まっさらな部屋でバンザイ

2018年8月15日(水) 緑茶カウント:0杯

「マジかよ」「嘘だろ」「どうすんだよ」部屋の中心でバンザイをしながら思わぬ現実に己は途方に暮れていた。右手にはビニール。足元には買ったばかりの踏み台があって、破いた外箱はすぐ近くに落ちていた。

買ってきたばかりの踏み台以外何もないまっさらな部屋。引っ越し前にバルサンを焚こうと思い、踏み台とバルサンを買って新居に入ったものの、踏み台に乗っても天井の火災報知機に手が届かないなんて誰が想像できるだろう。しかもギリギリ、あと三センチほど届かない。

いや、知っていた。自分が小柄な方とは知っていた。まず郵便ポストの中がギリギリ見えない。小さなビルの最上階の部屋に決めたところ、地上にある郵便ポストが一階二階三階と順番に重ねられていて、最上階のポストは必然的に背が高くないと届かないのだ。おい、今までの住民は全員背が高かったのか、不便を感じなかったのかよと心の中で悪態をついても仕方が無い。まぁ、ギリギリ届くんだよ。届くんだよ。奥と底面は見えないけどね! はは、何が入っているかわかりゃしねえ!

ただ、今回ばかりは届きもしない。背伸びをしても肩を回しても届かない。どうしたって届かない。ダメだ、踏み台ではなく脚立を用意すべきだったと後悔しつつ考える。どうにかこの問題を解消する術はないか。しかしこの部屋にはほとんど物がなく、もちろん机も椅子もない。どうしよう。どうすべきか!

で、どうしたと思う? 何とか手は届き、己は無事バルサンを焚くことが出来たのさ。で、いったいどうしたって? 履いてきた靴を踏み台の上に乗せ、さらにその上に踏み台の外箱を畳んだものを乗せて、その上に立ったのさ。そうしてようやく三センチの距離を埋めたのさ。あぁ、しんどかった。しんどかった!! でもバルサンを焚けて良かった!

何となく、その後にも身長ならではの何かしらがあるのではないかと恐怖しつつ、引っ越しの準備を進めている次第である。はは、頑張ろ。



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