未分類0杯, インストアイベント, おそ松さん, 大槻ケンヂ, 非日常

土曜日にオーケンが活躍する仮面ライダーの映画を観て、日曜日に筋少のライブで爆音の中オーケンの歌声と面白MCに心を震わせ、そして月曜日の今日。ROOTS66のイベントでオーケンと増子さんのトークを聴き、大笑いして、さらに握手までさせていただく。こんな幸福を享受してしまって良いのだろうか。

会場はタワーレコード渋谷店のイベント会場。「あれ? タワーレコードが化けた鶴か地蔵を助けたかな?」と思うほど、前回のインストアイベントに続いて素敵な番号を割り振られ、じりじりと待って入場した先には並ぶ椅子と整理番号。椅子の背に整理番号が貼られていて、指定された席に座りましょうと指示される。自分は前から二列目でありつつも、斜め前がちょうど空いていたので視界がすこぶる良好。ちょうどオーケンと増子さんが座る席の空間がぽっかり空いて、非常に見晴らしの良い状況を手にしたのだった。

司会のお姉さんに呼び込まれて登場するオーケンと増子さん。背の高い椅子に座り、おそ松さんのエンディングテーマとROOTS66にまつわるトークを語りだす。その面白いこと! 時間は二十分か三十分か、ごく短いもので、後半で熱く語り止まない二人を司会のお姉さんが制して、それでもなお語りだす、というシーンが生まれるほどゲストの二人は盛り上がって喋っていた。さながらここがロフトプラスワンで、のほほん学校の一幕かと勘違いするほどに。

「おそ松さん」のエンディングを依頼されたとき、最初に歌詞を書いて提出したら「前向きすぎる」「クズニートの話なので」と明るすぎるという理由でダメ出しを喰らったことが新鮮だったと語るオーケンと増子さんが印象的だった。そうか、逆パターンはきっと慣れているのだろうが、「もっと後ろ向きに」と指示されるのは珍しかったのか。

「おそ松さん」そのものの話題は少なく、メインはROOTS66について。ROOTS66でグループLINEを作っていて、そこで歌詞作りをしているのだが、あるメンバーがそのグループLINEに詩を投稿することがたびたびあり、衝撃を受けたと語るオーケンと増子さん。このあたり、名前は出さない方が良いかもしれないのであえてぼかしておこう。

イベントについての突っ込みもあった。今日のイベントに集まったお客さんは、オーケンファンなのか、増子さんファンなのか、おそ松さんファンなのか。我々と握手できてこの人達はいったい嬉しいのか何なのか全く想像がつかないと語る二人。笑う我々。はっはっはっ。ご安心ください。ここに十年越しの筋少ファンのオーケン信者で、おそ松さんのブルーレイを全巻集めているおそ松さんファンがおりますよ。

何と言うか、自分のために開かれたイベントかと思ったね。

MVの撮影はレコーディングの後にわりとあっさり行われた話もあった。絵コンテを見せられていたのでだいたいどんな仕上がりになるかわかりつつも、砂漠やら何やらと言った大げさなスポットに連れて行かれなかっただけ楽だったらしい。いやあ、あのMVはとてもキュートで素晴らしかったね。ちなみに登場順は生まれ順とのこと。故に、「えっ!? いきなり友森昭一!? 格好良いけどいきなりギター!?」と驚く構成になりつつも、うまい具合にはまったそうだ。

面白かったのは、ROOTS66という同じ年に生まれたメンバーが集まったプロジェクトにも関わらず、オーケンが先輩扱いされているということ。早生まれで、尚且つデビューが早かったということで、一世代上の忌野清志郎と同年代かと思っていた、とメンバーに過剰に年上に思われていた衝撃もあったらしい。はたから聞けばびっくりだが、そういうこともあるんだなぁ。

ROOTS66が番組に出た話も。番組の枠は二時間もないのに、ボーカルが集まってトークをする場面で二時間準備され、結局二時間以上話してしまったそうだ。曰く、四十代であればまだギラギラしていて、互いにライバル意識を持つこともあろうが、五十代になるとのほほんと仲良くできるらしい。そして肝腎のトークは下ネタだらけで、しかも司会がリリーフランキーさんだったためリリーさんまで仲間に入り収集がつかなくなり、途中でメンバーのビデオレターが挿入されるもそれも下ネタでそれすら誰も聞いていない、というひどいありさま。アシスタントの女性はしらーっとしていて、いったいどこが番組で使えるんだ、という様相であったと言う。まぁ、楽しそうで何よりです。

ちなみにおそ松さんのエンディングのオファーをもらったときは、そりゃもう喜んで! という勢いであったらしい。オーケンはおそ松さんで赤塚不二夫、仮面ライダーで石ノ森章太郎に関わり、残りは手塚治虫! どのようにオサムシの牙城を崩そうか! と語り、ROOTS66で勝手に「火の鳥」をやってしまってはどうか、という話題が出て、具体的なキャスティングまで話にのぼり、非常に面白かった。

トークの後は握手会で、荷物をきちんと脇に置いて手ぶらで参戦するという厳粛なシステムにドキドキしつつ、頭の中で話したいことを考えたものの、ものすごい早さで流されて行くため言いたいことを全て伝えることは出来なかった。増子さんにはこれを言いたい、と思っていたものの、増子さんに「良いお年を!」と言われた途端頭が真っ白。「ありがとうございます、ありがとうございます」と壊れたテープレコーダーの如く繰り返すしかない機械に成り下がった。

オーケンには何とか想いを発することが出来たがその時間の短いこと! しかしじっと目を見て手を差し出してくれるオーケンのありがたさったら。今回、プレゼントを直接渡すことは禁じられていたため手紙はプレゼントボックスに入れるしかなく、それは残念ではあったが、ぎゅっと握った手のやわらかさは感触として記憶に残った。

そして。そして、だ。「え、もしや」と思いつつ。トークの時も握手会の時も、「あ、これって」と思いつつドッキドッキしていたため確証を掴めなかったが、イベント終了後にタワーレコードがアップしてくれた写真を見て「あ」と確信を得る。おーけんのきているしゃつとおなじやつ、もってる。わあ。わあ。わあ! 本人が買ったかわからない。ファンからのプレゼントかもしれない。でもびっくりした。心臓が爆発するかと思った。いや、もともとオーケンの着ているシャツ良いな、と思って調べてそのブランドが好きになって、それでちょこちょこ買うようになってって経緯だから、ありえる話ではあるのだが。あるのだが。

我ながら気持ち悪いファンだなぁと思いつつ。握手の余韻に浸りつつ。幸福な時を噛み締めたのであった。
あぁ、ありがとう。



日記録2杯, おそ松さん, 日常

2016年7月31日(日) 緑茶カウント:2杯

おそ松さんにはまっている、と言うと驚かれることが多いのは、人が想像するおそ松さんのターゲット層と己がずれているからだろうか。そうして驚いた人は「ものすごい人気だよね」「全員ニートって本当?」「人気の男性声優がたくさんキャスティングされているそうだね」「女性人気が高いんでしょう?」「pixivの投稿数がすごいらしいね」「グッズがすごく売れているらしいね」とその人が知っているおそ松さんの情報を己に与えてくれる。なるほど、そのように知られているのか、とわかるのは楽しい。

今日は「おそ松さんって腐人気が高いんでしょう?」と聞かれた。腐人気。やおい的な楽しみ方でも人気を博している、という意味である。それに己は頷いた。深く探ってはいないが人気があるのは知っているからだ。しかし知ってはいるが、何故やおい好きな方々からの人気が高いのか、まで聞かれるとわからない。わからないが質問を受けてしまった。受けたからには何かしら答えなければならない。顎に手を添え、思案してから口を開いた。

「男性が六人も出てきて、それぞれの関係性を読み解き想像しやすい……から、とか?」

答えつつ頭の端でもう一人の自分が自分自身に突っ込みを入れる。何故お前、真剣にそんなことを分析しようとしているんだよ、と。そして突っ込みを入れられている自分自身も気付く。いやちょっと待て、関係性も何もこいつら六つ子じゃん。兄弟じゃん。よく考えたらすげーな。と。

質問者は己の答えに納得してくれたらしく、今度は新たな質問を投げかけてきた。「おそ松さんの声優の人、すごく人気で、結婚していたことがバレてこの間大騒動になったんでしょう?」なるほど確かに最近そういった出来事があった。あれはチョロ松役の人だった。ありましたありました、と己は頷くと、さらに質問が投げかけられた。

「その大人気の人って、やっぱりすごいイケボなの?」

イケボ。イケメンボイス。イケメンが発するが如き格好良い声、という意味である。多分。ちゃんと調べてないけど多分。イケボか否か。己は脳内でチョロ松の声を再生した。脳内でチョロ松は大量の文字数を早口でまくし立てて突っ込みを入れまくり絶叫していた。イケボ……イケボ……イケボ……?

「イケボなのかもしれませんが、突っ込みと絶叫が多いキャラクターなのでようわからんかったです」
「へー」

その後話は「聖☆おにいさん」の話題に移り、作者の経歴という情報を己は新たに得て、なるほどなーと思いながら道をほてほて歩いたのであった。



日記録4杯, おそ松さん, 日常

2016年5月31日(火) 緑茶カウント:4杯

おそ松さんにはまってはや半年以上。「面白いよ」と教えてもらって三話から観始め、若干引いたり恐怖したり価値観が揺さぶられてぐらぐらして気持ち悪くなったりしつつものめりこんでいき、気付けばブルーレイディスクを購入し、主題歌のCD、おそ松さんの情報が掲載されている各種雑誌にまで手を出し、最近ではグッズまでちょこちょこ集めるようになってしまった。「アニメージュ」「PASH!」「マーガレット」「TVブロス」「anan」……どれもおそ松さんにはまらなかったら手に取ることがなかっただろう。そう考えると出会いというのは面白い。

そしてもう一つ手にしたものがあった。「お仕事体験ドラ松シリーズ」と銘打たれたドラマCDである。ニートの六つ子達が二人一組になって職業体験をするというコンセプトで、それぞれ組む相手も職業も異なり、全部で七タイトル発売されるという。

当初己はこの「ドラ松」を買う予定はなかった。過去に漫画のドラマCDを買ったことがあり、面白くはあったのだが、情景描写が全て口で説明されることに違和感があり、それがどうにも聴いていて気恥ずかしかった経験があるためである。よって、「ドラマCDはまぁいっかな」とスルーしていたのだが、先月「おそ松さん」のブルーレイディスク第四巻を買いに行ったとき、隣に並べられていたドラマCDのジャケットイラストが妙にツボにはまって大笑いしそうになり、ノリで買ってしまったのだった。

買ったのはおそ松とチョロ松が組む「TVプロデューサー」。で、買ったので聴いたわけだよ。

そしてさらに翌月。カラ松と一松が組む「弁護士」が発売されたので購入したのだよ。で、聴いたわけなのだよ。

発売されている四枚の中で己が聴いたのは二枚だけだが、これはなかなか、変わったCDかもしれない。というのも、恐らく制作側が期待しているのとは異なる楽しみ方を己はしているのである。

この二枚のCDに共通するのは、どちらも「キャラクターの人格がなんか違うこと」である。特におそ松とカラ松。中でもカラ松は顕著である。おそ松は何もかもを自分にとって都合の良い方向に解釈する天然ボケに姿を変じ、カラ松に至ってはまるで別人である。そして何より面白いのが、本編が終わったあとのフリートークで、キャラクターを演じた役者が困惑していることである。

「おそ松とチョロ松」のフリートークでは、おそ松役の櫻井孝宏は「こんなんだっけと思う瞬間があった」「俺は(おそ松というよりも)やや十四松だった」と語り、「カラ松と一松」のフリートークでは、カラ松役の中村悠一は「弁護士だからあんなに喋るのかな……?」「ああやって(ドラマCDの中で)声を荒げたりしたの初めてだったからある意味新鮮だった」と話す。そしてそれぞれの役者がフリートークの中で、アニメとのキャラクターの人格の違いを解釈しようとあれこれ考えながら話すのである。

前述したが、カラ松のキャラの変わりようは特にすごい。アニメではあまり喋らず、何かイタイことを言えば兄弟にスルーされ、自分が悪くなくても相手に強く出られると押し負けてしまう。例外はあるものの、基本的に兄弟に対して暴力的な行動をとらない。

そのカラ松が、特に意味もなくバッシバッシと豪快に一松をビンタをしまくり、さらにビンタをしながら「うえーへへへへー」と笑い、ひたすら叫びつつ揶揄と罵倒を繰り返し、ことあるごとに一松の死刑を求刑するのだからすごい。お前どうしたの? 頭でも打ったの? どうしたらこうなるんだ? と疑問符ばかりが頭上に浮かぶ。

思うに、カラ松はコントに向かないキャラクターなのだろう。フリートークでも言及されているが、カラ松は何かイタイことを言って、兄弟にスルーされるキャラクターである。つまり基本的に会話が成立しないので、コントになりえないのである。よって、どうにかコントを作ろうとすると、カラ松がイタイことを言ってもスルーされなかったり、スルーされても負けずに自らどんどん喋り出したり、自らどんどん動く必要が生じてしまうのである。結果、カラ松とは別人のキャラクターになってしまい、演者も購入者も困惑するのだ。

あとは「型」の問題。「職業体験」をテーマにCDによってそれぞれの職業が設定されていて、その職業をもとに物語が展開するのだが、どうにも物語を展開させるためにキャラクターの方を押しはめてしまった印象を受ける。キャラクターの個性あっての物語ではなく、職業あっての物語が用意されているのだ。

また、「職業体験」と銘打たれているものの、「ニートの六つ子が職業を体験する」内容ではなく、「六つ子が該当の職業に従事している人を演じている」内容なのも違和感の一つだろう。そもそも、テーマと内容が乖離しているのである。

結果、出来上がったのは「こいつこんなキャラだっけ……?」という違和感と、恐らく違和感を解消しきれないまま演じたと思われる役者の困惑が封じ込められたCDである。こんなに困惑をありのままにパッケージングした作品はあまり見たことがなく、そこが実に奇妙な味わいで面白い。

本編のはずの物語は、この困惑を味わわせるために用意された前菜なのかもしれない。そうして己は、決して満足していないはずなのに、その「妙味」を求めてまた買ってしまう未来が見えるのである。

だって変だぜ、このCD。



日記録1杯, おそ松さん, 日常, 筋肉少女帯

2016年4月2日(土) 緑茶カウント:1杯

毎年恒例のエイプリルフール企画。今年は何をしようかな、と考えていたらいつの間にか三月を迎えてしまい、こうなったら今自分がはまっているものを題材にするしかない、ということで、「おそ松さん」と「筋肉少女帯」をミックス。企画を練りつつ実際に制作に着手したのは三月中旬で、四日間の休みをほぼこの嘘企画のために使いきった。疲れた。滅茶苦茶疲れた。しかも必死で作っている最中にあの二十四話を迎えて大ダメージを受けた。そのときの己の心中を察して欲しい。最終回の内容によっては公開できないんじゃないかと思ったよ……。

タイトルは筋肉少女帯のライブタイトル「筋少ちゃん祭り」が元。最初は「THE SHOE 松T GO ON」しか思いつかず、わかりづらいのでどうにかならんかなーと考えていたある日、布団の中でうとうとしていたら唐突に思いつき、「これだーーーー!!」と叫んで近くのメモ用紙に書き殴って寝た。

線画に二日、色塗りに一日、サイト制作に一日、というスケジュール。一番大変だったのは線画。最初公式サイトのキャラクター紹介の絵を真似ながら描いていたのだがどうにも似ず、顔をちょっと丸くしたらアニメの絵に近付いた、という発見も。初期はちょっと面長だったが、だんだん丸くなっていったらしい。

あと、各エピソードについて簡単に。



■第1話:釈迦はイイ人だったから
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なんとなく「釈迦」は十四松が良いかな、と思った後に「年は十四で気が違っててだけどかわいくって」という歌詞に気付き、「これだ!」と即決。服は「おそ松くん」のトト子ちゃんが着ていたデザインを参考にした。



■第2話:いくじなし
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「ペテン師」「アンテナ売り」という役柄をおそ松にするかイヤミにするか悩んだが、「いくじなしの兄さん」「金をせびりにくるのであった」というフレーズからおそ松に決定。ちなみにおそ松は「踊る赤ちゃん人間」も候補だった。「赤いおべべ」ならイメージカラーと合うからぴったりである。しかし問題があった。おそ松には悲哀や葛藤がなかったのだ……。

あと生ゴムマニアはデカパンにしようかな、とも考えていたのだが、六つ子とトト子ちゃんで手一杯でデカパンまで手が回らなかった。ごめんよデカパン。



■第3話:最期の遠足
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結構悩んだのがトド松。「ドライモンスター」と呼ばれていることを考えると、「最期の遠足」が合いそうだ。……と考えていたら、「ダヨーン族」でおそ松達を捜さずに自分達だけで帰ることを提案したのでこれしかないと思った。



■第4話:23の瞳
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カラ松も結構悩んだ。カラ松のどの面をクローズアップするべきか……と考え、筋少の曲とマッチしそうなのは兄弟にスルーされるところかな、と思って「23の瞳」に。人数が六の倍数なのもちょうど良い。六つ子が二セット必要だけど。



■第5話:少年、グリグリメガネを拾う
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自称常識人のチョロ松には、グリグリメガネで「人」や「物」の醜い中身を覗いてショックを受けてもらおう! ということで決定。何か嫌なものを見ても、それは人生の修行さ!



■第6話:蜘蛛の糸
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「サボテンとバントライン」「パレードの日、影男を秘かに消せ!」などなど、候補が多かったのが一松。その中で「友達がいない」「猫」という二つのキーワードから「蜘蛛の糸」に決定。
実際、一松は何があってあの性格になったんだろうなぁ。



■第7話:枕投げ営業
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この企画をやると決める前から、「枕投げ営業……トト子ちゃんのイメージに合うな……」と考えていたので、もうこれはノリノリで描いた。滅茶苦茶楽しかった。



■第8話:六つ子さん
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何も考えずに「ムツオさん」を聴いているときに、「……このタイトル、gの音を足したら六つ子さんになるぞ!」と気付き、それから少しの間「六つ子さん」が脳内再生される時期があった。我ながらおそ松さんにはまりすぎだと思う。
ただ、クズニートと作中で描写されているとはいえ、殺人はどうかなぁ……と描くのを迷っていたのだが、その後神松殺害計画を立てたり、酔っ払っているとはいえ老人に六対一で襲い掛かるというバイオレンスっぷりを見せ付けてくれたので迷いは消滅した。

「あの八墓村の題材となった事件がモチーフの楽曲」という回りくどい書き方をしているのはあえてのこと。調べればすぐにわかるものの、事件の名称について明言されていないので。

ちなみにおそ松が持っているのは電話線で、カラ松が頭に差しているのはサイリウム。



「筋少とおそ松さん、両方好きな人ってどのくらいいるのだろうか……」と思いながら作っていたのだが、結果、たくさんいることがわかりとても嬉しかった。どちらも魅力的な作品なので、知らない方は是非この機会に。

最後に。企画をご覧いただきありがとうございました。来年は来年で、また何かやりたいと思います。


日記録2杯, おそ松さん, 日常

2016年3月30日(水) 緑茶カウント:2杯

ここ半年分の睡眠不足がドッと押し寄せてきていて眠い。ついにおそ松さんが最終回を迎えた。面白かったなぁ。こんなに毎週毎週、わくわくドキドキしながらアニメを観たのは何年ぶりだろうか。「ジョジョ」「月刊少女野崎くん」も楽しく観ていたが、どちらも先の展開を知っていたため、あの話がどのようにアニメで描かれるだろう、あの話をやってくれるだろうか、といった原作ありきの楽しみ方をしていた。対して「おそ松さん」は、次週何が起こるか全くわからない。高校生の頃、少年ジャンプをドキドキそわそわしながら読んでいたときの感覚が思い起こされ、非常に楽しかった。

自身の常識が揺さぶられる感覚も気持ち良かった。自分は下ネタが苦手である。未だに口に出来ない単語も多く、会話において難儀することもある。そんな中で毎週毎週連発されるあらゆる言葉達に、毎度毎度側頭部をハンマーでガーンと殴られて、揺さぶられる感覚を味わっていた。ディフォルメされた可愛らしい絵柄で誤魔化されているが、なかなかどうしてえぐいし下品だ。しかしそれらがあまりにもカジュアルに連発されるので、「えーと…下ネタだと思ってたけど、実はこの言葉は下ネタではない、のか……?」「性欲とはこんなにあからさまにするもの……だっけ? あれ?」とだんだんだんだんわからなくなってくるのである。自身の性質に窮屈さを感じていたこともあり、この混乱はなかなか心地良いものだった。

「おそ松さん」はどんなアニメかと問われたら、自分は「異常性をマイルドに隠しながら、異常者の日常を描いたアニメ」と答えるだろう。六つ子全員がニートで、それが許される空間。小学生ならともかく、成長期を迎える頃には誰かしら布団を分けようと言い出すだろうに、大人になっても一枚の布団で寝る彼らは、ことあるごとにあったはずの「変化の節目」を迎えることなく通り過ぎて、小学生のまま大人になってしまっている。

一日中遊んでいても怒られなくて、兄弟全員が一緒の布団で寝て、おやつを巡って大騒ぎするのは小学生にとってはごく普通の日常と言っていい。それを大人になってもごく当たり前のように続け、さらに小学生そのままではなく、飲酒やギャンブル、アダルトビデオといった大人ならではの「遊び」はちゃっかり味わっているアンバランスさ。彼らはあくまでも大人として描写されているのに、当たり前のように子供のようでいる。そのあたりに、己は怖さと薄ら寒さを感じていたなぁと改めて思う。

終わってしまったのは寂しいが、ぶっとんだ最終回のおかげで今はとても満ち足りている。実に楽しい半年間だった。