークショーのようなMCと、今回は「いつもと違う」演出が多々あって面白かった。ライブ中には無我夢中であるためいろいろと忘れてしまう分、DVDが発売されたらじっくり見たい。ずれっぷりや音響が気になるものの、今から発売が楽しみだ。


2009年11月9日 (月) 緑茶カウント:3杯



家を出ようとした矢先のこと、見上げると白い天井を三センチほどの虫がちょこちょこと散歩していた。屋根裏の散歩者ならぬ天井の散歩者である。ハンミョウっぽい形に見えるが光沢はなく、じゃあツチハンミョウか? よくわからん。いったいこいつは何だろう。

一度気になってしまったからにはこのままこの不法侵入者を放って外出などできるはずもなく、玄関に置いてある虫捕り網を持ち出して奴を捕らえることに決めた。ロフトつきの部屋である我が家の天井は高い方だが虫捕り網もそこそこの長さだ。少々てこずったが網の中に追い込むことに成功し、使い捨てのプラスティックコップの中に閉じ込めて種類を特定すべく昆虫図鑑を開いた。

下から見上げたときには三センチほどに見えたが定規で測ると二センチだった。触覚のせいで大きく見えたのだろう。また、じっくりと間近で観察してみたところハンミョウというよりはカメムシの仲間に近いように思われた。

ところが昆虫図鑑で調べてみても近い形状のものはいるのだが、これとぴったり同じ虫は見当たらない。サシガメ科の仲間らしいとは思われるのだがそれ以上がわからない。もしかしたらカメムシというのは見当違いなのか。だが、他のページをめくってもそれらしいものは見つからない。

昆虫図鑑を三冊総動員してもわからないとはこいつはいったい何者なのだ。ネットでも調べたがやはり結果は同じである。いまいちすっきりしないがわからないものはしょうがないし、そもそも自分はこれから外出するところであったので、カメムシらしき虫をそのままにして家を出た。

夜、帰宅後もカメムシのカメヤンは元気に動き回っていたのでせっかくだからとスケッチをしてみた。ところがなんと活発なことだろうか。いつまでもいつまでもコップの中を歩き回っていて描きにくいことこの上ない。こいつは絶対に通信簿の通知欄で「落ち着きがない」と書かれるタイプだ。まぁコップの中に閉じ込められりゃあ落ち着きもなくなるってもんだよな。

しばらくカメヤンを自由に歩き回らせつつ、動きを観察しながら大まかな形だけを紙に写したり、パーツごとに分けて描いてみたりしたが、途中でゼブラのGペンのケースが空いていることを思い出し、ちょうどよい大きさだったのでこの中にカメヤンを入れてじっくり見ながらスケッチをした。少し細かく描かれた二匹がその時のものである。

カメムシもハエのように足と足をすり合わせる、口吻は腹側に沿って折られていて裏から見ないと存在がわかりづらい、ということがわかって面白かった。明日の朝になったら外に放そうと思う。


2009年11月10日 (火) 緑茶カウント:3杯
果たして「残念な美人」という言葉は褒め言葉であろうか。

ある日のこと。サークルの友人が「俺はついにあいつが美人であることを認めようと思う!」と告白した。あいつとは同じサークルに所属する我々共通の友人である。

突然の告白をかました友人の表情は悔しげで、無念極まりないといった様子である。補足しておくと、この友人と美人と認められた女の子は別に仲が悪いわけではない。それでは何故この男はこうも悔しそうなのか。自分は昼飯を食いつつ先を促した。

曰く、前からあいつのことを美人だとは思っていたが、それを告げると調子に乗りそうなので腹立たしい、それにあんな女教師のような服を着るファッションセンスは認めがたい、しかしよくよく顔を見れば美人である、今まで俺はそれに気付かないようにしてきたがついに気付いてしまった、認めざるを得ない、とのことである。そして、認めたからにはあいつにそのことを告げてやろうと俺は思うんだ、と友人は言った。さらに続ける。「だけど、美人は美人でも完璧な美人ではない!」

「だから俺はあいつに、お前は残念な美人だってことを教えてやろうと思うんだ!」

……それは褒め言葉か?

いや、むしろどちらかというとけなし言葉だろう。ところが友人は「残念」よりも「美人」に重きを置いているらしく、美人と褒められればきっと件の女の子は喜ぶに違いないと確信しているのである。そうかぁ? 美人は美人でも頭に残念がつくんじゃあ褒めたところで台無しになると思うのだが。

「お前、そんなに悔しくって、残念だと思うくらいなら言わなければいいじゃないか」
「俺はどうしてもあいつに美人だって事実を伝えてやりたいんだ! でも残念だと思うんだ!」

わけのわからない奴だ。その後合流した他の友人と共に「残念な美人とは褒め言葉であるか否か」話し合った結果、「少なくとも褒めてはいない」という結論に達し、件の女の子にその旨を伝えることは見送られることになった。見送り決定後も友人は残念に替わるふさわしい言葉を探していて、何か良いものを思いついた風であったがそれがどんな言葉なのかは失念した。平和な午後の話である。


2009年11月11日 (水) 緑茶カウント:4杯
初めて「禁治産者」という言葉を知ったのは、とある女性漫画家がその恋人に「君は禁治産者だ」と馬鹿にされて喜んでいる姿に引くと同時にがっかりしたという話を、その漫画家の作品のファンである母が語ったときだった、ってことを「DESTINYをぶん殴れ」を聴いていてふと思い出した。確かあの後辞書を引いたのだ。

他に印象に残っているものといえば、初めて「裸エプロン」というファッションを知ったのはらんま1/2で、女らんまの偽者が男らんまを誘惑しようと全裸にエプロンといういでたちで現われたものの、本物のらんまは「すぐにその格好をやめろ」と怒り、ショックを受けた偽らんまがそのままの姿で家を出て塀の上を全力疾走、おかげて未だ自分の頭の中では裸エプロンはセクシーよりも間抜けなカテゴリに位置づけられている。つったってあれ冷静に見りゃ間抜けな格好だよな。冷静に見る方が無粋なのかもしらないが。

あと初めて「ステディ」という言葉を知ったのは少年エスパーねじめでだった。あの時も辞書を引いて意味を調べた。それと「キッチュ」とは「キッス」の甘ったれた言い方だと結構最近まで信じていた。辞書大事。


2009年11月12日 (木) 緑茶カウント:5杯
おおおおおおおおおおお!! 自分は! 同心円の背景素材を作りたいだけなんだ!!

未だフォトショップエレメンツで円を描けない自分が必死こいて考えた同心円の背景素材の作り方。

1.コピー用紙に円の中心点を決め、そっから線を引いて等間隔のメモリをつける。
2.メモリを頼りにコンパスで円を描く。
3.コンパスで描いたメモリを頑張ってなぞって太くする。
4.スキャンしてパソコンに取り込む。
5.頑張って加工して透過するとこは透過する。
6.GIFで保存する。

もうこれしかない気がする。
あとあれだな。いい加減ペンタブ買った方がいいな…。


2009年11月13日 (金) 緑茶カウント:4杯
唐突に遠藤周作の「沈黙」を読み返したくなったがあれを読んだのは確か高校の時なのでどう考えても実家にある。念のため何かの間違いで持ってきちゃいなかったかと本棚を漁ってみたがやはりない。それと本屋を歩いたら新田次郎の「孤高の人」が漫画になっていたのを知ってこれも原作を読み返したくなった。しかしやはりこちらも実家にあって、だからって改めて買い直すのももったいないし実家から輸送してもらうほどでもなく、図書館に行くのが最善であるがそれも正直面倒くさい。あぁ、大学の図書館に小説も置いてくれれば良いと何度思ったことであろうか! そういう目的の施設じゃないとはよくよくわかった上でのことさ!


2009年11月14日 (土) 緑茶カウント:2杯
「ケーキ食べたいので予定を空けろ」という内容の、今までに受けたことのない脅迫・要請・誘いを受けて友人と二人で不二家のケーキバイキングに行ってきた。この友人とは以前スイーツパラダイスという、内装も客層も我々にとって滅茶苦茶アウェイで味もさしてうまいものでもないケーキバイキングに行き、やっぱどうせ食うなら美味しいケーキのがいいね、という結論に至ったことがある。その点不二家なら味の予想もつき、信用がおけるというわけだ。

じゃあ横浜の不二家に行きますか、と場所を決め、待ち合わせ場所や時間などを話し合った終わりに友人が「当日は遅刻しないよう気をつける」という旨の申告をしたが、それでフラグが経ったのか待ち合わせ場所に向かう途中にメールが着信、中身を見れば三十分遅刻するとの謝罪。しかし正直なところ既に予想していたので音楽を聴きながら駅の周りをぶらぶら歩いて時間を潰した。

合流後友人の先導で不二家に到着すると、店の前のショーケースには食事のプレートも陳列されていた。ケーキ以外の料理もここで食べられるらしい。中に入ると通路の脇にケーキの入ったケースがあって、奥にはテーブル席が作られていて普通のレストランのようだった。客層もファミレスのそれとほとんど変わらず居心地の悪さは全くない。これはとてもよろしい感じだ。

友人はアイスコーヒー、自分は温かい紅茶を注文してバイキング用の皿と札をもらい席を立つ。入り口のケーキ売り場で札を提示してケーキを注文すれば一度に二つまで皿にとってもらえるというシステムなのだ。バイキングで食べられるケーキの種類は限定されているがそれでも充分なバリエーションで、これで千百八十円で一時間食べ放題、ドリンクつきならお得なものだ。早速ミルクレープとミルフィーユをもらってきた。

結果、自分はケーキを五つ、友人はケーキを五つにプリンを一つ食べきった。「俺にとってマックスコーヒーは水」と言い切る友人は流石なもので、甘いケーキを食べながら飲むコーヒーにガムシロップとミルクをたっぷり入れていた。それだけ糖分を摂取しても脂肪がつかない友人は決して冬山登山をするべきではないと心から思う。一度遭難したら最後、きっと生き残れないだろう。

食後は腹ごなしに横浜の町をぶらついた。不二家を出たのは四時半頃で日は既に傾きかけており、海沿いにズンズン歩いていると秋の日は釣瓶落としとはまさにこのこと。すぐに暗くなってしまった。美しい夜景を眺めつつあれこれ喋りながら歩いていると赤レンガ倉庫に辿りつく。どうせなので近くまで見に行った。



「なんか富岡製糸工場に似てる」
「富岡製糸工場だな」

この発言のせいでせっかく横浜観光をしているにも関わらず、我々はずっと地元群馬の話で盛り上がってしまった。やれ通学路の歩道橋がどうだ、公文の水道がなんだとか、十数年来の付き合いであるため地元ネタには事欠かないが、何のために横浜に来たのだ。まぁケーキ食うために来たんだが。あと、ここでカップルに写真の撮影を頼まれて快く応じたのだが、ふと周囲を見渡せばそこは見事にカップルだらけで、よくよく考えたら我々はデートコースを歩いていたことに気がついて大笑いをした。



大さん橋から豪華客船を眺め、中華街を歩き、観覧車とジェットコースターを下から眺めるなどなどと、いろいろ歩いて回ったのだが自分は方向音痴なうえに土地勘が無いので地図を頭に再現することができない。途中に寄ったショッピングモールで帽子や鞄、CDを物色後、大衆食堂に入って夕飯をとったら調子に乗って注文しすぎて食べ過ぎた。閉店一時間前に入り、二十分後がラストオーダーで焦ってしまったせいである。今思えば追加のハラス焼きと梅茶漬けはいらなかった。また梅茶漬けのご飯の量が多かったんだ。でも安くて美味しい良い店だったなぁ。

横浜は現在住んでいるところから遠くないわりにほとんど行ったことがなかったので、今日はこうして観光をすることができて楽しかった。高層ビルと古い建物が共存している町並みは面白い。予報では雨が降るはずだったのに晴れてくれて助かった。空気の読める天気に感謝である。


2009年11月15日 (日) 緑茶カウント:2杯
今日も外で食事をした。プラスティックの中にタマムシを閉じ込めたキーホールダーの土産をくれるためにバイクを飛ばして一時間もかけて最寄り駅まで来てくれた人がいたのである。素晴らしい行動力だと思った。

食事をしながら様々な話をして盛り上がった。気付いたらトンボの群れを叩き殺していた思い出、キャッチボールならぬキャッチ蛙をして蛙さんの内臓を破裂させた話、その蛙さんを芝生に埋めた話、車のフロントガラスとワイパーの間に蛙さんをつっこんでワイパーを動かしたらめきゃめきゃめきゃめきゃ…、人体模型の肝臓を失くした話、肝臓を使った素敵なコーディネート術、などなどなど。よくよく考え直すと食事中にする話じゃなかったかもしれない。ちなみにこのうちの三つは自分の体験談であるが、あえてどれかは公表しないので自由に想像していただきたい。いやーあれは怖かったね。


2009年11月16日 (月) 緑茶カウント:3杯
友人の「マックスコーヒーは水」発言を受けてマックスコーヒーを飲んでみた。実は今まで飲んだことがなかったのだ。

えー。水か水でないかという以前に、コーヒーでもないと思います! コーヒー風味の砂糖汁だろうこれは! 飲む前は空腹だったのに一缶で腹いっぱいになっちまったぞ。びっくりだ!

疲れたときに飲んだら元気が出そうだなとは思った。うん。


2009年11月17日 (火) 緑茶カウント:4杯
まぁ正直な話やべーなぁとは思いつつ放置している。

あれだよ。例えばさ、もてない人間である管理人が巷でいちゃつくカップルに嫉妬して「カップル死滅しろ」と呪詛を唱えて呪うって類の話が一定の割合で受けるだろうことは想像がつく。けど自分はそりゃもてないし恋人もいないけど、カップルに対して羨望も嫉妬も感じないんだよね。

まぁ目の前でいちゃつかれりゃぁよそでやれとは思うが、そりゃ電車の中で化粧をおっぱじめる女に対する嫌悪と同じもので、場所を選べといいたいだけで、それさえなけりゃあ幸せならまぁおめでとさん、ですむんだな。

ってのもNHKでセックスレス特集をやってるのを見てしまったから思ったんだが、うーむ。そっち方面の欲求がどうにも少ないというか、若くして枯れているというか、もしかしたら火がつきゃわからんかもしらんがその前にまず好きな人がいねえし、婚前交渉ってどうよ? というお堅い考えが未だ脳裏にあって、いわゆる常識と世間のギャップ、本音と建前の違いの区別がつかなくて気持ちが悪いっつーか、それで意味がわからなくて放置してるのか? でも欲求はそれはそれで別だろう。でも出てこない。唐突に他人が尋ねてきても隠す本もない。それがなんかとても悔しいがあえて購入する気にもならない。

とある友人の家に泊まったとき、一緒に泊まった女友達が部屋にあったアダルト雑誌をめくって笑っているのを見て、「やだなぁ」と思うのと同時に「開けっぴろげでいいなぁ」とも思った。その同居する感情をどうすればいいのかわからないのでただひたすら放置している。あーあ。

友人に、実は風俗で働いているのだと告白してきた輩がいた。その種類を出されたとき、自分はいかがわしい類の仕事だろうとは思いつつも詳しい内容を知らず、帰宅してからウィキペディアでそれの名前を検索してひどくショックを受けたことがある。サークルの飲み会で、何かいわゆるエロトークに近い話をしているだろうことは雰囲気で察しても、固有名詞がわからなくて、家に帰って検索してみっかと思いつつその固有名詞を忘れてしまって結局何だったのかわからず終わったことがある。

それでいいのだろうか。

少子化だとかそれ以前に、生物として間違ってないか、という不安をたまに抱きつつもやはり放置して二十数年。普段あまりこの類のことを考えることはないが、ごくたまにこういう夜もある。どうしたものか。参ったものだ。参ったなぁ。


2009年11月18日 (水) 緑茶カウント:0杯
先日の日記を更新して数時間しか経っちゃいねえが書きたくなったので書く!

あれだよ。正直に言えば、風俗で働いてたっていう友人に、自分は失望と悲しさと同時に憧れも感じていた。その友人は大学で、レポート一つ書いてもらうために交換条件で男と寝るような奴で、そんな友人を自分はたしなめ、そのようなことはするべきではない、もっと自分を大切にしなさいと諭しながら、その自由さに憧れもした。ただし決して自分はそのように自由に振舞い、どっかの誰かをひっかけることはできないだろうと知っている。だからこそだ。

無論その友人を全面肯定しているわけではない。友人がその仕事を辞めたと聞いたときは心からほっとして良かったと胸を撫で下ろした。正直、友人の告白は自分にとって大きなストレスで、信用してくれてのこったろうがとは思ったが、やめろよ、頼むからそんな話をしてくれるなよとも思い、内容が内容であるだけなかなか他人に話すこともできず、まぁ苦しかった。でもそいつを打ち明けた友人本人もきつかったんじゃねぇかなぁと思うと、……つってもそれだってきついもんはきついわ! ばーか!! と正直怒鳴りたい。

まぁ何だ。自分はもうちょい泥に慣れてもいいんじゃねぇかなぁ。って思うのだよ。本当によ。

自分がオーケンが好きな理由の一つ、ほんの一つはそういう面もあるんじゃねぇかなぁ。女遊びの激しい人間ってのに憧れるんだよ。不思議になぁ。無論オーケンの魅力はそれだけじゃないけどさ。あくまでうちの一つってことでな。


2009年11月18日 (水) 緑茶カウント:0杯
家にある酒が全部底をついたので何かを追加しておこうと酒屋へ行き、ボンベイ・サファイアを手にとってレジへと向かうその途中、ジンジャーシロップなるものを発見して思わず衝動買いをした。これは買わないではいられない。自分がいかに生姜が好きかというと、冷凍庫の中には常に皮を剥いて小さく切った生姜のストックがあり、一日も切らしたことがないほどだ! そりゃ使ってないから減らないんだろうって? まぁ、うん。そうだよ。

どう使おうか迷いつつ、とりあえず紅茶に入れてみることにした。マグカップの底にジンジャーシロップを入れ、その上から温かい紅茶を注ぐ。ふわーんと生姜の香りが匂いたち、それだけで嬉しくなってしまった。いいね、生姜。いいねぇ。

味の方は、控えめな甘さに生姜の辛味がピリリと感じられて大変好みのものだった。少し高いが一度にそう大した量を使うわけではないのでまぁいいだろう。良い買い物をしたなぁ。


2009年11月19日 (木) 緑茶カウント:5杯
よく、女性の体は痛みに強くできていて、男性が出産の痛みを経験するとショック死するという話を聞くが、別にこれから子供を生むという目的もなく、ただ突然ぐわーんと出産の痛みだけが女性に襲い掛かった場合女性は死なないのだろうか。どうなんだ。男性も目の前に何かしらのでっかい目的があって、そいつを成し遂げるためにはその痛みが必要って場合なら乗り越えられたりしないかな。それともいやいや無理無理やっぱだめだーって死ぬのかな。どうなんだろ。


2009年11月20日 (金) 緑茶カウント:3杯
着るだけでこんなにチンピラくさくなる衣服があるものなのか…、と試着室で感動した。
無論買わなかった。


2009年11月21日 (土) 緑茶カウント:2杯
録音機能のついたラジオ受信機が欲しいと思うが、それを買うくらいならもうちょっと金出してラジオ受信もできるCDプレーヤーを買った方が良い気がするが、そこまでの余裕がないので結局ラジオを受信できずにいる。

つってもラジオは置いといたって、CDプレーヤー欲しいよなぁ。我が家でCDを聴くときはノートパソコンを使うしかないのだ。ノートパソコンがありゃCD聴けるってんだからこいつは随分便利な機械だとも思うが、やはり専用の機械が欲しい。CDショップで試聴したとき音が全然違ってびっくりしたんだよ。機械がいいのかヘッドフォンがいいのかはたまた両方かわからぬが、ブワーっと音がバラバラに弾けて広がるようだった。家でもあの音で聴きたいものだ。


2009年11月22日 (日) 緑茶カウント:0杯
我が家、というか実家においてビールといえば五百ミリリットルが標準であったため、そいつを「ロング缶」と呼ぶと知ったときの衝撃ったらない。え? 三百五十? あれは「小さい方」という名称であったよ、実家では。

いわゆるカルチャーショックってやつかね。違うかな。


2009年11月23日 (月) 緑茶カウント:3杯
誘いを受けて、昨日はとある大学の学園祭に行ってきた。その大学には昨年まで高校の友人が通っていたのだが、その友人が通っていた時期には行かないで卒業してから行くというのもまた妙な話である。ちなみに自分の大学の学園祭には一度も行かなかった。ひどい話である。

さて支度も整えたことだし参ろうか、と家を一歩出たところで少し心が折れた。なんかすげー寒い。それというのに何故自分は首周りが全開の服を着ているのだ。いや、そりゃ綿製品以外が首に触れるとかぶれちまうから苦肉の策なんだけどさ。それにしても寒い。

とはいえ電車の中は暖かく、ガタンゴトンと揺られて待ち合わせ場所に到着した。余裕を持ってきっちり十分前である。よしよし、しかし出口の数が多いな、いったいどこで待つべきか、と考えていたらメールが一件。十分遅刻しますごめんなさいと書かれた詫び状だった。わーお。

家帰ったら久しぶりに町田康のエッセイでも読み返すか、と思いつつ、二十分ならサーチライトを二回聴けるなぁ、でもサーチライト二回はくどいなぁ。まぁ無難に買ったばっかのアルバムでも聴くか、とX.Y.Z.→Aのニューアルバム「Learn from Yesterday! Live for Today! Hope for Tomorrow」を聴いて待つことにした。うーんかっこいい曲だ。

待ち人来ず、さっさと諦めるべし、なんてことにはならず、二十分後に謝りながらやってきた友人と無事合流し、友人の案内で学園祭に向かった。話によると、門がいくつかあるのだが正門よりも後に作られた門の方が立派だそうで、全く新参者のくせに先輩の顔を立てることを知らないというか、最近の若者は礼儀知らずであるよなぁ、という話をした。

学園祭はすごかった。流石歴史のある大学と言ったところで、日曜日であることも大きいだろうがそこらの祭りよりも人がごった返していた。屋台は唐揚げ、ジャガバター、フランクフルト、たこ焼き、焼きそばといった定番品の他に、おしるこ、揚げアイス、チュロスといった変り種もあり、酒類の販売も行われていた。ただし酒類はチケット製である。毎年アルコールで気が大きくなった者による喧嘩が絶えないための処置らしい。

まず唐揚げで腹に底を入れて、適当にぐるぐると見て回ることになった。最初に入った校舎ではダンスや音楽の催しが多く行われており、廊下を歩くとあっちこっちの演奏が混じって聞こえてきて面白い。同じ校舎で美術系サークルの展示もあったので、記名して見学をさせてもらった。

喫茶店も店によってオリジナリティを出そうと努力しているようで、コスプレ喫茶、占い喫茶、推理喫茶などなどお茶さえ出せば何やってもいーだろ! という心意気が感じられた。その中でロシア喫茶なるものに入り、ロシアンティーとロシアの焼き菓子を食し、手塚治虫による漫画版の「罪と罰」が存在することを初めて知った。

他、ゲーム研究会らしきところで自作されたというシューティングゲームを二人で行った。ほうほう、これが噂のwiiか、とコントローラーを渡されて感心したのだが、「ここを押せばよろしい」と教えてもらったボタンを押しても弾丸の発射が為されない。これは告白すべきだろうかと思いつつ、なんとなーくグルグル回し続けていたらゲームが終わった。

中庭の屋外ステージではアニメソングがバンド演奏されていて、スラムダンクのエンディング曲に懐かしさを感じた。その後、またあちらこちら見て回り、最後に自分はフランクフルト、友人はジャガバターを食べて雨が降り出す前に帰宅した。午後の四時を過ぎているのに門からは人がぞくぞくとやってきて、波に揉まれるとなかなか前に進むことができず、改めてすごい賑わいだなぁと感心した。

そして電車に乗って途中の駅で友人と別れ、帰宅し、やらなければならない仕事に取り掛かってそれを終了させた後、チューハイで一人乾杯をしたら疲れていたのか何なのかいつもよりよく酔いが回り、それでもロング缶を三本開けて、酔いに任せて電子レンジでまずいポテトチップスを深夜に作り、まずくてそのまま食えないので煮込んで改良を施して、なんてことをやって歯ぁ磨いて就寝して目覚めればやってきたのは二日酔い。しかし酔っ払ってても包丁で失敗をしなかった自分は馬鹿だけど偉いと思う。馬鹿だけど。


2009年11月24日 (火) 緑茶カウント:2杯
本日は昼間「アンヴィル!」を観に行き、夕方からライブバーX.Y.Z.→Aに出かけ「石井完治+江川ほーじんセッション」を楽しみながら飯を食らい酒を呑んできた。すげー楽しかった。

「アンヴィル!」は売れないヘヴィメタルバンド「アンヴィル」が、五十歳を超えても夢を諦めずにロックスターを目指していく姿を描いたドキュメンタリー映画である。自分の見るブログやサイトでよくこの映画が取り上げられ、「感動」「号泣」という文字を目にすることが多く、興味をそそられ観に行くことにした。アンヴィルというバンドは知らないが、バンドものなら楽しめそうだ。

しかし、映画が始まった瞬間から自分はただの第三者でもなく、バンドメンバーでもなく、「バンドのファン」という視点でこの物語に感情移入してしまったため、ヨーロッパツアーを決行してもレコード会社から連絡をもらえるどころかギャラすら払われなかったり、一万人のステージに百人ちょっとしか観客が訪れないという話を見るたび、ただひたすらハラハラヒヤヒヤして泣くでも笑うでもなく心配ばかりをしてしまった。ラストシーンでも感動するよりもほっとする気持ちの方が強く、面白い映画であるとは思ったのだが、観覧後にはドッと疲れてしまった。

ライブバー「X.Y.Z.→A」は今月一日に太田さんのセッションを観に行ったときに、楽しい店だなぁ、また来たいものだなぁ、と強く思い、そして先日X.Y.Z.→Aの新譜を購入、これを大変気に入ったため、記念がてらに遊びに行った。あとここは料理が安くて美味しいのだよ。ライブ演奏があるためチャージ料金はとられるが、音楽を聴きながらうまい飯と酒が呑めてこの値段なら高くはない。いや、自分の懐具合を考えれば手痛い出費ではあるけどさ。電車賃もかかるしな。

で、驚いたのが、元爆風スランプのベーシスト、江川ほーじんさんが今回ベースを弾いていて、自分は爆風スランプはRunnerくらいしか聴いたことがないためその音色をよくは知らなかったのだが、ベースってこんな明るい音も出るんだなぁ。ベースというと重く響くイメージしかなかったので新感覚だった。それとファンキーさんが筋肉少女帯の物販Tシャツであるいくじnothingシャツを着ていたのが気になった。何故だ。あれは普段着なのだろうか。

次にいつ行けるかわからないが、とりあえず一月の太田さんのセッションは観に行くぞー。また楽しみが増えた。嬉しいな。


2009年11月26日 (木) 緑茶カウント:3杯
てなことで移転完了。サイト名の読み方は「うずわみだまし」です。相変わらず軸がブレまくったサイトですが、つーか軸がまっすぐだった時期なんてありゃしねえが、まぁ、もういいやってんで、これからもブレブレでやって参ります。


2009年11月27日 (金) 緑茶カウント:3杯
やってみたいという思いと理由で筋肉少女帯の曲ソートを作ってみたが、実際やってみたらなかなかしんどかった。曲が多くて時間がかかるのもあるが、あれだ。パンクでポンと黎明だとどっちが好きだろう? なんていったいどうやって比べれば良いというのだ! あまりにも種類が違いすぎて比べようがない!

ちなみにこちらが結果。上位五十位までをアップする。


1 風車男ルリヲ 
2 いくじなし 
3 ノゾミのなくならない世界 
3 サーチライト 
5 機械 
6 カーネーション・リインカーネーション 
7 僕の歌を総て君にやる 
7 そして人生は続く 
7 人間嫌いの歌 
7 ロシアンルーレット・マイライフ 
11 ザジ、あんまり殺しちゃダメだよ 
11 仲直りのテーマ 
13 サンフランシスコ(新録) 
14 デコイとクレーター 
14 心の折れたエンジェル 
14 蓮華畑 
14 へそ天エリザベスカラー 
14 ツアーファイナル 
19 詩人オウムの世界 
20 夜歩く 
21 オレンジ・エビス 
21 キノコパワー 
21 僕の宗教へようこそ(Welcome to my religion) 
21 リルカの葬列 
21 ノーマン・ベイツ'09 
26 イワンのばか(月光蟲) 
27 鉄道少年の憩 
27 ドナドナ 
27 踊る赤ちゃん人間 
30 新人バンドのテーマ 
31 飼い犬が手を噛むので 
31 トキハナツ 
33 孤島の鬼 
33 おもちゃやめぐり 
35 日本の米 
36 GO! GO! GO! HIKING BUS 〜THE LONGEST DAY〜 
37 最期の遠足 
37 銀輪部隊 
39 ゴーゴー蟲娘 
40 きらめき 
41 パブロフの犬 
41 蜘蛛の糸 
43 戦え!何を!?人生を! 
43 スラッシュ禅問答 
45 踊るダメ人間 
45 猫のおなかはバラでいっぱい 
45 じーさんはいい塩梅 
48 君よ!俺で変われ! 
48 パリ・恋の都 
50 ララミー 
50 ビッキー・ホリディの唄 
50 23の瞳 
50 航海の日 
50 レティクル座の花園 
50 抜け忍 

シーズン2が贔屓気味になっているのは新しく出たCDを嬉しく思う気持ちが強いからかな。風車男ルリヲが一位なのは納得だ。いくじなしは冒頭の「ララララー」がすごく好きでここまで来たってところかな。釈迦がランク外なのは釈迦と大釈迦で割れたせいだろうか。蜘蛛の糸は意外と低いな。初めて聴いた筋少の曲なのに。

と、まぁこんな感じでしたよっと。


2009年11月28日 (土) 緑茶カウント:3杯
とある友人がリア充なる存在に嫉妬していたが、スポーツに秀で、上背もあり、友人もおり、趣味もあり、可愛い彼女もいるお前はそれこそリア充そのものではないのかと思い、指摘をしてみた。しかし友人曰く、「俺はオタクだから」とのこと。

いやむしろスポーツに秀で、上背もあり、友人もおり、趣味もあり、可愛い彼女もいてさらにオタクであるなんざこれ以上ないほどにリアルが充実していると思うのだが違うのか。オタクという性質は運動神経も身長も友人、趣味、彼女の有無までもをぶっ飛ばすほど強烈な個性であるのか。

ところで自分は「リア充」という単語をしばらく「リアル大学生」という意味だと思い込んでいた。何故だか理由はわからない。


2009年11月29日 (日) 緑茶カウント:3杯
伝説のブラック菩薩が出演するということで、花小金井のライブハウスで催されたHanakoganei Jamに行ってきた。

ブラック菩薩とはブラックサバスのコピーバンドで、橘高さんのMCによると、筋少に遅刻魔(橘高さん)が一人いて、遅刻魔(橘高さん)が来るのを待つ間暇つぶしにベーシストの内田さんがギターでブラックサバスのコピーなどを始め、いつの間にかリフを覚えた内田さんに遅刻魔(橘高さん)が、「俺、歌おうか?」と申し出てブラック菩薩は結成された、らしい。

このブラック菩薩、昔パワーステーションでもお披露目をしたことがあるのだが、本気になってやりすぎてついに「ブラック菩薩」という名のオリジナル曲まで作ってしまい、オーケンに「君達最近(本気になりすぎていて)面白くないよ」なる旨のことを言われて活動は休止したそうである。しかしここらへん記憶が曖昧なのであまり正確ではないと思う。

さて、ガタンゴトンと電車に揺られ、ライブハウスのサイトに載っていた大変親切な地図を片手に歩くと、何と目的のライブハウスは住宅地のど真ん中にあり、そのライブハウスもまるで民家を改造したかのような外観だった。音漏れの心配はないのだろうか。

まぁ自分が心配したところでしょうがないか。しばらく外で待って後にチケットの整理番号順に入場することができた。中に入るとミネラルウォーターかバドワイザーのどちらかを受け取るようにと差し出され、迷わずバドワイザーを受け取って奥へと進み、列に並んだが今開けてもゴミの始末に困るのでビールは鞄の中にしまった。

ところで今回、初めて自分はワンマン以外のライブに参加した。ライブバーX.Y.Z.→Aのライブを除いて、今まで筋肉少女帯のワンマンライブにしか行ったことがないため新鮮な体験である。また、ブラックサバスは一応ベストアルバムを一枚予習してはきたものの、たった一枚なのでまだまだ知らない曲の方が圧倒的に多い。さらに他のバンドも知らないバンドで、いつもの「知ってるバンドが知ってる曲をやるライブ」とは全然違うので、ちゃんと充分楽しめるだろうかといくらか気にかかっていた。

ちなみに今回の出演バンドはこちらである。

うりん坊
藤本組
Purple Rosa
ブラック菩薩

開場から開演までの一時間が長い。ライブは楽しいがこの待ち時間がいつもしんどいなぁ、とライブに行く度思う。だが、今回は隣の方が気さくに話しかけてくださったためいつもより時間が流れるのを早く感じた。その方はヘドバンのしすぎで首が鍛えられて太くなったのだそうだ。ヘドバンで首を痛める話はよく聞くが鍛えられるってのはすげぇ。

最初のバンドはうりん坊というレインボーのコピーバンドだ。幕が取り去られるのと同時に何やら聞き覚えのある音楽が流れ、何だろうと思っていたらディズニーのSomewhere Over The Rainbowだった、と思ったが家に帰って調べてみたらディズニーじゃなくてオズの魔法使いだったぜ! まったく己の脳みその何とあてにならないことよ。

二つ目の藤本組は、「他のバンドはレインボーとか、コンセプトがあるけれど、我々には特にない」といった意味合いのことを語り、いろいろなバンドの曲をやった。このバンドが一番多く演奏していたはずだ。六曲かな? 

二つまで終わり、知らないバンドの知らない曲でも演奏がかっこよければ嬉しいし楽しいし愉快な気持ちになれて来て良かったものだと感じたが、しかしだ。一つのバンドが終わり次のバンドに移るまでの待ち時間が長い。いちいち開演前のような状態に戻るのがつらかった。待ってる間もおもしろMCが聞けるわけでもないものなぁ。何か、こう、いっそ落語でも大音量で流したらいーんじゃね? などと馬鹿なことを考えてステージの準備が整うのを待っていた。足もこのライブでは跳んだり跳ねたりするようなことがなく、上半身でリズムをとり、下半身はほぼ棒立ち状態であったためふくらはぎの部分がつっぱって痛かった。ただ立ってるより動いた方が楽だよね。

三つ目のPurple Rosaはディープパープルのコピーバンドで、ボーカルは特撮でサボートベースを務めた高橋竜さんである。名前は知っていたものの特撮のライブには行ったことがなかったので初めて生でその姿を見たのだが、初めて見たのがベースを弾く姿ではなく歌う姿だってんだから面白い。特撮繋がりということでMCでオーケンネタが少し出た。「ボーカルは間奏のとき何をしてればいいんですかと筋肉少女帯のボーカルの人に尋ねたら、ヌンチャクを振り回してればいいよと言われたけど、ヌンチャク持ってきてないし、できないよ!」ってな感じ。面白かった。そういえばこのバンドの開演前に、幕の向こうからSmoke On The Waterの世界一有名なリフが流れたとき、客が「おっぱーい!」と叫んだ。べ、べ、べーべべーべべー、おっぱーい! あぁ懐かしのCCレモン、ルリヲ前でのオーケンギター披露会。オッパイマンの歌も一度きちんと聴いてみたいものである。いや、そこまで本気で聴きたいわけでもないのだが。

ディープパープルはジョジョのスタンドのハイウェイスターのデザインがものすごく好き、という理由でアルバムを一枚借りて聴いたことがあったおかげで、演奏された四曲中三曲は知っている曲で嬉しかった。Highway Star、Smoke On The Water、変な塩梅の女、Black Night。聴いたことがなかったのは「変な塩梅の女」で、英語のタイトルは聞き取れなかったが邦題は面白かったので記憶して帰った。Black Nightは借りたアルバムには入ってなかったがどこかで聴いたことがある。知ってる曲だとどこで盛り上がればいいのかわかるのでノリやすいね。Smoke On The Waterの途中でメンバー紹介に入り、紹介されたギタリストがあのリフを崩したようにアレンジして弾いたのが格好良かった。

最後はお待ちかねのブラック菩薩。そして現われたのはサングラス、茶髪のカーリーヘアー、黒い付けヒゲ、胸元が大きく開いたスーツにでかい十字架のネックレスをつけた謎の人物だ! ………誰だ?

内田さんだった。

いや、正直に言おう。実は彼が話し始めてからもしばらく「誰だろう…」と思っていた。本当にわからなかった。途中のMCで橘高さんが、視界の隅に内田が入っても内田と認識できないというようなことを話していたが、とてもよくわかる。ものすっごい別人っぷりだった。冷静に考えりゃ他に誰がいるんだよって話なんだけどな。

「ボーカルを呼び出すには、腰を低く落として、手を縦にして叩かなければいけない」という内田さんの指示の通りに手を叩き、「ふーみん! ふーみん!」と会場全体でふーみんコール。コールを受けて現われた橘高さんが持っていたものは…何かでかくてちゃちい十字架だー!

何て言ったらいいだろう。アイスの棒を卒塔婆サイズまで巨大化したものを十字に重ねて、縦の棒に「ブラック」、横の棒に「薩菩」と書いたような代物だ。菩薩は右から左に書かれてるので薩菩。その素敵にチープな十字架にドッと笑いが起こった。

他のメンバーはベースはZig+Zagより∀、ドラムはfromフリーランスで河塚篤史、元陰陽座のドラマーである。橘高さん以外全員立派なヒゲをつけていたそうだが、生憎自分の位置からは河塚さんの姿は見えなかった。また、内田さんは今回限り「トニー内田」「トニー・ウチオミ」と名乗っていて、何度かトニーコールが起きて嬉しそうにしていた。

このライブでは内田さんがギターを弾き、橘高さんがボーカルをとるという珍しい姿が見られるのであるが、位置の関係で橘高さんが歌う姿はとてもよく見えたのだが内田さんのギターを弾く姿はほとんど見えなかった。橘高さんのボーカルは力強く、全力で歌っているであろうことがよくよく伝わってきて、一曲目が終わる頃には既に大粒の汗を垂らしていた。

それでMCも気を抜かず喋り続けるのだから休む暇もない。オーケンがいないのにMCが長くなりかけて慌てて曲に移ることもあった。最後の方で、「ブラック菩薩の持ち時間がいつも三十分なのはボーカルの息が切れるから」と橘高さんはハァハァと実際に息を切らせながら説明していて、二時間歌って歌って喋り続けるオーケンは流石ボーカリストだなと感心した。

で、わかったのはIron Manだけである。うーむもう一枚くらいベストでも何でも借りておくべきだったか。ライブ中、橘高さんの煽りで手拍子、メロイックサインと大忙しだった。特にメロイックサインは多かったなー。二曲目あたりで橘高さんが握った拳を客席に向けて見せると、指の付け根のあたりに「FUNY」と書かれているように見えたが、FUNYじゃないかもしれない。オジ・オズボーンの左手に「OZZY」とタトゥーが入れられていることのパロディならFUMYか? FUNNYじゃないしなぁ。わからない。

内田さんのギターソロはいつものベースの歪むような音でもなく、ギャギャギャギィアーといった感じでって言っても伝わらないよなぁ。硬質な音と言えば良いのだろうか。とはいえギターの音色もそれほど聞き分けられるほどわかった耳をしてないし、まぁこんな印象だったってことで。ただ見た目はさっきも書いたように全然内田さんとは別人なので、内田さんじゃない人がギターで内田さんっぽくない音を出しているため全然内田さんのような気がしなかった。まるで知らない人のようだった。いや、本当に。たまに「あの橘高さんの隣で弾いてるヒゲの人は内田さんなんだっけ」と言うような妙な感覚にとらわれていた。

MCで、橘高さんは「邪悪な」という言葉を大層気に入っていて、何かにつけては「邪悪だ!」と言っていて笑い転げそうになった。また、「花小金井」という言葉が叫んで気持ちの良い言葉だったそうで、嬉しそうに「花小金井ー!」と何度も叫んでいた。

内田さんはこのライブのためにギターを新しくしたそうで、その理由は「邪悪な呪いによってギターが折れてしまったから」だそうだ。ブラック菩薩の呪い恐るべし。他にも邪悪関係の楽しいMCがたくさんあったが残念なことにほとんど忘れてしまった。「次が最後の曲です」「えー」というやりとりが笑っていいともみたいで、橘高さんがタモリさんの真似をしたりもしてたっけな。

「ブラック菩薩」と書かれたあのチープな十字架はラストあたりで客席に投げ込まれ、退場後もアンコールの拍手が起こり、一度張られた幕が取り去られてメンバーがステージに戻ってはきたものの、だいぶ時間を押していてもう音を出すことはできない、また、ネタも無いとの説明がなされ、そのまま終演となった。

最寄り駅に着いた頃には日付が変わっていたのでモスバーガーで遅い夕飯をとって帰宅した。いやー楽しかった。珍しいものが見られて良かったなぁ。次にまたいつか地獄からやってきてくれることがあるのなら行きたいものだ。


2009年11月30日 (月) 緑茶カウント:2杯
明日から十二月である。今年こそ早いうちに年賀状の準備をせねばならぬと思うものの、今年も去年のようにコピックケースを詰め込んだ紙袋をガチャガチャ言わせてごった返した電車に乗り、帰省して紅白を見ながら急いで仕上げにかかるのだろうと予想がついてしまうのが悲しい。イラストのネタだけは数年前から考えているが手をつけるのが遅くては意味がない。まぁまずは卒論だよな。そいつを仕上げてからだよな。しかし卒論を仕上げたらライブが続き、忘年会も行われ、いったいいつ年賀状を描けば良いのかわからないという有様で、まぁ、うん、なるべく頑張ろう。な。




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