20×5=100 LIVE with 枕本トクロウ (2018年3月17日)

水戸さんの持ち歌を100曲歌うことをコンセプトに、五年前に始まったこの企画。当時は次回があるかはわからないと語られていたものの嬉しいことに恒例化し、結果多くの曲が掘り起こされることとなった。

そして六年目の今年は新たな試みとしてカバーライブが催されることとなった。歌われたのはめんたいロックに、ナゴムに、昭和歌謡などなど。己は好きな音楽が偏っているためタイトルがわからないものも多かったが、どの歌を聴いても共通して感じたのは水戸さんの声の威力のすごさだ。水戸さん自身の歌ではなく、他のミュージシャンの歌が紡がれることによって改めてその歌唱力と表現力を思い知らされたように思う。何故なら歌詞と曲への思い入れを抜きにして、水戸さんの歌声そのものを生々しく感じることができたためだ。

あぁ、歌詞と曲はもちろんのこと、己はこの水戸さんの「歌声」にものすごく惹きつけられているのだなぁ。

ルースターズの「どうしようもない恋の唄」、有頂天の「BYE-BYE」、ばちかぶりの「オンリー・ユー」。松任谷由実の「春よ、来い」に、久保田早紀の「異邦人」。「愛の賛歌」「キヨシのズンドコ節」「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」「2億4千万の瞳」「マイウェイ」などなどバリエーション豊かでとても楽しかった。「お祭り忍者」は遥か昔、幼稚園のお遊戯で踊った記憶がまざまざと蘇り、興奮でぶわっと全身の毛穴が開く感覚を得た。まさか四半世紀近く昔の幼稚園の記憶が今になって蘇るとは。びっくりしたなぁ。

最後は「また会う日まで」で、トクロウさんもマイクを握り大胆にアクションを魅せてくれ、午前四時のカラオケ状態で大盛り上がり。ノリノリで朗々と歌いながら水戸さんが客席を練り歩いたとき、もう、すぐそこの! 間近まで来てくれて嬉しかった。格好良かった……!

またこのとき、客席後方へと歩く水戸さんを観ようと振り向いたら、一番後ろの席に内田さんが座っていたことに気づいて驚いた。知らなかった、いらしていたのか!

自分の曲ではなく他のミュージシャンの曲を歌うということで、曲への思い出話や思い入れ、照れ笑いにストレートな愛など、普段とはちょっと違った水戸さんの表情をたくさん観ることができた。「BYE-BYE」では上京した直後、荷物が後日届くため布団がなく困っていた水戸さん達のために、自宅の布団を担いで持ってきてくれたクボブリュさんの心温まるエピソードも。引っ越し先が近所で、偶然の出会いだったそうだ。

今回聴けて特に嬉しかったのは「BYE-BYE」と「オンリー・ユー」。驚いたのは「春よ、来い」。この歌はサビの部分しか聴いたことがなかったため、冒頭では何の曲かわからず、何だこの格好良い曲!? と惹きつけられた。編曲されている可能性があるためオリジナルとは違うかもしれないが、ちょっとこれは調べてみよう。

二十面ダイスによって選ばれたアンコールの曲は、何と直前に歌った「また会う日まで」! 普段であれば直前の曲は流石にダイスを振りなおすと水戸さんが宣言しているが、今回はまぁ良いでしょう! ということで明け方四時のテンションのカラオケが再びスタート。濃くて熱くて素晴らしく楽しかった!!

カバーが歌われるらしいと聞く「華吹雪」に興味を持ちつつも、なかなか都合がつかず行ったことのなかった身としては今日のカバーナイトは願いが叶った気持ちもして、新鮮でとても楽しかった。水戸さんの歌唱によって新たな興味が湧いてきたのも嬉しい。あれとこれとそれをチェックしてみようかな……と今、指折り数えている。世界が広がるのは楽しいものだ。



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